2015/04/08 - 2015/04/09
41位(同エリア376件中)
玄白さん
3月下旬から4月上旬は房総半島を横断するローカル線のいすみ鉄道、小湊鉄道の沿線は菜の花と桜が咲き誇り、のどかな田園地帯が絶景に変わる。そんな景色を眺めながら、いすみ鉄道のグルメ列車に乗り房総の海の幸を味わおうと計画。ところが、切符発売後わずか5分で完売!発売時間ちょうどに外出先でスマホで予約しようとしてもたもたしている間に売り切れてしまったのである。しかし、房総の海の幸とローカル鉄道沿線の美しい菜の花の風景が頭から離れない。グルメ列車はあきらめ、ドライブ旅行に切り替えて、いざ房総へ。
前編は、旅の主な目的であるいすみ鉄道、小湊鉄道沿線のローカル列車を桜や菜の花と絡めて撮影する”にわか撮り鉄”旅行記。2日間にわたっていろいろな場所で撮影するつもりだったが、初日は自宅付近は季節はずれの雪!満開の桜と名残り雪を撮影しようと近所の神社でウロウロしていたので、自宅出発は大幅に遅れた。房総も天気が悪かったので、撮影ポイントの下見をするだけにして、撮影は翌日にすることに。
- 旅行の満足度
- 4.5
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いすみ鉄道は週末限定で国鉄時代の気動車キハ28をレストランに仕立て、グルメ列車「伊勢えび特急」を走らせている。土曜日は刺身コース、日曜日は茂原のイタリアンレストラン「ペッシェアローズ」のシェフによるイタリアンコース。第1希望はイタリアン、第2希望が和食。2月10日10:00より予約受付だったが、冒頭記したように、季節が良い3月下旬から4月上旬は、わずか5分で完売。
小湊鉄道もグルメ列車を走らせているのだが、こちらは平日も運行しているものの、懐石和食弁当で、大したことがなさそうなので、ドライブ旅行に計画変更。
沿線の撮影ポイントを巡り、ローカル列車、菜の花、桜の写真を撮りまくるにわか撮り鉄となったのであった。 -
初日は、冷たい雨が降る最悪の天気。撮影はあきらめて、いくつかの撮影ポイントの下見をするだけにして、後は日帰り温泉に浸かり、御宿の宿に向かうことにした。
この写真は、最初に下見した城見ケ丘駅近くの陸橋からの眺め。このあたりは、すでに桜は散ってしまい、菜の花も終わりに近い。走ってくる列車を俯瞰する良い構図なのだが、花の状況がよくないので、明日は、ここでの撮影はあきらめることにした。
その他、東総元駅、上総中川駅、新田野駅周辺を下見してまわったが写真は無し。 -
これ以下は翌日に撮影した写真。
最初は、新田野駅から大原方面に500〜700mほど沿線を歩いたあたりで撮影。ここもすでに桜は散りはじめ、菜の花も終わりに近い状態だった。地元の人の話では、今年は桜も菜の花も見頃の時期が短かったという。
9:27新田野発の下り列車を待っていると時刻表にはない上りの列車が来た。あわててシャッターを切る。 -
こちらは、めぼしをつけていた下り列車。定刻より5分ほど遅れて通過していく。
菜の花がピークを過ぎて花数が減ってしまっているのが惜しい。 -
新田野駅。田んぼには水が張られているので、風がなく水面が静かだと駅の桜が田んぼに写り込んで絵になるのだが、あいにく今日は風が強く水鏡にはならない。
駅に列車が停まっているところも撮りたかったが、次の列車は50分後。一箇所でそんなに待ってはいられないので、次の撮影ポイントに移動しよう。 -
新田野駅の横の踏み切りの上にて。
踏み切りといっても警報機も遮断機もない。当分列車は来ないので、安心してゆっくり撮影できる。 -
上総中川駅ホームにて。
大原行き10:02の列車が定刻どおり来た。ホームの端の菜の花越しにムーミン列車を撮影。 -
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菜の花をイメージした黄色の車体には、ムーミンのキャラクターがラッピングされている。
いすみ鉄道は大原〜上総中野間を走る第三セクターのローカル線。国鉄時代の木原線を引き継いだ。過疎が進む房総半島山間部を走る路線で赤字が続き、廃止寸前だったが、2009年に公募で採用された鳥塚亮さんという方が社長に就任して以来、さまざまなアイデアを打ち出し、経営を立て直しつつある。
ムーミン列車も氏のアイデアである。 -
ホームの端から停車中のムーミン列車を撮影。週末になると今の時期は観光客でにぎわうようだが、今日は平日なので、この駅の乗降客はわずか3人だった。
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イチオシ
桜の間を走り抜けて大原に向かうムーミン列車を見送ってから、次の撮影ポイント、東総元駅に向かう。
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東総元駅に10:25着。駅のホームの桜は散り始めているが、まだ花は残っている。列車は11時発の大原行きがあるので、駅の前の空き地に車を停め、撮影ポイントに歩いていく。
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駅から上総中野方面に500mほど歩いたところが撮影ポイント。ここは撮り鉄さんの定番のポイントのようで、平日にもかかわらず4人ほど撮影に訪れていた。
ゆるやかに線路がカーブし、桜と菜の花が良い構図で配置されている。列車がいなくても、十分絵になるところだ。ここは、桜はまだそんなに散っておらず、満開の状態を保っている。 -
イチオシ
定刻どおり、大原行き列車がやってきた。
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30分待っても撮影はあっと言う間に終了。
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引き返す途中で、東総元駅を遠望。いすみ鉄道沿線はいたるところ菜の花が咲いている。菜の花が植えられているのは総延長15kmに及ぶという。いずれも地元の人達のボランティアで植えているのだという。
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これは連れ合いが駅のホームで撮影した写真。スマホのカメラでも結構よく写る。
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いすみ鉄道とは別れ、小湊鉄道沿線へ。次に向かうのは市原市石神の菜の花畑。
この写真は、移動途中の山あいの中に忽然と現れた菜の花畑。鉄道からは離れているが、山桜と菜の花が美しい。 -
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石神の菜の花畑に到着。ここは、大勢の観光客が訪れるようで、広い駐車場も整備されている。
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このあたりの菜の花は満開。地元の人によると、いすみ鉄道沿線より、小湊鉄道沿線地域のほうが寒いので開花時期が遅いのだそうだ。
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この広大な菜の花畑の真ん中を小湊鉄道の線路が走っている。
葉の花が満開ということもあって、ここはいすみ鉄道沿線より大勢の人が集まっている。 -
12:10頃、上総中野行きの列車が菜の花畑の端に現れた。この近くの養老渓谷駅の先が上総中野駅で、いすみ鉄道と連絡している。
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イチオシ
どんどん近づいてくる。乗客にもこの景色を楽しんでもらうために、菜の花畑に入ってくると、スピードを落とし、のろのろ運転をしている。
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列車の正面に懐石料理列車というプレートがつけられている。通常は一両編成なのだが、レストラン車が連結されて、二両の特別編成なのである。
隣りで撮影していた撮り鉄さんが、「なんだ!二両かよ。一両でなきゃ絵にならないよ」とぼやいていた。
はあ、そういうものか、撮り鉄さん独自の価値観があるんだな〜・・・・と感心 -
イチオシ
広大な菜の花畑なので、しばらくあちこち移動して列車抜きで撮影。
ところどころ、田に水が張られていて菜の花が水田に映りこんでいる。 -
土手の上に小さく写っているのが我が連れ合い。
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こぼれ種が芽をだしたのか、2株だけ田んぼのあぜ道にポツンと咲いている。
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10分ほどして、上総中野駅で折り返してきた五井行きの上り列車がやってきた。
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イチオシ
同じ列車を連れ合いが上のほうから撮影。
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一本だけ白っぽい菜の花を発見。
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植えられたものではない、雑草(?)の花
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そろそろ、昼食の時間。今回の旅のもう一つの楽しみは徹底して海鮮料理を食べることなのだが、この房総半島のど真ん中の山間部では海鮮料理屋はなさそう。連れ合いがスマホで検索した「大新」という川魚料理の店へ。
オーダーしたのは、「鯉こく定食」。鯉を食べたのは20年ぶりくらいだろうか。 -
店の近くに2連の太鼓橋がかかっている。養老渓谷のシンボル、観音橋。橋を渡り、200mほど行くと、立国寺という寺がある。この寺の観音像は、源頼朝が石橋山合戦に破れ、再起の願掛けをした観音像だという。願掛けして鎌倉幕府を開くことに成功したという由緒から出世観音と呼ばれている。
もう退職して出世は関係なくなったが、どんな観音像なのか行ってみよう。 -
養老山立国寺の本堂
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これが、その出世観音らしい。金ぴかで、古さを全く感じさせない。源頼朝が願掛けした観音像とは思えない、どこか安っぽい感じがする観音像だ。
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石神菜の花畑で、近くで撮影していた地元のカメラマンらしき人に、菜の花畑の左奥の山の中腹から、ここを見下ろすと、菜の花畑がパッチワークのように見えて絶景だよと教えてもらったので、行ってみることにした。
確かに、あぜで区切られた菜の花畑がパッチワークのようでもあり、ちょうど列車が入ってきた。水田に列車の写り込みがあり、良い感じである。細い山道の途中にビューポイントがあるが駐車場はなく、あまり知られていないらしく、誰もいなかった。 -
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次は、最後の撮影場所、小湊鉄道月崎駅へ。
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五井行き上り列車が入ってきた。
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下り列車を撮影しようと30分ほど待つことにした。駅周辺をウロウロして撮影しながら時間つぶし。
駅前広場横の桜と菜の花。白い雲が浮かんだ青空に桜が映える。 -
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五井方面。線路のはるかかなたに見える花はツツジだろうか。
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駅舎の隣り、屋根や壁一面に植物が生い茂った小屋がある。何のための建物なのだろう??
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外壁に生い茂った花をつけた植物。窓には満開の桜が写りこんでいる。
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駅のホームにて。
いすみ鉄道も小湊鉄道も、ほとんどが無人駅で、ホームには、タダで自由に出入りできる。 -
下り、上総中野行きの列車が入ってきた。
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桜のトンネルをくぐって出発進行!
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イチオシ
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列車を見送り、本日のローカル鉄道、菜の花、桜の撮影は終了。
これから木更津に向かう、。
後編では、観光地としては有名ではないが、すばらしい欄間の彫刻がある行元寺、夜明けの大波月海岸、木更津海岸の不思議な海の中の電柱など、雑多に撮影した写真をアップ予定。
以下、後編に続く。
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この旅行記へのコメント (6)
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- ショコラさん 2015/04/21 09:13:57
- 菜の花と桜のコラボ、いいですね〜
- 玄白さん、こんにちは。
いすみ鉄道と小湊鉄道の菜の花と桜のコラボ、やはりいいですね〜。PCの画面から春風がただよってくるようです。
実は、3月末にわたしもいすみ鉄道の菜の花を見に行ったのですが、菜の花は見頃だったものの、桜はまだほとんど咲いていませんでした。小湊鉄道のほうへも行ってみたかったのですが、1泊2日の日程では、いすみ鉄道のビューポイントだけでも回りきれず、あきらめました。玄白さんの旅行記で見られたので、雰囲気を楽しむことができました。小湊鉄道のほうが開花が遅いという情報、とても参考になりました。
わたしも電車が来るのを待って撮影していたので、1泊しても時間が足りなかったです。行く前、ビューポイントがイマイチわからなかったのですが、その付近へ行くとカメラマンがたくさんいて、意外とわかりやすかったです(笑) 旅行記は、今作成中のものが完成したらとりかかる予定です。
ではまた〜。
ショコラ
- 玄白さん からの返信 2015/04/21 16:51:32
- RE: 菜の花と桜のコラボ、いいですね〜
- ショコラさん、こんにちは
いすみ鉄道と小湊鉄道は菜の花と桜のコラボがすばらしいのですが、特に桜は見頃の時期が年によってずれるので、タイミングを合わせるのが難しいですね。今年は開花から満開までが短くて見頃の日が短かったようです。外房の海に近いほうが暖かいためか、いすみ鉄道沿線の桜、特に海に近い新田野付近は散るのが早かったですね。小湊鉄道の養老渓谷、月崎は内陸なので少し寒いようです。地元の人によると、1m以上の氷柱ができる場所があると言ってました。房総は暖かいというイメージがありますが、意外でした。
ショコラさんの、いすみ鉄道旅行記楽しみにしています。
玄白
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- 裏山秀人さん 2015/04/17 12:43:11
- いすみ鉄道の菜の花畑
- 玄白さん、こんにちは
私も今年こそは絶対に訪れてみよう!と計画していたいすみ鉄道の菜の花畑・・・
残念ながら今年は訪れることが出来なく終わってしまっただけに、玄白さんの素敵な旅行記が拝見出来て少し救われた気がいたしました(笑)
いすみ鉄道・小湊鐵道の菜の花畑は噂通りの素晴らしい絶景でありますね〜
当日はカメラマン達も多かったのではないでしょうか?
来年の春が今から待ち遠しい限りでありますw
裏山秀人
- 玄白さん からの返信 2015/04/17 22:25:12
- RE: いすみ鉄道の菜の花畑
裏山秀人さん、こんばんは
いつも裏山さんのすばらしい鉄道写真拝見しています。
桜がすでに終わりかけていたためか、いすみ鉄道沿線は思ったよりカメラマンは少なかったですね。小湊鉄道のほうは大勢いました。地元のカメラマンの方によると、小湊鉄道沿線の桜はいすみ鉄道より桜の開花が遅いのだそうです。
来年は房総のローカル線に行けるといいですね。
玄白
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- クッシーさん 2015/04/16 01:18:23
- 桜と菜の花の中を走るローカル線、ステキでした!
- 玄白さん
こんにちは。
いすみ鉄道&小湊鉄道と美しい風景、楽しませていただきました。
やはり、桜が咲くと黄色にピンクが加わって華やかですね。
写真スポットも参考になりました。
来年もまたチャレンジしたくなりました(^^)
クッシー
- 玄白さん からの返信 2015/04/17 22:17:20
- RE: 桜と菜の花の中を走るローカル線、ステキでした!
- クッシーさん、こんばんは
いすみ鉄道、小湊鉄道沿線には、他にもたくさん撮影ポイントがあるようです。列車の本数が少ないので、色々なポイントで撮影していると待ち時間が多く、あっと言う間に一日が終わってしまいます。
クッシーさん、来年、再訪する機会があるといいですね。
玄白
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