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 シロバナタンポポは日本の在来種であるが、横浜開港以降は海外から持ち込まれた西洋タンポポ(キバナタンポポ)に駆逐され、関東では自生しているシロバナタンポポを見掛けることは極稀である。また、一般には花の開花時期は春とされている。<br /> しかし、平塚市博物館のWeb(http://www.hirahaku.jp/hakubutsukan_archive/seibutsu/00000033/556.html)には、「Taraxacum albidum (キク科) 空地や土堤等に生える多年草。各地の人里近くに広く分布するが少ない。3〜5月と9〜10月頃、白い花をつける。生活環境は、社寺の庭、人家の土堤等が多く、本地域のものは真の自生ではなく、移入されたものかもしれない。」と記載されている。私が見付けたのはお寺の裏山にある旧街道脇であった。当たらずとも遠からじという感じだ。<br /> Webで「シロバナタンポポ」で検索すると(Yahoo!、Googleでも)、330余りがヒットし、その中で、秋に花を咲かせる秋咲きシロバナタンポポは20件(22箇所)あった。その多くには「異常気象で」秋にも開花したのではないか?とも記載されている。<br /> 私のこのブログにも20件余りを掲載しているが、ヒットしたのは1件だけであった。また、Yahoo!とGoogleでは3%弱件数に違いが出、いずれの検索エンジンでも多くを検索できていないことも考えられようか。<br /> それでも平塚市博物館のWebにある、シロバナタンポポは「(3〜5月と)9〜10月頃、白い花をつける。」というのは私には至極納得できる内容ではあるが、他のどの植物図鑑にも記載されていない内容である。<br /> Webにあった「「多摩丘陵の植物と里山の研究室」の多摩の緑爺」さんにもメールしたが、秋にシロバナタンポポが咲いているのは見たことがないという。また、筑波にある農環研・芝池博幸さんにもメールしたら、昨年秋に栽培していたシロバナタンポポが咲いたという。<br /> 神奈川県立フラワーセンター大船や神奈川県立生命の星・地球博物館にも電話して聞いてみたが、シロバナタンポポが詳しいというほどではなかった。残念ながら、平塚市博物館では植物担当の学芸員が不在で動物担当の学芸員が電話に出たために、肝心なことは分からなかった。おそらくは、環境省生物多様性センターのWeb「みっけ報告」に昨年秋に平塚市内で咲いたシロバナタンポポの写真が何件か掲載されているので、平塚博物館の近くでも秋咲きのシロバナタンポポが見られるのであろう。<br /> 芝池さんのメールには、「1998年のMenkenとMoritaの研究によると、シロバナタンポポの遺伝的組成は均一で、どの個体も遺伝子レベルで同一であることが示唆されています。<br /> シロバナタンポポを含めて、倍数体のタンポポは「無融合生殖」という方法で種子を形成します。少し解説すると、花粉と卵細胞の受精を行わず(=他のシロバナタンポポと遺伝的な交流がない)、卵細胞が自動的に発生することで種子が形成されます。そのため、あるシロバナタンポポから生まれる子孫は、すべて遺伝的に同一になります。<br /> シロバナタンポポ全体の遺伝的組成が均一だとすれば、秋咲きの性質はどのシロバナタンポポにも備わった性質なのかも知れません。ただし、栽培条件下では秋咲きが見られても、野外条件下では秋咲きの条件が整わないために、春のみの開花となっているのかも知れません。」とある。私が拡散した秋咲きシロバナタンポポは都内から湯河原辺りまでに分布しているが、中には秋に開花しないものも出てくるのであろうか?<br />(表紙写真は春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ)

秋咲きシロバナタンポポ(2)

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2014/03/11 - 2014/03/11

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ドクターキムル

ドクターキムルさん

 シロバナタンポポは日本の在来種であるが、横浜開港以降は海外から持ち込まれた西洋タンポポ(キバナタンポポ)に駆逐され、関東では自生しているシロバナタンポポを見掛けることは極稀である。また、一般には花の開花時期は春とされている。
 しかし、平塚市博物館のWeb(http://www.hirahaku.jp/hakubutsukan_archive/seibutsu/00000033/556.html)には、「Taraxacum albidum (キク科) 空地や土堤等に生える多年草。各地の人里近くに広く分布するが少ない。3〜5月と9〜10月頃、白い花をつける。生活環境は、社寺の庭、人家の土堤等が多く、本地域のものは真の自生ではなく、移入されたものかもしれない。」と記載されている。私が見付けたのはお寺の裏山にある旧街道脇であった。当たらずとも遠からじという感じだ。
 Webで「シロバナタンポポ」で検索すると(Yahoo!、Googleでも)、330余りがヒットし、その中で、秋に花を咲かせる秋咲きシロバナタンポポは20件(22箇所)あった。その多くには「異常気象で」秋にも開花したのではないか?とも記載されている。
 私のこのブログにも20件余りを掲載しているが、ヒットしたのは1件だけであった。また、Yahoo!とGoogleでは3%弱件数に違いが出、いずれの検索エンジンでも多くを検索できていないことも考えられようか。
 それでも平塚市博物館のWebにある、シロバナタンポポは「(3〜5月と)9〜10月頃、白い花をつける。」というのは私には至極納得できる内容ではあるが、他のどの植物図鑑にも記載されていない内容である。
 Webにあった「「多摩丘陵の植物と里山の研究室」の多摩の緑爺」さんにもメールしたが、秋にシロバナタンポポが咲いているのは見たことがないという。また、筑波にある農環研・芝池博幸さんにもメールしたら、昨年秋に栽培していたシロバナタンポポが咲いたという。
 神奈川県立フラワーセンター大船や神奈川県立生命の星・地球博物館にも電話して聞いてみたが、シロバナタンポポが詳しいというほどではなかった。残念ながら、平塚市博物館では植物担当の学芸員が不在で動物担当の学芸員が電話に出たために、肝心なことは分からなかった。おそらくは、環境省生物多様性センターのWeb「みっけ報告」に昨年秋に平塚市内で咲いたシロバナタンポポの写真が何件か掲載されているので、平塚博物館の近くでも秋咲きのシロバナタンポポが見られるのであろう。
 芝池さんのメールには、「1998年のMenkenとMoritaの研究によると、シロバナタンポポの遺伝的組成は均一で、どの個体も遺伝子レベルで同一であることが示唆されています。
 シロバナタンポポを含めて、倍数体のタンポポは「無融合生殖」という方法で種子を形成します。少し解説すると、花粉と卵細胞の受精を行わず(=他のシロバナタンポポと遺伝的な交流がない)、卵細胞が自動的に発生することで種子が形成されます。そのため、あるシロバナタンポポから生まれる子孫は、すべて遺伝的に同一になります。
 シロバナタンポポ全体の遺伝的組成が均一だとすれば、秋咲きの性質はどのシロバナタンポポにも備わった性質なのかも知れません。ただし、栽培条件下では秋咲きが見られても、野外条件下では秋咲きの条件が整わないために、春のみの開花となっているのかも知れません。」とある。私が拡散した秋咲きシロバナタンポポは都内から湯河原辺りまでに分布しているが、中には秋に開花しないものも出てくるのであろうか?
(表紙写真は春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ)

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。<br />周辺の河津さくらやおかめ桜が咲き出し、シロバナタンポポも本格的に咲き出した。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。
    周辺の河津さくらやおかめ桜が咲き出し、シロバナタンポポも本格的に咲き出した。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。<br />葉が広がり、ようやく開花した。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。
    葉が広がり、ようやく開花した。

  • 春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。ようやく開花だ。<br /><br />なお、平塚市博物館のWeb植物図鑑のシロバナタンポポを書いた人は既に亡くなっているそうだ。後任者は2年目の女性であるが、関西地方でのタンポポ調査ではシロバナタンポポは秋にも咲くことが報告されているという。<br />シロバナタンポポは春にだけ花をつけるとする植物図鑑は改定されるべきであろう。

    春にも花を付ける秋咲きシロバナタンポポ。ようやく開花だ。

    なお、平塚市博物館のWeb植物図鑑のシロバナタンポポを書いた人は既に亡くなっているそうだ。後任者は2年目の女性であるが、関西地方でのタンポポ調査ではシロバナタンポポは秋にも咲くことが報告されているという。
    シロバナタンポポは春にだけ花をつけるとする植物図鑑は改定されるべきであろう。

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