2014/04/24 - 2014/04/24
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上野にある東京国立博物館(東博)の常設展示には伝源頼朝坐像(国指定重要文化財)がある。これまでに何度か見てきている。特に、鎌倉国宝館では建長寺の北条時頼像、明月院の上杉重房像と合わせて見たことがあるが、いずれも同一人物の像のように見えた。
いわんや、教科書に載っている京都・神護寺にある国宝・伝源頼朝像(足利直義説が有望か?)とは似ても似つかない顔をしている。別人なのだろう。専門家の間では甲斐善光寺の源頼朝坐像(文保3年(1319年)銘)がそれらしいと言われているようだが、果たしてそうか?最も古い源頼朝坐像は、頼朝が養和元年(1181年)に祈願所として創建し、没後に位牌所になった鎌倉・補陀洛寺に残されている自刻像とされる源頼朝坐像があるではないか。
奈良国立博物館(奈良博)で2012年7月21日(土)〜9月17日(月・祝)に開催された特別展「頼朝と重源」ではこの神護寺にある国宝・伝源頼朝像を重源像と並べたポスターを作製し、実際にこの肖像画の展示もあった(http://www.asahi.com/event/yoritomo-chogen/)。奈良博も朝日新聞もいまだ別人の顔を頼朝と誤認させるのに一役買っているのもおかしなものだ。
かつては歴史の教科書では鎌倉時代の始まりは建久3年(1192年)となっていたが、最近では文治元年(1185年)が定説になっている。それでいて、源頼朝の肖像や御台所・北条政子像(http://4travel.jp/travelogue/10877023)をより正確なもので紹介できないでいる日本史家もやはりロジックができない(で偏差値が最低とされる)文学部卒であるからであろうか?
(表紙写真は伝源頼朝坐像)
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伝源頼朝坐像(国指定重要文化財)。
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伝源頼朝坐像。
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「重要文化財 伝源頼朝坐像
木造、彩色、玉眼
鎌倉時代・13〜14世紀
狩をする時の服装で烏帽子をいただくこの像のような姿は、武士の略式の正装。鎌倉鶴岡八幡宮に伝来したといい、同じ鎌倉にある建長寺の北条時頼像、明月院の上杉重房像とよく似ている。頼朝歿後100年近く経過したころの作で、どれだけ似ているかは不明。」 -
京都・神護寺にある国宝・伝源頼朝像。足利直義説が有望か?
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甲斐善光寺の源頼朝坐像(文保3年(1319年)銘)。
頼朝創建の證菩提寺(横浜市栄区)あたりに頼朝像は残っていないのであろうか? -
鎌倉・補陀洛寺の源頼朝坐像(自刻像)。
ありました。源頼朝が養和元年(1181年)に祈願所として創建した鎌倉・補陀洛寺に自刻像とされる坐像がありました。後に頼朝の位牌所になった。 -
北条時頼が創建した建長寺に伝来した北条時頼坐像。
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明月院に伝来した上杉重房坐像。
北条時頼が創建した最明寺をその子・北条時宗が禅興寺として再興した。その禅興寺の塔頭として明月院を創建したのが上杉憲方である。明月院には北条時頼墓と廟がある。
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