2013/09/18 - 2013/09/18
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morino296さん
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鎌倉・長谷にある御霊神社の例大祭で、湯立神楽と面掛行列を見に出掛けました。
御霊神社は、鎌倉・湘南地方の開拓の祖である鎌倉権五郎景政を祀り、景政の命日に当たる9月18日に例大祭が行われ、神職による湯立神楽と面掛行列が行われます。
伎楽や舞楽、田楽などの古い面を付けて練り歩く面掛行列は、古くから鶴岡八幡宮で行われていた祭礼の行列に倣って始められたものだそうですが、明治以後、八幡宮では行われなくなり、現在に伝わるのはここ御霊神社だけになりました。
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御霊神社(ごりょうじんじゃ) 12:40頃に到着
既に大勢の人が神楽座の周りを取り囲んでいて、写真を撮りやすそうな場所は確保できません。なんとか、人垣の隙間からカメラを出して撮りました。
5色の紙垂(しで)と竹で作られた天蓋を飾った斎場が作られ、産土神(氏神)、火の神、水の神をお招きします。 -
社殿では、神事が始まっています。
湯立神楽(市無形文化財)は、800年前、京都の石清水八幡から鎌倉の鶴岡八幡へ伝わったといわれます。 -
神楽座の脇の大釜でお湯を沸かしています。
このお湯でお祓いと吉凶を占います。
大釜に水を満たして火を焚き、熱湯をたぎらせ湯立の結晶(湯花)を受けることで災を除き、福を招きます。 -
湯立神楽は、12座(演目)からなりますが、通常は8座が舞われることが多いそうです。(この日は12座が行われました。)
まず最初の座は、打ち囃子(うちはやし)です。
笛・締太鼓・大胴の楽器によって大拍子(音合わせ)をします。神職一同で調子を揃えます。
この場において神楽を奏することを神々に祈念し、奉仕者、参列者の心意を昂めるための所作だそうです。
(写真は、神々が降臨する「ひもろぎ」となる山というようです。) -
第2座:初能(はのう)
神楽の聖域をととのえつくるため、白扇の上に神饌の白米を乗せ、これを四方に散供して、神楽の場に侵入しようとする邪霊や邪気を遠ざけ、聖域に神霊の降臨を仰ぎ、神楽の滞りない進行を祈念するお清めの舞です。 -
初能
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初能
白扇の上に乗せた白米を四方に散供してお清めします。
白米が写っているのが見えるでしょうか。 -
第3座:御祓(おはらい)
神楽の座及び神々の降臨を仰ぐ「ひもろぎ」となる山、お湯、釜をはじめ参列者も合わせて、ひろく「聖域」をお清めし、神々の降臨を仰ぐためのお祓いです。 -
御祓
お湯、釜もお祓いします。 -
御祓
釜に注いでいるのはお神酒でしょうか。 -
第4座:御幣招き(ごへいまねき)
邪霊や邪気を遠ざけ清め祓いも終えて、斎庭・聖域の正面に設けられた山(やま)、ひもろぎに神々の来臨を仰ぎ祈る神招きの舞です。 -
御幣招き
無事に神々が降臨されたようです。 -
第5座:湯上げ
山に来臨された神々を拝する最初の所作。
邪霊を退け邪気を鎮め清められて、生れ出た尊い「お湯」を、まず最初に神々に献ずるものです。 -
湯上げ
笹の「湯たぶさ」にお湯を浸けて、或は桶に移して、三神に献ずる静かな舞。
これに用いる「湯たぶさ」は、必ず生き生きとした笹で作るそうです。 -
湯上げ
笹の「湯たぶさ」にお湯を浸けて、お湯を桶に移して、三神に献じます。
この桶のお湯は、神職が社殿の中まで運びます。
これで、神楽の前半が終わります。 -
第6座:中入れ
前段はお祓が中心で、お湯を献ずるまでの所作が行われました。
奉仕の神職も、後段の「湯立神事」に備えて狩衣を脱ぎ、所作に移るため心気を整えます。
その間に、神楽の場に集う参列者にもお神酒やお赤飯が配られ、お下がりをお受けすることで神気を直接に自分の体にいただき確実に納めようとするものです。
(参列者も多く、頂けるのは最前列の方だけです。) -
第7座:掻湯(かきゆ)
湯立神楽のクライマックス。
神招きの祈念をこめた御幣を持って、煮え立っているお湯を掻き、釜底から立ち上がる「湯の泡」の様子で今年の吉凶を占います。
沸騰し、気化した気泡を「湯花」というそうですが、神職の説明では「よい湯花が立ちました。」とのことでした。 -
掻湯(かきゆ)
御幣を元に戻します。 -
第8座:大散供(だいさんく)
中入れ後の二座目の神楽で祓い清めの神楽です。
羽織を着用し白扇の上に神饌の白米を乗せ、二人で対角線上に舞いながら四方に白米を散供をする神楽です。(初能(はのう)の二人舞) -
大散供
笛、太鼓の音に合わせ、鈴を振りながら踊ります。 -
大散供
白米を蒔きます。 -
第9座:笹舞(ささまい)
羽織を着用し、湯たぶさを執って四方に舞い、今年の豊作と豊漁、氏子・参列者の無事息災を祈念する舞で、湯座(ゆぐら)とも言うそうです。 -
笹舞(ささまい)
神職二人の息がぴったりと合った舞です。 -
笹舞
大釜で湯につけた笹を振り回します。
湯たぶさから発する「しぶき」は、この神楽の場に来臨された神々の息吹となって、この場に集う人々をはじめ、あたりに立っている樹木にも、草にも、小石にも振り注がれてます。 -
笹舞
この湯を浴びると無病息災の御利益があるそうですが、沸騰しているお湯ですから、結構、熱いので、近くの人は気を付けて下さい。 -
笹舞
二人目の神職(女性)も、笹を大釜のお湯にたっぷり浸けます。 -
笹舞
大釜で湯につけた笹を振り回します。 -
第10座:射祓(いはらい)
邪気を射祓い、邪悪を射据えて、招福除災を祈念し天の下、平らけく氏子安らけくあるべきを祈念する、静かな中にも力強い舞です。 -
射祓(いはらい)
放たれた矢は、開運の御神矢として、競って取り合います。 -
射祓(いはらい)
四方に矢を射るのですが、何故か、矢が5本あります。 -
弓祓(いはらい)
矢を射たところです。 -
射祓(いはらい)
5本目の矢は、神前に向けて構えますが、射ることはせずに終わります。 -
第11座:剣舞(けんまい)・第12座:毛止幾(もどき)
剣舞(けんまい)
赤面の神(天狗)は鉾を執って進み出て九字を切り、五風十雨、雨風時に順ひ、豊年万作・大漁満足・天下泰平を祈念して気息を整え、醜(邪悪)を踏み鎮め、天地運行の乱れを正し、邪霊を鎮めて散供します。 -
剣舞
天狗の真剣な所作が続きます。 -
毛止幾(もどき)
途中より黒面の神(山ノ神)が現れ、赤面の神(天狗)の所作を真似たり、おどけたりして笑いを招きつつ座の雰囲気を和めながら散供します。
そして参列者が心に平安と和らぎをとりもどし、普段の心の状態に戻り、新しく充実し、増進した生命力をもって、再び日常生活に励むようにさせるという「もどき」(真似をする意)の所作です。 -
毛止幾(もどき)
天下泰平・家内安全を願う天狗の舞を、山ノ神が道化役となって邪魔するコミカルな舞で、山ノ神の滑稽な動作が観衆の笑いを誘います。 -
剣舞・毛止幾
山ノ神は、参列者の頭を叩いたり、飴を投げたりして笑いを誘います。 -
剣舞・毛止幾
山ノ神が話し込んでいる方は、戸塚の御霊神社の宮司さんで99歳だそうです。
この湯立神楽も70年にわたり執り行われたそうです。 -
湯立神楽が無事終了しました。14:05頃
この湯立神楽は、10月16日に伊勢神宮で奉祝奉納されるそうです。
(全国で3つの神楽の一つに選ばれたそうです。) -
神楽が終わり、続いて、面掛行列が始まります。
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神楽の終った神楽座で、蒔かれたお米を拾う人もおられました。
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御霊神社
鳥居の目の前に江ノ電の線路があります。
この辺りが、テレビドラマ「最後から二番目の恋」の舞台になったこともでも知られます。 -
御領神社前の踏切にて 14:15頃
阿亀(おかめ)の面を付けた人が、手を引かれて江ノ電の線路を渡ります。
大きなお腹とお面を付けていて、視野が狭くなるので危ないのでしょうね。 -
御霊神社の境内にて 14:25頃
神様をお神輿にお移しして行列に参加します。
社務所の前にそびえるタブノキは、樹高20m、推定樹齢350年で、鎌倉市指定天然記念物、神奈川県選定「かながわの名木100選」にもなっています。 -
御霊神社 社殿
神社の創建は、平安時代後期と伝えられています。
桓武天皇の子孫で、「鎌倉武士団」を率いた鎌倉権五郎景政を祀ります。
景政は、後三年の役(1083〜)に16歳で出陣して勇名をはせ、その後、鎌倉・湘南地域を開発した領主で、地元では「権五郎さま」と呼ばれて親しまれています。
面掛行列の始まる前、社殿の前は人影もなくなりました。 -
お神輿が神社を出発 14:30頃
江ノ電の踏切には、安全確認の係員が2名、立ち会っていました。 -
お神輿は、近くの駐車場の所で台車に載せました。
(担ぎ手が少なくなったためでしょうか) -
面掛行列を待つ見物客 14:40頃
力餅やさんの前ですが、人垣でお店も郵便ポストも見えません。 -
猿田彦を先頭に面掛行列が出発します(14:43頃)
面掛行列は、神奈川県の無形文化財に指定されています。
行列は、力餅やの角を右折して、星の井通りを西(成就院、極楽寺方面)へ進み、虚空蔵堂(星の井)あたりでUターンします。 -
面掛行列
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面掛行列
2頭の獅子頭に続き、面を付けた10人がゆっくりと歩きます。
獅子頭も伎楽系のもので、獅子舞の原型となるものだそうです。 -
面掛行列
御霊神社に伝わるお面の呼び名は次の通りです。
一番面:爺(じい)、二番面:鬼(おに)、三番面:異形(いぎょう)、四番面:鼻長(はななが)、五番面:火吹男(ひょっとこ)☆、六番面:烏天狗(からすてんぐ)、七番面:翁(おきな)、八番面:福禄寿(ふくろくじゅ)、九番面:阿亀(おかめ)、十番面:女(とりあげ)。
(☆:3年前は、七番目でしたが、今回は五番目に繰り上がっていました。) -
面掛行列
一番面:爺(じい)、二番面:鬼(おに) -
面掛行列
三番面:異形(いぎょう)、四番面:鼻長(はななが)、五番面:火吹男(ひょっとこ) -
面掛行列
六番面:烏天狗(からすてんぐ) -
面掛行列
七番面:翁(おきな) -
面掛行列
七番面:翁(おきな)に続き、八番面:福禄寿(ふくろくじゅ)、九番面:阿亀(おかめ)、十番面:女(とりあげ)。 -
面掛行列
八番面:福禄寿(ふくろくじゅ) -
面掛行列
九番面:阿亀(おかめ)、十番面:女(とりあげ、産婆さん)
この行列は源頼朝の寵愛を受けた村娘が身籠ったことに由来するそうです。
娘の一族は頼朝の側に仕えることになり、年に一度だけの無礼講が許されましたが、身分が低いため大衆に顔を見せることができずに、面を付けたと言われています。 -
面掛行列
-
面掛行列
神職も行列に加わります。 -
面掛行列
お神輿は担ぐというよりも押しています。 -
面掛行列
お神輿の後に、世話役の皆さんが殿(しんがり)を務めます。 -
面掛行列 14:55頃
星の井通りを西へ進んだ行列は、虚空蔵堂(星の井)あたりでUターンして、東へ向かいます。 -
面掛行列
Uターンした行列は、逆光になってしまいます。 -
面掛行列
道路の両側に多くの見物の人が並びます。 -
面掛行列
阿亀の腹に触れると安産祈願となるそうで、何人かの女性が駆け寄ってお腹をさすっていました。 -
面掛行列 15:05頃
星の井通りを東に進んだ行列が、またUターンして戻ってきます。 -
面掛行列
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面掛行列
道路の両側に人垣が出来ています。 -
面掛行列
爽やかな秋晴れとなりましたが、お面を付けて歩くのは、結構暑いことでしょうね。 -
面掛行列
西に傾いた日差しに向かって歩きます。 -
面掛行列
御霊神社の福禄寿は、鎌倉七福神の一つです。 -
面掛行列
身重の阿亀さんは、相当お疲れのようですね。 -
面掛行列
安産祈願でお腹をいっぱい触られています。 -
面掛行列
こちらの外国人の青年は、安産祈願でしょうか?
逆に、阿亀にお腹を触られていました。 -
面掛行列
ようやく御霊神社前の石段まで戻ってきました。 -
御霊神社の境内に戻り面掛行列も終了です。 15:20頃
皆さん、お面を外して、ほっとされています。
「お疲れ様でした。」 -
御霊神社の境内にて
産婆さんもお面を外します。
果たして、どんな人が? -
御霊神社の境内にて
お面を外した皆さんで記念撮影です。 -
御霊神社の境内にて
神様をお神輿から本殿にお戻しして、例大祭はお終いです。 -
御霊神社の境内にて
社殿の横で皆さんが記念撮影。
プロのカメラマンの後ろから撮らせていただきました。 -
御霊神社の前にて
神輿を担いでいた若衆と江ノ電 -
御霊神社 15:55頃
例大祭を終え、静けさを取り戻しました。 -
御霊神社の境内にて
お祭りの関係者で、直会(なおらい)が始まるようです。
秋晴れの爽やかなお天気となり、お祭りが無事終了し、関係者の皆さんもほっとされたことでしょう。
皆さん、お疲れ様でした。
楽しませていただき有難うございました。
長谷寺の門前を通り、鎌倉駅まで歩いて帰りました。
(おしまい)
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この旅行記へのコメント (6)
-
- ホーミンさん 2013/09/23 10:34:32
- やはり・・・
- 296さま〜〜♪
こんにちは。
いろんなお面が登場して、面白い行列ですね。
子どもが泣いて逃げ出しそうな風貌の毛止幾。
見た目と違って、動作はコミカルなんですね。
身重の阿亀さんは大柄な人だなと思っていました。
体力がいるみたいだし、もしかしたら男性かもしれないと思ったら、本当に男性でした〜〜。
ネタばらし(?)までしっかりとレポしてくださってありがとうございます。^m^
- morino296さん からの返信 2013/09/23 20:47:28
- RE: やはり・・・
- ホーミンさん
こんばんは。
いつも有難うございます。
そういえば、湯立神楽を見ている子供はいませんでしたね。
山ノ神が怖くて、見ていないわけではないと思いますが。
面掛行列のお面は、いろいろ謂れはあるのでしょうが、グロテスクですよね。
阿亀さんは、何故か、いつも長身の人がやっていますよ。
皆さん、お面を外してほっとされていました。
morino296
-
- 川岸 町子さん 2013/09/22 19:05:15
- えーーっ、男性?
- morino296さん
いつも拝見して思うのですが、鎌倉はまるで、morino296さんお庭ですね(笑)!
歴史ある建物や行事を、わかりやすく説明して頂いています。
初めて知る事が多く、さすが鎌倉だなと感心します(@^▽^@)
さて、妊婦さんも産婆さんも、お面を取ったら男性だったなんて(笑)。
意外でしたね〜。
これから鎌倉は、ますますいい季節ですね。
町子
- morino296さん からの返信 2013/09/22 22:51:03
- RE: えーーっ、男性?
- 川岸町子さん
こんばんは。
いつも有難うございます。
鎌倉は、庭とまでは言えませんが、ちょっと出掛けるのに都合がよい所です。
同じような旅行記ばかりになってしまいますが、お付き合いいただき嬉しいです。
面掛行列、奇祭と言われるだけあって、ちょっと不気味なお面ですよね。
その中にあって、阿亀と女だけ、ちょっと別物ですが。
お能もそうですが、仕手は男性ですね。
もし、女性がやったとすると、どうなってしまうのか?
これからは、女性も考えられるかもしれませんね。
morino296
-
- CANさん 2013/09/22 16:39:29
- あの狭い境内で・・
- morino296さん
こんにちは!ご無沙汰してます。CANです
最近と〜んと4トラサボっていて、旅行記がたまりまくっています。
さて、御霊神社の大祭拝見しました。あの狭い境内の中で
おこなわれているんですね。人凄かったでしょう。
身重の阿亀さんは、大変だったと思いますが
お面をとったら男の人なんて・・わかっていてもちょいとガッカリです。
でもお面をとったあとのレポも面白いですね。
- morino296さん からの返信 2013/09/22 18:56:32
- RE: あの狭い境内で・・
- CANさん
こんばんは。
いつも有難うございます。
いろいろお忙しいようですね。
御霊神社、ご存知のようにこじんまりした境内に、
湯立神楽を見に集まった人で溢れていました。
奇祭と言われる面掛行列、やはり一番人気は阿亀さんですね。
お腹を撫でまわされて大変です。
お面を被って歩くのは、さぞかし大変だと思いますよ。
morino296
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