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ヴァイマール-1でゲーテとシラー関連について書いたが、ここでは世界遺産のヴァイマール古典主義の続編として、美術館となっているヴァイマール公の城、クラナッハの描いたルターの絵で名高いヘルダー教会、天才ピアニストフランツ・リストの家、そしてこの街にあるもう一つの世界遺産、バウハウスの関連遺産について、備忘録がわりに書き留めておこうと思う。<br /><br />市の東側には、ザクセン・ヴァイマール公の住んだ城があり、1774年の火災の後、当時市の要職にあったゲーテが中心となって再建したという。城の内部は美術館としてクラナッハ、デューラー、レンバッハ、ルーベンス、モネなどの絵画を所蔵、展示している。特にクラナッハの描いたルターの肖像画が印象に残る。<br /><br />ヴァイマール城の西200mほどの所に、1500年頃に建設されたヘルダー教会がある。教会内の祭壇画はクラナッハの描いたもので、特にキリスト像の右側に洗礼者ヨハネ、クラナッハ自身、そしてルターが描かれており、見逃せない。<br /><br />ハンガリー生まれの天才的ピアニストのフランツ・リスト(1811-1886)も、ヴァイマールに住んでいた。もっともハンガリー生まれと言っても母国語はドイツ語で、フランス語で教育を受け、ウクライナ、イタリアでも活躍した。彼は公園入口部の、以前は宮廷造園局だった建物に住んでいて、現在はリストハウスという名の博物館になっている。<br /><br />ピアニストとしては当時のアイドル的存在でもあり、彼の演奏会では女性ファンの失神が続出したと言われる。マリー・ダグー伯爵夫人とは約10年間の同棲生活を送り3人の子供が産まれ、その内の1人が後に指揮者ハンス・フォン・ビューローの、さらにリヒャルト・ワーグナーの妻になるコジマである。1848年にはヴァイマールから宮廷楽長として招かれ、1861年にローマに移住するまでここで作曲に専念した。1886年、バイロイト音楽祭でワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』を見た後に亡くなり、娘コジマの希望によりバイロイトの墓地に埋葬された。<br /><br />さて、ヴァイマールにはもう一つの世界遺産「バウハウスの関連遺産群」がある。バウハウスについては既にデッサウの旅行記で書いた。1919年ドイツ・ヴァイマールに設立された、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校であり、その流れを汲む合理主義的・機能主義的な芸術活動である。初代校長にグロピウスが就任、同年にバウハウス創立宣言が出された。この時代を「ヴァイマール第2の全盛期」と呼び、グロピウスは「全ては建築に収束する」をテーマに掲げている。その後、1925年にこの地デッサウに移転、「市立バウハウス・デッサウ」となった。<br /><br />ここヴァイマール国民劇場の正面向かい側には、広場をはさんでバウハウス博物館がある。周辺には、グロピウスの主宰したバウハウスの旧校舎(現在バウハウス大学・ヴァイマール校舎)およびヴァイマール市民会館などバウハウス関係の建築物が点在する。しかし、この街のバウハウスの建築についてはあまり興味を引くものではなく、外観のみを写真に収めた。<br />

ドイツの世界遺産No. 27-2: ヴァイマール古典主義 & 17-2: バウハウスと関連遺産群(改訂版)

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2013/11/23 - 2013/11/24

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ハンク

ハンクさん

ヴァイマール-1でゲーテとシラー関連について書いたが、ここでは世界遺産のヴァイマール古典主義の続編として、美術館となっているヴァイマール公の城、クラナッハの描いたルターの絵で名高いヘルダー教会、天才ピアニストフランツ・リストの家、そしてこの街にあるもう一つの世界遺産、バウハウスの関連遺産について、備忘録がわりに書き留めておこうと思う。

市の東側には、ザクセン・ヴァイマール公の住んだ城があり、1774年の火災の後、当時市の要職にあったゲーテが中心となって再建したという。城の内部は美術館としてクラナッハ、デューラー、レンバッハ、ルーベンス、モネなどの絵画を所蔵、展示している。特にクラナッハの描いたルターの肖像画が印象に残る。

ヴァイマール城の西200mほどの所に、1500年頃に建設されたヘルダー教会がある。教会内の祭壇画はクラナッハの描いたもので、特にキリスト像の右側に洗礼者ヨハネ、クラナッハ自身、そしてルターが描かれており、見逃せない。

ハンガリー生まれの天才的ピアニストのフランツ・リスト(1811-1886)も、ヴァイマールに住んでいた。もっともハンガリー生まれと言っても母国語はドイツ語で、フランス語で教育を受け、ウクライナ、イタリアでも活躍した。彼は公園入口部の、以前は宮廷造園局だった建物に住んでいて、現在はリストハウスという名の博物館になっている。

ピアニストとしては当時のアイドル的存在でもあり、彼の演奏会では女性ファンの失神が続出したと言われる。マリー・ダグー伯爵夫人とは約10年間の同棲生活を送り3人の子供が産まれ、その内の1人が後に指揮者ハンス・フォン・ビューローの、さらにリヒャルト・ワーグナーの妻になるコジマである。1848年にはヴァイマールから宮廷楽長として招かれ、1861年にローマに移住するまでここで作曲に専念した。1886年、バイロイト音楽祭でワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』を見た後に亡くなり、娘コジマの希望によりバイロイトの墓地に埋葬された。

さて、ヴァイマールにはもう一つの世界遺産「バウハウスの関連遺産群」がある。バウハウスについては既にデッサウの旅行記で書いた。1919年ドイツ・ヴァイマールに設立された、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校であり、その流れを汲む合理主義的・機能主義的な芸術活動である。初代校長にグロピウスが就任、同年にバウハウス創立宣言が出された。この時代を「ヴァイマール第2の全盛期」と呼び、グロピウスは「全ては建築に収束する」をテーマに掲げている。その後、1925年にこの地デッサウに移転、「市立バウハウス・デッサウ」となった。

ここヴァイマール国民劇場の正面向かい側には、広場をはさんでバウハウス博物館がある。周辺には、グロピウスの主宰したバウハウスの旧校舎(現在バウハウス大学・ヴァイマール校舎)およびヴァイマール市民会館などバウハウス関係の建築物が点在する。しかし、この街のバウハウスの建築についてはあまり興味を引くものではなく、外観のみを写真に収めた。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
交通
4.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
5万円 - 10万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス 徒歩 飛行機
旅行の手配内容
個別手配
  • ヴァイマール城の入り口横の時計塔

    ヴァイマール城の入り口横の時計塔

  • ヴァイマール城の中庭

    ヴァイマール城の中庭

  • ヴァイマール城のロビー

    ヴァイマール城のロビー

  • ヴァイマール城の内部の美術館

    ヴァイマール城の内部の美術館

  • ヴァイマール城内のクラナッハの作品

    ヴァイマール城内のクラナッハの作品

  • ヴァイマール城美術館の展示作品

    ヴァイマール城美術館の展示作品

  • ヴァイマール城美術館の展示作品

    ヴァイマール城美術館の展示作品

  • ヴァイマール城美術館の展示作品

    ヴァイマール城美術館の展示作品

  • ヴァイマール城美術館の展示作品

    ヴァイマール城美術館の展示作品

  • ヴァイマール城美術館の内部

    ヴァイマール城美術館の内部

  • ヴァイマール城美術館の展示作品

    ヴァイマール城美術館の展示作品

  • ヴァイマール城美術館の展示作品、ヴァチカンにあるラオコーンの複製

    ヴァイマール城美術館の展示作品、ヴァチカンにあるラオコーンの複製

  • ヴァイマール城美術館の展示作品

    ヴァイマール城美術館の展示作品

  • ヘルダー教会のファサード

    ヘルダー教会のファサード

  • ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー(1744-1803)像、ドイツの哲学者・文学者、詩人、神学者。<br />

    ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー(1744-1803)像、ドイツの哲学者・文学者、詩人、神学者。

  • ヘルダー教会内部の祭壇

    ヘルダー教会内部の祭壇

  • ヘルダー教会内部の祭壇

    ヘルダー教会内部の祭壇

  • ヘルダー教会内部のクラナッハ作の祭壇画

    ヘルダー教会内部のクラナッハ作の祭壇画

  • ヘルダー教会内部のクラナッハ作の祭壇画、キリスト像の右側に洗礼者ヨハネ、クラナッハ自身、そしてルターが描かれている

    ヘルダー教会内部のクラナッハ作の祭壇画、キリスト像の右側に洗礼者ヨハネ、クラナッハ自身、そしてルターが描かれている

  • ヘルダー教会内部

    ヘルダー教会内部

  • フランツ・リストの家の外観

    フランツ・リストの家の外観

  • フランツ・リストの胸像

    フランツ・リストの胸像

  • フランツ・リストのデスマスク

    フランツ・リストのデスマスク

  • ヴァイマール国民劇場の正面向かい側、広場をはさんで建つバウハウス博物館

    ヴァイマール国民劇場の正面向かい側、広場をはさんで建つバウハウス博物館

  • グロピウスの主宰したバウハウスの旧校舎(現在バウハウス大学・ヴァイマール校舎)

    グロピウスの主宰したバウハウスの旧校舎(現在バウハウス大学・ヴァイマール校舎)

  • グロピウスの主宰したバウハウスの旧校舎の一部

    グロピウスの主宰したバウハウスの旧校舎の一部

  • バウハウス大学・ヴァイマール校舎の建築現場

    バウハウス大学・ヴァイマール校舎の建築現場

  • バウハウス大学・ヴァイマール校舎の建築現場

    バウハウス大学・ヴァイマール校舎の建築現場

  • ホテル・エレファントのファサード、バッハ、リスト、メンデルスゾーン、ワーグナー、トルストイ、トーマス・マンも宿泊したという

    ホテル・エレファントのファサード、バッハ、リスト、メンデルスゾーン、ワーグナー、トルストイ、トーマス・マンも宿泊したという

  • ホテル・エレファントの2階に立つベルギー出身の建築家、ヘンリー・ヴァン・デ・ヴェルデ像

    ホテル・エレファントの2階に立つベルギー出身の建築家、ヘンリー・ヴァン・デ・ヴェルデ像

  • トランペット協奏曲で有名なフンメル(1778-1837、ハンガリー(スロヴァキア)出身のオーストリア系作曲家、ピアニスト)もこの町に住み没した

    トランペット協奏曲で有名なフンメル(1778-1837、ハンガリー(スロヴァキア)出身のオーストリア系作曲家、ピアニスト)もこの町に住み没した

  • ヴァイマール市内の木組みの建築

    ヴァイマール市内の木組みの建築

  • ヴァイマール中央駅のファサード

    ヴァイマール中央駅のファサード

  • ヴァイマール中央駅前の街並み

    ヴァイマール中央駅前の街並み

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