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<br />2014年12月21日(日)日記2 − 品川駅では酔っぱらいとの格闘 品川機関区ではデゴイチの釜焚き訓練<br /><br />1954年の初夏<br /><br />品川駅は、私が現場実習で、3カ月ほど勤務した。<br />一生再会できない日々の連続、「助役」という辞令を貰っての務めである。<br /><br />出札では算盤が合わず、弁償の繰り返しで、連日財布が軽くなる。<br />改札ではパスを見せずに目礼で通過する人が次々にいる、ベテラン駅員に糺すと、警官をはじめ20種類以上という。<br /><br />品川止まりの終電が多く、居眠りの乗客を降ろすのに苦労。<br />ようやく引きずり降ろすことに成功しても、目を覚まして暴れ出す人もいる。<br />いずれも私には、鮮烈な人生経験だった。<br /><br />駅の隣の海側には牛の屠殺場があり、海風が吹く日は、製薬会社の血液乾燥場からの血生臭さが漂った。<br /><br />私は、現場ごとに、心の友を持とうと心掛けた。<br />品川駅助役の「I」さん。<br />この人の自宅を常磐線北小金に訪ね、国鉄生活30年余の味わいに接する。<br />玄関の表札に書かれた「金鵄勲章第七等」の文字が、眩かった。<br /><br />私より五歳年上の駅員に、結婚を勧めた思い出もある。<br />見合いをさせたが、これは失敗だった。<br /><br />引き続きまた、近くの品川機関区にも、機関士として勤務した。<br />この機関区は、SL(蒸気機関車)ばかりを扱っている。<br /><br />D51、C57など、国鉄を代表する蒸気機関車が並んでおり、それぞれを運転する機会があって、貴重な経験をした。<br />今の時代鉄道マニアにこの話をしたら、あまりもの羨ましさに卒倒するかも知れない。<br /><br />機関区のスタートは、投炭(とうたん)訓練。<br />機関車を動かすこと、そのために水を補い、缶に石炭をくべることは、線路づくりの次にくる国鉄の原点。<br /><br />機関車を模した釜に6分40秒石炭を投げ入れ続け、20を超すポイントに積もる石炭の厚さを測って、規定値との差が少ないことを良しとする。<br />釜の外にこぼした量も測り、減点される。<br /><br />ほのかに明るくなり始めた空のもと、朝の街に響き渡る汽笛の音。<br />五臓六腑を揺り動かすその響きは、自分の叫び声であるかのごとく、心を揺するのだった。<br /><br />今日品川駅にやって来て、その雄大さに腰を抜かした。<br />血の匂いが漂い、酔っぱらいと格闘した、野趣あふれる面影は全く消え、世界的なスケールさえ感じさせる。<br /><br />おまけに、田町駅との間に広く残る、開発可能スペース。<br />この地区の近未来はどんなだろうか。<br /><br />2014.12.27片瀬貴文記<br />

2014年12月21日(日)日記2 − 品川駅の酔っぱらい 品川機関区のデゴイチ釜焚き訓練

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1954/04/01 - 1954/06/30

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2014年12月21日(日)日記2 − 品川駅では酔っぱらいとの格闘 品川機関区ではデゴイチの釜焚き訓練

1954年の初夏

品川駅は、私が現場実習で、3カ月ほど勤務した。
一生再会できない日々の連続、「助役」という辞令を貰っての務めである。

出札では算盤が合わず、弁償の繰り返しで、連日財布が軽くなる。
改札ではパスを見せずに目礼で通過する人が次々にいる、ベテラン駅員に糺すと、警官をはじめ20種類以上という。

品川止まりの終電が多く、居眠りの乗客を降ろすのに苦労。
ようやく引きずり降ろすことに成功しても、目を覚まして暴れ出す人もいる。
いずれも私には、鮮烈な人生経験だった。

駅の隣の海側には牛の屠殺場があり、海風が吹く日は、製薬会社の血液乾燥場からの血生臭さが漂った。

私は、現場ごとに、心の友を持とうと心掛けた。
品川駅助役の「I」さん。
この人の自宅を常磐線北小金に訪ね、国鉄生活30年余の味わいに接する。
玄関の表札に書かれた「金鵄勲章第七等」の文字が、眩かった。

私より五歳年上の駅員に、結婚を勧めた思い出もある。
見合いをさせたが、これは失敗だった。

引き続きまた、近くの品川機関区にも、機関士として勤務した。
この機関区は、SL(蒸気機関車)ばかりを扱っている。

D51、C57など、国鉄を代表する蒸気機関車が並んでおり、それぞれを運転する機会があって、貴重な経験をした。
今の時代鉄道マニアにこの話をしたら、あまりもの羨ましさに卒倒するかも知れない。

機関区のスタートは、投炭(とうたん)訓練。
機関車を動かすこと、そのために水を補い、缶に石炭をくべることは、線路づくりの次にくる国鉄の原点。

機関車を模した釜に6分40秒石炭を投げ入れ続け、20を超すポイントに積もる石炭の厚さを測って、規定値との差が少ないことを良しとする。
釜の外にこぼした量も測り、減点される。

ほのかに明るくなり始めた空のもと、朝の街に響き渡る汽笛の音。
五臓六腑を揺り動かすその響きは、自分の叫び声であるかのごとく、心を揺するのだった。

今日品川駅にやって来て、その雄大さに腰を抜かした。
血の匂いが漂い、酔っぱらいと格闘した、野趣あふれる面影は全く消え、世界的なスケールさえ感じさせる。

おまけに、田町駅との間に広く残る、開発可能スペース。
この地区の近未来はどんなだろうか。

2014.12.27片瀬貴文記

旅行の満足度
4.5

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  • 宮城の空が美しい<br />東京駅丸の内口中央口より

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    東京駅
    1973年から1975年にかけて
    私は東京南鉄道管理局施設部長として
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  • 東京駅の背後に<br />高層ビル群

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    高層ビル群

  • 東京の街は<br />LEDに輝く

    東京の街は
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