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兵庫県東部の福住宿から、西京街道なりに東へ向かうと、宿場町の機能を補完していたと云われている、川原(かわら)、安口(はだかす)、西野々(にしのの)の、三つの農村集落が連なっています。<br /><br />緩やかな時の流れとともに歩んできたこれらの集落は、国道372号線が集落の北側にバイパスとして整備されたことも手伝って、旧街道の面影を今に伝える古い町並みが広がっています。<br /><br />一口に農村集落と云っても、宿場町の機能を補ってきたこれらの集落には、多くの街道筋の町並みに見られる千本格子や虫籠窓のある建物が連なっており、明らかに周りの農村集落とは一線を画す風情をたたえています。<br /><br />なお、街道筋からある程度の距離を後退させて主屋を配置し、中門付きの前庭を設けたお屋敷や、敷地内に主屋、離れ屋、納屋、土蔵などを配置し、それらを塀で囲んで門を構えた大規模な屋敷も見られるあたりに、農村集落としての側面が見受けられます。

2014 梅雨の晴れ間の丹波路をゆく 3/3 宿場町を支えた農村集落

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2014/07/12 - 2014/07/12

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nao

naoさん

兵庫県東部の福住宿から、西京街道なりに東へ向かうと、宿場町の機能を補完していたと云われている、川原(かわら)、安口(はだかす)、西野々(にしのの)の、三つの農村集落が連なっています。

緩やかな時の流れとともに歩んできたこれらの集落は、国道372号線が集落の北側にバイパスとして整備されたことも手伝って、旧街道の面影を今に伝える古い町並みが広がっています。

一口に農村集落と云っても、宿場町の機能を補ってきたこれらの集落には、多くの街道筋の町並みに見られる千本格子や虫籠窓のある建物が連なっており、明らかに周りの農村集落とは一線を画す風情をたたえています。

なお、街道筋からある程度の距離を後退させて主屋を配置し、中門付きの前庭を設けたお屋敷や、敷地内に主屋、離れ屋、納屋、土蔵などを配置し、それらを塀で囲んで門を構えた大規模な屋敷も見られるあたりに、農村集落としての側面が見受けられます。

同行者
一人旅
交通手段
自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • 福住宿から西京街道なりに東へ進むと、宿場町の機能を補完していた三つの農村集落の内、先ず川原(かわら)集落に入ります。<br /><br />川原集落に入ると、茅葺屋根をトタン板で覆った民家が出迎えてくれました。

    福住宿から西京街道なりに東へ進むと、宿場町の機能を補完していた三つの農村集落の内、先ず川原(かわら)集落に入ります。

    川原集落に入ると、茅葺屋根をトタン板で覆った民家が出迎えてくれました。

  • トタン屋根には、神社建築を模した千木(ちぎ)が並んでいます。

    トタン屋根には、神社建築を模した千木(ちぎ)が並んでいます。

  • この集落には、三つの路線バスが走っているようです。<br /><br />京都府に隣接しているので、京都のバスも走っています。

    この集落には、三つの路線バスが走っているようです。

    京都府に隣接しているので、京都のバスも走っています。

  • いかにも農村集落と云った路地が緑の中へ続いています。

    いかにも農村集落と云った路地が緑の中へ続いています。

  • 茅葺屋根の建物以外は、基本的に福住宿と同じ造りです。

    茅葺屋根の建物以外は、基本的に福住宿と同じ造りです。

  • 水田のあぜ道にたたずむタンポポ。<br /><br />そろそろ綿毛が飛び立ちそうです。

    水田のあぜ道にたたずむタンポポ。

    そろそろ綿毛が飛び立ちそうです。

  • この集落には、農村集落によく見られる茅葺(だった)民家もあるんですが・・・

    この集落には、農村集落によく見られる茅葺(だった)民家もあるんですが・・・

  • 宿場町の機能を補ってきたことから、多くの街道筋の町並みに見られる、千本格子や虫籠窓のある民家が連なっています。

    宿場町の機能を補ってきたことから、多くの街道筋の町並みに見られる、千本格子や虫籠窓のある民家が連なっています。

  • 明らかに純粋な農村集落とは一線を画す風情をたたえています。

    明らかに純粋な農村集落とは一線を画す風情をたたえています。

  • 松の木をかたどった瓦。

    松の木をかたどった瓦。

  • 2階に小さな虫籠窓と袖卯建が見えます。

    2階に小さな虫籠窓と袖卯建が見えます。

  • 新しく建て替えられたように見受けますが、伝統様式が踏襲されています。<br /><br />それにしても、何とかわいい虫籠窓だこと・・・。

    新しく建て替えられたように見受けますが、伝統様式が踏襲されています。

    それにしても、何とかわいい虫籠窓だこと・・・。

  • 街道は曲がりながら続きます。

    街道は曲がりながら続きます。

  • 街道筋からある程度の距離を後退させて主屋を配置し・・・

    街道筋からある程度の距離を後退させて主屋を配置し・・・

  • 前庭に植栽を施した民家。

    前庭に植栽を施した民家。

  • この民家にも、庭に入る冠木門があります。

    この民家にも、庭に入る冠木門があります。

  • お向かいの民家の梅の木を拝借して・・・。<br /><br />ちょっと、虫籠窓を強調してみました。

    お向かいの民家の梅の木を拝借して・・・。

    ちょっと、虫籠窓を強調してみました。

  • 前庭の台杉が印象的な民家です。

    前庭の台杉が印象的な民家です。

  • 苔むす燈籠が、いろんな時代の移ろいを見つめてきたことを物語っています。

    苔むす燈籠が、いろんな時代の移ろいを見つめてきたことを物語っています。

  • 川原集落を抜けて、安口(はだかす)集落に入りました。

    川原集落を抜けて、安口(はだかす)集落に入りました。

  • 街道端に半夏生が植えられています。

    街道端に半夏生が植えられています。

  • 半夏生の名前は、季節の移り変わりを表す暦日にある言葉で、夏至から数えて11日目にあたる日を指す「半夏生」に由来していると云われています。

    半夏生の名前は、季節の移り変わりを表す暦日にある言葉で、夏至から数えて11日目にあたる日を指す「半夏生」に由来していると云われています。

  • この頃になると、片白草(カタシログサ)の葉が半分白く化粧したように変化することになぞらえて、「半化粧」から転じたとも云われています。

    この頃になると、片白草(カタシログサ)の葉が半分白く化粧したように変化することになぞらえて、「半化粧」から転じたとも云われています。

  • この見事な茅葺屋根の松本邸は、最近屋根を葺き替えたばかりだそうです。

    この見事な茅葺屋根の松本邸は、最近屋根を葺き替えたばかりだそうです。

  • オーナーの計らいで、美しく甦った茅葺き屋根のライトアップが行われていたそうです。

    オーナーの計らいで、美しく甦った茅葺き屋根のライトアップが行われていたそうです。

  • 柿の実が色づけば、茅葺屋根がより風情を増すことでしょうね。<br /><br />写真を撮っていると、松本邸が営んでおられる電気屋の店員さんが出てこられて、「よかったら内部も見て行って下さい」とおっしゃっていただいたので、見せてもらうことにしました。

    柿の実が色づけば、茅葺屋根がより風情を増すことでしょうね。

    写真を撮っていると、松本邸が営んでおられる電気屋の店員さんが出てこられて、「よかったら内部も見て行って下さい」とおっしゃっていただいたので、見せてもらうことにしました。

  • 「屋根裏に上ってもいいですよ」とのことなので、遠慮なしに上がらせてもらいました。

    「屋根裏に上ってもいいですよ」とのことなので、遠慮なしに上がらせてもらいました。

  • 今まで、あちこちで茅葺屋根の屋根裏を見せていただきましたが、いずれも荒縄で部材を縛って屋根を組みあげています。<br /><br />では、店員さんにお礼を言って、町歩きを続けます。

    今まで、あちこちで茅葺屋根の屋根裏を見せていただきましたが、いずれも荒縄で部材を縛って屋根を組みあげています。

    では、店員さんにお礼を言って、町歩きを続けます。

  • 見応えのある町並みはまだまだ続きます。

    見応えのある町並みはまだまだ続きます。

  • そろそろ歩き疲れてきた体に、桔梗の花が安らぎを与えてくれます。

    そろそろ歩き疲れてきた体に、桔梗の花が安らぎを与えてくれます。

  • 瓦屋根とトタン屋根のアンサンブル。

    瓦屋根とトタン屋根のアンサンブル。

  • 主屋の周りに築地塀を従えた民家があります。

    主屋の周りに築地塀を従えた民家があります。

  • その築地塀の屋根を支える持ち送りの列が、思いがけなく楽しい雰囲気を生んでいます。

    その築地塀の屋根を支える持ち送りの列が、思いがけなく楽しい雰囲気を生んでいます。

  • この民家は、空家のようです。

    この民家は、空家のようです。

  • 民家の前庭に大きな栗の木があります。

    民家の前庭に大きな栗の木があります。

  • この栗の木の枝では・・・

    この栗の木の枝では・・・

  • すでに収穫を迎える準備が始まっています。

    すでに収穫を迎える準備が始まっています。

  • 雑木林にたたずむ民家の風情が良いですね。

    雑木林にたたずむ民家の風情が良いですね。

  • 安口(はだかす)集落の次に、西野々(にしのの)集落に入りました。

    安口(はだかす)集落の次に、西野々(にしのの)集落に入りました。

  • 西野々(にしのの)集落には・・・

    西野々(にしのの)集落には・・・

  • 古民家を利用した焼菓子工房がありました。

    古民家を利用した焼菓子工房がありました。

  • 木々の間から顔をのぞかせるトタン屋根の千木。

    木々の間から顔をのぞかせるトタン屋根の千木。

  • 黒いトタン屋根のこの民家は、すごい存在感で迫ってきます。

    黒いトタン屋根のこの民家は、すごい存在感で迫ってきます。

  • 大八車の車輪が農村集落であることを示しています。

    大八車の車輪が農村集落であることを示しています。

  • 塀から身を乗り出す梅の古木には・・・

    塀から身を乗り出す梅の古木には・・・

  • ノキシノブが共生しています。

    ノキシノブが共生しています。

  • では、西の空が紅くなり始めたので、そろそろ家路につくことにします。

    では、西の空が紅くなり始めたので、そろそろ家路につくことにします。

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