2014/07/12 - 2014/07/12
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ぺこにゃんさん
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日本の三大祭の1つである祇園祭。
「宵山」と「山鉾巡行」に注目が集まりますが,祭そのものは7月1日から31日まで続き,様々な祭事が行われます。
その中で,私が見てきたのは「曳き初め」という行事です。
山鉾巡行に向けて建てられた鉾や曳山が,きちんと動くかどうかの試運転ですね。
山鉾巡行以外で実際に動くところを見られるのは,この曳き初めのときだけだとか。
祇園祭初心者の,予備知識全くなしの旅行記です。
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この日は夜まで京都市内で時間を潰す必要があったので,何か面白そうなことはないかなと検索したところ,祇園祭の「曳き初め」とやらがあるとか。
曳き初めって何?
実は祇園祭は今まで見たことが無い初心者なのです(京都三大祭も初めて)。
旅行記もマンネリ化してきたなぁと思っていたので,新規開拓ということで見てきました。
祇園四条駅に降り立ち,買い物客でにぎわう四条通を西へ。
場所もよくわからないまま歩いていくと,何か見えてきた… -
これが鉾かと思わず見上げます。
初めて見た感想はというと,アンバランスな高さだなぁと。
棟までで7.6m,鉾先まで21.7mあるそうです。
さて,鉾先には長刀が付いているこの鉾は長刀鉾です。
山鉾巡行では常に先頭を行きます。 -
長刀鉾の曳き初めは15:30と,この日の一番最後。
しばらく動かないので,近くで鑑賞しました。 -
北側の胴掛けにはクジャクの絨毯ですね。
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南側も同じくクジャク。
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屋根の上には金の鯱。
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屋根前部破風下蟇股には,二人の舞人が矛を持って舞う「厭舞(えんぶ)」の彫刻があります。
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一方,後部蟇股の彫刻は神剣を鍛造する三条小鍛冶宗近。
鉾の先端の長刀はこの三条小鍛冶宗近によるものだとか(実物は保存されているそうです。) -
長刀鉾の屋根のすぐ下に掛かる水引幕を天水引といい,下の三つの水引幕を上から順に一番水引・二番水引・三番水引と呼ぶそうです。
二番水引幕は,文政4年に岸駒を師にもつ白井華陽が下絵を描き,近江屋藤次郎が刺繍。
画題は四神(青龍・白虎・朱雀・玄武)と八珍果(林檎・銀杏・枇杷・桃・柘榴・柿・梨・茘枝)です。
写真は西側の玄武です。 -
南側の白虎…はただの虎にしか見えないです。
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続いて長刀鉾の西側にある函谷鉾(かんこぼこ)へ。
曳き初めの一番手(14:00〜)ということで,鉾の周りは凄い人だかり。 -
紀元前270頃の中国4君の一人に数えられる孟嘗君(もうしょうくん)が,部下による鶏の鳴き声の真似によって函谷関を脱出でき,一命を取り留めた故事に因んで函谷鉾と名付けられました。
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水引は豪華な手織錦で山鹿清華図案による群鶏図を掛けています。
胴掛は三枚継ぎで前が梅に虎を織り出した李朝17世紀の朝鮮緞通,中央が花文唐草模様のコーカサス緞通,後ろが二頭の獅子が踊る玉取獅子図の中国緞通です。 -
玉取獅子図をアップで。
ちなみに前掛けと見送り(背面)については,本番用のものがあるそうです。 -
破風の彫刻です。
左側が中国北宋の詩人である林和靖(りんなせい),唐団扇を持った姿が彫刻されています。
右側はというと,童子が梅の木の下で白鶴に餌を与えています。 -
鉾のてっぺんには月と山形。
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曳き初めの時間が近づいてきました。
曳き初めは一般人も参加することができ,一年間の無病息災の御利益があるとか。
そんなことはつゆ知らず,私は撮影ポイントを求めて道路の反対側へ移動。 -
いつの間にやら人もたくさん乗り込んでいました。
祇園囃子を奏でる方々のようです。 -
音頭取りと呼ばれる方が乗り込むと,テレビカメラもスタンバイ。
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そして,お囃子の演奏開始。
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「えんやらや〜」の掛け声で,みんなで一斉に引くと鉾が動き出し,まわりからは歓声が。
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目の前を通るときに,ちょうど市バスがやってくるという何ともタイミングの悪いこと。
まあ,引き返してくるので次を狙いました。 -
引き返すといっても,180度方向転換するのではありません。
縄が後方にもついていているのです。 -
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イチオシ
「ようこそ祇園祭へ」の文字をバックに。
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何となく要領がわかったので,次の鉾へと向かいました。
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次にやってきたのは,鶏鉾です。
堯(ぎょう,中国五帝の一人)の時代,政治に不満があれば諫鼓(かんこ,訴訟用の太鼓)を鳴らしたといわれます。
天下がおだやかに治まったため,諫鼓を使う機会がなくなり,太鼓に苔が生え,鶏が宿ったといわれる故事に由来します。 -
だったら,鶏がいるはず…と思って探してみると,やはりいました。
雄鳥・雌鳥一匹ずつで,岸駒の下絵によるものだそうです。 -
鶏さんの下,天水引には二頭の青い麒麟が刺繍されています。
下河辺玉鉉下絵,『瑞雲、日輪と麒麟図』です。 -
ちなみに背後の天水引に刺繍されているのは鳳凰です。
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下水引の一番水引には,松村呉春下絵の金地綴錦『唐宮廷楼閣人物図』が描かれています。
二番水引には,松村景文下絵の『春秋蝶図』。
50匹余りの蝶が舞っています。
3番水引は『生花図』綴錦で円山応挙下絵との伝わっています。 -
縄の結び方もいろいろあります。
これは「えび」と呼ぶらしい。 -
この鶏鉾,曳き手には近くの池坊短期大学の学生さんが参加します。
華やかな浴衣姿の女性が参加するとなると,カメラ親父がわんさか押し寄せます。 -
あまりにも人が多すぎたので,私は動き始める前に退散。
次へと向かいました。 -
次にやってきたのは月鉾。
鉾頭に三日月を付けているのが月鉾の名の由縁です。 -
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屋根の黒い鳥はヤタガラス。
よく見れば足が三本あります。 -
左甚五郎作といわれる破風の兎。
兎の下には九星の霊亀がいます。 -
後ろは亀ではなく,麒麟だそうです。
ちなみにちらっと見えている軒回りは,円山応挙の「金地彩色草花図」です。 -
三番水引はまるで水族館。
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カニさんもいました。
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バチに結ばれてる飾り紐。
演奏に合わせて上下します。
私がネコなら飛びついてしまいそう。 -
月鉾の奥には,引っ張られて四条通まで出てきた鶏鉾が見えました。
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続いて菊水鉾。
菊水鉾の名は室町時代末の町内にあった千利休の師,武野紹鴎の邸内の菊水井に由来します。
動き出す直前だったので,いいアングルで撮影できず。
ちょっと無理矢理に写真を選定しいます。
前後の懸魚には鳳凰の彫刻が施されています。
天水引が暖簾なのは菊水鉾だけとか。 -
前掛けの「昇龍図」。
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見送りの「昇鯉図」
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胴掛けの「麒麟図」
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同じく胴掛けの「獅子図」
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車輪にさりげなく「菊水鉾」の文字。
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場所移動ってことで数人だけで動かします。
重そう〜 -
鉾にぶら下がっていた桶。
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菊水鉾について書かれた駒札。
何故かバラバラに外されておりました。 -
真木には藍地に金の字で「菊水」と浮き彫りされた額が付けられています。
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曳き初めの開始です。
せっかくなので私も参戦!
ところが,少し引っ張ったところで,もみくちゃにされて手を放してしまいました。
道幅が狭いところにこれだけ多くの人が集まってきたら仕方ないですね。 -
目の前を通り過ぎるのを見届けて次へと移動。
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あてもなく歩いていき,辿り着いたのが船鉾。
まだ組立中でしたが,骨組みだけでも船であることがわかりました。 -
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船鉾の南側にある岩戸山。
鉾ではないので鉾柱はなく,背の高い真松(松の木)を立てます。 -
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そろそろ引き上げようと思い祇園四条駅へ歩いていくと,長刀鉾が動いていました。
そういえば,この日の最後だったことをすっかり忘れていました。 -
鉾の中でもぞもぞと人が動いているのを見ていると,稚児が現れました。
ちなみに両隣にいるのは禿(かむろ)と呼ばれる家来役です。 -
逆光でまぶしい〜の顔。
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音頭取りが乗り込み,動き始めます。
すると… -
稚児が体を乗り出して,舞を始めました。
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左から右へ,右から左へと体を動かします。
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暑い中,こんな衣装を着せられた上に,舞まで披露しないといけないとは大変な役です。
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目の前を通り過ぎるのを見届けて,初の祇園祭は終了。
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今年はこれ以上見に行くことはないですけど,せっかく知識を詰め込んだので,いずれ再挑戦したいと思います。
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この旅行記へのコメント (2)
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- こあひるさん 2014/07/14 19:27:29
- 山鉾をよく見せてくれて・・・ありがとう!
- ぺこにゃんさん、こんばんは。
書き込みはご侮沙汰してしまいました!いつもポチッだけですみません。
京都の祇園祭・・・山鉾を丁寧に写してくださっているので、細かいところまでよくわかりました。やっぱり豪華で美しいですねぇ・・・。
祇園祭は、全国版のTVでもニュースになるので知っていますが、7月中ずっとお祭り期間だとは知らなかったです。ニュースになるのは、山鉾巡行の日なんですよね、たぶん。
山鉾巡行と曳き初め以外には、山鉾は動かさないというのも知らなくて・・・。
動いていないときには、空の山鉾が、あちこちに展示されているってことなのかな〜。
観光客が多すぎて、撮影向きでもないかもしれませんが、何年後かにでも、また更なる挑戦に期待していま〜す。
こあひる
- ぺこにゃんさん からの返信 2014/07/15 23:03:28
- RE: 山鉾をよく見せてくれて・・・ありがとう!
- こあひるさん,こんばんは。
> 京都の祇園祭・・・山鉾を丁寧に写してくださっているので、細かいところまでよくわかりました。やっぱり豪華で美しいですねぇ・・・。
初めてだったのもありますが,楽しかったですね。
何の知識も詰め込まずに行ったのが良かったかも。
> 祇園祭は、全国版のTVでもニュースになるので知っていますが、7月中ずっとお祭り期間だとは知らなかったです。ニュースになるのは、山鉾巡行の日なんですよね、たぶん。
>
> 山鉾巡行と曳き初め以外には、山鉾は動かさないというのも知らなくて・・・。
>
> 動いていないときには、空の山鉾が、あちこちに展示されているってことなのかな〜。
山鉾巡行が祭のメインではなく,八坂神社の神幸祭と還幸祭が祭のメインです。
まあ,テレビでは見映えの良い山鉾巡行を取り上げるのは仕方ないことかもしれません。
今回,「山」と「鉾」は別物ということを知りました。
確かに「〜山」と「〜鉾」に分かれており,それらを総称して「山鉾」なんですね。
お恥ずかしい…
ちなみに,宵山期間中は,鉾の中に入ることができるそうです。
(ただし女人禁制のところもあり)
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