2013/05/02 - 2013/05/11
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montsaintmichelさん
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ピサはトスカーナ州ピサ県の県都で、ティレニア海に面した港湾都市。街はアルノ川両岸に栄え、11~13世紀にはヴェネツィアやジェノバ、アマルフィと並ぶ4大海洋共和国のひとつでした。13世紀頃からアルノ川を巡ってルッカやフィレンツェとの衝突もありましたが、1509年にメディチ家によって統治されました。ルネッサンス芸術の開花以前に繁栄し、12~14世紀のピサ・ロマネスク様式やピサ・ゴシック様式といった「ピサ」という地名を冠した独特な様式の荘厳な建築物や芸術作品が遺されています。
ピサのランドマークと言えば斜塔(鐘楼)ですが、それ以外にも見所が満載です。中でも1987年に世界遺産に登録されたドゥオーモ広場は、筆頭に揚がる観光スポットです。それでは、ピサ半日観光(5月5日午後)のハイライトをお楽しみください。
<日程>
5月2日:出発(関空~ローマ経由ミラノ)アリタリア航空(AZ793便)
アタホテル クァーク宿泊
5月3日:午前 ミラノ観光
午後 ヴェローナ観光
アマデウス(ヴェネツィア本島)宿泊
5月4日:ヴェネツィア観光
午後 フィレンツェへバス移動(245km)
クローチェ・ディ・マルタ宿泊 (2連泊)
5月5日:午前 フィレンツェ観光
ドゥオーモ外観→シニョーリア広場→ウフィッツィ美術館
(1時間)→サンタ・クローチェ教会→革製品ショッピング→
ランチ後、ピサへ移動(80km)
奇蹟の広場→ドゥオーモ内部→斜塔入場→フリータイム
クローチェ・ディ・マルタ宿泊 (2連泊)
5月6日:午前 フィレンツェ フリータイム
午後 イタリア版新幹線「イタロ」でナポリへ
ホリディイン・ナポリ宿泊
5月7日:アマルフィ海岸ドライブ(3時間半)
午後 ポンペイ遺跡見学
水中翼船でカプリ島へ移動(45分)→フリータイム
レジーナ・クリスティーナ宿泊
5月8日:カプリ島観光
午後 ナポリ港着後、ローマへバスで移動
シェラトン・ゴルフ・パルコ・デ・メディチ宿泊(2連泊)
5月9日:ローマ市内観光
シェラトン・ゴルフ・パルコ・デ・メディチ宿泊(2連泊)
5月10日:午前 ローマ市内観光
観光後、ローマ空港へ
アリタリア航空(AZ792便)で一路関空へ
5月11日:関空着
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
-
通称セネガル・ロード
ピサの奇跡の広場へ向かう道中の小道です。渋滞防止や排ガス規制のため、観光バスも自家用車も広場近隣への乗り入れが禁じられ、観光客は少し離れた駐車場から10分程歩くことになります。沿道はパラソルを広げた簡易露店で埋め尽くされています。バスの駐車場でも黒人の若者たちがスカーフや雨傘を持って近づいてきます。カバンは、明らかにブランド品のコピー商品です。イタリアで黒人は珍しいのですが、ここでは大勢セネガルから出稼ぎに来ている様子です。しかし、一念発起してイタリアに来てみたものの、まともな仕事に就けず、仕方なく観光客相手に商売をしているのだとか…。
事実、現在のイタリアの若者は、高まる失業率や縮小する経済活動に直面。大卒者は、不安定で単調な職に就かざるを得ない経済状況に幻滅し、昔の世代と同様に外国で出世する道を選んでいるそうです。2011年半ばから景気後退が続くイタリアの若年失業率は約37%で、20年前の統計開始以降で最高水準だそうです。
観光王国イタリアの隠れた一面を見た思いです。 -
サンタ・マリア門
奇跡の広場に入る際には、西側の「サンタ・マリア門」から入ることをお勧めします。アーチ式の門に映りこむピサの斜塔の遠景、そして門を潜った瞬間に目の前に広がる奇跡の広場の美しさと驚きは、筆舌に尽くし難いほどです。まさに文字通り「奇跡」の広場と呼ぶにふさわしい景観です。 -
奇跡の広場 = ドゥオモ広場
世界遺産は、斜塔だけでなく、ドゥオーモ・洗礼堂・カンポサントなどを含めた「ドゥオーモ広場」全体です。1152年に芸術家ディオティサルヴィが着工。13世紀にピサーノ親子も建築に携わり、14世紀後半チェッリーノ・ディ・ネーゼ指揮下で落成しました。
元々ローマ帝国の海軍基地だったピサは、共和国となった時代から国際的な海運都市国家として栄えるようになりました。当時の市民生活は教会を中心として営まれており、街が栄えて各地から人が集まるに従い、ドゥオーモ広場にある中心施設を権威と繁栄と郷土愛の象徴として見栄えの良いものに仕立て上げていったのです。 -
洗礼堂
大聖堂の西側に建つ円筒形の洗礼堂は、ピサ・ロマネスク様式とピサ・ゴシック様式で構成され、高さ55m、直径35.5m。着工は1152年で、完成までに200年以上を要しています。1層目は、対面するドゥオモのファサードと同じ列柱回廊で飾られています。2層目以上にはゴシック式ピナクル(小尖塔)とペディメント(三角形の切妻壁)が繊細なレース模様のように重なり合い、「宝石箱」と称されるのが実感できます。三角形の中にある肖像はニコラ・ピザーノやその息子ジョヴァンニらの手で彫刻され、三角形の頂点には聖人の像が置かれています。3層目は、20の窓と2層目に呼応する三角形の装飾がなされています。丸屋根が建築されたのは14世紀、頂点には洗礼者ヨハネの彫刻が飾られています。これは、シエナの彫刻家トゥリーノ・ディ・サーノの手によるものとされています。8面からなる円蓋は部分的に大理石の化粧板が使用され、茶色の部分には素焼きの瓦が載せられています。 -
ドゥオーモ
洗礼堂を過ぎると漸くドゥオーモのファサードが見えてきます。
ここで当方のカメラの基本設定を参考のため記しておきます。
風景を撮る場合、絞り優先オートに設定し、絞り(F値)を8〜9にしています。これにより、デジコン並のパンフォーカス(かなり深い位置までピントが合う)になります。初めて見る景色ですので、どうなっているか一瞬で判断するのは困難です。ですから、全体がボケないように絞り値を大きくすると思いも寄らないものが写っていて重宝することがあります(この点、デジコンは最高)。絞り値を小さくして背景をボカすのは、旅行のスナップ写真にはお勧めしません。芸術作品を撮る必要はありませんから…。また、オートフォーカスは、シングルポイントAFに設定してピンポイント焦点にしています。この場合、できるだけ手前の被写体にピントを合わせるのがポイントです。つまり、まずファインダーの中央にピントを合わせる被写体を持ってきて、次にシャッター半押し状態にして素早く構図を決めます。
絞り優先オートでシャッタースピードが遅い場合は、ISO感度を上げます。シャッタースピードの目安としては、35mm換算で50mm以下なら1/60以下。ズームした場合は同様に1/(焦点距離)以下にすると手振れが抑制できます。ISO感度は、日中でも日陰なら400とか800も支障ありません。 -
ピサの斜塔
ピサのランドマークは、世界遺産でもあり世界七不思議にも数えられる斜塔。ピサ・ロマネスク様式の白大理石の塔で、大聖堂の鐘楼として1173年に着工。設計者ははっきりしませんが、ヴァザーリによればボナンノ・ピサーノとされます。塔は円筒形で、外周直径は17m、地上高は北側で54.8m、南側で55.65m、つまり南へ5度30分傾いています。一番下の部分は開口部のないブラインド・アーチが並び、菱形模様で飾られています。そこから上にはドゥオーモの後陣の装飾に倣い、軽快で優美な細身の列柱に配された6層の回廊が配されています。回廊が織り成す建築美は、塔の傾斜のために螺旋状に見えて一層典雅な趣を呈しています。
実は塔の傾きは、第3層が出来上がった時点で始まりました。原因は、アルノ川が運んできた粘土や泥炭が積み重なった沖積層という弱い地盤。そのため工事は間隔を開け、更なる傾きを防ぐために新たな部分を反対に反らす方法を採用して1372年に落成しました。という訳で、極端に表現すれば斜めではなく、バナナ状にカーブした形になっています。 -
ピサの斜塔
「世界で最も傾いた塔」としてギネスブックに認定されているのは、残念ながらピサの斜塔ではありません。ピサ斜塔の改修工事に伴い、2009年度から世界一の座をドイツにあるズールフーゼン教会の塔に譲っています。
喜ぶべきか、悲しむべきか?それは貴方次第です。 -
洗礼堂
ドゥオーモのファサードと対峙している面です。ここに洗礼堂内部への入口があります。装飾された列柱が美しいです。
洗礼堂の外観やドゥオーモのファサードの写真は、トイレ・タイムを利用して撮影したものです。団体行動中は、なかなか写真を撮る時間が作れませんので…。 -
洗礼堂 入口
四方に扉が配されていますが、特に重要な扉がドゥオーモに対峙する東側の門(入口)です。門の右側の側柱には福音書にモチーフを取った図像、左側の側柱には一年の月のシンボルが刻まれています。
ルネッタの部分には、ジョヴァンニ・ピザーノの彫像『幼児イエスを抱く聖母像』が置かれています。但し、これはコピーで、オリジナルはオペラ・デル・ドゥオモ博物館に収蔵されています。 -
洗礼堂 入口
アーキトレーヴ(上枠)部分の下には、洗礼者ヨハネの生涯、その上には、イエス、聖母マリア、洗礼者ヨハネ、天使が浅浮き彫りされています。 -
洗礼堂 入口
右側の側柱には福音書にモチーフを取った図像が浅浮き彫りされています。 -
ピサの大聖堂=ドゥオモ
1063年、ピサ艦隊がサラセン艦隊を撃破したのを記念し、聖母マリアに捧げるドゥオーモの建築が始められました。建築家ブスケットが指揮を執り、12世紀には建築家ライナルドに引き継がれ、円蓋の落成は14世紀でした。全体の形状はラテン十字で、奥行き95m、幅32mに及ぶピサ・ロマネスク様式の白眉と称されています。
ファサードはライナルドの設計で、最下層部にはブラインド・アーチが並び、ピサ・ロマネスク様式特有の菱形模様で装飾されています。無数のアーチが5段に整然と並び、2段目から上は装飾目的だけの華奢な柱が立ち並んでいます。
ファサード下部、向かって一番左のアーチ型装飾の下には、ドゥオーモの最初の建築者ブルスケトの墓碑が埋め込まれています。 -
ピサの大聖堂=ドゥオモ
立ち並ぶ列柱が軽快感を演出し、建物全体にレース模様を施したような優美さや繊細さといった独特の雰囲気を醸しています。 -
ピサの大聖堂=ドゥオモ
ファサードの最上部には三つの像が置かれています。中央の頂点から見守るのは、アンドレア・ピザーノ作とされる「幼児キリストを抱く聖母像」。 -
ドゥオーモ 外壁
ドゥオーモの外壁の大理石には、ローマ帝国時代の遺跡の石が再利用されています。古いものを使うということに意味を見出したり、古代ローマ帝国の子孫であることを誇りにしていた中世都市国家の新たな一面が窺えます。 -
ドゥオーモ 中央扉
正面には三つの入口があり、それぞれブロンズの扉が設置されています。これらは、17世紀初頭にジャンボローニャ派の彫刻家が造ったものです。扉にはm聖母の生涯(中央扉)とイエスの生涯(左右の扉)が彫刻されています。
入口に当たる右側のボナンノ・ピサーノの扉は、ロマネスク彫刻の代表作と言われています。 -
ドゥオーモ 中央扉
じっくり観る余裕はなかったのですが、「受胎告知」の場面だと思います。 -
ドゥオーモ 中央扉
扉の上のルネッタはモザイクで装飾され、中央(聖母マリア)と左側のもの(聖レパラータ)は、プラートのアントニオ・マリーニのデザインを元に、右側のもの(洗礼者ヨハネ)はフィレンツェのアレッシオ・バルドヴィネッティが1467年に作ったオリジナルを元に、1829年にルッカのジュゼッペ・モーデナが制作したものです。 -
ドゥオーモ内部
内部も絢爛豪華で言葉を失います。
内部は68本の列柱を密に配したバシリカ形式5廊式回廊。シチリア島パレルモの古代遺跡から戦利品として運んだ円柱、ビザンチンのモザイク画、イスラムの尖塔アーチ、ロンバルディアの小アーケード、古代ローマの列柱、壁に刻まれたアラベスク模様などの多国籍スタイルを融合させ、独自のピサ・ロマネスク様式を確立させています。かつて地中海貿易都市として栄えた歴史的背景から、様々な文化を積極的に取り入れたピサの歴史が刻まれ、往時のトスカーナ地方の教会建築のロールモデルになったそうです。 -
ドゥオーモ内部
少し異質な組合わせなのが、黄金に輝く高い天井。それもそのはず、この天井は1595年の火災の後に再建され、パネルを敷き詰めた格子天井になっています。その中央には、意味深にメディチ家の紋章が君臨しています。メディチ家は、フィレンツェの支配者であると共に衰退したピサの新しい支配者でもあったため、富と権力の象徴として天井を黄金色に飾ってアピールしたということでしょう。 -
ドゥオーモ内部
内部はビサンティン様式やイスラムの影響など様々なスタイルが見事に融合しています。シチリア島パレルモの古代遺跡から戦利品として運んだ円柱で支えたアーチの上には、イスラム様式の華奢な尖塔アーチが並び、優雅さを演出しています。 -
ドゥオーモ内部
白と黒の縞模様がイスラム文化を偲ばせます。 -
ドゥオーモ内部 説教壇
説教壇は、1302〜1311年にかけて造られたイタリア・ゴシック彫刻を代表する傑作で、洗礼堂の説教壇を作ったニコラ・ピサーノの息子ジョヴァンニ作。8枚のパネルを6本の円柱と人物像の彫られた5本の柱が支える造りで、中央の柱には信仰、希望、慈愛を表す擬人像が彫られています。支柱の台座には獅子像があります。パネルには新約聖書をモチーフにした彫刻が施され、丹精込めて彫り込んだ人物群像が印象的です。1枚のパネルに数シーンを同時に表現するという手法が用いられ、人物に躍動感のある法悦な作品です。 -
ドゥオーモ内部 説教壇
支柱の台座には獅子像です。重さに耐えかねて悲鳴を上げているようにも見えませんか? -
ドゥオーモ内部 ガリレオのランプ
身廊中央には、ガリレオが振り子の原理を発見したと伝わるブロンズ製「ガリレオのランプ」が吊り下げられています。しかし、これほど大きなものが揺れるというのは想像できません。ピサ出身のガリレオは、ミサ中に天井から吊り下げられたこのランプが大きく、また小さく揺れるのを見、自分の脈で時間を計り、揺れ幅の大小に関わらず振り子の一往復にかかる時間は一定という「振り子の等時性」を発見したと伝えられています。因みに、等時性発見が1583年、ランプ制作が1587年。計算が合いません!?故に、ガリレオが見たのは先代の小さなランプだったと説明する人もいるようです。こうしたエピソードに思いを馳せながらの見学もまた一興です。 -
ドゥオーモ内部 クーポラ
クーポラを彩るフレスコ画「聖母被昇天」も秀逸です。クーポラのドーム形状を巧に利用し、聖母がクーポラを抜けて天空に昇っていく様子を大胆かつ躍動感溢れるタッチで描写しています。真下から見上げることを計算に入れ、飛翔感を強調しています。
初期の制作者は、オラッツィオ・リミナルディ。ピサ出生のバロック期に活躍した画家だそうです。フレスコ画制作の道半ばの45歳でペストに感染して亡くなりました。その遺志を引き継ぎ、兄ジローラモが完成させたそうです。
ここにもフィレンツェ「花の大聖堂」のフレスコ画『最後の審判』制作と同じような生い立ちがあったことを知ればこそ、感慨もひとしおです。 -
ドゥオーモ内部
後陣丸天井には金のモザイク画「玉座のキリスト」。イエスの右には洗礼者聖ヨハネ、左には聖母マリアが描かれています。作者はジョットの師匠チマブーエ。教会に入ったとたん、この画のイエスと目を合わせる格好になります。ビザンチン文化の匂いを持つフレスコ画で、存在感を誇示しています。また、手前のキリスト磔刑像は、ジャンボローニャの作品。 -
ドゥオーモ内部 ステンドグラス
心が洗われるような美しいステンドグラスです。 -
ドゥオーモ内部
トランセットにある礼拝堂です。 -
ドゥオーモ内部
白と赤を巧みに組み合わせたアーチ。ここにもイスラム文化の影響を強く感じさせます。 -
ドゥオーモ内部
反対側にあるトランセットの礼拝堂です。 -
ドゥオーモ内部
右側は聖母子像です。イエスに授乳しているように見えませんか?
かつてこうした彫像は、授乳している箇所を漆喰で塗り固められるという憂き目に遭ったそうです。 -
ピサ斜塔
こうして間近で見ると、右側の地盤ごとゴッソリ陥没しているのが判ります。恐ろしや〜。
ガリレオ・ガリレイがピサの斜塔を使って「落体の法則」を発見したとの逸話があります。ピサの斜塔の頂上から大きさの異なる2つの球を同時に落とし、同時に地面に着地させたという話です。実はこの逸話は、弟子ヴィンチェンツォ・ヴィヴィアーニの創作で、実際は別の方法で証明したそうです。傾斜させたレールを準備し、そのレール上を同じ大きさで質量が異なる球を転がしたそうです。ピサの斜塔から球を落としたという実験は、確かにピサの斜塔の象徴的な逸話ですがので、創作だと聞くと少々残念な気がします。 -
ピサ斜塔
実は、塔の内部は重心位置をできるだけ内側に偏らせるよう工夫され、直径7.7mの空洞となっています。
個人的には、斜塔に登るよりも洗礼堂内部とドゥオーモ内部を見学したいと思っていました。旅程ではどちらも外観見学になっていたからです。しかし、どうやら斜塔登頂とドゥオーモ内部もしくは洗礼堂内部の見学はセットになっているようです。因みに、斜塔入場の予約を取るのは大変だそうです。
洗礼堂の工匠グィード・ピガレルリ制作の八角形の美しい洗礼盤にも未練があったのですが、思い出作りのために一念発起して斜塔に登ることにしました。 -
斜塔に登るときの注意点
バック等はチケットオフィス隣のロッカーに預け、カメラ、ビデオカメラ以外の持ち込みは禁止です。螺旋階段は年季が入って磨り減り、滑り易いのでスニーカーがお勧めです。階段は294段あり、フィレンツェのジョットの鐘楼よりは低く、それほど疲れませんが、暑い時には脱水症状に留意が必要です。飲料水も持ち込めませんので、充分な水分補給をしておいて下さい。所々に立ち止まれる場所が設けられていますので無理をなさらないようにしてください。登り始めると、今まで見上げていた傾きを実際に体感する事になります。螺旋状ですので、傾きを左右に感じながら、実際には足が重くなったり軽くなったりしながら登っていきます。
途中、一端外へ出ますが、写真を撮るのは堪えましょう。暫くすると、係員の指示で更に鐘がある所まで狭い階段を上がります。係員は一応訛りのある英語でしゃべりますが、「gate」が聞き取れず、「waiting for tow minutes」で言わんとすることを理解しました。奇跡の広場だけでなく、赤い瓦屋根が美しいピサの町並みを絵葉書を見ているように俯瞰できます。ピサ訪問の記念になること請け合いです。 -
ピサ斜塔
斜塔は、そもそも鐘楼です。この鐘楼はイタリアの鐘楼建築の典型と言われており、頂上部には7鐘のスイングベルが設置されています。しかし、鐘を鳴らすと振動で傾きが増す恐れがあるため、現在は鐘の音をスピーカーから流しているそうです。 -
ピサ斜塔 カンポサント(墓地)
大聖堂の右隣に カンポサントと呼ばれる霊廟(墓地)があります。 主に7〜15世紀のピサの貴族が埋葬されているとても美しい霊廟です。1277年にジョヴァンニ・ディ・シモーネにより工事が着工され、15世紀に完成しました。
十字軍の時代、ここにはパレスチナのゴルゴダの丘の土が大量に運び込まれたそうです。腐敗した死体はキリスト教美術では「トランジ」と呼ぶ一番恐ろしい死の表現ですが、イエスが磔刑に処されたゴルゴダの丘の土に埋葬されれば、遺体は一晩で骸骨になると信じられていたそうです。 -
ピサ斜塔
ドゥオーモのクーポラです。 -
ピサ斜塔
斜塔の頂上からは、煉瓦色の屋根が美しいピサの町並みを一望することができます。 -
ピサ斜塔
洗礼堂のクーポラです。 -
ピサ斜塔
ツーリストは、老若男女を問わず、斜塔がこれ以上倒れないようにと両手で必至に塔を支えるパフォーマンスを写真に収めています。バリエーションとして、斜塔がもっと倒れるようにと手や足で強引に押すというパターンもあります。お好きな方で!
トイレは、ドゥオーモの北側、カンポサント(納骨堂)側にあります。有料です。
ジプシーとの遭遇
「流浪の民ジプシー」として知られていますが、正しくはロマ人と言います。彼らは、その特異な生活ぶりや情熱的な音楽性のため、多くの名曲やオペラ、小説に題材を提供してきました。現在、ロマ人の子供たちが、独り歩きの女性観光客を狙ったスリやカッパライを働くということで評判を悪くしています。しかし、ヨーロッパ全域には150万人のロマ人がいるそうですので、ごく限られたロマ人の仕業だと言えます。
バスの中で添乗員さんからジプシーに対する注意を受けていたのですが、バス駐車場への帰途で女の子のジプシーに遭遇することになりました。往路でなく、疲れで気が弛んでしまう復路で仕掛けるとは巧妙です。手口は、ファスナー式のバックやポーチを狙い、その上にダンボールを被せて物色するシンプルなものです。並んで歩いていると、すぐ後ろに見慣れない人影が…。振り返るとまさしくダンボールをおへその辺りに被せ、後ろを歩く方のバックを物色しようとしています。咄嗟に大きな声で「No!」と叫ぶとそそくさと立ち去って行きました。なんとこの時、別の方も別のジプシーに狙われていたそうです。後で伺った話では、一瞬でファスナーを開け、物色したようです。当人は、突然ダンボールを被せられ、何が起こったのか考えている間のことで、声を出すこともできなかったそうです。因みに、ポーチにはカッパ(雨具)しか入っていなかったそうですが…。幸いなことに旅の思い出話にすることができて、やれやれです。子供のジプシーは、親が引導しているケースが多いそうです。かわいそうですが、収穫が得られなかったことでD/Vを受けたことでしょう。
次回は⑨ナポリ~アマルフィ編をお楽しみ下さい。実際の旅程では、ピサ観光後、フィレンツェにもう1泊し、翌日の午前中がフリータイム、午後「イタロ」に乗ってナポリへ向かいました。フィレンツェ編をPart.1~3としてまとめてしまったので変則的になっております。ご容赦ください。
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