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 この旅の計画をする中でいちばんの難問だったのは、アグリトゥリズモに泊まりたいという相棒のYの希望でした。<br /> アグリトゥリズモは、イタリアで盛んな農家民宿ですが、当然ながら交通の便の悪いところにあることが多く、車のない我々が行けそうなものは限られます。しかも、具体的に調べてみると、夕食を出さないところが圧倒的に多いのです。これも車のない我々には無理な条件です。<br /> しかし、難しい条件の中で、できるだけ同行者の希望に近づけるのが、旅の計画を趣味とする者の意地です。<br /> なんとか、農家の経営ではないものの、トスカーナの田舎のモンテボネッロというぶどう畑の広がる村に快適そうな宿を見つけました。ここでは連泊してゆったり過ごすつもりです。<br /><br />主な行程と宿泊先<br /> シエナ→(バス)→フィレンツェ→(鉄道)→ルーフィナ→(車)→モンテボネッロ<br /> Pian D&#39;Ercole Resort   デラックス129ユーロ/泊 2泊<br /> ボローニャ←(鉄道)←フィレンツェ←(鉄道)←ルーフィナ←(車)←モンテボネッロ<br />

初夏のイタリア縦断1か月(9)モンテボネッロ トスカーナの田舎

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2013/06/02 - 2013/06/04

459位(同エリア926件中)

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ひらしま

ひらしまさん

 この旅の計画をする中でいちばんの難問だったのは、アグリトゥリズモに泊まりたいという相棒のYの希望でした。
 アグリトゥリズモは、イタリアで盛んな農家民宿ですが、当然ながら交通の便の悪いところにあることが多く、車のない我々が行けそうなものは限られます。しかも、具体的に調べてみると、夕食を出さないところが圧倒的に多いのです。これも車のない我々には無理な条件です。
 しかし、難しい条件の中で、できるだけ同行者の希望に近づけるのが、旅の計画を趣味とする者の意地です。
 なんとか、農家の経営ではないものの、トスカーナの田舎のモンテボネッロというぶどう畑の広がる村に快適そうな宿を見つけました。ここでは連泊してゆったり過ごすつもりです。

主な行程と宿泊先
 シエナ→(バス)→フィレンツェ→(鉄道)→ルーフィナ→(車)→モンテボネッロ
 Pian D'Ercole Resort   デラックス129ユーロ/泊 2泊
 ボローニャ←(鉄道)←フィレンツェ←(鉄道)←ルーフィナ←(車)←モンテボネッロ

旅行の満足度
4.5
同行者
カップル・夫婦
交通手段
鉄道 高速・路線バス
旅行の手配内容
個別手配
  •  旅の15日目。シエナからフィレンツェ近郊のモンテボネッロへ移動します。<br /> シエナからのSITA社バスは、1時間半でフィレンツェのSMノヴェッラ駅西隣のターミナルに着きます。そこからルーフィナ駅への列車は1時間に1本、所要32分です。<br /> ルーフィナ駅で宿のピアン・デルコーレに電話して、若い女性が迎えに来てはくれたのですが、荷物の運搬は一切手伝ってくれないし、宿の入り口でなく遠い駐車場(砂利の!)に下ろされるし、驚きの対応でした。<br />

     旅の15日目。シエナからフィレンツェ近郊のモンテボネッロへ移動します。
     シエナからのSITA社バスは、1時間半でフィレンツェのSMノヴェッラ駅西隣のターミナルに着きます。そこからルーフィナ駅への列車は1時間に1本、所要32分です。
     ルーフィナ駅で宿のピアン・デルコーレに電話して、若い女性が迎えに来てはくれたのですが、荷物の運搬は一切手伝ってくれないし、宿の入り口でなく遠い駐車場(砂利の!)に下ろされるし、驚きの対応でした。

  •  しかも、部屋は1階のテラス付きデラックスで調度品などはなかなか素敵なのですが、テラスの先は高い生け垣で、見えるのは青空だけ。トスカーナの美しい風景を楽しみにしていたのに、なんだかがっかりです。<br />

     しかも、部屋は1階のテラス付きデラックスで調度品などはなかなか素敵なのですが、テラスの先は高い生け垣で、見えるのは青空だけ。トスカーナの美しい風景を楽しみにしていたのに、なんだかがっかりです。

  •  フィレンツェで買ってきたサンドイッチで遅い昼食にしようと庭に出てみました。<br /> 緑の芝生の庭には噴水や白いベンチが配され、重厚な石造りの母屋の向こうにはぶどう畑の丘がなだらかな傾斜を見せています。それを見ながら木陰のベンチでサンドイッチをかじると、幸せな気分が広がってきました。<br /><br /> 大きなパラソルの下に昼食の団体客が大勢いて、忙しく出入りするウェートレスの一人は先ほど迎えに来てくれた彼女です。さっきはちょうど忙しい時に急に迎えを頼まれて、機嫌が悪かったんだなと分かる気がしてきました。 <br />

     フィレンツェで買ってきたサンドイッチで遅い昼食にしようと庭に出てみました。
     緑の芝生の庭には噴水や白いベンチが配され、重厚な石造りの母屋の向こうにはぶどう畑の丘がなだらかな傾斜を見せています。それを見ながら木陰のベンチでサンドイッチをかじると、幸せな気分が広がってきました。

     大きなパラソルの下に昼食の団体客が大勢いて、忙しく出入りするウェートレスの一人は先ほど迎えに来てくれた彼女です。さっきはちょうど忙しい時に急に迎えを頼まれて、機嫌が悪かったんだなと分かる気がしてきました。 

  •  こんな荷車なんかも置いて、ピアン・デルコーレはなかなか演出が上手な宿です。 <br /><br /> 部屋に戻り、専用テラスがあり日差しが強いのを生かさない手はないと、Yは洗濯に精を出しました。自称トスカーナの洗濯女。<br />

     こんな荷車なんかも置いて、ピアン・デルコーレはなかなか演出が上手な宿です。 

     部屋に戻り、専用テラスがあり日差しが強いのを生かさない手はないと、Yは洗濯に精を出しました。自称トスカーナの洗濯女。

  •  夕方、丘に登ってみました。ぶどうとオリーブの畑が広がっています。

     夕方、丘に登ってみました。ぶどうとオリーブの畑が広がっています。

  •  ぶどうの若葉。

     ぶどうの若葉。

  •  農家には必ず犬がいて、遠くからでも人の気配を察してほえ続けます。昔は僕の田舎でもそうでしたね。

     農家には必ず犬がいて、遠くからでも人の気配を察してほえ続けます。昔は僕の田舎でもそうでしたね。

  •  丘の下の小川沿いの道をまわって宿に帰りました。<br /><br /> 夜はプールサイドでパーティをやっていました。近辺の若者が集まっている感じで、なかなか営業熱心なホテルです。にぎやかな音楽が響く中、眠りにつきました。

     丘の下の小川沿いの道をまわって宿に帰りました。

     夜はプールサイドでパーティをやっていました。近辺の若者が集まっている感じで、なかなか営業熱心なホテルです。にぎやかな音楽が響く中、眠りにつきました。

  •  旅の16日目は雨でした。<br /> 今日は一日、この村でのんびりする予定。午前中は本を読んだり、旅行の記録をつけたり。<br /> 昼前に、昨日頼んでおいた2階の部屋が空いてそちらへ移動。天気は雨でも景色が見えるのはいいものです。<br />

     旅の16日目は雨でした。
     今日は一日、この村でのんびりする予定。午前中は本を読んだり、旅行の記録をつけたり。
     昼前に、昨日頼んでおいた2階の部屋が空いてそちらへ移動。天気は雨でも景色が見えるのはいいものです。

  •  午後は昼寝をしたり、絵はがきを書いたり。<br /> 夕方雨が上がったので、今日は川を越えて北の丘に足を伸ばしました。

     午後は昼寝をしたり、絵はがきを書いたり。
     夕方雨が上がったので、今日は川を越えて北の丘に足を伸ばしました。

  •  道の脇には美しいバラが咲き誇っています。

     道の脇には美しいバラが咲き誇っています。

  •  つぼみです。

     つぼみです。

  •  こちらはオリーブの花でしょうか。

     こちらはオリーブの花でしょうか。

  •  モンテボネッロの村を見下ろします。

     モンテボネッロの村を見下ろします。

  •  フィレンツェから30分の駅から車で5分という生活の便と田園風景が調和している村です。

     フィレンツェから30分の駅から車で5分という生活の便と田園風景が調和している村です。

  •  この日の夕食はホテルのレストランで食べました。パルマハムがYに好評でした。ルコラは付け合わせによく出ますが、日本のものより小ぶりで味が濃いですね。

     この日の夕食はホテルのレストランで食べました。パルマハムがYに好評でした。ルコラは付け合わせによく出ますが、日本のものより小ぶりで味が濃いですね。

  •  くるみのブカティーニも牛肉のグリルも、歯ごたえがあって少し疲れました。<br /> このレストランは、味は悪くないけれど、なんとなく大衆食堂的なサービスと値段が合ってないように感じました。<br />

     くるみのブカティーニも牛肉のグリルも、歯ごたえがあって少し疲れました。
     このレストランは、味は悪くないけれど、なんとなく大衆食堂的なサービスと値段が合ってないように感じました。

  •  僕がおいしかったのはライムのソルベ。<br /><br /> そして、一番のごちそうは、酔いをさましに出た夜の庭にありました。<br /><br /> 蛍です。たくさんの蛍が生け垣の周りを舞っています。イタリアで蛍に出会えるとは思ってもみませんでした。明るい光を放ち、静かに舞っています。<br /> 空を見上げれば星がくっきりと美しい。真っ暗な庭で二人、しばし静けさにひたりました。<br /><br /> フィレンツェからすぐ近くでこんな豊かな自然があるのです。昼間は鳥のさえずりが絶えることがないし。サービスにかなり難があるものの、環境はすばらしい宿でした。<br />

     僕がおいしかったのはライムのソルベ。

     そして、一番のごちそうは、酔いをさましに出た夜の庭にありました。

     蛍です。たくさんの蛍が生け垣の周りを舞っています。イタリアで蛍に出会えるとは思ってもみませんでした。明るい光を放ち、静かに舞っています。
     空を見上げれば星がくっきりと美しい。真っ暗な庭で二人、しばし静けさにひたりました。

     フィレンツェからすぐ近くでこんな豊かな自然があるのです。昼間は鳥のさえずりが絶えることがないし。サービスにかなり難があるものの、環境はすばらしい宿でした。

  •  旅の17日目。<br />朝の列車に会わせて車で送ってもらい、フィレンツェへ。ボローニャに向かう前に少し街を歩きます。<br /> 中央郵便局。堂々たる建築です。日本宛の絵葉書に貼る切手を買うのに窓口が分からなくて苦労しました。<br />

     旅の17日目。
    朝の列車に会わせて車で送ってもらい、フィレンツェへ。ボローニャに向かう前に少し街を歩きます。
     中央郵便局。堂々たる建築です。日本宛の絵葉書に貼る切手を買うのに窓口が分からなくて苦労しました。

  •  アルノ川の対岸を歩いた時に、こんなユーモラスな交通標識をいくつも見かけました。

     アルノ川の対岸を歩いた時に、こんなユーモラスな交通標識をいくつも見かけました。

  •  15年前に来られなかったサンタクローチェ教会。歴史上の超有名人の墓が並びます。

     15年前に来られなかったサンタクローチェ教会。歴史上の超有名人の墓が並びます。

  •  これはロッシーニの墓。

     これはロッシーニの墓。

  •  ミケランジェロの墓。

     ミケランジェロの墓。

  •  ガリレオの墓。異端審問で有罪になったはずのガリレオがなぜここに葬られているのだろうと、帰ってからウィキペディアで調べてみました。<br /> それによれば、死後もカトリック教徒として葬ることが許されなかったので、ガリレオの庇護者で教え子でもあるトスカーナ大公が葬儀を延期し、95年も後に正式に葬られたのだそうです。ちなみに、正式に名誉回復されたのは1992年のこと。<br />

     ガリレオの墓。異端審問で有罪になったはずのガリレオがなぜここに葬られているのだろうと、帰ってからウィキペディアで調べてみました。
     それによれば、死後もカトリック教徒として葬ることが許されなかったので、ガリレオの庇護者で教え子でもあるトスカーナ大公が葬儀を延期し、95年も後に正式に葬られたのだそうです。ちなみに、正式に名誉回復されたのは1992年のこと。

  •  そしてレオナルドの墓。

     そしてレオナルドの墓。

  •  フィレンツェの最後はやはり花のドゥオーモ。

     フィレンツェの最後はやはり花のドゥオーモ。

  •  スケールは大きく細部は繊細と改めて見入りました。

     スケールは大きく細部は繊細と改めて見入りました。

  •  Yに待ってもらって大急ぎで鐘楼に登ります。

     Yに待ってもらって大急ぎで鐘楼に登ります。

  •  鐘楼から望むドゥオーモを目に焼き付けました。<br /><br /> SMノヴェッラ駅から特急でボローニャへ向かいます。<br /> 発車寸前に列車に忘れ物を取りに来て降りられなくなった女性がいました。ボローニャ駅近くになってデッキに出た時に話すと、ウクライナから来ていて自転車のヘルメットを置き忘れたとのこと。明日は我が身です。ボローニャ駅で、「悪い思い出」と言う彼女を「よい旅を!」と励まして別れました。

     鐘楼から望むドゥオーモを目に焼き付けました。

     SMノヴェッラ駅から特急でボローニャへ向かいます。
     発車寸前に列車に忘れ物を取りに来て降りられなくなった女性がいました。ボローニャ駅近くになってデッキに出た時に話すと、ウクライナから来ていて自転車のヘルメットを置き忘れたとのこと。明日は我が身です。ボローニャ駅で、「悪い思い出」と言う彼女を「よい旅を!」と励まして別れました。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • sanaboさん 2020/08/21 18:30:48
    残暑お見舞い申し上げます。
    ひらしまさん、こんにちは

    連日の猛暑、如何お過ごしでいらっしゃいますか?

    フィレンツェから列車で30分ほどのモンテボネッロという所に
    アグリトゥリズモに泊まりたいと仰る奥様のご希望に沿えそうな
    素敵なホテルを見つけられたのですね。
    建物の色合いと質感、そして周辺のブドウ畑や丘陵地帯の風景が
    いかにもトスカーナらしくて、お写真を拝見しているだけでも癒されました^^
    イタリア人(だけでなく、ヨーロッパ人)のバカンスって
    こういうところに1週間単位で滞在して、プールサイドでお昼寝したり
    読書したりしてのんびり過ごすのでしょうね~。
    でもヨーロッパで出会ったドイツ人に、きっと我々だって日本に行ったら
    1泊ずつ移動しながらいろんな場所を訪れると思うよ、と言われ
    やっぱりそうよね~と思った記憶があります(笑)
    トスカーナに蛍がいるとは知りませんでした。
    静かなお庭にお二人で佇み、夜空の星と蛍の輝きをご覧になった時の
    感動は、決して旅番組では味わえないものですね☆彡

    熱中症にお気をつけてお元気でお過ごし下さいませ!

    sanabo


    ひらしま

    ひらしまさん からの返信 2020/08/22 21:09:03
    猛暑お見舞い申し上げます!

    sanaboさん、こんばんは。
    しかし、毎日よい天気が続きますね。
    明日には雨が降って涼しくなるという予報を神のお告げのように固く信じてひたすら待っております。

    今回はモンテボネッロへご訪問いただきありがとうございます。
    > トスカーナに蛍がいるとは知りませんでした。
    あのたくさんの蛍が舞う光景には驚きました。
    うれしい思い出です。
    トスカーナといえばsanaboさんの旅行記にもありましたね。
    菜の花の黄色が加わったピエンツァの明るい風景がとても印象的でした。

    > でもヨーロッパで出会ったドイツ人に、きっと我々だって日本に行ったら1泊ずつ移動しながらいろんな場所を訪れると思うよ、と言われやっぱりそうよね〜と思った記憶があります(笑)

    そうですよね!
    遠くの未知の土地に行ったら少しでもいろんなところを見て回りたいって思うのは、ヨーロッパ人もやはり一緒なんですね。
    実は我が家では、妻が滞在派で、ぼくは移動派なので毎回せめぎあいです。
    宿もいろんな宿に泊まってみたいし…。
    そういう意味でもあのイタリアの旅は大満足でした。

    夜になって少し涼しくなってきた気がします。
    あしたこそ、35度とサヨナラできますように。

    ひらしま

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