2014/09/21 - 2014/09/21
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とーりさん
今回「名画を巡る旅」と題して、ベネルクス三国とロンドン、パリそれにギリシャのアテネを加え、10日間の旅をしてきました。
フェルメールやレンブラントの作品があるオランダ、大英帝国のコレクションの宝庫、ロンドンはナショナルギャラリーを訪れ、以前訪問したパリのルーヴル、オルセー各美術館では名画に再会を果たしました。
また、いかにもヨーロッパ的な古い町並みの残るベルギー、ルクセンブルクや少し位置や目的からはそれますが、古代遺跡の豊富なギリシャのアテネも纏めて回ってきました。
アテネを除けば移動距離は少なく、鉄道が発達している地域なので周遊するのは比較的容易でしたがいつもの「詰め込み旅行」なので日程に追われるせわしないものになりました。それでも名画に出会え充実した旅行になりました。
日程は以下の通りです。
1日目 (9/13)1/25 ロンドン到着
2日目前篇(9/14)2/25 タワーブリッジの泰然
2日目中篇(9/14)3/25 大英帝国の遺産
2日目後篇(9/14)4/25 ビッグベンの休日
3日目前篇(9/15)5/25 珠玉のフェルメール、壮大のレンブラント
3日目中篇(9/15)6/25 アムステルダムの陽光
3日目後篇(9/15)7/25 海洋王国の礎
4日目前半(9/16)8/25 マウリッツハイスの誓い
4日目後半(9/16)9/25 アテネへの道
5日目前篇(9/17)10/25 アクロポリスの殿堂
5日目中篇(9/17)11/25 アテネの灼熱
5日目後篇(9/17)12/25 古代ギリシャの芳香
6日目① (9/18)13/25 アントワープの物語
6日目② (9/18)14/25 ゲントの至宝
6日目③ (9/18)15/25 ブルージュの逍遥
6日目④ (9/18)16/25 ブリュッセルの薄暮
7日目前半(9/19)17/25 ブリュッセルの燦々
7日目後半(9/19)18/25 グランプラスの輝き
8日目前半(9/20)19/25 ルクセンブルクの要塞
8日目後半(9/20)20/25 ルクセンブルクの殷賑
9日目前篇(9/21)21/25 オルセーの優美
9日目中篇(9/21)22/25 ルーヴルの絢爛
9日目後篇(9/21)23/25 パリの煌き
10日目前半(9/22)24/25 フォンテーヌブローの憂鬱
10日目後半(9/22)25/25 サンジェルマンデプレの散策
今回は9日目中篇(ルーヴルの絢爛)です。大まかな動きは
(オルセー美術館) ⇒ ルーヴル美術館 ⇒(パレロワイヤル) です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ショッピング
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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【名画を巡る旅:ベネルクス・ロンドン・アテネ・パリ旅行(2014年秋:9日目前篇 オルセーの優美)21/25から続きです。】
さあいよいよ「ルーヴル美術館」にやって来ました。2年振りに数々の名画に再会できるとあって、わくわくドキドキです。 -
「カルーゼルの凱旋門」が誘います。
-
カルーゼルの凱旋門を潜り、ルーヴル美術館の全景が見えました。
-
近づくとものすごい数の人が列を作っています。
正面ピラミッドのあるところが入場チェック口です。
ですが、ここでもミュージアムパスが威力を発揮!長蛇の列を尻目にスイスイ入場です。
(ルーヴル美術館15:00〜17:36) -
ドノン翼に入ります。まずは彫刻から。
「キューピットの口づけに目覚めたプシュケ」です。
大理石で造られているのですが、柔らかさを感じる造りです。 -
続いて「瀕死の奴隷」です。
ミケランジェロの未完の大作です。 -
イタリア絵画のコーナーに来ました。
ダヴィンチ「聖母子と聖アンナ」です。
スフマートを駆使したダヴィンチらしい作品で、それによりぼやけて見えることで優しい雰囲気を醸し出しています。 -
同じくダヴィンチ「洗礼者聖ヨハネ」です。
今回特に見たかった作品のひとつです。
女性にも見えるヨハネの美しい微笑みには魅了されます。思ったより暗い作品でヨハネがうっすら浮かび上がっている感じでした。 -
そしてダヴィンチ「モナリザ」です。
防弾ガラスに入った画の前はいつもこのような黒山の人だかりです。
私は前回見たので今回はさらっと流しました。 -
次はラファエロ「美しい女庭師」です。
ダヴィンチからラファエロと豪華なリレーです。
ラファエロ得意の三角構図の聖母子・洗礼者像ですが、暖かい表情の聖母を描くラファエロにしては珍しく涼しい顔をして描かれています。 -
同じくラファエロ「バルダッサーレカスティリオーネの肖像」です。
ラファエロらしい優しい丁寧な筆致で描かれています。 -
カラヴァッジョ「女占い師」です。
カラヴァッジョの作品にしては強烈な明暗法もなく、おとなしめな作品であると思います。 -
次はフランス絵画。
ドラローシュ「アルプス越えのナポレオン」です。
ナポレオンといえばダヴィッドの画で白馬に乗って右手を挙げる勇壮な画を思い浮かべますが、実態はこのような山岳歩行に強いラバに乗って超えて行ったというのが本当のようです。 -
同じくドラローシュ「若き殉教の娘」です。
ロンドンのテイトギャラリーで見たミレイ「オフィーリア」と同じような構図ですが、夜間ということもあり静寂な印象を受けます。 -
ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」です。
この画については前回訪問時の旅行記にも載せましたが、やはり素晴らしい画なので今回もUPしました。
革命の戦禍の凄まじさもさることながら、それを乗り越え突き進む民衆の力強さを女神を象徴としてドラマティックに描いています。 -
ジェリコー「メデューズ号の筏」です。
この作品は今回もっとも見たかった作品のひとつです。
実際にあった事件を基に描かれ、無名の人々を主役としたこの画は当時一大センセーショナルを巻き起こしたそうです。
三角形の図法で、生気の無いものを底辺に描き、画面上方に行くに従い生気のあるもの、そして頂点に希望を見出し渾身の力を籠めて手を振るものを、ひとつの筏の上に順に配置することにより劇場観を高めています。 -
ヴェロネーゼ「カナの婚宴」です。
ルーヴル美術館で一番大きな画だそうです。 -
ダヴィッド「レカミエ夫人」です。
ダヴィドらしい丁寧な筆致で描かれています。
このポーズは後年アングル「グランドオダリスク」に影響を与えたと言われているそうです。 -
ゲラン「アウロラとケファロス」です。
神話を描いたこの作品は、主役の2人にあてた光がロマンティックに浮き上がり美しさを高めていると思います。 -
再び彫刻部門に来ました。
「サモトラケのニケ」です。
彫刻部門ではミロのヴィーナスと双璧をなしていると思います。 -
シュリー翼に来ました。
「書記座像」です。
古代エジプト美術です。実直そうな姿できっと見つめる眼は水晶がはめ込まれているそうでリアルな感じがします。 -
ヴァトー「ピエロ」です。
ピエロを描いた作品でありながら動作性はなく、静かに直立するその表情は何とも物悲しげな様子です。 -
同じくヴァトー「シルーテ島の巡礼」です。
ヴァトーの代表作で、優美な中にも儚さと寂しさが描かれている作品です。 -
ラトゥール「ポンパドゥール夫人の肖像」です。
ルイ15世の公妾として絶大な権力を揮った女性です。 -
ロー「ディドロ像」です。
いわゆる百科全書派楽天的進歩主義の大物ディドロです。
裕福で楽天的、陽気で現実を見据えたしなやかな性格を備え、粘り強い姿勢で百科全書を完成に導き、ひいてはフランス革命の思想的土台の一部を作り上げた人物です。
有名な画ではなかったのですが、偶々見つけることができました。 -
アングル「トルコ風呂」です。
アングル最晩年の作品です。
円形の作品は覗窓から見ているような錯覚を覚えます。 -
ジェリコー「エプソムの競馬」です。
本来の馬の足の運びとしてはあり得ないと思いますが、雲の描き方とともに疾走感・スピード感を出しています。 -
コロー「真珠の女」です。
ダヴィンチ「モナリザ」を意識して描かれた作品だそうです。確かに斜めからのポーズや手の組み方など似ている部分はあります。
ただモナリザが微笑みを浮かべているのに対して、こちらは若く純粋な眼差しをしています。 -
リシュリュー翼に来ました。フランドルとスペイン絵画のコーナーです。
これも今回最も見たかった作品のひとつ、ファンエイク「宰相ロランの聖母」です。
さすが神の手を持つ男です。前景ロランの極めて写実的で人間的な描写とやや堅く異なった筆致で描かれているキリストと聖母、中景の精緻で丁寧な仮想的な風景とさらに遠景に空気遠近法を使用しているように霞んだ山々を描くことにより、画面を遥かな奥行きを持たせた作品として仕上げています。 -
レンブラント「水浴のバテシバ」です。
光の画家レンブラントならではの色使いです。 -
ハルス「ジプシー女」です。
大きく開いた胸元、挑発的な視線をする奔放な女性を荒々しく大胆な筆致で描くことにより活写しています。 -
足が棒になるほどルーヴル美術館を満喫したのでそろそろ出ます。
気付けば2時間半以上経過していました。
一服するため、近くの喫茶「アンジェリーナ」に向かいます。
【名画を巡る旅:ベネルクス・ロンドン・アテネ・パリ旅行(2014年秋:9日目後篇 パリの煌き)23/25に続きます】
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