江戸前の天ぷら　　　

2019/03/28 - 2019/03/28

江戸前の天ぷらはどこで食べても同じようなスタイル。
最初は海老。そして小魚や野菜が続き、穴子。
〆のかき揚げで天丼か天茶又は天バラ。

なぜ最初は海老なのかと言うと・・
色が華やかだからというのもあるが、店の魚介が新鮮だという証明です。
海老の頭を出すのは、一番痛むのが頭。それを提供できる新鮮さだから。

江戸前の天ぷらでは野菜は揚げないという江戸前の流儀を守る天ぷら屋もある。
江戸前天ぷらとは、当たり前だが江戸湾で獲れた魚（白キス、メゴチ、穴子、車子、車海老等）を胡麻油100%で揚げた天ぷらです。
ところがこの数年、天ぷらは変わり始めている。

エリア 四ツ谷(東京)

四谷
目印は、通りの表札「くすのき通り」

くすのきのランチ天丼

客席は6席

最初は右、次は左ときて今回は中央へ

これらの食材を1品づつ、かつ一人分づつ揚げるので、時間がかかります。

バラ天丼

かき揚げ丼ではありません。

てんぷら 下村
都営大江戸線新御徒町駅から徒歩5分の住宅街の一角にある

暖簾は山の上から独立するにあたり贈られたもの
山の上出身者の店と言えば、近藤と深町が有名

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

暖簾をくぐると奥には白木のカウンター、壁には氷室。
2017年9月にオープン
店主の下村満彦さんは山の上で20年勤め、副料理長されていた

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

丸十追加。

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

天つゆと大根おろし
そして沖縄の塩

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

まず頭から

出身の山の上と同じように敷き紙ではなく盛付網

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

車海老　2尾

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

たらの芽

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

こごみ

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

キス

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

ハス

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

穴子

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

丸十（千葉県産紅あずま）900円
山の上名物でもある
近藤さんが料理長だった時に提供された逸品でもある

10センチもの厚さを40分かけてじっくり揚げる

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

お好みでブランデーをかけるとマロングラッセのような味わい
入れ物も山の上と同じものかな？


油は太香のブレンド

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

追加で生うに2,000円
大葉で巻くのが山の上系
大きさも丁度良い

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

追加のアスパラは鹿児島県産（600円）

カリッとした食感で、中はジュワッとみずみずしくて、女将さんおすすめの一品だ！

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

かき揚げの天丼、天茶、天バラから
天茶をチョイス
隣の外国人は天茶と天丼の2種を注文してた。

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

上品な天茶

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

アイス又はシャーベットから
マンゴーシャーベット

てんぷら 下村 グルメ・レストラン

四谷　
くすのきさん

今回は昼のランチで。

カウンターはゆったり6席

左側の席

車海老から

気泡を調整して水分を抜かれた海老は甘味旨味が際立ち美味しい

あたま

振り塩

菜の花

これは醤油。
香ばしさを出すスプレー掛け！

丸十

素材の良さもあるが、水分を調整ししっとりそれでいてホクホク感もある蜜のような甘さが際立つ

口直し の煮凝り

〆のバラ天丼用のご飯

また来ます。

天政でランチ
3月から春の新メニューを食べてみる

ランチで気軽に食べるならここのような一斉スタートじゃない店が良い

天政 グルメ・レストラン

丸ビル 35F

野中さんから軽く挨拶があり

天政 グルメ・レストラン

先付け

ここはつけダレに塩麴があるのも珍しいかも
他に梅肉など。

天政 グルメ・レストラン

玉締絞の秘伝の胡麻油と綿実油など複数の組み合わせ
4種のタネで入れ替えることが多い

私以外、外国人で満席でした

天政 グルメ・レストラン

才巻は二本

かつて「日本一、軽い」と賞された技

天政 グルメ・レストラン

季節の野菜三種
季節の厳選魚介類三種

天政 グルメ・レストラン

頭

天政 グルメ・レストラン

懐紙は頻繫に取替えてくれる

天政 グルメ・レストラン

追加のオーダー

天政 グルメ・レストラン

追加の白子は1,800円

天政 グルメ・レストラン

雲丹は単品3,000円
大葉で巻いた方が好み

天政 グルメ・レストラン

穴子
どこ産か聞くの忘れた

天政 グルメ・レストラン

〆は天政では必ず天バラ

雲丹と鯛と季節野菜の天ばらご飯
これは美味しい

天政 グルメ・レストラン

店先には看板なし
日本一との呼び声も高い天ぷらの名店「くすのき」

ホームページには住所も電話番号もない
全国の食通が通う天ぷら屋が昨年6月に名古屋から移転してきた。

楠さん曰く、天ぷらは揚げる料理じゃないんです。脱水しながらの蒸し料理です

（これはよく耳にするフレーズで、
天ぷらは水分を極限まで抜きさる料理。と言ったのはみかわの早乙女さん。天ぷらは揚げてから蒸す。とは銀座の近藤さんなど・・・）

味を引き付けるのではなく、引き出す・・・。
天ぷらは、素材の旨みを引き出すための料理だったのです。と。

その為には、
衣は一品一品作り替えていく。

素材の味を素材らしく引き出す、というのが、油を使う一番の利点であって、衣を使う要素。
だからこそ素材にこだわる。
コースの中で必ずいくつか、生と天ぷらの食べ比べができるのもくすのきの特徴。
また、天ぷらは、温度変化のない料理法なので天ぷら以外の料理も提供されるのもくすのきの特徴。

全員が揃うと店主の楠さんから簡単な挨拶とちょっとした説明がある

天ぷらは鮨屋のように、素手で提供します。
熱くありません。（中は熱々ですが）
油がきれいに切れていれば揚げてすぐは熱くないのだそうです！
あと、写真撮影はかまわないが、撮ったらすぐ食べて下さい！
特に敷紙の上からは素早く取り皿に移す。（吸い取られて旨味も落ちる）
フラッシュ、シャッター音、動画は禁止。

そして、料理の五法を入れる
日本料理の経験があるので、四季を感じていただいたり、旬のものを違う料理法（焼く、生、蒸す、煮る、揚げる：五法）を入れています。それで、いろんなことを感じていただいて、帰っていただければと考えています」

旬味
蟹身味噌和え 菜の花先付け

ちなみに、ここは天つゆも付け塩やレモンなど一切ありません。
鮨屋と同じで一番美味しくいただけるようにすべて楠さんが振りかける塩のみ。
つゆじゃないと嫌だとか・・・わがままな方には向かないかも（笑）

くすのきの儀式ー塩梅

一番出汁にて
まず素の出汁をひと口、ふた口、いただく

そこへ楠さんが塩を入れる

よくかき混ぜてからいただく。
香りや旨味が変化しているのがわかる。塩梅を確認する儀式

最初はもちろん車海老

5時間前から下仕事が施されてるとか

直接手で・・・
衣に油が残っていてはいけない。
炭火焼でも炭も一緒に食べますか（笑）

気泡を通してエビの水分を抜いて甘みを引き出す（エビが脱水していく）
水分の多いエビは気泡の多い衣を作って水分を抜いて甘みやコクをだす。

この海老、旨いんですけどー

さらにもう1本

こちらは海老塩でいただきます
これも美味い！

海老の頭も塩を変えて二つ

個人的には海老の頭は才巻くらいの方が濃厚で好きなんだけど、
これ旨ッ！

菜の花 平貝 竹の子 などいくつか食べた後の
白魚 梅漬け

その白魚を天ぷらで

一品一品、衣も作り替えてました。

口直し
豆乳と生姜のシャーベット

ゆり根 平目昆布締め 原木椎茸などがつづき

ヒラメの昆布締め

ヒラメの天ぷら

水が当たると酸化がすすむので、油（太白胡麻油）の入れ替え。

入れ替えじゃなく継ぎ足ししてる天ぷら屋も多いけど。

茶ぶりなまこと平貝のみぞれ和えのあとの
越前ガニ

カラスミはチーズのよう

蕗の薹

甘味と苦みそして香りも良い

まるじゅう

しっとりしていてホクホク、そして蜜のような甘さが出るのも衣を変えてるからか
この衣が絶妙！
素材に合わせてグルテンを調整し、そうすることにより脱水量を変え、素材の旨味を衣で包んで閉じ込めることでこのようにできるみたいだ！

太刀魚が美味い
左端をそのまま一口、残りはスリ流しに絡めて

甘鯛やタイラギなどがつづく

雲子もスリ流しで

この野菜のスリ流しが超絶美味い

敷紙がまっさら

普通は天紙が汚れて頻繁に変えて欲しいと思うが、ここではその必要もなし
最後まで天紙に油が全く付かないことに驚きました！

口直し の 煮こごりをいただいて・・・

〆に天茶か天丼の選択はなく、白魚と小柱の餡かけ天丼
その他いくつかの丼もの

4種の味噌をブレンドした赤出汁もうまい

水物
ゆずや金柑のシャーベットにココナッツパウダ掛け

最後は黒豆茶

見送ってくれた楠さん
来週はお昼の予約ですねー。

残念なのは穴子は夏のみ提供されること。
うーん良いものないなら仕方ないがそれって江戸前とは違うな。
でも美味しいからしばらくはまりそうです。

ただ、平均単価7万円は高過ぎ！
その前に予約取れないから心配することもない（笑）

てんぷら 深町

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

最近はほとんど深町。
美味しいので他にわざわざ行く理由がないから。
ただ、予約は必須です。

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

深町さん
電話しても食べたい時に食べられないのでどうにかして欲しい

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

まずはあたまから

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

車海老は2本　
塩、そしてつゆで楽しめる

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

山の上時代からの人気の定番と言えば、雲丹

大葉で包んで揚げる。

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

パリッとした大葉とジューシーなうにがめちゃ美味しい。
2個は食べちゃうよね

単品で3,000円

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

タラの芽は塩で、蕗の薹はツユ、キスはお好みで・・・

この絶妙なレアの帆立はレモン塩で。

そして、アスパラは先は塩、下はつゆでいただく。

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

〆はいつも天茶（天丼、天バラもあります）

俺以外全員天丼。ありえない！
美味しいのだからどれをチョイスしてもかまわないのは確かなのだが。

以前は天茶派が断然多かったが、最近は〆に天丼は多いのか？
人によっては天茶は衣がぷよぷよで嫌だとか、油が浮いて気持ち悪いと言う方もいるみたいだが、〆は天茶で軽くしめたい。
天丼、重くないか？

しかも天丼といっても、〆で出されるているのはどこもほとんどがかき揚げ丼だ（笑）
天丼は、粋で豪快な江戸前天丼にま・さ・るものはなし。

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

てんぷら 深町 グルメ・レストラン

まさる　だね。

ここの江戸前天丼が一番好きかも。
ただ、日によってブレが多くそんな時は諦めるしかない^^;

まさる グルメ・レストラン

江戸前の天丼
ごま油で揚げて甘辛の煮立てたツユに浸らせた黒っぽくこってり重いのが江戸前の天丼。上方の白くカリッと軽いのとは違う。

日本橋 天丼 金子半之助 本店 グルメ・レストラン

海老・穴子・いか・キスなど魚介類の天ぷらをメインに、小海老・小柱・いかなどを用いた小ぶりのかき揚げと、季節に応じた野菜天を1～2種添えるというパターンが多い。
かき揚げ丼とは別物。
ただし蕎麦屋の天丼は、天ぷらそばと同じように「大きめの海老が2本だけ」という定型的な天丼

日本橋 天丼 金子半之助 本店 グルメ・レストラン

海老と穴子がドーン！
これが江戸前天丼。

日本橋 天丼 金子半之助 本店 グルメ・レストラン

クラブ活動退部したので近藤さんや天一さんはご無沙汰ですね。
ギリギリ徒歩圏だったのに閉店しちゃったソニービルの天一

並木通りの本店では冬の時期に小ぶりな芝エビのつまみ揚げとかいただけたが
今まで一番食べた天ぷら屋が銀座の天一。次は近藤。

天バラ食べたくなったら天政
ここは天バラ発症の店
チャーハンをヒントに作ったメニュー
でも最近はコースのみで天バラ単品はできないと断られることが多い。

田中角栄が締めの一品にここの天バラをよく食べていたらしい。

天政 グルメ・レストラン

香港からわざわざ日帰りでヘリで向かった先は

マカオで評判の天ぷら屋さん

香港のカジノ王、ローレンス・ホーがマカオにホテルを作った時、
子供の頃から大好きだった天政に直接交渉して出店にこぎつけた店

ゴールド！

お座敷天婦羅　天政（アルティラ　マカオ内） 和食

天政
日本からシェフが５名来てた

お座敷天婦羅　天政（アルティラ　マカオ内） 和食

松

お座敷天婦羅　天政（アルティラ　マカオ内） 和食

お座敷天婦羅　天政（アルティラ　マカオ内） 和食

海苔で巻いた雲丹

お座敷天婦羅　天政（アルティラ　マカオ内） 和食

追加します

お座敷天婦羅　天政（アルティラ　マカオ内） 和食

ロブスターと牡蠣

ロブスターは天種としては高価ですが、香りという点ではイマイチ

お座敷天婦羅　天政（アルティラ　マカオ内） 和食

〆は天政と言えば天バラじゃ！

荒牧さんを最近羽田の天政で見かけた

お座敷天婦羅　天政（アルティラ　マカオ内） 和食

江戸前の天ぷらはどこで食べても同じようなスタイル。
最初は海老。そして小魚や野菜が続き、穴子。
〆のかき揚げで天丼か天茶又は天バラ。

なぜ最初は海老なのかと言うと・・
色が華やかだからというのもあるが、店の魚介が新鮮だという証明です。
海老の頭を出すのは、一番痛むのが頭。それを提供できる新鮮さだから。

江戸前の天ぷらでは野菜は揚げないという江戸前の流儀を守る天ぷら屋もある。
江戸前天ぷらとは、当たり前だが江戸湾で獲れた魚（白キス、メゴチ、穴子、車子、車海老等）を胡麻油100%で揚げた天ぷらです。
ところがこの数年、天ぷらは変わり始めている。

天ぷら店の系譜
〇「天一」1930年創業
麻布十番「畑中」、名古屋「にい留」、銀座「天亭」あたりが天一出身で、天政とくらべると高温でカリッと揚げるのが特徴

〇「猿楽町天政」1936年創業
平河町「天真」赤坂見附の「かねき（天ぷらOkamoto）」、虎ノ門「逢坂」、浅草「春日」、神楽坂「天孝」など。衣の卵は全卵、ふんわりと揚げた天ぷらが天政出身者の特徴

〇「山の上ホテル」1954年創業
以前の赤坂「楽亭」、銀座「近藤」、京橋「深町」、麻布十番「前平」、三筋「下村」など。野菜の天ぷらを多く揚げ、温度の違う天ぷら鍋を二種類使ったり、太白と太香を2対1でブレンドする伝統の配合をするとこも

そして、
〇「みかわ」系や、
〇「京星」系の関西風（京風）がある。銀座の由松など
京風の特徴は衣が薄い。素揚げで種が小さい、才巻が多いなど

これらが天ぷらの5系列。
そこに、上記のような天ぷら屋で修業をしてない店が台頭してきた。

麻布十番「たきや」、静岡「成生」、静岡から人形町へ移転して来た「蕎ノ字」や昨年名古屋から移転してきた「くすのき」などである。
これらはいずれも予約が困難な超人気店でもあります。

天ぷらは美味しい！
以前行ってイマイチだったみかわ是山居も再訪したい。
次郎に通じる雰囲気と席がキッツキツな狭さが何とも言えない（笑）
太香だったことに継ぎ足ししてたことも。途中から胃がきつくかった。
伝説の天ぷら職人なので期待値上がってたからね。

みかわ 是山居 グルメ・レストラン

この旅行記へのコメント （2）

• とわこさん 2019/03/04 22:23:18

  ため息・・・・

  お兄さま
  私も天ぷら大好き～！
  懐紙に油の型が付かないなんてびっくり。
  うーん・・・・
  私も手で持てるかも・・・よっ。(笑)
  そんな訳ない？
  でも、たまにつまみ食いで思い出せる光景があるの・爆
  ほんと、凄いねぇ・・・名店なのネ。
  雲丹と大葉の天ぷらは衝撃
  天ぷらってザ・素材と思ってたけどちょいと串カツの様な取り合わせも試みるのね。
  マカオの天ぷら屋には恐れ入りました。
  お店ではなくヘリで行くお兄さまにです。
  とわこ
  

  96さん からの返信 2019/03/05 14:31:18

  RE: ため息・・・・

  
  > 私も天ぷら大好き?！
  
  天ぷらは美味しいですよねー
  
  > 懐紙に油の型が付かないなんてびっくり。
  > うーん・・・・
  > 私も手で持てるかも・・・よっ。(笑)
  
  油が切れてさえいれば、大丈夫なんでしょうね。
  
  > 雲丹と大葉の天ぷらは衝撃
  > 天ぷらってザ・素材と思ってたけどちょいと串カツの様な取り合わせも試みるのね。
  
  串カツですか。豚肉とネギを揚げた？
  関西風のは串揚げじゃないですか？昔、ミナミの最上って店で初めて串揚げ食べました！
  
  > マカオの天ぷら屋には恐れ入りました。
  > お店ではなくヘリで行くお兄さまにです。
  
  何度か乗ってますけど、どの便でも満席なので、皆さん普通に利用されてるいるんだと思いますよー。