梅雨の上野寛永寺清水観音堂

2014/07/04 - 2014/07/04

　上野公園にある寛永寺・清水観音堂は現存している堂宇の中で最も古い。観音堂は京都の清水寺を模して舞台造りとしたものである。当初天海大僧正が私財を投げ打って寛永8年（1631年）摺鉢山上に建立した。それまでは天神山と呼ばれていた摺鉢山上には医薬祖神五條天神社が鎮座していたのだろう。
　単層入母屋造りで朱塗りの清水観音堂は重要文化財に指定されている。本尊は京都清水寺より勧請された伝恵心僧都作の千手観音で、秘仏である。しかし、毎年1回、2月の初午の日のみ御開帳される。また、客仏として安置してある聖観音立像は鎌倉期の運慶派の仏師の作といわれている。
　前回1月29日に訪れたときには来週が初午で本尊の千手観音がご開帳になるのでぜひいらしてくださいと言われていたが参拝できなかった。その後、BS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」で一昨年の12月に清水観音堂に150年振りに復活した「月の松」を紹介していたが、前回は見落としたのでしっかり見てきた。
　また、平成2〜8年（1990〜1996年）に解体修理が行われたが、そのときに貼替えたのであろうか、堂内には金箔の丸柱が並んでいた。私財を投げ打ってとはいえ、さすが天海大僧正だと感じた。
（表紙写真は上野寛永寺清水観音堂月の松から見る梅雨の弁天堂）

エリア 上野・御徒町(東京)

上野公園にある寛永寺清水観音堂への石段。

上野寛永寺清水観音堂。

「寛永寺　清水観音堂」重要文化財看板。港区とは違い、まだ日立の火気厳禁ボードだ。

上野寛永寺清水観音堂の舞台。

上野寛永寺清水観音堂月の松。

上野寛永寺清水観音堂月の松。

上野寛永寺清水観音堂月の松から見る梅雨の弁天堂。

上野寛永寺清水観音堂の舞台から見る伽藍。

上野寛永寺清水観音堂の石燈籠。

上野寛永寺清水観音堂のおみくじ販売機。

上野寛永寺清水観音堂のおみくじ販売機。獅子舞がおみくじを口に咥えて取り出す。

手水舎。

渡り廊下。

石燈籠と舞台。

上野寛永寺清水観音堂。

「東日本大震災復興支援　寛永寺特別参拝」ポスター。

上野寛永寺清水観音堂。