2013/08/03 - 2013/08/03
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世界攻略者さん
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マレーシアの魅力は、その多民族性にあると感じています。マレー系、中国系、インド系、さらには新たにやってきた外国人。それぞれが文化とアイデンティティを主張しながら、みんな仲良く暮らしています。今回、私がKLを訪問した時は、断食ラマダンの真っ只中。この旅行記を通して、クアラルンプールのリッチな異文化体験をお楽しみ下さい。
**情報は、2013年8月のもの。1リンギット=32円で計算。
==クアラルンプール ウォーカーズ シリーズ一覧==
①チャイナタウンでまったり
http://4travel.jp/travelogue/10794525
②歴史ある建造物編
http://4travel.jp/travelogue/10794545
③多様な民族マーケット編 <==
http://4travel.jp/travelogue/10939353
④大人の社会派観光
http://4travel.jp/travelogue/10942110
⑤電車でGO - モノレール・ループ編
http://4travel.jp/travelogue/10802253
⑥電車でGO - 郊外住宅見学編
http://4travel.jp/travelogue/10806703
⑦クアラルンプール両替 虎の巻
http://4travel.jp/travelogue/10797388
⑧マレーシアの安ビール事情
http://4travel.jp/travelogue/10942190
⑨バルセロナ vs マレーシア選抜 生観戦
http://4travel.jp/travelogue/10801004
⑩-⑪ 執筆予定
== KL関係 ==
ペトロナス・ツインタワーの見え方研究 全4作
http://4travel.jp/travelogue/10804350
==ラマダン関係==
[インド] スリナガル モスリムという生き方
http://4travel.jp/travelogue/10452111
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[目次]
イントロ
出稼ぎ村
- 貧者のリトル・インディア
- まさかのリトル・ヤンゴン
民族服ストリート
- インド人街
- マレースタイル
- 期間限定繁華街
地元密着型そごう
チョーキットの激安市場
- 160円ジーンズ
- 100円マンゴー
ラマダン・バザール
- テイクアウト市場
- ギブアウェイ
ラマダン明け
カンポンバル
ルート地図
KLセントラル周辺
- 新リトル・インディア
- うらぶれたミニ・チャイナタウン
まとめ -
[イントロ]
中華街は、とても居心地のいいところです。ただ、マレーシアの多民族性を観察するにはやや力不足。何しろ中華系住民と観光客が大半で、あとは出自のよくわからないナイトマーケットの露天商くらいしかいないからです。真にカルチャー体験したいなら、やはり自らそれ相応の場所に出向いていくしかありません。そんな訳で、私が滞在中に見つけたエスニック・スポットをいくつか紹介していきたいと思います。 -
[出稼ぎ村]
まずは近場からスタート。チャイナタウンの北側、大通りを越えたすぐ先は、ショッピングビルなどが点在し、やや中華色が薄れたエリアになっています。その中でも特に異質なのが、ディスカウント・デパート「MYDIN」の西側エリア。周囲のお店をよ〜く観察してみると、どうもここは出稼ぎ労働者らが集う場所みたいなんですよね。
人口の多くないマレーシアでは、3K仕事のために外国人労働者を多く雇っています。国籍的には、インド、パキスタン、ネパール、バングラなどの南インド。フィリピン、ベトナム、タイ、インドネシアなどの東南アジアが中心。元々送金屋が多いこともあり、この周辺の店舗は彼らを当てにしたお店に次々と置き換わってきています。
写真: 奥に見えるのがMYDIN。 -
==貧者のリトル・インディア==
まず目が行くのがインド人向けの店舗。インド料理店に加え、毛布屋やらDVD屋やら雑多なお店が並びます。わざわざマスジッド・ジャメ北側まで行かなくても、インド人街はすぐそこにあったのです。客層はインド他、ネパールやバングラなど様々。
ただ、ここは昔からあるインド人街ではなく、出稼ぎ労働者たちが作り上げた新興のリトル・インディア。その証拠に、店の上には漢字の屋号が残されたままになっています。ところで、このクソ暑いマレーシアで毛布買う奴は何に使うんだ! -
==まさかのリトル・ヤンゴン==
まあ、インド系のお店はマレーシアではそう珍しくありません。ここでの発見は、インド系以上にミャンマー系のお店が幅を効かせていることでした。ある通りでは、看板の半分以上がビルマ語併記。お店は、食堂や売店、美容室など多岐に渡っています。売店でタナカの原料を買うこともできれば、道端でビンロウを買うこともできちゃいます。 -
なぜこんなところにミャンマー人! 気になったので調べてみると、まず、軍事政権の迫害から逃れてきた少数民族やキリスト教徒が多数います。それに正規および不法なやり方で入国してきた労働者も含めると、その数100万以上。マレーシアは別に彼らを歓迎している訳ではありませんが、オーバーステイしたり難民カードをゲットしたりして、今もマレーシアでは大量のミャンマー人が暮らしています。本人たちは、欧米への移住を希望しているようですが...。
KLの場合、インビ地区などにコミュニティを作って生活しており、この送金所集中地区でも一定の存在感を示しています。
写真: 路上のビンロウ売り -
事情は複雑そうだけど、私には直接関係のない話。いずれにせよ、すぐ近くでミャンマー料理が食べられるのはいいことです。タイやベトナム風屋台はたまに見かけるけど、ミャンマー料理なんて見ないですからね。
とりあえず中に入って何か食べることにします。外はビルマ語看板ですが、中はいたって普通の食堂。頼めばマレー料理も出てきそうな雰囲気です。店員の女性はタナカこそつけてないものの、色白で明らかにミャンマー人風(シャン族?)。そして、英語とマレー語のちゃんぽんでモヒンガー(写真、5RM=160円)を注文する私は謎の東洋人。この出稼ぎ村では、誰が何人なんて誰も気にしない、ちょっとしたコスモポリタンなのです。 -
[民族服ストリート]
続いて、中華街とは全く関係ない古くからのKL繁華街を攻めていきます。スタートはLRTのマスジッド・ジャメ駅。この北側のエリアには、民族服と生地を扱うお店が集中してあります。
まず駅を出て川沿いに少し歩くと、写真のようなアーケードが出てきます。これがマスジッド・インディア通りの始まりです。 -
==インド人街==
アーケードが終わると、左側にインドモスク(写真)がありインド人街っぽくなってきます。その人がイスラム信者かどうかは、白い被り物をしているかどうかで、半分くらい判断できます。 -
両側に並ぶお店は、インド人経営の貴金属店、両替屋、食堂、サリーの服飾店など。ホーカーセンターの中にもインド料理が普通にあったりします。
一番多いのは、やはりアパレル系のお店かな。インド人街とはいえ、売られる服の半数以上はマレー人向け。インド人はあくまでマイノリティなので、客層をマレーに広げないとやっていけないのです。
写真: 看板はタミル文字 -
続いて、マスジッド・インディア通りから2本西にあるトゥンク・アブドゥル・ラーマン通りへ。交通量の多い大通りに沿って服飾店が並び、こちらは基本的にマレー人向け。でも、ガイドブックに書いているようにマレー人エリアという訳でもありません。インド人経営のお店も沢山あります。そのお店がインド系かどうかは、店の外見や店名、さらには流しているBGMから明らか。まったくガイドブックの記者はどこ見てるんだか。
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この通りには、インド系住民の存在感を示すように、歴史あるインド映画専用シネマが存在しています。中のホールにたむろしているのは、もちろんインド人。国籍判断能力の低い私ですが、インド人とマレー人の見分けくらいはつきます。手足の長さ、肌の黒さ、ギョロっとした目など。一言で言うと、濃い顔です。もちろん、ここでベールをしている女性は、ほとんどいません。一本くらい映画を見たかったのですが、すべての映画で英語のサブタイトルはなし。元映像がそうなっているとはいえ、これはちょっといただけませんね。
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==マレースタイル==
生肌晒してナンボの中国人女性と違い、マレー女性のファッションには、宗教的な制限と独自の方向性があります。まず、髪の毛を隠すのが原則なので、ヘアスタイルでオシャレはできません。その代わり、ベールの柄で勝負します。 -
これは、コンビニで見つけたギャル系おしゃれ雑誌。読者モデル風の女性が、民族服の着こなしや流行りのベールの巻き方を伝授してくれます。国としては近代的なマレーシアですが、モスリムの女性たちはとても保守的。子供から老人までベールの使用が徹底しています(下はジーンズだったりしますが..)。お隣インドネシアのベール率がかなり低いことを考えると、ここマレーシアは、ベール姿の美しいアジア女性が拝める数少ない国かもしれません。
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これは、男性用の正装。 普段背広を着るサラリーマンは少ないので、紳士服のような位置づけでしょうか。
これらのアパレル店が集まるエリアは、ラマダン中の今が稼ぎ時。ラマダン明けの正装目的で購入する需要があるからです。 -
==期間限定繁華街==
ここまで紹介した二本の通りの間に、もう一本狭い路地があります。名前は、あえて直訳すれば、トゥンク・アブドゥル・ラーマン小路。まあ、名も無き裏通りです。ここは土曜夜に屋台街ができる以外は閑散としているのですが、ラマダン中だけは、ちょっと様子が違います。
道の両側に伝統服とカジュアル服の露店が並べられ、毎日すごい人でごった返しているのです。全長500メートル、時々道幅が狭くなったりして、ところにより渋滞。特に週末は半端ない混み具合です。比較的整然としたマレーシアでこんな人混み、ちょっと経験ありませんね。
ブキッビンタンやKLCCスリヤなど大型デパートを訪れる時、同じように多くの人とすれ違います。でも、そういうところでは、マレー人率は30%くらい。それほど高くありません。でもここでは、マレー人率95%。しかも、民族服を着た女性が大半です。 -
とにかくこの小路に人が集中するため、両側のメインストリートは閑散としています。最初は営業妨害だろ!と思いましたが、よく見ると、建物の大半は逆側にも入口があります。つまり中で繋がっていて、2つの通りに面しているのです。また、彼らも露店を出して店の商品を売っているはず。露店だから敷居も低く、商品の見比べも簡単です。
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この賑いは夜まで続き、この日は夜11時でもまだ人通りが絶えませんでした。中華街の夜市やブキッビンタンのアロー通りよりも熱気があるんですよね、このストリート。残念ながら、ラマダンが終われば、この臨時マーケットは普通の通りに戻ります。
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[地元密着型そごう]
想定外の賑わいにビックリした私ですが、実はさらに混雑している場所がすぐ近くにあります。それは、庶民派デパートそごう。名も無き繁華街を最後まで歩いた後、左折。トゥンク・アブドゥル・ラーマン通りを渡った先にあります。 -
日系デパートなので、1階部分は高級化粧品売場が並びます。さっきまで露店で安物服を物色していたようなマレー女性もスタスタ入っていきます。おいおい、ここは君達が来る場所じゃないだろ。そう心の中で呟きながら、中に進むと..。
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一階の催事場エリアは、ダイエーの優勝バーゲンのような混雑ぶりでした。1階だけでなく、二階や三階の衣類売り場も同じような人混み。どうも、ラマダン期間中、他の店に客を取られないように、最大70%引きという大バーゲンセールを行っているようです。
私の中では、そごうは「デカイだけの垢抜けないデパート」という印象。香港のジャンボそごうを見た時から、そのイメージで固まっています。今回、ここマレーシアで見たそごうも、やはりそんな感じ。血は争えません。 -
喧騒を離れ、最上階のフードコートへ。ここは、店も多く大きなフードコートなのですが、客はたったの2人。ラマダン期間中ですからね。それでも営業してるのは、エライです。
ラマダンというのは、イスラム教徒全員参加の大ガマン大会。不規則な食生活を送る私なら余裕で対応できそうな気もしますが、そんな簡単なもんじゃないでしょう。 -
フードコートの端には、日本料理店「レストラン・そごう」もあります。もちろん、ガラガラ。このデパートは、日系でありながら地元路線を歩んでおり、あまり日本らしさを感じません。
あえて挙げるとすると、このレストランと、客を余分に歩かせないジグザグ式のエスカレーター。それに地下食料品売場の寿司パックくらい。伊勢丹でもない、イオンでもない、その飾り気の無さ、これからも続けていってほしいものです。 -
[チョーキットの激安市場]
そごうのあるダン・ワンギ通りで、民族服エリアは一段落。ここからチョーキットまでの800メートル、これと言った特徴のない通りが続きます。途中でモノレールの高架に合流し、そこから400メートルほど歩くとチョーキット駅が見えてきます。
この一帯は高架沿い道路を中心として、安物衣類の露店マーケットのようになっています。昼間あまり客がいないところを見ると、夜と週末がメインなのかな。これがラマダン期間限定かどうかは、わかりません。 -
==160円ジーンズ==
一部、伝統服も売られていますが、90%は男性向けのカジュアルウェア。ジーンズやTシャツが5RM(160円)から。Tシャツはともかく、ジーンズ5RMって一体...。だったら、ダイソーもジーンズ売れよ!
売り物は、ズボンにシャツ、靴に革ジャンなど。大半の商品は、5RM, 10RM, 20RMと、わかりやすく懐にやさしい値付けがされています。マレーシアでは、あまりお金持ちそうでない若者は、だいたいジーンズ+Tシャツ又はシャツで過ごしてます。人によっては、着てる服の値段全部足しても20RM(640円)くらいの人、平気でいそうですね。激安衣類はこの場所の専売特許ではありませんが、これだけ数が揃うと、もう立派な見所と言っていいでしょう。 -
==100円マンゴー==
チョーキットの中心部に到着。チョーキット駅はまだ先だけど、見所はこの辺から始まります。最初に訪れるのは、市民の台所、チョーキット市場。高層のリージェンシーホテル北側で右に曲がると、通りに沿って野菜+果物屋台が並んでいます(写真)。でも、これは場外市場のようなもの。活気あふれる生鮮市場があるのは、ホテル前にある細い入口を入った先になります。 -
中は、狭い通り沿いに、肉や魚などの生鮮食料品が並びます。決してコンクリート製の現代的な市場ではなく、低いトタン屋根の「いかにも」庶民的な市場です。
実は、こういう活気のある市場は、KLからではあまり見かけません。中華街で言えば、プタリン通りから脇に入ったところに、小規模な市場があるだけ。ブキッビンタンで言えば、少し隔離されたような場所にインビ市場があるだけ。共に早じまいで、アジア市場独特のパワーはやや弱めです。 -
ここでの注目は、一番奥にあるワゴン式果物売り場。基本的に薄利多売で、アメ横の売り手のように声をからしながら、一日中「ティガ、ティガ、ティガ..(3RM, 3RM, 3RM...)」と価格を連呼し続けます。その安さにつられて、客も大量買い。オラウータンでも飼ってんの?ってほどマンゴーをいっぱい買っていく人もいました。マンゴーやランブータンがキロ3RM(96円)前後。チャイナタウン露店の半額以下です。
私も試しに、ランブータンを購入。売り手の若者は、目分量でビニール袋に落とし入れ、ぴったし計量。注文から支払いまで、わずか5秒。その間も、価格を連呼するのを忘れません。若いのに、すでに達人の領域。体だけは、気をつけてくださいね。
写真: これはロンガン。念のため。 -
で、王様ドリアンはどうした! 大型で中の実だけパック詰めされることもあるドリアンは、外の通りで業者が販売しています。匂いますからね〜。値段は、大きさにより、3−4個で10RM(320円)。中華街の軽トラ屋台で買うと、0.5個に相当する2切れパックで6-10RM。話になりませんね。
KLでは色々なフルーツを食べてきましたが、私のお気に入りはジャックフルーツ(写真)。フライにするとすごく美味しいことを初めて知りました。身が栗のようなホクホクした硬さで、しっかり味もある。以前、ドリアンのフライも食べたことありますが、実がドロドロで歯ごたえありませんでした。フライにしたら、ジャックが王様。食べ歩きに最適です。 -
[ラマダン・バザール]
==テイクアウト市場==
市場見学の後は、リージェンシーホテル前の通りを、カンポンバル方面(東)に向かって歩いて行きます。ここは、普段は食堂や売店が並ぶだけの通りなのですが、この時は縁日のようにテイクアウト屋台が並んでいました。これが、世に云うところの、「ラマダン・バザール」です。
ラマダン期間中、イスラム教徒は日没まで食事ができません。この時で言えば夜の7時半まで。当然、夕食を作る気分なんてしないので、食事は買って済まします。そのニーズを当てにして、絶食期間中の1ヶ月間、3時から8時半頃まで特定の場所に屋台がずらりと並びます。
写真: 奥に見えているミレットが、カンポンバル・モスク。 -
仕事帰りの客が多く訪れる5時半過ぎは特に賑やか。このようなラマダン・バザールは、ブキッビンタンや中華街の北でも小規模なものが行われます。私が見た中では、ここが最大。幅広の道の両側に、チョーキット市場からカンポンバル・モスクに向かって伸びる200メートルのお持ち帰り屋台..毎日がお祭りです。
売られている食べ物は、 アヤム・ゴレンなどの弁当パック、揚げ物、ヤキソバ、ぶっかけ惣菜、各種飲み物などいろいろ。 -
中には食べ歩き向きの軽いものもあります。例えば、ビニール詰めジュースや、串焼きなど。Pulut Udang(写真)のような伝統料理も悪くありません。これはマレーシア風チマキで、ピリ辛味をつけたココナッツをもち米で包み、バナナの葉でくるんで焼いたものです。
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==ギブアウェイ==
ラマダン・バザールはラジャ・アブドゥラ通りでおしまい。道路を渡りカンポンバル・モスクに行ってみると、お揃いのシャツを来たボランティアが、何か配っているではありませんか。
豆乳ジュースみたいなものかな。私も列に並んでビニール詰めされた液体を味見してみると..。うわっ、変な味。その正体は生暖かいおかゆでした。 -
この料理は、どうやらカンポンバル名物のbubur lambuk。少しスパイシーに味付けされた具入りのおかゆです。まわりの露店でも1袋2RM(64円)で売られているだから、営業妨害だろうが。でも、モスクでの無料配布の伝統が先にあり、お店が自分たちのレシピで勝負してるのなら、問題ありません。
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別の日にモスクの前を通った時は、エライさんが来るようで、テーブルにお土産袋が並べられ、テレビカメラが数台取材にスタンバっていました。どう見てもイスラム教徒でない私も確信犯的に行列に並び、偉い人と握手して土産袋をゲット。福袋みたいなものかな..と袋の中をのぞいてみると.. 例のおかゆが一つ入っているという出落ちでした! 伝統に「何か」を期待してはいけません。
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この石原軍団の炊き出しのようなことが、どれくらいの頻度で行われているかはわかりません。でも、どうも毎日臭いんですよね。例えば、マスジッド・ジャメの前を夕方通りかかると、たいていプラスチックに入れた弁当のようなものを配っています。
それを、家に持って帰るか、モスクの床に引かれた絨毯にあぐらかいてみんなで食べるかは人それぞれ。今日もみんな絶食頑張ったな! 毎日のように公民館の打ち上げのようなことが、行われるのでした。 -
[カンポンバル]
モスクの後、さらに歩いてカンポンバル・エリアを散策します。カンポンバルは、都心の中にあって、庶民的な一軒家が立ち並ぶKLのエアポケット。LRT駅のそばに大きな団地がある以外は、すべて民家です。この団地の手前でも、ラマダンバザールが行われていました(写真)。さっきの場所と300メートルしか離れてないんですけどね。 -
カンポンバルは、特に観光客が訪れるような場所ではありません。ただ、私はここから見るペトロナスタワーがあまりに印象的だったため、3度も訪問してしまいました。
ロンプラによると、カンポンバルでは土曜の夜に夜市が開かれるとか。でも、ラマダンマーケットが居座っているため、そこにお店は開けない。そのためか、この日は団地の駐車場で、小規模な衣類屋台が開かれていました(写真)。
参考:
ペトロナス・ツインタワーの見え方研究 穴場編
http://4travel.jp/travelogue/10804951 -
[ルート地図]
マスジッド・ジャメ駅からカンポンバルへの遠征を地図にするとこうなります。面白かったですね〜民族マーケットの探訪。 誰だよ、ラマダン中は不便だから旅行は避けるべきとか知ったか顔で言っている奴は! 多民族国家マレーシアでは、レストランがすべて閉まることなどなく、日中も普通にお店が営業しています。そして、夜や週末はラマダン中のほうが逆に盛り上がる。こういうことは、実際に自分で経験してみないとわかりません。
地図: 青い線 - 歩行ルート。水色の線 - ラマダンバザール及び露店マーケット。ピンクの点は、下から、マスジッド・ジャメ、インドモスク、そごうデパート。赤い点は、左から、チョーキット市場、カンポンバル・モスク、カンポンバル団地。 -
[ラマダン明け]
そして月日は過ぎ、ラマダン明けの日を迎えました。ハリ・ラヤ・プアサ!イスラム教徒にとっての正月です。これで、教徒は断食から開放されます。この日から3-4日、郵便局や図書館などの公共機関は休み。そごうのなどの地元型デパートも1−2日閉店します。
写真は、正月特集を組む大衆紙。この日は、銀行などの大企業が争うように「明けましておめでとう」の一面広告を出していました。 -
ラマダンが終わると、ものの見事にラマダンバザールが姿を消します。ラマダン開け初日にチョーキットを訪れてみると、例の屋台はすべて撤去済み。カンポンバルに花火や爆竹を売る店が一軒営業するのみでした(写真)。ここマレーシアでも、中国人の悪しき影響で、子供らがイタズラを兼ねて、爆竹や花火で遊びます。
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それにしても通りに人がいない。みんな田舎に帰って墓参りでもしてるのか。それとも、親戚の家に篭って食事でもしてるのか。時々派手目の正装を来た人は見かけるのですが、車に乗ってどこかに行ってしまいます。どこかでオープンハウスとかやってないかな...。しばらくブラブラするも、町全体が静まり返っていてその気配さえない。カンポンバルでさえこうなんだから、KL中心部ならどこも同じでしょう。
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そんな中、ものすごく混雑している場所を一ヶ所見つけました。それは、ペトロナスタワーのあるKLCCスリア。この三日間、KLCCは中も外も普段以上にすごい人混み。ん、よく見るとマレー系でない人がかなり混ざってますよ。どうやら、工事現場が休みの今日、出稼ぎ系の人達が大挙して観光に来ているようです。
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マレー系であれ外国人であれ、普段KLCCに来ない人がここで何するかというと、公園でピクニック! ブキッビンタンなどのハイソなデパートと違い、KLCCではこういった庶民的な使い方もできます。これだけ人が多いと、正装の人もそれなりに見られるのかな。そう期待していたのですが、実際には少し見かける程度。正統派の地元マレー人は、正月こんな浮ついた場所には来ないのでしょう。
後で知りますが、毎年元旦には王宮でオープンハウスのイベントが行われます。誰でも入れるイベントで、ここなら正装率の高いこと間違いないなし。過去の経験から、ラマダン明けのイベントなどないと思い込んでいた自分に反省です。 -
非イスラム教徒にとって、ラマダンは他人事。ラマダン明けは、ただの休日。インドモスク通り裏のインド人が集まる食堂(写真)を覗いてみると、ラマダン明けとは無関係に、みなさん飲み食いを楽しんでいました。路上で呑んだくれてる奴もいるし..。
中華街は、一部のお店を除き、いつもと変わらず営業。言われなければラマダン入りしたのか、ラマダン明けしたのかもわかりません。このように、ラマダンに関しては、民族間で温度差があります。ですので、ラマダン前後のギャップを楽しみたいのなら、それなりの戦略が必要です。 -
[KLセントラル地区]
ここまで、マスジッド・ジャメからカンポンバルへのルートを中心に紹介してきました。KLには、もうひとつ触れておきたいエスニック・ゾーンがあります。それは、再開発の進むKLセントラル駅周辺。ここには、インド人街あり、中華系ストリートあり。中国人の教会もあれば、インド人のモスクもあるというクロス・カルチャーな場所です。
写真: ピンクの点は、左から中国人教会、YMCA、中華系ストリート、モノレール駅、KLセントラル駅。 -
==新リトル・インディア==
マレーシアの人口比率は、マレー人6割、中国人3割、インド人1割。マレー人には、ボルネオの現地民族なども含み、中国人との混血も進んでいるので、あくまで登録上の数字です。でも、インド人は、たいていピュアなインド人。あの暑苦しくて押しの強いインド人が、このマレーシアで存在感が薄いのは、少々意外です(穏やかな南インド系というのもありますが..)。ここまで紹介したリトルインディアもそれほど大きくなく、100%インド人向けの場所という訳でもありません。
そんな中、政府主導で、新たなインド人街が誕生した。それが、前の旅行記で少し触れた、リトル・インディア@ブリックフィールドです。この地には、もともとインド人が多かったのですが、遊歩道を作り、宣伝もし、観光客向けに再開発された印象です。建物も大きく現代的。少々「作られた」感がありますが、まあいいでしょう。
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場所的には、KLセントラルの駅前通りから南西に800メートル弱歩いた先。150メートルほどの通りに沿って、新リトルインディアが形成されています。そこに並ぶお店は、100%妥協のないインド人向け。大型店舗などもあり、サリーやシルク、DVD、お香や神様グッズなど品揃えも豊富です。これは、どちらかと言えば、海外や地方から来たインド人が近くのホテルに泊まり、滞在を楽しむという設定なのかもしれません。
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う〜ん、でも何かが違う。こんなこざっぱりしたインド人街、私認めない! 私が好きなのは、リッチで現代的なインドではなく、庶民的でちょっと貧しいインド。そんな昔の記憶を再体験したいのなら..もうチャイしかないでしょう。
日が傾き始めると、食堂前の広い遊歩道にテーブルが並び、涼みながら食事をすることができます。私はスタンダートに、チャイとロティを注文(3.2RM=100円)。大音量のインド音楽を聞きながら、インド式の甘〜いミルクティをいただきました。 -
==うらぶれたミニ・チャイナタウン==
リトル・インディアが観光局に猛プッシュされる一方で、いつもと変わらない日々を送っているエスニック通りがあった。それは、KLセントラル・モノレール駅のすぐ近く、食堂や薬局など中華系のお店が並ぶミニ・チャイナタウンです。すぐ裏にはガイドブックにも載っている三教堂寺院があります。
中華系住民が約3割を占めるマレーシアでは、別にチャイナタウンでなくとも、この程度の通りはどの町にもあります。ただ、ここは少し違う。モノレールで車窓の旅を楽しんでいた時、すぐに気づいてしまったのです。ここは置屋通りだと。
参考: 電車でGO - モノレール・ループ編
http://4travel.jp/travelogue/10802253 -
写真手前の建物両側3,4軒ずつ。それぞれ2階につながる入口があり、その横には見張り役が座るプラスチック椅子がある。そして、男たちが徒党を組んで忙しく出たり入ったりしている。これが置屋でなければ、何であろうか。チャイナタウンと全く同じスタイルです。
ここまでわかれば十分ですが、一応デューデリジェンスで内部もリサーチしておきます。近くにビジネスホテルが多いせいか、24時間営業で、相場は30-40RM(1000-1300円)とチャイナタウンより少し高め。「従業員」は、現地から送り込まれたインドネシア人か、遠方のマレー人女性と考えれば間違いないでしょう。 -
私が興味を持ったのは、置屋ではなくむしろYMCA側の建物に入居する盲人マッサージ。全部で5、6軒あり、ビルの二階などでひっそりと営業しています。あっ、そういうことだったのか! モノレール乗車中に気づきましたが、このすぐ近くにマレーシア盲人協会の建物があり、その関係かこの地区には目の見えない住民が多いのです。ステッキを持ってひとりで電車を乗り降りする人も何度か見かけました。
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う〜ん、中はどうなっているんだ。全く想像がつかないので、意を決してサービスを受けてみることにします。まず階段を上がりお店のベルを押すと、盲目の主人が対応してくれました。その時はマレー人母子もいましたが、客の付き添いなのか、何もしない。彼が1人ですべてやっているようです。
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中は2部屋に分かれており、全部で5つのベット。前の客が終わると、「どこ揉む?」と私の番が回ってきました。料金は30分20RM(640円)、1時間ならその倍。成り行きで中国語の会話になりましたが、多分英語も通じるでしょう。おじさんは明るい性格で、会話も弾みます。私が日本人観光客だと伝えると、「そうかそうか」と思ったより薄い反応。そりゃそうでしょ。一度も見たことないんだから...。
途中で「しゃべるタイマー」が鳴り、背中側に反転。30分の全身マッサージはあっという間に終わりました。マッサージの後、手渡した20RM札がチェックされることもなく、すべて完了。道具と信頼さえあれば完全に自立できるんですね。自分の知らない世界を覗くという行為は、いつもスリルと発見に満ちています。
注: 一応、サイズなどで判別することはできますが、それさえもしなかった。 -
そういえば、以前この通りを歩いた時も、ブラインドの通行人が普通にいました。食事をすることも多く、「はいっ、ここに座ってね」と屋台の女性も慣れたものです。彼らの生活範囲は狭く、外の世界からは完全に取り残されています。ラマダンも新リトル・インディアも関係なし。KLに住んでいながら、ペトロナスタワーさえ見たことありません。それでも自分のできる範囲で平穏に生きてゆける。
盲人や若い娼婦が行き来するこのミニ・チャイナタウンには、優しい風が流れていた。経済発展著しいKLにもこんな世界があることを知ってほしくて、最後に付け加えた次第です。 -
[まとめ]
KLウォーカーズ第三弾、いかがでしたでしょうか。観光スポットに頼らなくても、これだけ密度の濃い時間が過ごせる、見本のような街歩きです。私はリサーチに何日も費やしましたが、まとめてみると一日で回れる行程です。もちろん、見所は盛りだくさん! KL旅行の日程がラマダン(特にラマダン後半)と重なっていたら、ラッキーと思って異文化体験してみて下さい。ハマること間違いなしです。
[リンク集]
==ラマダン関係==
[インド] スリナガル モスリムという生き方
http://4travel.jp/travelogue/10452111
==マレーシア旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=499&level3=&sort=when
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=dm&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when
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