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 往復乗船券を購入して東京湾フェリーに乗り込んだ。40数年前は1時間に2便(:00と:30)あったと記憶しているが、どうやらアクアラインの開通で便数が半減してしまい、1時間に1便になってしまっていた。久里浜でペリー上陸記念碑などを見学して10:30に便があるものと思っていたら、11:25発になってしまった。最も、JR浜金谷駅からは上り(千葉方面)でも下り(館山方面)でも内房線の電車は昔から1時間に1本しかないのだから、釣合いがとれている。朝の8時台に地下鉄で上大岡に向かい、京急で久里浜まで行っても、フェリー乗り場行きのバスも1時間に1本しかない状態であり、結局は目的地の館山に着いたのは午後の1:00頃になった。南房総は今も陸の孤島である。<br /> お昼のフェリーではカモメに餌を遣る人もなく、そのためにカモメの数も少ないものだった。帰りの東京湾フェリーは金谷発16:30に乗船した。乗船すると、直ぐに職員にカモメの餌のことを聞いてみた。売店でかっぱえびせんを売っているのだという。清水港ではカモメが太るからとかっぱえびせんを専用のカモメの餌に切り替えていたが、東京湾の外れでは昔のままだ。売店でかっぱえびせんを1袋買って、甲板に向かった。前の階段を上る親子3人がいたので声を掛けた。後ろにいた小学校高学年に見える上のお嬢ちゃんは父親に駆け寄り、腕にしがみ付いて怪訝そうに私を見る。お父さんが振り返る。「カモメの餌遣りは結構楽しめますよ。」と言って、かっぱえびせんの袋を開封して2人のお嬢ちゃんたちの手のひらに1握りづつかっぱえびせんを渡した。「お父さんにも。」と言うと手のひらを差し出した。「私たちは後ろで餌槍をしますから。」と甲板後方でカモメに餌遣りに興じていた。私が甲板中央あたりで袋の残りを遣り終えると、ちょうど先ほどの父親がかっぱえびせんの袋を手にして階段を上ってくる。笑顔で「買ってきました。」と笑っている。「先ほど貰った分を‥」と言うので、「いいですよ。」と答えると娘たちのいる甲板後方へと向かっていった。回りを見回すと小学生くらいの子供たちが何人もカモメの餌遣りをしているではないか。おそらく、私の様子を見て始めたのであろう。<br /> 甲板後方ではカモメの餌遣りを再開していた。しかし、やはり、野生の動物(海鳥)に接する機会などないために、2人ともカモメが飛んで来ると「キャー」という悲鳴を上げて尻込みしてしまう。特に、小学校邸学年に見える下のお嬢ちゃんは、大きなカモメと感じているのだろう。父親はかっぱえびせんを摘んで立てて手越しでカモメに取らせている。娘たちも真似をするが、カモメが近づいてくると下を向いて尻込みしてしまう。溜まりかねて、父親が長女の手にかっぱえびせんを立てて持たせ、その手を押さえている。それでもカモメが近づいてくると手を動かしてしまい、うまくカモメが取ってくれない。そのうちに、何とかカモメが手越しで餌を捕って食べてくれると、もう大はしゃぎだ。次女はやはり小さいのでどうしても手越しでカモメに餌をやれないでいる。それでも父親の手助けで手越しでカモメに餌をやったときのはしゃぎようは尋常ではない。そのうちに母親もやって来て4人でカモメと戯れる。その楽しそうな様子を見て、もしかして、この家族の今日の旅行では最後になったこの帰りの東京湾フェリーでのたった30分余りの出来事が一番楽しかったと娘たちは思っているかも知れないのではと思った。もし、そうだとしたら家族旅行を計画したご両親に申し訳ない気もするが、この子供たちが、こうして自然の鳥たちと戯れることができたことはきっと有意義であったはずだ。沈み行く夕日を眺めながらそんなことを思っていた。<br />(表紙写真は東京湾フェリーでカモメの餌遣りをする親子4人)

東京湾フェリーでのカモメへの餌遣り

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2014/10/18 - 2014/10/18

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ドクターキムル

ドクターキムルさん

 往復乗船券を購入して東京湾フェリーに乗り込んだ。40数年前は1時間に2便(:00と:30)あったと記憶しているが、どうやらアクアラインの開通で便数が半減してしまい、1時間に1便になってしまっていた。久里浜でペリー上陸記念碑などを見学して10:30に便があるものと思っていたら、11:25発になってしまった。最も、JR浜金谷駅からは上り(千葉方面)でも下り(館山方面)でも内房線の電車は昔から1時間に1本しかないのだから、釣合いがとれている。朝の8時台に地下鉄で上大岡に向かい、京急で久里浜まで行っても、フェリー乗り場行きのバスも1時間に1本しかない状態であり、結局は目的地の館山に着いたのは午後の1:00頃になった。南房総は今も陸の孤島である。
 お昼のフェリーではカモメに餌を遣る人もなく、そのためにカモメの数も少ないものだった。帰りの東京湾フェリーは金谷発16:30に乗船した。乗船すると、直ぐに職員にカモメの餌のことを聞いてみた。売店でかっぱえびせんを売っているのだという。清水港ではカモメが太るからとかっぱえびせんを専用のカモメの餌に切り替えていたが、東京湾の外れでは昔のままだ。売店でかっぱえびせんを1袋買って、甲板に向かった。前の階段を上る親子3人がいたので声を掛けた。後ろにいた小学校高学年に見える上のお嬢ちゃんは父親に駆け寄り、腕にしがみ付いて怪訝そうに私を見る。お父さんが振り返る。「カモメの餌遣りは結構楽しめますよ。」と言って、かっぱえびせんの袋を開封して2人のお嬢ちゃんたちの手のひらに1握りづつかっぱえびせんを渡した。「お父さんにも。」と言うと手のひらを差し出した。「私たちは後ろで餌槍をしますから。」と甲板後方でカモメに餌遣りに興じていた。私が甲板中央あたりで袋の残りを遣り終えると、ちょうど先ほどの父親がかっぱえびせんの袋を手にして階段を上ってくる。笑顔で「買ってきました。」と笑っている。「先ほど貰った分を‥」と言うので、「いいですよ。」と答えると娘たちのいる甲板後方へと向かっていった。回りを見回すと小学生くらいの子供たちが何人もカモメの餌遣りをしているではないか。おそらく、私の様子を見て始めたのであろう。
 甲板後方ではカモメの餌遣りを再開していた。しかし、やはり、野生の動物(海鳥)に接する機会などないために、2人ともカモメが飛んで来ると「キャー」という悲鳴を上げて尻込みしてしまう。特に、小学校邸学年に見える下のお嬢ちゃんは、大きなカモメと感じているのだろう。父親はかっぱえびせんを摘んで立てて手越しでカモメに取らせている。娘たちも真似をするが、カモメが近づいてくると下を向いて尻込みしてしまう。溜まりかねて、父親が長女の手にかっぱえびせんを立てて持たせ、その手を押さえている。それでもカモメが近づいてくると手を動かしてしまい、うまくカモメが取ってくれない。そのうちに、何とかカモメが手越しで餌を捕って食べてくれると、もう大はしゃぎだ。次女はやはり小さいのでどうしても手越しでカモメに餌をやれないでいる。それでも父親の手助けで手越しでカモメに餌をやったときのはしゃぎようは尋常ではない。そのうちに母親もやって来て4人でカモメと戯れる。その楽しそうな様子を見て、もしかして、この家族の今日の旅行では最後になったこの帰りの東京湾フェリーでのたった30分余りの出来事が一番楽しかったと娘たちは思っているかも知れないのではと思った。もし、そうだとしたら家族旅行を計画したご両親に申し訳ない気もするが、この子供たちが、こうして自然の鳥たちと戯れることができたことはきっと有意義であったはずだ。沈み行く夕日を眺めながらそんなことを思っていた。
(表紙写真は東京湾フェリーでカモメの餌遣りをする親子4人)

  • カモメの餌遣り。

    カモメの餌遣り。

  • カモメの餌遣りに興じるお嬢ちゃんたち。

    カモメの餌遣りに興じるお嬢ちゃんたち。

  • 東京湾フェリーでカモメの餌遣りをする親子4人。

    東京湾フェリーでカモメの餌遣りをする親子4人。

  • 東京湾フェリーでカモメの餌遣りをする親子4人。

    東京湾フェリーでカモメの餌遣りをする親子4人。

  • カモメに餌として与えたかっぱえびせんの袋。

    カモメに餌として与えたかっぱえびせんの袋。

  • 袋の裏には栄養成分表示があり、1袋(90g)で442kcalもあり、塩分も食塩換算で2.1g相当量が含まれている。

    袋の裏には栄養成分表示があり、1袋(90g)で442kcalもあり、塩分も食塩換算で2.1g相当量が含まれている。

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