2013/11/17 - 2013/11/17
346位(同エリア805件中)
naoさん
この日は、八幡市立松花堂美術館で開かれている「片岡鶴太郎展〜No Rain, No Rainbows」を鑑賞したあと、宇治で紅葉を楽しんできました。
この日の行程
八幡市 : 松花堂美術館、松花堂庭園
宇治市 : 三室戸寺
江戸時代以前の神仏習合の頃の石清水八幡宮の社僧であり、また、書、画、茶の湯に秀でた超一流の文化人でもあった昭乗は、住職を務めていた瀧本坊を弟子に譲り、泉坊に「松花堂」という小さな方丈を建て隠居生活に入ります。
明治はじめに「神仏分離」が言われ、神と仏を分離する動きが起こったのを受け、松花堂と泉坊の客殿は転々と移転することになるのですが、1891年に現在地に移築されたものを、1977年に八幡町(現八幡市)が買い上げ、2002年に松花堂美術館及び松花堂庭園としてオープンしました。
ちなみに、この松花堂昭乗が、農家の種入れだった箱にヒントを得て、内部を田の字形に仕切った箱を作り、茶会での煙草盆や自らの絵の具箱として好んで使います。
昭和の初め、日本料理「吉兆」の創業者、湯木貞一が「松花堂」の地を訪れた際、昭乗遺愛の「田の字形の箱」にいたく感じ入り、工夫を重ねた末、美しく料理が盛りつけられる弁当箱に仕立てます。
この弁当箱に、煮物、焼き物、お造り、ご飯などを美しく盛りつけ、器の基を作った松花堂昭乗に敬意をはらって「松花堂弁当」と名付けて茶会の点心に出したのが始まりで、今では「松花堂弁当」はお弁当の代名詞にまでなっています。
片岡鶴太郎さんは、数々の受賞歴を誇る名優としての側面と、絵画、陶芸、ガラスなどに才能を発揮する芸術家としての側面を併せ持った才能豊かな方で、片岡鶴太郎の名前を冠した美術館が各地に開館しています。
今回開催されている「片岡鶴太郎展〜No Rain, No Rainbows」では、絵画、陶芸、ガラス、染め、屏風の作品が展示されています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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松花堂美術館へやって来ました。
松花堂庭園 美術館(美術館) 美術館・博物館
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この美術館で開かれている、「片岡鶴太郎展〜No Rain, No Rainbows」を鑑賞します。
展覧会には、鶴太郎さんの絵画、陶芸、ガラス、染め、屏風の作品が展示されていますが、館内は写真撮影が禁止されているのでご紹介できるのはここまでです。 -
この美術館には松花堂庭園が併設されているので、紅葉には早いと思いますが散策を楽しみます。
入り口を入ると、5分程度紅葉した木々が迎えてくれています。 -
この庭園にはいろんな種類の竹が植えられています。
これは孟宗竹の根元が亀甲状に変異した亀甲竹です。 -
園路の踏み石伝いに奥へ進みます。
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これはハチクの変種の黒竹です。
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ハゼの木が紅葉を迎えようとしています。
最盛期には真っ赤になるんですが・・・。 -
庭園の中ほどには池があり・・・
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錦鯉が群れ泳いでいます。
紅葉した落ち葉と、「赤さ」を競っているようです。 -
紅葉した落ち葉が、彩りを添えています。
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日影に植えられたモミジは、まだ青々としています。
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紅葉を迎えるには、まだまだ時間がかかりそうです。
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茶室「梅隠」が見えてきました。
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この茶室は、数奇屋建築研究の第一人者で、松花堂美術館名誉館長でもある中村昌生氏が、古図に基づいて復元されたものだそうです。
茶室正面に配置された内露地の奥に四畳半の茶室があります。 -
「梅隠」の横にある蹲の下には、水琴窟が埋められています。
この水琴窟は、排水溝の下に埋められた甕に竹筒が仕込まれていて、竹筒に耳をあてれば、甕に落ちる水滴が奏でる、琴の音色のような響きを聞くことができます。 -
赤い実をつけている梅もどきの向こうには・・・
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茶室「松隠」があります。
この茶室は、石清水八幡宮の社僧、松花堂昭乗が住職を務めていた瀧本坊の脇に小掘遠州が建てた茶室「閑雲軒」を、中村昌生氏の手により忠実に復元されたものだそうです。 -
この辺りのモミジは、わずかに色づき始めています。
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金明孟宗竹の向こうにみえるのは、茶室「竹隠」です。
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金明孟宗竹の竹林を借景として取り入れた茶室「竹隠」は、現在の数奇屋大工の持つ技術を基に、創意工夫を凝らして造られたもので、北入りの貴人口をはじめ、四畳半の茶室として他に見られない細かい心遣いがなされているそうです。
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「竹隠」の待合に、色づきかけたモミジが彩りを添えています。
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このモミジは、待合の人々の緊張を解きほぐす、重要な使命をおびているようです。
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待合を抜けると「竹隠」です。
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「竹隠」の路地にある蹲。
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水鉢に落ちた水滴が、水面に表情をあたえています。
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紅葉越しに見えるのは「梅隠」です。
野点傘が破れているところを写してしまったのは、ほんの御愛嬌と軽く受け流してください。
すいません。 -
杉苔の中に、モミジの紅葉が一葉。
紅葉もここでは杉苔の緑色の引き立て役になっています。 -
京都の庭に無くてはならない台杉。
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仕立て物のラカンマキが植わっていますが、茶室ではあまり見かけたことがありません。
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「竹隠」とモミジと金明孟宗竹。
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まっすぐに延びる園路の先には・・・
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石清水八幡宮にあった「泉坊」と、昭乗が隠居生活を送った草庵「松花堂」が移築されている内庭があります。
なお、内庭のある塀内部は写真撮影が禁止されています。 -
見事に紅葉した一葉が、庭石の上でたたずんでいます。
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今も「松花堂弁当」にその名を残す、松花堂昭乗の人となりや足跡に触れることができて、有意義な散策になりました。
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