2015/06/11 - 2015/06/16
3028位(同エリア14848件中)
tacoさん
あまりシンガポールに興味は無かった。
20年以上前に1度、パースへの乗り換えで立ち寄った時は、真っ暗なマレー半島の端に煌々とした輝き。冷えた機内とは対照的にまとわり付く熱い湿気。深夜にもかかわらず多くの旅行者が行き交う空港。暑さか眠気のせいか混沌とした記憶だけが残る。その後、目的地というより巨大な中継地点という印象しか無かった。
今回もまた、2週間程前まで夏旅行はタイに行こうと思っていた。
羽田深夜便でバンコク経由のプーケット。錫鉱山をモチーフにしたインディゴ・パール、帰りはバンコクでサイアムケンピンスキーを中心にタイモダニズムを満喫してくる予定だ。それが相次ぐ爆弾テロにデング熱、極めつけはホテル近くで水道管が破裂し(これは日常?)プールがクローズ。これは無理。
仕方なく、アクセスが良く、安全、衛生状況も良く、英語が通じ、急な医療施設も充実、地震や噴火も無いところは・・・。
消去法で選んだ先がシンガポールだった。
シンガポールはカジノやマリーナ・ベイなど、何かと新しく「作られた感」が強い街だが、植民地としての長い歴史や、貿易の要所として栄えた独自の文化と、何より華僑の街として「食」が楽しめると聞くと魅力的だ。
実際この熱帯雨林に拓かれた小さな都市は、何とも味わい深い一面も持つ街だった。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- タクシー
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
この日のフライトはNH843便。羽田空港23:55発の深夜便だ。
拡張部分のTOKYO SKY KITCHENには好物の甚六と夢吟坊、さらにこんな時間に・・・六厘舎もあって悩む。今後、数日は日本食ともお別れと思うとさらに悩む。
結局ここは煩悩に従い、お好み焼きにたこ焼き、かき揚げうどん、つけ麺まですべて完食。
深夜めしの背徳感、飛行場の高揚感は何倍にもおいしく感じるから困る。
あぁ〜糖質で超満腹。
(割り箸袋のデザインはななんと!アレクサンダー ゲルマン!。でも、これは誰も気がつかないかな・・・) -
出発が30分遅れたわりに、定刻より20分早いAM5:50到着。
ほぼ満員の機内でギャン泣きしては、と気に病んだが、ほぼ起きる事無く無事到着!むしろ娘はまだ寝足りないようで・・・
そうそう、今回は秘密兵器として旅行用のストローラーを購入してみた。
Quinny YEZZは4.9Kgの軽量モデルで、折りたたむと肩掛けできる程コンパクト。なのにタイヤはベアリング内臓のローラーブレードタイヤでスイスイ〜ラクラク。折り畳みも片手で出来るので、タクシーの乗り降りなど快適だ。
ベビー用品で何かと荷物が増えるので荷物置きにも重宝する。
そういえば、ANAの787は座席レイアウトが改悪との評判が気になっていたが、個人的にはエコノミーにしては充分快適だった。もちろん最後部の二人掛けだったこともあるが、ハンモック状のフットレストがとてもいい
。周りを見ると使っていない方が多かったが、足は伸ばすと、ふんわりホールドしてくれるので、これがとても楽だった♪ -
さて、最初のシンガポール飯はYa Kun Kaya Toast。
残念ながらANA到着のT2には無いので、T3の地下まで行っての、初カヤトースト。
店内は早朝にもかかわらず満席。皆さん黙々と食べる姿においしいオーラが溢れている。ココナッツミルクと砂糖、パンダンの葉で作るクリーミーで優しい風味は、初めてだがハマる!
周りのジモピーに習い半熟卵に漬け漬けすると、なるほどコクが出てこれは美味い!
バリューセットでカヤトースト、コピ、温泉たまごが2個ついて約5SGD。
日本軍政下1944年に創業し今年で71年にもなるそうだ。ちなみに今年は建国50週年だから国の発展を支えてきた立派な国民食。 -
イチオシ
朝食後、タクシーで向かった先は、セントーサ島のカペラ・シンガポール(Capella Singapore)。
市内の渋滞を抜け、橋を渡り、島のゲートを抜けてすぐ。
辺りの熱帯雨林が開けると、白亜のコロニアル建築物が見えてきた。 -
セントーサ島の中央に鎮座する姿はとにかく優雅。
英国植民地時代の1880年代に建築されたコロニアル様式の建物を修復し、現代に蘇らせた。こちらはレセプションとライブラリー、広東料理の名店CASSIAの他、メイン棟として使われている。
シティーのラッフルズホテルが1887年開業だから、まさに同じような時を経た建物。
心地よい風が抜け、胡蝶蘭が香る桃源郷のような空間。カペラ シンガポール ホテル ホテル
-
カペラはあまり知られていないが元リッツカールトンのCEOホルスト・シュルツェが創立した新しいホテルブランドで、今のところアジアではシンガポールだけのようだ。
宿泊棟はイギリス人建築家のノーマン・フォスター卿によるもので、新旧ハイレベルの建築が合わさる姿は必見だ。 -
街の喧噪とはまるで別世界。
こじんまりとしたレセプションには輝く大理石の床にアンティークの調度品が並ぶ。
カペラのパーソナルアシスタント(PA)とは、到着時間やアレルギーのチェック、ベビー用品、レストランとSPAのメニューなど事前に連絡を取り合えていたので良かった。
早朝着でもすぐに部屋に案内するよう準備したり、万が一用意ができなくとも別の部屋で休めるように手配してくれるなど、気が利いた返信で安心できた。
さらには、娘用のアレルギー除去食メニューを作って送ってくれるなど、気配りは素晴らしい。
ただし、PAはバトラーとは違うようでメールのやり取りは毎回違う人物のため、やり取りに抜けが無いか気になったが、まぁそんな事はないようだ。 -
イチオシ
レセプションの2階はライブラリーになっており、いつでも珈琲や紅茶、フルーツやお菓子を頂ける。大きな窓から差し込む日差しと、磨き上げられた床板、どこからとも無く聞こえてくるボサノバ。南国のゆる〜い空気感が心地よい。
-
懐かしさにホスピタリティー溢れる空間。
-
空港で色々遊んでいたらすでにAM9:30を過ぎていた。すでにお部屋の用意も整っているとの事で、PAの案内を受けながら客室へ。
中庭で対峙するのがノーマン・フォスター卿による客室棟。直線的なコロニアル建築とは対照的なモダンな曲線で構成されているのに一体感はさすがだ。 -
せっかくなので、お部屋はアジア最南端を望むプレミアシービューにしてみた。
カードキーを当て部屋に入ると、ブラインドがせり上がり、まばゆい光景が目の前に広がる。事前に眺めの良い部屋をリクエストしていた事もあり、最上階で眼下も開け素晴らしい眺望だ。(ルームNo.518) -
ウェルカムフルーツは新鮮そのもの。甘い香りが漂う。
ん?みかん。 -
ベッドの前は熱帯雨林と180°の海が広がる。
天井が高く部屋も広いせいか、キングサイズのベッドが小さく見える。
娘にはホテルのマスコット的な孔雀のぬいぐるみをプレゼント頂く。 -
テラスへ出るとそこはマレー半島最南端。つまりアジア最南端。
大型タンカーや貨物船が次々と行き交う様子に、貿易で栄えたこの国の成り立ちを垣間みる。 -
アメニティーはすべてAesop。
そして毎日ニューボトルが補充される。 -
娘用のピジョンのアメニティーセット。
一通り揃っているのでこれは助かる。 -
シンプルなダブルシンクに胡蝶蘭の飾られたバスルーム。
-
プールは三カ所。
レストラン前のプールは大人用との事で、すぐ下のファミリープールは子供も入れる。長期滞在用のレジデンスやビラはプール付きのため、メインプールは貸しきりか、いても数人程。
娘は昨年の沖縄以来のプール。
初めての腕用浮き輪にビビる。 -
が、すぐに慣れる。。
-
ひんやり気持ちのいい水質はクリーン。
マレーシアから購入しているという水道水は、きちんと浄水処理されているようで、シンガポールは水道水が飲めるそうだ。
これならプールもきれい、氷でおなかをやられる心配もないので安心! -
熱帯雨林に囲まれた雰囲気は森の中のリゾートのよう。
だが、虫はほとんどいない楽園。 -
そうこうしていると、急に雲行きが怪しくなってポツリ。あっという間に船影も見えなくなった。
遊びすぎて冷えてきたタイミングだったので、そそくさと部屋へ移動。 -
早く晴れないかな〜
恨めしそうにスコールを眺める。。。 -
温かい湯船に浸かりながら、降り注ぐスコールを楽しむ。
雨は30分ほどで止み、とたんに小腹がへってきた。。。
広東料理のCASSIAは予約必須と言われているが、平日だし、雨の後だし、ちょっと覗いて見る。 -
CASSIAの内装は香港人デザイナーのAndre Fu氏が手がけたそうで、新旧モダニズムの融合という感じがとても素敵。(こちらは後日)
だが回廊部分のテラス席がなんとも心地よい。
ゆったり回るファンの下、庭園を臨みながら頂く食事は、南国らしい旅情に溢れ最高。
もちろん室内の方が涼しく快適だが、この格別の開放感と建物が刻んだ時間を味わえるところはそう無いだろう。
ちなみにテラスなら子連れも臆することなく楽しめおすすめ。 -
回廊部分にもセンスの良いアートが作品が並び素敵。
-
丁寧に手入れされている事がよく分かる器とカトラリー。
笑みを絶やさず、手際よくテーブルセットをしていくスタッフ。
あっ、これは間違いなく美味しい雰囲気だ。期待できる!カシア レストラン 中華
-
感じの良いスタッフと相談しながら、まずはオススメの点心を中心に数品をオーダー。
先付けはプチトマトのマリネとXO醤。
蜂蜜と黒酢の風味が、丁寧に皮をむいたプチトマトにしみて美味い。
あ〜食欲増進。 -
イチオシ
プーアル茶を頂きながら先付けを楽しむこと数分。レスポンス良く最初の一品が運ばれてきた。
まずは、メロとチーズの湯葉包み揚げ。
おぉ〜予想していたよりも大きめ。
揚げ物の出来で質や実力は分かってしまうので、この一口はドキドキだ。
サクッ♪サラッ♪うわっ!軽いね〜 そして中から濃厚なメロの白身とチーズがトロ〜。
これは超美味い!この一品で個人的な揚げ物ランキングが一気に塗り替えられた。
Deep-fried Beancurd Roll with Chilean Sea Bass and Cheese. 8.8SGD(4pcs) -
イチオシ
タイミングを見計って、次は蒸しものが到着。
鮑のせ蒸しシウマイ。
豚肉と海老、鮑の味が重なってしっかり濃厚な美味さ。んぅ〜美味しい。
サイズも大振りで楽しめる。
Steamed Siu Mai topped with Abalone. 12SGD(4pcs) -
きのこと木耳の水晶野菜餃子
こちらは、さっぱりとした味付けにきのこと野菜の歯ごたえが心地よい逸品。
それにしても美しい出来栄え。
さらに、サイズも大きめでうれしい♪
Steamed Crystal Dumpling with Black Fungus and Mushrooms. 7SGD(4pcs) -
イチオシ
海老蒸し餃子
プリプリでゴロリとした海老の味も濃く、美味すぎる!
こんな身が詰まった海老蒸し餃子は初めてだ。
どうやらCASSIAの点心は具が大きく、サイズも大きめ。なのに良心的プライスってところが凄い。
Steamed Har Gau with Dried Scallops. 8.8SGD(4pcs) -
イチオシ
黒トリュフの黒豚チャーシュー饅頭
チャーシュー饅は甘くて好きでは無いが、スタッフがしきりにオススメするので、それならばと注文してみた。
到着すると、ムムッ、蒸篭から立ち昇る湯気が優しい甘さのいい香り♪
手に取ればフッカフカ。饅頭部分はほどける様なやわらかさ。
そして中身は黒豚の身がごろっと入り、黒く刻まれた物体からは、鼻を抜けるトリュフの香り。べたつくような甘さは無く、これは美味い!
ここまで、全部美味いのだから、これは凄い。
Steamed Barbecued US Kurobuta Pork Bun with Black Truffle. 4.8SGD(2pcs) -
いや〜美味い。
と、感心しつつ小腹は満たされてきたので、追加2品とデザートで〆る。
ソフトシェルクラブと塩漬け卵の黄身炒め
これまで点心は当たりの連続だったので、メインメニューからこちら。
サクッ!カリ、ジュワ〜と塩卵の黄身でコーティングされた衣の中から、蟹の身とエキスが飛び出してくる。特にミソの部分は最高だ。
Wok-fried Soft Shell Crab coated with Salted Egg Yolk. 16SGD(per 2person) -
CASSIAオリジナルのXO醤。調味料というよりも素材!
濃厚な旨みと辛味が最高で、これは本家ペニンシュラよりも美味しいのでは?
もちろん、おかわり頂いてきました。 -
米線の海鮮焼きそばレモングラスとバジルの香り
これは少なめ、1人前丁度かな。二人で取り分けるとお茶碗二杯分。
ただ味はなかなかで、レモングラスやバジルなど一見タイ料理的な味付けと思うが、そんなことはなくしっかり中華!細麺の米麺が程よく歯ごたえがあって美味しい。
メインメニューは高級中華店い有りがちなおしゃれなポーションのようだ。
Wok-fried Min Sin with Seafood, Lemon Grass and Basil 10SGD(per person)
-
デザートはおすすめ三種盛り合わせ。
ういろう的なやつ、ナッツ系のアイス、杏仁豆腐的なプルプルデザート。
そろそろ、お昼寝中の娘も動きだしてきた。
少しゆっくり食事ができてありがとう♪
いや〜満腹満足。 -
ふぅ苦しい。。。
久しぶりに美味しい飲茶を頂いて大満足!
食後は回廊の先にあるライブラリーでお茶でも頂こう。 -
飲み物の他、果物やクッキーなど自由に頂ける。
彩りも良く、ディスプレーも完璧。 -
こんなクッキージャー憧れます。。。
-
食器はウェッジウッドで統一。これが自由に使えるって・・・恐ろしい。
そして、ここのクッキー驚愕の美味しさ!
高温多湿なのにサックサクで甘さも控えめ♪ -
ホテルのマスコット孔雀は自由に放し飼い。
たまに屋根の上にもいたりする。 -
部屋に戻ると、ウェルカムフルーツをカットするようお願いしていたのが届いていた。みかんまで剥いてくれるとは・・・そしてこの香り、この味は「せとか」?
-
雨上がりのカタツムリ。背負う殻がタニシっぽい。。
夕方、このまま雨も止みそうなのでマリーナ・ベイへ。 -
ちょっと渋滞していてタクシーで15分ほど。
セントーサ島の橋を渡って、マリーナ沿いに行くと見えてきた「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」。
小雨振る中、幻想的に怪しく光る。細かな細工やゴミも無く、クオリティーはまるでディズニーランド。歩いているだけで楽しくなる。
このままMBSを抜けてウォーターフロント・プロムナードのイベントプラザへ。
噴水に投影されるワンダー・フルを見学に。 -
ウォーターフロントの海上にはルイ・ヴィトン・アイランドが浮かぶ。
マリーナ・ベイ・サンズと同じ建築家のモシェ・サフディ氏が手がけているそうで面白い。
中では刻印の実演中。クラシックな機械を使いハンドメイド。 -
ショップス・アット・マリーナ・ベイ・サンズのフードコート「ラサプラ・マスターズ」へ。上のテナント同様に、こちらのストールも有名店がぎっしり。
綺麗で、しかも子連れでも気軽に楽しめる雰囲気が◎。
一通り物色し、まずは、ひっきりなしにお客さんがいた「シンガポールチキンライス新記」。 -
新記はクイーンズタウンのMei Chin Rd. Market and Food Centreのフードコートにある1970年代から続く老舗らしい。住宅街のこちらはまず観光で行くこともないので、マリーナベイで食べられるのは嬉しい。
新記のチキンはゼラチン質や脂身の少ないさっぱりタイプ。骨も少なく、一見小ぶり。大きいスープが付いたセットにしたのだが、冬瓜など野菜が入り美味しい。 -
娘のアレルギーのため小麦・卵・乳製品は使っていないか確認してみると、味付け卵は×だが、その他は問題なし。(味付け卵を一緒に茹でたりしてないかは・・・)
食べ始めると、ここのご飯とスープは娘の好みだったらしく、親の心配を余所に一心不乱に食べる。
食べっぷりを見ていると、この子ならシンガポールで生きて行ける気がした。。 -
泰豊のホッケンミー。
こちらは「汁無しちゃんぽん」という感じのお味。
タイガービールに良く合う。 -
ラサプラマスターズでは、他にも鶏の唐揚げをテイクアウト、さらにビールを買い込んでホテルへ帰還。
先程の喧噪が嘘のように、暗闇に浮かぶ白亜の豪邸。
回廊には虫の音が優しく響く。
1日目終了。
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