2014/07/15 - 2014/07/18
6095位(同エリア17048件中)
とっしぃさん
時代も背景もまるで違うけれど、フランスに於ける「Belle Epoque」とはロンドン子たちにとっての「Swingin' London」のようなもの。日本なら、さしずめ「Always...三丁目の夕日」?
19世紀末から第一次大戦勃発の1914年までのフランスは、たとえば印象派、アール・ヌーヴォー、万博(国際博覧会)、写真、キュビズム、エコール・ド・パリ・・・といったさまざまなキーワードを内包し、カフェでの文化交流や百貨店の台頭による消費拡大、そしてフランス革命で勝ち取った民衆の自由と英国発の産業革命に後押しされた利便の追求で世は潤っていました。パリが、フランスがもっとも輝いていた時代でもあります。Les Annees Folles (レザネ・フォル〜狂乱の時代)などと揶揄されるくらい、この頃のフランスは活気に満ちていました。1855年の第一回パリ万博から、なんと計8回も開催されたパリ。中でも第5回に当たる1900年の万博は、フランスが国威をかけた最高の博覧会でした。これは別称「アール・ヌーヴォー博」とも呼ばれるくらい、新しい装飾芸術が確立され大きな注目を集めたものでもありました。普仏戦争の影響から逃れるようにロレーヌの首都ナンシーに集まった想像力豊かな職人やアーティストによる家具や木工、建築、ステンドグラス、ガラス工芸など、今でも世界各地で見ることができる当時の遺産は現代人の疲れた心を十分に癒してくれます。その中でもグリュベールのステンドグラスと共に私の大好きなアーティストがルネ・ラリック。前回、2年半前に彼の晩年の傑作でもある教会装飾を見て歩いたとき、唯一叶わなかったパリ、モンマルトルの隠れた礼拝堂に、今回やっと入ることができました。この寄宿舎付属の礼拝堂は一般公開されていない上、若い女子の研修や宿舎も兼ねているため、なかなか入れません。それに外からはほとんど分からず、入口にもなんの表示もないので苦労します。パリ到着の翌日、いろいろ手を尽くして見学許可をもらい、やっと念願叶いました。「ようやく、逢えたね!」という感慨深いひとときでした。噂に聞いた「黄金色に包まれた礼拝堂」は、本当でした。あるときは琥珀色。そう大きくはない礼拝堂に、たったひとりの時間。30分以上、過ごしたでしょうか?英国領のジャージー島含め、ノルマンディーとシャンパーニュの三つの教会。そして最後の一つをこの目で見て、肌で感じて幸せな旅になりました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 3.5
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
外からは、まるで窺い知れない「隠された」礼拝堂。
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この色も天候や時間、太陽の光加減で微妙に変化します。
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ラリックが手掛けた他の三つの教会装飾。そのどれとも違う、静謐な美しさ。
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UPで見ると、こんなブロックの集合体です。
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単色だけど、無限のグラデーション。ラリックらしい、いつもの緻密な計算が存分に発揮された作品です。
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室内の雰囲気はごくシンプルで、祭壇も簡素です。
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短期の体験プログラムもあり、こういう若い女の子が集うためイヤらしそうなオジさんの入館は、厳しくチェックされる!(笑)
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外から見るガラス窓は、特に変わったところもない感じですが。。。
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細い通りからはこのとんがり帽子だけが、かろうじて見られます。
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1936年、その人生最晩年とも言えるラリックは「マルタ十字」をあしらった幾何学模様を3段に重ね、これを一つのブロックとして計78枚を4連の窓にはめ込みました。デザインの原型は6葉のケシの葉です。時に、ラリック76歳。永眠する9年前のことでした。
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これは、「オマケ画像」です。
知らないと、通り過ぎてしまうシャンゼリゼのパサージュ。
このランプもLaliqueの作品。
なんでここにスタバなんだ?(怒) -
オマケ、その2
これはLaliqueの生家。AY(アイ)という小さな村にあり、今は誰も住んでいません。窓は閉ざされ、借家広告が貼られ寂しい佇まいです。 -
オマケ、その3(今回は、大サービス!)
ペール・ラシェーズにあるLaliqueのお墓。
ここに嵌め込まれたガラス十字と同じものが、アルザスの「ラリック美術館」に展示されていました。
それにしても、ペール・ラシェーズは墓地なのに観光地化していて、一番人気はピアフか、ショパンか。伝説の米ロッカー、ジム・モリソンも大人気。Laliqueを見舞う人は、少ないです。
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この旅行記へのコメント (4)
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- panthere ☆ ノートル パリさん 2014/12/22 00:21:46
- なんて素晴らしい礼拝堂なんでしょうか!!
- とっしぃさま
はじめまして。
あまりにもステキなラリックの黄金のステンドグラスに、息をのみました。
是非とも訪問したい、、、と、思い、中に入れる秘訣やモンマルトルのどこの場所なのかをお聞きしたくて、思い切って、ご連絡をしてしまいました。
ランスに行った時に、ラリックのステンドグラスをサン ニッケーズ教会内で見ました。いかにもラリックという感じの白い半透明な中に浮き彫りの天使が描かれておりました。 小さくてステンドグラスとは言えないような窓のようなタイプでしたが、とてもステキでした。
ラリックの美術館の方も、いつか行ってみたいと思いました。
今後も、とっしぃさまの旅ブログを楽しみにしております。
PANTHERE
- とっしぃさん からの返信 2014/12/22 00:40:53
- RE: なんて素晴らしい礼拝堂なんでしょうか!!
- PANTHEREさん
初めまして。
古い記事なのに見つけてくださり、また「いいね」をありがとうございます。サン・ニケーズ、いらしたのですね。あそこは普通に訪ねる観光地ではないので、Panthereさんの選択に共感します。1926年、66歳のラリックが初めて教会装飾を手掛けたところです。宙に浮かぶハト、彼ならではの単色のステンドグラス。一度は見ておきたい教会です。私はノルマンディーにある「ノートルダム・ド・フィデリテ修道会礼拝堂」の清冽な美しさに惹かれました。モンマルトルの礼拝堂については、明日改めてお知らせします。
-
- 旅するうさぎさん 2014/08/11 13:28:03
- こんにちは。
- こんにちは、とっしぃさん。
今回の旅のテーマはベル・エポックなのですね。
とっしぃさんらしいです。
このモンマルトルの
とある場所にある礼拝堂は美しいですね。
琥珀色の光・・・
一見、普通のようでいて、普通ではない。
マルタ十字にケシの葉でのデザインなんですね。
確かによく見ると、マルタ十字が真ん中にあります。
でも私には、ケシの葉ではなくてケシのお花に見えました。
ケシの葉はギザギザで、ケシの花はまあるいからです。
このデザインはケシの花の中にマルタ十字が入っている
ように私には見えました。
パリの後は南仏とイタリアですか。
美しい旅行記を楽しみにしています。
旅するうさぎ
- とっしぃさん からの返信 2014/08/11 16:31:18
- RE: こんにちは。
- >うさぎさん
大変、ご無沙汰しました。
にもかかわらず、すぐにメッセージいただけて嬉しかったです。
相変わらずの猛暑ですが、お元気のご様子。何よりです。
今夏のフランスは本当に暑くて、参りました。
パリも、まるで江ノ島の海岸を歩いているよう。
帽子とサングラスは必須でした。
モンマルトルの礼拝堂。
もし予定されるときはご一報ください。
すんなり入れる秘訣をお知らせします!(笑)
ケシの葉・・いや、うさぎさんおっしゃる通り、花だったかも。
そう書かれていると、勘違いの可能性大です。
花や植物は、もっとも苦手の分野です。
沈丁花とか、金木犀、百合など香りの強い花が好きです。
でも、コッツウォルズの有名なガーデンで見た「勿忘草」も分からず、前回南仏訪れたときも『この変わった木はなんだろう?』と地元の人に聞いて初めて「プラタナス」だと知りました。全く、お恥ずかしい限りです。
百合が聖母マリアの象徴だとか、アザミがキリストの受難を表すとか、絵画を楽しむための知識は少し分かりますが、自然界で見かける花は本当に分からない。うさぎさん、いろいろ教えてください。頼りにしています。
花、そして香水の街として世界的に有名になったGrasseを歩いていたら、「Belle Epoque」なる店を発見しましたが、なんとなくさえない感じがして入りませんでした。今や日本もL'Occitaneに席巻されてしまった感があります。Fragonardは、なかなか陽の目を見ませんね。石鹸はフラゴナールが好きだな。もちろん、香水は使いません!(笑)。香水瓶は、大好きです。
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