2014貴州省の旅１２　西江→雷山→凱里

2014/10/15 - 2014/10/15

普通の会社員が２週間の休暇を取って、貴州省への一人旅。

本来なら、少数民族のお祭りで煌びやかな衣装を撮影し、きれいな写真がいっぱい。
というところでしょうが、実際は１０月はどこの村も祭りはゼロ。何もありません。
それでもいい、いつか行きたい、と想いを馳せて数十年、貴州に行くことそのものが夢だったのですから。

行程：鎮遠→凱里→郎徳→西江→肇興→黎平→従江→榕江→茘波→貴陽→黄果樹→安順

エリア 中国

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

あさ６時。泊まった宿に、他に宿泊客はいない様子。宿の人には前の晩に６時１５分に出発、と告げてありましたので、スムーズにチェックアウト。

外はまだほとんど真っ暗。人もほとんどいません。
今日の（希望的）計画は、西江→（２ｈ）→雷山→（２ｈ）→榕江→（４ｈ）→肇興、ととにかく肇興に行く事がゴール。しかしバスでの移動はかなり時間がかかるようなので、乗換えを含めると、完璧にうまくいって夜の６時ぐらいになりそう、という今回の計画で一番ハードでリスキーなプランです。榕江までたどり着けばいい、というのが本音です。というわけで朝一番の出発となりました。

とりあえずバスの停車場にやってきました。昨晩聞いたところでは、朝７時発とのこと。行き先が、雷山とありますので、このバスに間違いなさそう。

どこかで朝ごはんでも食べたかったのですが、どこにも気配すらなし。正面がバスのチケット売場。もちろん誰もいませんし、鍵が閉まってます。（結局最後まで誰も来ず、鍵も開かず。）

６時半過ぎて、ようやく明るくなってきました。山から村へやってくる人。

こちらは農作業に向かう人でしょうか、山の棚田の方へ行く人。

小学生が登校しはじめました。

７時を過ぎて、４，５人がバスの回りに集まりました。けど、運転手がなかなか来ず、７時１５分になってようやく出発。一路、雷山へ。

西江から雷山へ向かう道ですが、地図には載ってなかったものの、このくらい大きなバスが走るので最初は心配してなかったのですが、これが大きな間違い、ここは中国。とにかく高低差が激しく、バス１台がやっと通るような道をバンバンとばしていきます。しかも、開発の状況が半端なくすごく、こんな山奥を切り開いてどうするんだ、というぐらいひどい。なので、今にも崖から落ちそうで、シートにしがみついたまま、心底生きた心地がしない。

とにかくいたるところで、山を削り谷を埋め、話には聞いていましたが、この開発は異常なほど。ただ、いづれ、ここに大きな道が開通し、すんなり通れるようになれば開発のことも忘れ、利便性に感謝するようになるのでしょう。

そんな厳しい悪路を３０分。突然停車。理由は見ての通り。大きな橋脚を作るクレーンが道を２／３ほどふさいでいて、通れないのです。運転手も何も言いません。作業が終わるのを待つしかなさそうです。クレーン運転手の他は、上と下に一人づつ。計３人だけ。下の２人はともかくも、上の人は大変だ。中国では、ちょっとした交通トラブルでも大声でどなりあう光景をよく見ますが、ここは少数民族のやさしい気性によるものなのか、慣れてあきらめているのか誰も何も文句のひとつも言いません。

もちろん、ここには山の中。他に時間を潰すもなければ、景色もありません。ただクレーンの作業を見守るしかありません。車掌さんはトランプ占い。
8:45 ひたすら待つこと１時間。バスは何事もなかったように静かに動き始めます。

ずいぶんと山を降りて来て、途中の集落で。「丹江鎮」という村です。

集落の肉屋。当たり前みたいに慣れて来た自分が怖い。

ずいぶんと雷山まで近づいて来たようです。ただどこを通っても工事ばかり。こんな感じで山は丸裸に。

9:20 結局約２時間で雷山に到着。途中のロスはあったもののなんとか予定内に到着。おなかも空いたが、まずは榕江行きの切符を確保しなければ。
ところが。。。

雷山バスターミナル。切符売場の窓口に行くと、次の榕江行きは、１４：００とのこと。えっ？！それはマズイだろう。榕江に着いた時点でもう夜になってしまう。というまさかの展開。予定外の事態にどう判断するかが、旅の醍醐味でもある、と自分に言い聞かせながら落ち着いて考える。
このままでは、榕江に着くのが８時間半後であれば、一旦凱里に戻ってから行く方が選択肢も増え、可能性も広がる。幸い凱里行きは、３０分後に発車の便があったので、これに乗ることにする。

ここ雷山は苗族がメイン。姉妹節は大掛かりなお祭りになるようだが、普段はいたって普通の町だ（のように見える）。

発車までの時間に、朝食を取る。といってもあまり時間がないので、停車場からすぐ近くにあるお店にする。

「辣鶏面」７元。いたって普通の麺です。辣鶏面とは言うが、鶏肉を辛く煮込んであるだけで、スープはベーシックなさっぱり味。

途中、昨日バスに乗れなくて、つらい思いをした郎徳を通り過ごし、10:50 凱里着。

再び切符売場の窓口へ。ここで選択肢は２つ、榕江行きと従江行き。榕江行きは１２時３０分発で所要時間３時間半とのこと。１６時にはつけそうだが、目的地の肇興行きのバスはもうなさそうだ。後の行程で行くつもりだったので、順番を替えればいい話だ。宿を探す必要はある。
一方従江行きは１２時発で所要時間４時間半とのこと。到着は１６時半ぐらいか。同じく肇興行きのバスはない。ただ、洛香という町へ行くバスは多いようで、そこから肇興へ行ける可能性はある。もちろんで宿泊する可能性も高い。さて。

バスターミナル前。一見スマートにも見えますが、やはり雑然とした感じ。

行き先は従江に決定。行程全体の効率を考えたら、榕江へ向かうのが良さそうだが、とにかく前へ進みたい。リスクはあってもそっちの方が安心するもの。さて、そうと決めたら腹ごしらえをしなければ。発車時間まで30分しかない。幸いバスの駅前なので選択肢はいくつかある。

その中で、女子高校生らしき5、6人がいた屋台にする。地元の高校生がいるのならハズレはないだろう。

炒飯７元（約１３０円）。見よ！このボリューム。味も◎。さすが駅前飯。