甲斐善光寺

2014/08/15 - 2014/08/15

　山梨県甲府市善光寺3にある甲斐善光寺は浄土宗の寺で定額山浄智院善光寺という。開基は武田信玄公で、川中島の合戦の折、信濃善光寺の焼失を恐れ、永禄元年（1558年）、御本尊善光寺如来をはじめ、諸仏寺宝類を奉遷したことに始まりまる。ここ板垣の郷は、善光寺建立の大檀那本田善光公を葬送した地と伝えられ、信濃より大本願上人以下、一山ことごとくお迎えした。その後、武田氏滅亡により、御本尊は織田・徳川・豊臣氏を転々とし、慶長3年（1598年）信濃に帰座した。甲府では新たに、前立仏を御本尊と定め、本坊三院十五庵を有する大寺院として浄土宗甲州触頭を勤め、徳川家の位牌所にもなっていた。
　壮大な朱塗りの山門と本堂（いずれも重要文化財）が建ち、道路を右折すると見える。本堂は寛政8年（1796年）に再建されたもので、210数年経つ。しかし、明和3年（1766年）から30年を要して再建され、工事の遅延を意味する「善光寺普請」の言葉が生れたのだという。宝永4年（1707年）に再建された信州善光寺の本堂（国宝）を真似ているのだが、幾分小さくなっている。創建当時（永禄8年（1565年））は信州善光寺の本堂とほぼ同じ大きさであったとされる。
　2020年までに東京に予定されている競技場などの建設が「善光寺普請」とは無縁であることを願うばかりだ。しかし、現実には遅延は必然であり、ブラジルでのWカップやオリンピク施設建設の遅延と比較されようか。
　本堂の鳴き龍の声を聞いていたら、お盆の法要が始まるというので参列させて頂いた。参列者全員が焼香し、「なんまいだぶつ」を10回唱えた後で住職の講話があった。檀家も大勢参列すると言われたが、参列者は10人足らずであった。こんな田舎では、大善寺や清白寺など国宝伽藍がある寺と同様に、ここ甲斐善光寺でもお坊さんが檀家の家々を回り、仏壇で読経する風習であろう。実家でもお盆には菩提寺の住職がやって来ていたから、お寺で盆供養をしたのは生まれて初めての経験であった。
（表紙写真は甲斐善光寺本堂）

エリア 甲府(山梨)

甲斐善光寺山門（重要文化財）。

甲斐善光寺山門。

甲斐善光寺山門の仁王さま。

甲斐善光寺山門の仁王さま。

甲斐善光寺山門の仁王さま。

甲斐善光寺山門の仁王さま。

甲斐善光寺山門の仁王さま。

甲斐善光寺山門。

甲斐善光寺山門。

「（国指定文化財　建造物）　善光寺山門付棟札」看板。

「お咳婆さんの石」。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺看板。

「道祖神」。

「南無阿弥陀佛」題目碑。

観光案内図。

石仏。

六地蔵などの石仏。

お堂。

手水舎。

池。

「芭蕉翁月景塚」碑。

「北浦翁之碑」。

大仏。

大仏。

宝物館。

宝物館。

記念碑。

甲斐善光寺本堂（重要文化財）。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

甲斐善光寺本堂。

「やまなしの歴史文化公演　北山野道　里垣の伝説　甲州善光寺の棟木」。

稲荷社鳥居。

稲荷社。

五輪塔。

「霊牛碑」看板。

鐘楼。

鐘楼。

鐘楼。

鐘楼に架かる梵鐘。

法然上人石像。

保存庫。

「重要文化財　木造阿弥陀如来及び両脇侍像（保存庫右側）　木造阿弥陀如来及び両脇侍像（保存庫左側）」看板。