2013/11/30 - 2013/11/30
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TMBSさん
かつて、日本の航空大手2社…JALとANAは世界でも稀なジャンボ機(ボーイングB747)王国でした。
首都圏、関西圏の空港の限られた発着枠。狭い国土にひしめく人口。そのような中で、ボーイングB747は一度に多くの旅客や貨物を輸送するためなくてはならない存在でした。
そんなボーイングB747も、より優れた燃費や航続距離を誇る後継機種が登場したこと、首都圏や関西圏の空港拡張が進み、敢えて大型機を飛ばす必要が薄れたことなどから次第に第一線から退き、気が付けばANAの国内線の一部路線に残るのみとなっていました。
時代の流れには逆らえず、2014年3月31日を以って日本の空から姿を消すことが決まった日系エアライン最後のボーイングB747であるANAのボーイングB747-400D。そんな彼女にお別れをすべく、11月最後の日に那覇から羽田までちょっくら飛んできました。
※自ブログでも公開予定
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス ANAグループ JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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2013年11月30日の17時30分ごろに那覇空港に到着。
制限エリア内に入る前に、国内線ターミナルビル3階のA&Wでルートビアをいただきます。せっかく沖縄まで来たのだから、これを飲まずには帰れません。 -
明日東京でお会いする人へのお土産を2、3購入してから、保安検査場に向かいます。
私が搭乗するのは19時30分に35番ゲートから出発する東京(羽田)行きANA136便です。
かつては国内線で当たり前のように乗れたANAのボーイングB747-400Dですが、今や定期運用は東京(羽田)〜那覇線の1日2往復のみとなりました。 -
無事制限エリアを通過、寄り道せずにラウンジに入るのかと思いきやそうではなく、ラウンジの向かいにある「スナックコーナー風月」で名物のソーキそばをいただきます。
先ほどのルートビア同様、那覇空港を利用した際には必ずいただく一品です。 -
ソーキそばを食べ終えてから、お待ちかねのANA LOUNGEに入室します。
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普段はエコノミークラスの利用が多く、マイレージのステータスも持ち合わせていないため、「ANA LOUNGE」を使うのは1年以上ぶりになります。
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「ANA LOUNGE」の楽しみの一つが、無料で飲み放題の生ビールなわけですが、あいにくなことにサーバーが洗浄中でした。
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仕方がないので、冷蔵庫の中にあるソフトドリンクを見繕うことにします。
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一杯目にはトマトジュースをいただきます。ポッカレモンとタバスコを少々垂らして、美味しくいただきました。
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二杯目には沖縄名物のシークワーサージュースをいただきました。
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この時間帯の那覇空港「ANA LOUNGE」は、私がこれから搭乗する19時30分発東京(羽田)行きANA136便のほか、その前後に出発する福岡行きのANA494便、大阪(関西)行きのANA1740便などの搭乗客でかなり混雑していました。
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ようやくビールサーバーの洗浄が終わったので、お待ちかねの晩酌タイムといたします。
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イチオシ
那覇空港の「ANA LOUNGE」では、沖縄ということでオリオンドラフトビールが提供されていました。
先ほどのトマトジュースとオリオンドラフトビールを混ぜて、レッドアイを作ろうかなと思いましたが、考えた末特に何も混ぜずに飲むことにしました。備え付けのおつまみと合わせていただきます。 -
ラウンジの中には、このようなものが展示されていました。
ANAマイレージクラブへの入会からのANA便での総飛行距離(ANAライフタイムマイル)が50万、100万、200万に達した人、ANAと提携各社のフライトでの総飛行距離(ANA+パートナー航空会社ライフタイムマイル)が100万に達した人に送られるタグです。
100万ANAライフタイムマイルを達成した場合はマイレージの有効期限撤廃、200万ANAライフタイムマイルを達成した場合、東京国際(羽田)空港、成田国際空港の「ANA SUITE LOUNGE」の生涯利用権獲得といった特典を受けられるということです。
現時点で私のANAライフタイムマイルは僅かに5万、到底無理だろうとは思いますが、もし可能ならば生きている間にぜひ100万ANAライフタイムマイルを達成してみたいものです。 -
19時11分、優先搭乗が開始される直前にANA LOUNGEを退出し、ANA136便が出発する35番ゲートに向かいました。
本日の搭乗機はこちらです。おそらくこの機体が、私にとって生涯で最後に搭乗した日系エアラインのボーイングB747ということになるのでしょう。
(JALかANAがボーイングB747-8Iを導入してくれれば話は別ですが。) -
19時15分に優先搭乗開始のアナウンスがあったので、機内に入ります。
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ボーディングブリッジでは私も含め、優先搭乗の乗客の多くが立ち止まって最後のジャンボ機との写真撮影に興じていました。
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本日の搭乗機はJA8966号機。1995年に導入された、ANAのボーイングB747-400Dの最終号機です。
私にとってこの機体は以前の旅行でもお世話になった思い出の機体ですが、同時に1999年7月23日にハイジャック事件の当該機となり、機長がハイジャック犯に刺され殉職するという忘れてはならない出来事の現場になった機体でもあります。 -
一般搭乗のお客さんの搭乗が始まるぐらいの時間に合わせて、プレミアムクラスのキャビンに入りました。
ANAのボーイングB747-400Dのプレミアムクラスは、1階前方のAコンパートメントという位置に23席が設置されています。
先端に向けて狭くなっているAコンパートメントは、ボーイングB747シリーズならではの特別な空間です。 -
ボーイングB747-400Dのプレミアムクラスには2人掛けの座席が左右各10列ずつ計20席、1人掛けの座席が前方に2席、後方に1席の計3席設けられています。
写真は2人掛けの座席。 -
1人掛けの座席のうち、もっとも人気が高いのはAコンパートメント後方に設けられた写真の座席(5番D席)です。
プレミアムクラスの他の22席全てを見渡すことができる見晴らしの良い1人掛け席ということで、航空ファンの間では「艦長席」と呼ばれ一目置かれた座席です。 -
艦長席の前には、ご覧のように洒落た小物置き場が設けられており、プレミアムクラスの乗客向けに新聞各種やキャンディー、絵葉書が置かれていました。特に絵葉書は人気が高く、プレミアムクラスに乗り合わせた航空ファンと思しき男性乗客(私含む)がこぞって持ち帰っていました。
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私の座席は艦長席のすぐ横、通路側の5番H席です。
11月最後の土曜日。ボーイングB747-400Dのプレミアムクラスの乗り納めを楽しみたいと思われる方が意外に多かったようで、予約の時点で窓側の座席はすでに満席でした。 -
暦の上ではノベンバーでしたが、機内誌「翼の王国」はすでに2013年12月号に入れ替えられていました。
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イチオシ
通路側の座席や1人掛けの座席も含めて、満席になったプレミアムクラスのキャビン。
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座席前ポケットに用意された、「プレミアムクラスサービスインフォメーション」なる冊子を取り出します。
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各機材ごとのプレミアムクラスの座席仕様の解説。
ボーイングB747-400Dのプレミアムクラスの座席間隔は45インチ(約114cm)で、他機材のプレミアムクラスと比べてやや狭いようです。
もっとも実際に搭乗してみた感じ、機内が広いためか特に座席周りが狭いという印象は感じませんでした。 -
ANA136便は19時30分定刻にドアクローズ。プッシュバックの後19時41分に那覇空港の滑走路36から離陸しました。
19時50分に座席ベルト着用のサインが消灯され、撮影活動を再開します。 -
ANAのプレミアムクラスでは、各座席の座席前ポケットにスリッパが用意されています。
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スリッパ着用中の図。
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機内オーディオのプログラムも、1日フライングですが、2013年12月のものになっていました。
今月の機内オーディオには明日握手会に参加するAKB48の「ハート・エレキ」の他、きゃりーぱみゅぱみゅさんの「もったいないとらんど」、平井堅さんの「桔梗が丘」、9nineの「Re:」など好きな曲が揃っていました。 -
こちらはプレミアムクラスのドリンク&フードメニューです。
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プレミアムクラスのワインは、昔はシャンパン、赤ワイン、白ワインと3種類が揃っていましたが、最近シャンパンが消えスパークリングワインに置き換えられました。
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日本酒、各種ビール、焼酎も各種取り揃えています。
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イチオシ
ボーイングB747-400Dの安全のしおり。かつて国際線で運行されていたボーイングB747-400のものと共通仕様のようです。
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安全のしおりの裏面。
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プレミアムクラスの機内エンターテイメント用イヤホンは、パナソニック製の高品質なものです。
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座席横には、イヤホンを使用しない時に引っ掛けるための突起が取り付けられていました。
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イチオシ
20時過ぎ、水平飛行に入ってしばらくした辺りで、「PremiumGOZEN」と銘打った夕食のサービスがありました。
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夕食の弁当は「ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー」が調整したもので、沖縄料理とちらし寿司がメインになっていました。
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飲み物には、スパークリングワインの「ピエール・ラルース・シャルドネ・ブリュット」をオーダーしました。
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食後には冷たい緑茶をオーダーしました。
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スペシャルドリンクの「野菜生活」もオーダーしました。
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この辺りで、離陸前と食後に機内を散策して撮影した写真をいくつかご紹介します。
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このなかにギャレーがあります。
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Aコンパートメントの真後ろにあるギャレー。国内線で運用される機材なので、全クラスで無償サービスされる飲み物やキャンディー、プレミアムクラスでサービスするための食事や飲み物が置かれるのみとなっています。
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トイレの洗面台。
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ボーイングB747シリーズの独特な形状をしたドアが、実は結構好きだったりします。
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ドアの前にある客室乗務員用の折り畳み式座席。主に離着陸の際に使用されます。
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落ち着いた空気が流れるAコンパートメントのプレミアムクラス。
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小腹が空いていたので、軽食メニューの海老中華雑炊をオーダーしました。
海老中華雑炊を食べていた20時50分に、鈴木武人機長からアナウンスが流れ、ANAのボーイングB747-400Dは2013年11月末現在で残り3機のみとなっており、2014年3月末に完全退役する旨が告げられました。 -
着陸態勢に入る直前に、有料メニュー「ANA My Choice」の「ハーゲンダッツアイスクリーム バニラ味」(300円)もいただきました。
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イチオシ
着陸直前に、CAさんに預けていたログブックを返していただいたのですが、その際に搭乗証明書をいただきました。
JA8966号機は2014年1月限りで他のボーイングB747-400Dに先駆けて退役したため、この証明書は貴重なものになりました。 -
ANA136便は21時5分に降下を開始、21時15分に座席ベルト着用サインが点灯しました。
21時25分、那覇からの約2時間のフライトを終え東京国際(羽田)空港の滑走路34Lに着陸。63番ゲートにスポットインしました。降機の際に撮っていただいた写真がこちらです。 -
L1ドア前にて撮影。
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JA8966号機へ、おそらく人生で最後になるであろう日系エアラインのボーイングB747への搭乗をあなたと迎えられて幸せでした。
引退まで残りわずかな期間、無事に運航を続けられますように。 -
降機の際、到着ロビーに通じるコンコースでは多くの乗客たちが記念撮影に興じていました。
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イチオシ
夜の東京国際空港に佇むJA8966号機。
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名残惜しいですが、ほどほどに撮影を切り上げ、JA8966号機に別れを告げてから到着ロビーに向かいました。
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プライオリティタグを付けていただいたリュックサックを引き取り、足早にリムジンバス乗り場に向かいます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- ムロろ~んさん 2014/02/09 23:02:56
- 淋しいですね!
- TMBSさん
こんばんは、ムロろ〜んです。
ANAB747搭乗記を拝見しました。
私も去年何度か乗ったことがありますが、アナウンスでの就航終わりのことを聞くと淋しくなりますよ。
でっかい機材に乗ってこそ、優越感に浸れる気がするんです。
B777も好きなのですが、B747の前部分がとても好きなんですよ。入口よりも前にあるので、降機の際に自分のペースで降りられるのが良いと思っているんです。
他の機材だとYの方に気を遣わせてしまって(汗)。
今年はどこかへ計画されていますか?今年も素敵な旅ができますよう心から祈っています。
ムロろ〜ん(-人-)
- TMBSさん からの返信 2014/02/11 21:56:15
- RE: 淋しいですね!
- ムロろ〜ん様
こんばんは、
何度か沖縄の旅行記を読ませていただきましたが、ANAのB747-400Dに去年ちょくちょく乗られていたんですね。機長さんのアナウンスを聞くと、引退が現実のものなのだなと改めて感じたものです。
A380やB747、B777-300ER、A340-600の大型機故の特別な感覚というのは私も好きです。ただ、B747のAコンパートメントに、もう海外エアラインのビジネス以外で乗れなくなるというのは寂しいものですね。
Aコンパートメントですと、後ろの人に気を使わず、ゆっくり荷造りや撮影ができるのは大きいなと私もつくづく思いました。
ありがとうございます。今年ですが、ANAとKLM以遠権便で行く東南アジア、スカイマークのA330で行く福岡、ANAで行く江差線、アシアナのA380初便などを考えています。ムロろ〜んさんの素敵な旅日記も楽しみにしていますね。
TMBS
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