北スペイン・バスクとポルトガル10日間の旅④（北スペイン・ビーゴとサンチャゴ・デ・コンポステーラ）

2012/04/16 - 2012/04/25

北スペイン・バスクとポルトガル10日間の旅をしました。ツアーでの旅行でしたが、とても思い出になったポルトガルと北スペインです。聖ヤコブが眠る聖地サンチャゴ・デ・コンポステーラに向かって多くの人々が巡礼の道「カミノ・デ・サンチャゴ」を歩いたのです。本来ならこの巡礼の道を歩きたかったのですが、短時間でもあり、ツアーでもあった為に、今回の北スペインの旅はバスで、逆くコースをたどる旅になりました。今回はポルトガルのポルトからガリシア州に入り、最初の街、ビーゴを経由して、途中、歓喜の丘と言われる「モンテ・ド・ｺﾞｿ」に登り、ついに聖地である「サンチャゴ・デ・コンポステーラ」に入りました。この旅行記は特に、サンチャゴ・デ・コンポステーラの様子を記述します。

エリア サンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペイン)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: 阪急交通社

　４月１６日に日本を出発して、今日で四日目となり、ついに、北スペインに入りました。今日は、この地図に有るように、北スペイン・ガリシア州に居ました。

　４日目の旅行行程はポルト⇒ビーゴ⇒モンテ・ド・ゴソ経由して、聖地サンチャゴ・デ・コンポステーラに行きます。

ポルトガルからスペイン入国

ツアーバスは午前11時28分、ポルトガルからスペインに入った。何かゲートでもあるのかと思っていたが、何も無いのである。単に、道路標識の様なもので、ここからスペインと書いてあるだけである。面白い。時計を1時間進める事になる。だから、今は12時28分となる。

ポルトガルからスペイン入国

　この風景はスペインです。景色も特に、変わることはなく。ポルトガル国の続きみたいな様子が見えます。

ポルトガルからスペイン入国

　風景も徐々に変わってきたような気もします。スペイン・ガリシア州の村の様子です。

ガリシア・ビーゴ

　ビーゴが見えてきました。ビーゴ湾に広がる絶景が見ものだ。ループ状の道路を下りると、そこは、ビーゴ旧市街地でした。

ガリシア・ビーゴ

　ここで遅い昼食を取ることになりました。まずは、ビーゴの市場に入りトイレ休憩となります。今日の昼食は各自自由に食べてくださいと、ここで自由解散となりました。

ガリシア・ビーゴ

　我々夫婦二人は、皆さんと離れてレストランを探します。この辺りに良いレストランはないかなｱ〜と物色しましたがら、一軒の海鮮レストランを発見しました。

ガリシア・ビーゴ

　ちょっと古いレストラン「MARISQUERIA」の海産物のレストランでした。このビーゴは北スペイン最大の港町でもあり、素晴らしいお魚でも食べられそうだと期待して入りました。

ガリシア・ビーゴ

　昼食時間はとっくに終わっていたので、店内は空いている。
　折角なので、当地の名物を食べようと思い、野菜サラダ＋タコ料理＋当地に家庭料理だと云う「カルド・ガージョ」を注文した。ところが、ガージョとは野菜スープのことで、ちょっと満腹にはならなかった。

ガリシア・ビーゴ

　これは野菜スープでした。結構、美味しかったですね。
　
　　他のツアー同行者はどこに行ったのだろうと心配していたら、何と、全員がこのレストランに入って来た。びっくりした。一度に36名ものお客が入って来たので、店はてんやわんやでした。

ガリシア・ビーゴ
　ビーゴの旧市街地を散歩してみました。散歩と洒落込みたいのだが、寒いのです。近くのパステリアに入りケーキを購入して食べ歩きです。昼食のデザート代わりと思えば良い。雨も降って来たので先ほどのレストランの入口に戻り、バスを待った。
　ビーゴには古くから人が住んでおり、市の中心部である丘の上にローマ人の集落が作られたそうです。中世にはバイキングの襲撃に何度かみまわれたとも言われています。

ガリシア・モンテ・ド・ゴソ
　ヨーロッパ各地から巡礼の道をたどって来た巡礼者は、この丘を通ります。ここは最終目的地の聖地であるサンチャゴ・デ・コンポステーラから東へ約５ｋｍで、巡礼者たちは、初めて聖ヤコブの眠るカテドラルを目にするところでした。長く苦しい旅の末にやっとたどり着いたと「歓喜の涙」を流した場所でもあるそうです。

ガリシア・モンテ・ド・ゴソ
　丘の上には看板があり、ここからの景色は全景です。

ガリシア・モンテ・ド・ゴソ
　その丘からはサンチャゴ・デ・コンポステーラのカテドラルが観えます。中世の巡礼者と同じ風景だったのでしょうか。でも、今は近代的な建物も目に入っているので、多少は違った景色だったのでしょうね。

ガリシア・モンテ・ド・ゴソ
　歓喜の丘からみるサンチャゴ・デ・コンポステーラの遠景です。高速道路も観えます。

ガリシア・モンテ・ド・ゴソ
　巡礼者がサンチャゴ・デ・コンポステーラのカテドラル方向を指さしている銅像ですが、残念ながら改修中で邪魔な足場が組んでありました。

ガリシア・モンテ・ド・ゴソ
　丘の上には一面草花が咲いています。これは何だろうか？日本で観る「オドリコソウ」にも似ています。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　サンチャゴ・デ・コンポステーラの市街地に入りました。家の前では地元の人々が立っていて、パンらしきものを配っています。これは巡礼者への歓迎の意味が有るそうです。巡礼者を大切に扱う地元の習慣でしょうね。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　でも、観光客や巡礼者は誰もそれを受け取ろうとしていません。自分は貰いたかったのですが、バスの中ではどうしようもありません。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　我々のツアーバスはカテドラルの前の広場「オブライド広場」に乗り入れました。通常は、この広場には車が入れないのだそうですが、許可を受けた車両だけはＯＫでそうです。
　今夜の宿の前で全員降りました。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　この建物がパラドール・サンチャゴ・デ・コンポステーラです。今夜のお宿です。念願のパラドールに泊まります。
　昔は、ここは、王立病院だったそうで、多くの巡礼者がお世話になった病院でもあったそうです。
　その病院を改装して、ホテルにしました。最もエレガントな宮殿のような客室にもなっています。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　パラドール・サンチャゴ・デ・コンポステーラの正面入り口です。入口には多くの彫刻が施されていて、エレンガントさを醸し出しています。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　ホテルのロビー内部です。落ち着いた家具が置いてあります。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　　添乗員の話だとこのホテルは非常に複雑であるので、十分気を付けるようにと注意されたが、確かに、エレベータの配置とか、部屋の配置に多少、複雑になっている。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　さて、チェックインを済ませて、指定された自分たちの部屋に行くのだが、中庭を二つも通り進んでいかないとならない。やはり、１５世紀に建てられた歴史ある建物だ。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　今夜のホテルの部屋です。ベットルームがあります。床は多少ギシギシするものの、清潔で快適そうである。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　部屋の立派な家具類です。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　ホテルの部屋の洗面所も清潔そのものです。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　部屋からはカテドラルの尖頭が見えます。やっとサンチャゴ・デ・コンポステーラｎ来たんだと実感する。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ

　ホテルのチェックイン後、午後5時15分、再度ロビーに集合して、これから大聖堂の入場観光である。ガイドは現地人のホセさん。

　映画や写真では何度も観た大聖堂だが、実物を観て、自分は巡礼者ではないが、感激する。何とも迫力のある建物だ。

　ここ、サンチャゴ・デ・コンポステーラの大聖堂は、エルサレムやローマに次キリスト教三大聖地のひとつです。聖ヤコブが眠っている場所です。

　毎年、多くの巡礼者が訪れる場所。今も、広場には巡礼道を歩いてきた巡礼者が、この大聖堂を見上げている。

オブラドイロ広場 広場・公園

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　大聖堂をオブライド広場から観ると、素晴らしい教会である。カメラを望遠にして良く観てみます。

　９世紀に聖ヤコブの墓がこの地で発見されると、そこに、小さな聖堂が建てられたが、イスラム教徒に破壊された。しかし、１１〜１３世紀になって、スペイン最高のロマネスク様式の教会が建てられたのです。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　カメラをもっと拡大してみると、素晴らしい彫刻群が良く観えます。歴史を感じる建物でした。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ

　
　いよいよ、大聖堂の内部に入ります。オブライド広場の正面から入ります。そこには栄光の門があって、中央の柱には聖ヤコブが居て、巡礼者を迎えてくれる。その柱の下部には、くぼんでいる。これは昔から多くの巡礼者が柱に触って祈りをささげてきたためにすり減ったものだと説明がありました。この写真がそうです。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　大聖堂の内部です。中央祭壇も観えます。中央に聖ヤコブの像も飾られています。その上にはドームがあり、そこから一本のロープが垂れ下がっています。
　ここには大型の香炉ボタフメイロを吊り下げるらしいです。巡礼者が何日も歩いて来て、やっとたどり着いた聖ヤコブが眠る大聖堂。多くの巡礼者が一度に入ってきて、汚れた匂いを消す為の大きな香炉を振り回す様子をテレビか何かで観たことが有る。その香炉は無かった。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　その大香炉が近くのお土産屋さんに飾ってありました。これがそうななんだろう。でも、イミテーションかな。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　大聖堂内部のステンドグラスも素晴らしいものでした。これが聖ヤコブさんでしょうか。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　大聖堂の内部ですが、これは地下礼拝堂でしょか、ちょっと記憶が薄れています。ここに聖ヤコブの棺があります。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　免罪の門を通りキンターナ広場にも寄って、次はフリータイム、夕食の8時30分まで戻れば良いとの事。

　地図を頼りにサンチャゴ・デ・コンポステーラの街に繰り出した。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　その前に、サンチャゴ巡礼事務所があったので覗いてみた。ここでは巡礼者がカミノ・デ・サンチャゴの巡礼道を徒歩で１００ｋｍ以上、自転車で２００ｋｍ以上を通ってきた人に、巡礼証明書が発行する場所です。
　この脇には巡礼者が使ったとみられる杖が置いてありました。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ

　　自由時間にはサンチャゴの街を散歩する。色々な店やバルが並んでいて、ある一軒のｵﾘｰﾌﾞオイルを売っている店に入るが、そこはお酒販売の店だった。店員の話に依れば、北スペインではオリーブは取れないので、余り売っていないが、スーパーでは瓶が大きいが買えると云う

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　しばらく歩くとスーパーがありそこで、トウモロコシの粉とか、色々と買いこんでホテルに戻ろうとしたら、修道女の教会でミサがあるので、入ってみた。観光客も後ろの方で観ていた。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　さて、夕食はホテルで取る予定だ。午後8時半に夕食開始だが、パラドールでの晩さん会なので、殆どの人が盛装してきた。びっくりした。我々は普段着である。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　レストランではあるが、我々ツアー客だけの部屋で、流石、5つ星だけあり、食卓も食器も一流のものを使っている。運転手のハイメさんも同じテーブルに着いた。食事の内容はまず、アペタイザーはフォアグラとスロベリーソース、前菜はロールキャベツ野菜巻き、メインはサーモンのムニエル、最後にデザートはアイスクリームでした。
　今日誕生日だと云うさんツアー参加者の80歳になる方いた。誕生ケーキが振る舞われた。そして午後10時に解散となる。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　夕食後、ホテルの前の広場「オブライド広場」に出てみた。ライトアップされた市役所です。幻想的な風景です。　

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　大聖堂もライトアップです。何と美しい建物でしょうか。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　そして、ホテルに戻り部屋に帰る。部屋の前の廊下です。狭いのですが何となく昔の建物の感じを受けます。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　翌日も快晴です。サンチャゴ・デ・コンポステーラのふり街並みが光り輝ています。

ガリシア　サンチャゴ・デ・コンポステーラ
　さて、翌日の朝です。バスにスーツケースを積み込み、いよいよ、サンチャゴ・デ・コンポステーラともお別れです。もう少し時間が有れば隅々まで観光したかったのですが、残念です。後ろ髪を引かれる思いで、次の巡礼の都市ルーゴに向かい、旅たちます。

　これで、北スペイン・バスクとポルトガル10日間の旅④（北スペイン・サンチャゴ・デ・コンポステーラ）の旅行記は終わりますが、次には⑤として更に、巡礼の道を辿り、東へ進みます。長い間、旅行記をお読みいただき有難うございました。