2013/02/06 - 2013/02/06
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kojikojiさん
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上野の東京都美術館でエル・グレコ展が開催されるのを長らく待っていました。ネットで前売り券を入手してありましたが、空いている日にゆっくり見学するにはどうしたらよいだろうと考えていました。そして決めたのが2月6日の雪の朝でした。本当は開館の9時30分にと思ったのですが、池袋で山手線が人身事故で停まっていたので丸ノ内線と銀座線を乗り継いで行くことになり、到着したのは10時を少し回ったところでした。東京都美術館は2010年から2年ほど改修工事で閉鎖されていたので久しぶりの訪問でした。地下に進むとかなり人が多かったのですが、来館者の多くが前日から開催されている「国風盆栽展」への来場者だったのでホッとしました。肝心のグレコ展は空いている日を選びましたが拍子抜けするほどの来館者の数でした。3フロアで150人もいたかなという印象です。
入館と同時に妻とは別行動、ipodでヴァンゲリスの「エル・グレコ」を聞きながらの見学です。このCDは14年ほど前にギリシャを訪れた際にアテネのヴァージンストアで買い求めた物でした。その後数週間ギリシャを旅しながら聞き込んでいたものです。数年後TBSの世界遺産という番組で何度も挿入曲で使われていた記憶があります。今回のグレコ展は国内外(国内は上野の西洋美術館1点)から51点と言う作品が集められており驚きました。トレドのあの美術館からこんなに!エル・エスコリアルからこれ持って来ちゃったの!ブダペストの国立博物館のマグダラのマリアに再会!もうグレコ好きにはたまらない展覧会でした。尚、この旅行記の以下の写真は本展とは関係ありません。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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雪の影響に人身事故で地下鉄を乗り継いで上野公園に到着したら10時を回っていました。雪は思っていたほどでは無く小雨のようになっていました。動物園へ向かう人の姿はあまりありません。
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昔の面影が無くなってだだっ広くなった公園にびっくり。歩く人も少ないので余計そう思えるのでしょうが。
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こんな洒落た喫茶店まで出来ていました。久し振りに来ると東京の景色はどんどん変わってしまいます。スターバックスもこんな天気でガラガラです。
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少し遠回りして東京都美術館に到着です。
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念願のエル・グレコ展です。こんな雪の日の朝に美術館に来る酔狂な人も少ないと思ったのですが。
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館内は人で一杯でした。2月5日から開催の国風盆栽展のお客さんがほとんどだったので一安心です。グレコ展の入り口は閑散としていて、モニターの前にも誰もいません。
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今回は地下1階から2階までの3フロアに51点の作品が展示してありましたが、この日は1フロアに50人くらいしか参観者は見当たりませんでした。
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適当にばらけているので一点づつじっくり鑑賞できます。
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事前に調べたところでは10点ほどの作品は過去に見たことがあるものでした。ここからの写真は過去に行った旅先で観たグレコの作品です。今回展示してある物もありますが、同じ題材で違う作品もあります。
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「フランス王聖ルイと小姓」
内政に力を入れ長期の平和を保った為フランス王国は繁栄した。国内外の争いを収めるよう努力したためヨーロッパの調停者と呼ばれ、高潔で敬虔な人格から理想のキリスト教王と評価されていましたが、2回の十字軍遠征で莫大な費用を費やした上に自身も捕虜となるなど散々な失敗をしています。 -
王冠を被り右手には裁きの手の付いた杓、左手には王家の紋章の白百合の杓を持っています。
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パリのルーブル美術館の作品です。
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「十字架のキリスト」こちらもルーブル美術館の収蔵品です。
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今回の展示では上野の国立西洋美術館蔵の「十字架のキリスト」とロサンゼルスのゲッティ美術館の2点がありましたが、キリストの足元に絵の寄進者が描かれているところが違っています。
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男性の肖像画を沢山描いているグレコですが、今回の展示では女性の肖像画もありました。初めて観る作品でした。
ルーブル美術館 http://4travel.jp/traveler/koji0714/album/10624902/ -
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2011年に行ったブダペスト国立美術館は驚くほどのグレコ作品が展示してありました。今回の展示には「マグダラのマリア」が来ているので再会するのが楽しみでした。また今回来ている他の作品と同じ題材の似たような作品が数多くありました。
ブダペスト国立美術館 http://4travel.jp/traveler/koji0714/album/10563179/ -
今回は展示されていませんが国立西洋美術館ともう一つ倉敷にある大原美術館の「受胎告知」にとても似た作品です。
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日本にはグレコの作品は2点しかありません。
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スペインに次いでブダペストのこの美術館がグレコ作品を数多く収蔵しているそうです。
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「オリーブ山のキリスト」は今回展示されているリール美術館の作品とほとんど同じ構図です。リールの作品はブダペストのこの作品に基づいて工房で忠実に制作されたレプリカという説もあるそうです。
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ブダペストの作品名は「アゴニーの庭」最後の晩餐の後、逮捕される前に犠牲を受け入れる事を神と討議しているイエスの闘い(アゴニア)、精神状態 ― 苦しみ ― を意味するそうです。
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十二使徒の作品も数点ありました。
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今回の目玉作品の一つでもある「悔悛するマグダラのマリヤ」2年振りの再会です。
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とても美しい作品です。グレコの描く女性ではこの作品が個人的には好きです。
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書物や頭蓋骨に香油壺とお約束のアトリビュートも。
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十二使徒の小作品。
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「聖衣剥奪」
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今回来ているサント・トメ教区聖堂の作品もトレド大聖堂のレプリカの一つですが、ブダペストにも一点ありました。
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ブダペストの作品の方が細かく描かれていますが本来は縦長の作品の部分になっています。
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本来はキリストは全身描かれ、画面の左下には三人のマリアが描かれています。
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「聖アンナのいる聖家族」もほとんど同じ構図です。
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今展示会の作品はトレドのタベラ施療院の収蔵品ですが、構図の違う作品がプラド美術館にもありました。
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エル・エスコリアルの「フェリペ2世の栄光」まで来ていたのには驚きました。あそこからこれを持って来てしまったら残念がる人が多いだろうなと思いました。実際自分で行った美術館でA4の紙に写真がコピーされた紙がペラッと下がって、「貸し出し中」なんて悔しい思いをしたことは何度もあります。貸出先が日本だと更に悔しいです。
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「十字架のキリスト」今回公園を挟んだ西洋美術館からやって来ていました。
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一番小さい移動をした作品です。
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ここからはプラド美術館の収蔵品です。今は撮影禁止のようですが、昔は自由に写真撮影できました。ヴァンゲリスの「エル・グレコ」のCDの写真はこの肖像画です。
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グレコの描く手は言葉を発しているように雄弁だと思います。
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トレドからも作品がたくさん来ていましたが、プラド美術館が撮影出来てもトレドの美術館は撮影禁止だったので写真は残っていません。
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トレドでは「オルガス伯の埋葬」には感動しました。そして今回も来ている「無原罪のお宿り」など…。またスペインに行きたくなってきました。
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多分今後もこれほどのエル・グレコ作品を日本で見ることは出来ないだろうと思いました。
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大満足の展覧会でした。
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美術館の中を抜けて帰路につきます。
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お昼を回って美術館へ来る人も増えてきました。
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と言ってもこの程度です。
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美術展を余裕を持って見学するには始まったばかりの平日に行くのに限ります。
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午後から仕事に行きますがお昼を食べてからにしましょう。
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公園を抜けながら精養軒にしようか上野駅の銀座レカンか、なんて考えましたが結局御徒町の寿司幸に行って、ネギトロをつまみに熱燗で体を温めてから仕事に向かいました。
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