2013/12/22 - 2013/12/22
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ドクターキムルさん
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逗子市桜山9にある県道207号線の切通しから逗子桜山ニューライフがある海側に下りる露頭に鐙摺(「あぶずり」と「あぶずる」が錯綜している)の不整合と呼ばれる地層が露出している。神奈川県指定天然記念物(昭和52年(1977年)指定)になっている。切通し下バス停の近くであり、三叉路からここを下ると海際に国木田独歩文が句碑がある。逗子市ハイキングコース「六代御前コース」(http://www.city.zushi.kanagawa.jp/syokan/keizai/kankou/haiking.html)には切通しを越えて葉山側に進み、海側に下りた浄水管理センターの敷地内にも逗子市指定天然記念物の「鐙摺の不整合」(昭和47年(1972年)指定)(http://www.gregorius.jp/photogallery/page_46.html)がある。このマップのコース説明では地名「鐙摺」として記載されている。
不整合とは、ある地層が、堆積後または火成岩・変成岩の形成後に隆起し、陸上で風化・削剥作用を受け、その浸食面上に新期の地層が堆積したとき、両者の関係を不整合という。
県道207号線の先にも葉山町にある旗立山(鐙摺山(あぶずりやま))脇にも鐙摺(あぶずり)という地名(バス停)と鐙摺葉山港入口の信号機があり、紛らわしい。治承4年(1180年)、石橋山の戦いに間に合わなかった三浦軍と、当時平氏方だった畠山重忠が激突した小坪合戦の折、三浦義澄が援軍を送ったとされる場所であることから鐙摺山は旗立山とも呼ばれている。「編相模国風土記稿」には「按ずるに、凡堀内の唱は池溝中の義なり、されば古城跡の村落となりし所に此地名多し、此地も鐙摺城跡あれば起りし村名ならん、」とある。堀内村は現在の葉山町である。
国木田独歩も小説「武蔵野」で、貸し家の「柳屋」近くで眺めた富士が忘れ難かったようで、「われわれが逗子の「あぶずり」で眺むるよう」な富士に言及している。そのゆかりの地に国木田独歩文学碑が建てられている。
しかし、多摩川を挟んだり、鶴見川の支流・矢上川を挟んで同じ地名が存在するが、このような海岸沿いで同じ地名が別々の村に存在することは珍しいだろう。想像するに、鐙摺の不整合がある山の舌状の張り出しと旗立山(鐙摺山)が一体で岬(鐙摺崎)と呼ばれていた名残ではあるまいか?現在は海岸が埋め立てられ浄水管理センターや葉山港になっているが、この岬には鐙摺港があったのであろう。
(表紙写真は鐙摺の不整合)
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