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 さて前回、カウラの旅を紹介するつもりで書き始めたら余談ばかりで終わってしまったので、いきなりカウラ紹介から書き始めます。<br /> カウラ市はシドニーから西へ320キロほど内陸へ入ったところにあり、その間には分水嶺と呼ばれるアメリカで言えばロッキー山脈のような山並みが横たわっています。<br /> この分水嶺の頂きにあの世界遺産「ブルーマウンテン」があります。 ほとんどの日本人はこのブルーマウンテンの「スリーシスターズ見物」がシドニー観光の範囲でそこから内陸に入るのはほとんど特別な目的を持った極めて少数の人たちで、私もその一人でした。<br /> 第2次世界大戦の末期カウラ市には連合軍の捕虜収容所があり、次々に南方戦線で捕えられた日本兵が送られて来ていたそうです。<br /> そのうち収容できないほどになり、オーストラリア軍では「日本兵を分散管理」しようと決めたのです。<br /> ところが運命共同体の日本兵は死ぬときは一緒、分散を名目に連れ出されて殺されると察したのか日本兵はカウラからの移送を拒否したのです。<br /> 井上ひさし著の「黄色い鼠」と言う日本兵の脱走物語にも出てきますので興味ある方は是非読んでみてください。<br /> さて、また脱線しましたが、それがきっかけであの痛ましいカウラ大脱走事件が起きてしまったのです。<br /> この痛ましい大脱走事件は何度も映画化され、特に石田純一が主演した「カウラブレイクアウト」はあまりにも有名な作品で、石田純一は「林純二」役で青年班長役を演じ、流ちょうな英語で好演していますよ。<br /> 最近では山崎 努と加藤あい主演で「僕らの命はトイレットペーパーより軽かった」(テレビ朝日放映)がありますが一般的にはこの事件は知られていません。 カウラは人口わずか1万2000人の小さな町です。<br /> 私はこの町で20年以上果樹園作りに人生を費やしてしまいましたが、それがもとで放牧中心の農業地が今ではワイン、オリーブオイルの特産地となり、内陸部の生産農業に道を開くきっかけを与える役割を果たせたのだから、ちっぽけな私でも自分に納得しなければと思っているのです。<br /> そこでこうした内陸に飛び込む旅を是非お薦めしたいと思います。 シドニー空港でレンタカーして、1週間程度の日程を取り、国道4号線を走ればそこは真夏の草原、牧草地が広がる壮大な大地です。<br /> 私は眠気覚ましに松山千春の「大空と大地」を歌いながら、何百回この道を往復したか分かりません。<br /> このカウラ市で起きた日本兵による大脱走事件では少年兵を中心に231名がほとんど自殺的な脱走行為で亡くなり、その時、オフィサー棟(将校らが収容されていた)にいた日本人将校たちは脱走を果たせず(これにはある訳あり)終戦と同時に日本に帰還し生き延びた将校たちは恥じてそのことを言えませんでした。<br /> この事件は日本政府により封印され、関係者ですら事件のことを伏して来たほどです。<br /> そんな歴史を振り返りながらの一人旅をしてみたい方はぜひカウラを訪れることをお薦めします。<br /> ただ、カウラの日本人墓地はなぜか霊的スポットであるようで、ある女子高校生は墓地の前で鳥肌が立ち、日本兵の霊が飛び交っていて近づけない、としゃがみこんでしまいました。<br /> またある時は、女子大生が卒論のテーマにカウラ事件を取り上げ、現地調査に来たのですが我が家に滞在した一週間の間に偶然にも元捕虜だった日本人がゲストで訪れ、一緒に日本人墓地へと案内したら彼女もまた墓地の入り口で固まり動けなくなりました。<br /> そして彼女は滞在日数をほぼ1カ月に延ばして、きっと私は「この事件のことを多くの人に知らせてほしい」と亡霊たちに頼まれているんだ、感じて当時を知る人たちへの聞き取り調査をしていました。<br /> そんな不思議な霊体験をする方も数多く見てきました。<br /> これからどこか外国を訪ねてみたいという方にはぜひカウラ訪問をお薦めします。<br /> 夏のオーストラリアは各地で山火事もあり、貴重な体験ができること請け合いです。<br /> くわしくはメールでお問い合わせください。 wishbone007@hotmail.co.jp へどうぞ。

カウラ大脱走事件の現地を訪ねて、昨日の敵は今日の友の旅!

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1994/07/14 - 2013/08/28

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Holisun

Holisunさん

 さて前回、カウラの旅を紹介するつもりで書き始めたら余談ばかりで終わってしまったので、いきなりカウラ紹介から書き始めます。
 カウラ市はシドニーから西へ320キロほど内陸へ入ったところにあり、その間には分水嶺と呼ばれるアメリカで言えばロッキー山脈のような山並みが横たわっています。
 この分水嶺の頂きにあの世界遺産「ブルーマウンテン」があります。 ほとんどの日本人はこのブルーマウンテンの「スリーシスターズ見物」がシドニー観光の範囲でそこから内陸に入るのはほとんど特別な目的を持った極めて少数の人たちで、私もその一人でした。
 第2次世界大戦の末期カウラ市には連合軍の捕虜収容所があり、次々に南方戦線で捕えられた日本兵が送られて来ていたそうです。
 そのうち収容できないほどになり、オーストラリア軍では「日本兵を分散管理」しようと決めたのです。
 ところが運命共同体の日本兵は死ぬときは一緒、分散を名目に連れ出されて殺されると察したのか日本兵はカウラからの移送を拒否したのです。
 井上ひさし著の「黄色い鼠」と言う日本兵の脱走物語にも出てきますので興味ある方は是非読んでみてください。
 さて、また脱線しましたが、それがきっかけであの痛ましいカウラ大脱走事件が起きてしまったのです。
 この痛ましい大脱走事件は何度も映画化され、特に石田純一が主演した「カウラブレイクアウト」はあまりにも有名な作品で、石田純一は「林純二」役で青年班長役を演じ、流ちょうな英語で好演していますよ。
 最近では山崎 努と加藤あい主演で「僕らの命はトイレットペーパーより軽かった」(テレビ朝日放映)がありますが一般的にはこの事件は知られていません。 カウラは人口わずか1万2000人の小さな町です。
 私はこの町で20年以上果樹園作りに人生を費やしてしまいましたが、それがもとで放牧中心の農業地が今ではワイン、オリーブオイルの特産地となり、内陸部の生産農業に道を開くきっかけを与える役割を果たせたのだから、ちっぽけな私でも自分に納得しなければと思っているのです。
 そこでこうした内陸に飛び込む旅を是非お薦めしたいと思います。 シドニー空港でレンタカーして、1週間程度の日程を取り、国道4号線を走ればそこは真夏の草原、牧草地が広がる壮大な大地です。
 私は眠気覚ましに松山千春の「大空と大地」を歌いながら、何百回この道を往復したか分かりません。
 このカウラ市で起きた日本兵による大脱走事件では少年兵を中心に231名がほとんど自殺的な脱走行為で亡くなり、その時、オフィサー棟(将校らが収容されていた)にいた日本人将校たちは脱走を果たせず(これにはある訳あり)終戦と同時に日本に帰還し生き延びた将校たちは恥じてそのことを言えませんでした。
 この事件は日本政府により封印され、関係者ですら事件のことを伏して来たほどです。
 そんな歴史を振り返りながらの一人旅をしてみたい方はぜひカウラを訪れることをお薦めします。
 ただ、カウラの日本人墓地はなぜか霊的スポットであるようで、ある女子高校生は墓地の前で鳥肌が立ち、日本兵の霊が飛び交っていて近づけない、としゃがみこんでしまいました。
 またある時は、女子大生が卒論のテーマにカウラ事件を取り上げ、現地調査に来たのですが我が家に滞在した一週間の間に偶然にも元捕虜だった日本人がゲストで訪れ、一緒に日本人墓地へと案内したら彼女もまた墓地の入り口で固まり動けなくなりました。
 そして彼女は滞在日数をほぼ1カ月に延ばして、きっと私は「この事件のことを多くの人に知らせてほしい」と亡霊たちに頼まれているんだ、感じて当時を知る人たちへの聞き取り調査をしていました。
 そんな不思議な霊体験をする方も数多く見てきました。
 これからどこか外国を訪ねてみたいという方にはぜひカウラ訪問をお薦めします。
 夏のオーストラリアは各地で山火事もあり、貴重な体験ができること請け合いです。
 くわしくはメールでお問い合わせください。 wishbone007@hotmail.co.jp へどうぞ。

  •  カウラにはオーストラリアで一番大きな日本庭園があります。<br /> この庭園は日本とオーストラリアの有効のシンボルとなるものですが、近年来園者が減り、毎年の赤字をどのようにして埋めるかが問題になっています。、

     カウラにはオーストラリアで一番大きな日本庭園があります。
     この庭園は日本とオーストラリアの有効のシンボルとなるものですが、近年来園者が減り、毎年の赤字をどのようにして埋めるかが問題になっています。、

  • カウラの墓地を訪れた遺族をご案内しても墓参風景。<br />元国連職員であった群馬県のSさんは脱走兵の遺族探しをライフワークとして行っており、年に何人かはこうして訪れますが、偽名で葬られている方が多く、遺族探しは大変なことです。

    カウラの墓地を訪れた遺族をご案内しても墓参風景。
    元国連職員であった群馬県のSさんは脱走兵の遺族探しをライフワークとして行っており、年に何人かはこうして訪れますが、偽名で葬られている方が多く、遺族探しは大変なことです。

  • 春(9月より春です)になると、辺り一面が菜の花畑となり、見事な黄色のジュウタンとなります。<br /> この時期にカウラを訪れるとまるでメルヘンの世界訪問です。<br />

    春(9月より春です)になると、辺り一面が菜の花畑となり、見事な黄色のジュウタンとなります。
     この時期にカウラを訪れるとまるでメルヘンの世界訪問です。

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