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ポーランド鉄道の旅、というと思い出されるのは1976年の「カサンドラ・クロス」、ジュネーヴ発ストックホルム行きの国際列車は、テロリスト達によって感染性の強い病原菌に感染された。スキャンダルの発覚・感染の拡大を恐れたマッケンジー・アメリカ陸軍大佐は、犯人の逃げ込んだ列車をニュルンベルクで丸ごと密封し、1948年で廃線となったポーランドのカサンドラ・クロス橋梁へ列車を誘導して崩壊転落させ事件を抹殺しようと企む。たまたま列車に乗り合わせていた神経外科医のチェンバレンはそれを察知し、阻止すべく行動を起こす。また、乗客の一人はユダヤ人で、家族がアウシュヴィッツで虐殺されており、ポーランドへ向う、と聞いて気も狂わんばかりに怯えだす。<br /><br />命令とは言え、運転手が老朽化した橋梁に突っ込むはずがない、など荒唐無稽なストーリーではあるが、鉄道ファンには当時のヨーロッパの国際列車の雰囲気がよく出ていて、懐かしいのではないだろうか。昔ユーレイルパスを携えてヨーロッパをめぐったころは、ほとんどの客車がこのコンパートメントだった。6人がけのコンパートメントは国際色豊かで、たいがいはすぐに打ち解けて、会話が弾んだ。しかし最近のヨーロッパの特急列車はTGVしかり、ICEしかり、イタリアやスペインのどの新型列車も乗車効率のよい新幹線タイプの電車になってしまった。高性能な新型列車に乗ることは、それはそれで楽しいのであるが、若干の寂しさを感じるのは私だけではないだろう。<br /><br />今回ポーランドでワルシャワ・クラクフ間を往復した列車は、昔懐かしい旧式のコンパートメントタイプの客車を、電気機関車が牽引する。機関車自体は見た目新しく、速度も150〜180km/hくらいは出ていると思う。日本の在来線よりははるかに安定して早い。<br /><br />コンパートメントではクラクフの大学で学ぶポーランド人の学生2人とフィンランド人の母娘の2人旅と乗り合わせた。私がロシアから来た、と言うと驚いていたが、日本贔屓の両国だけに日本についての質問が相次いだ。概してポーランド、フィンランド、トルコ、ハンガリーなどロシアに支配を受けた国は日本贔屓だ。強国ロシアを破った唯一のアジアの国、という歴史的事実と、勤勉な技術立国である日本は、日本人が想像する以上に尊敬を受けている。<br /><br />ポーランドやフィンランドの経済や就職難など、スペインやギリシャの経済不安やヨーロッパ統合の将来、またユーロ導入(ポーランドは未だ未定)の是非など、非常に興味深い会話を交わしたりした。これも6人が向い合わせに座るコンパートメントならではのことである。<br /><br />ついでにいくつかポーランドの列車の写真を撮った。広軌のフィンランドとはレールの幅が違うのだが、同じ型の車両がいくつか見られた。また、ポーランドの窓口、フレデリック・ショパン国際空港のアクセス鉄道は、6月1日に開通したばかりの真紅が鮮やかなピカピカの電車であった。ワルシャワ中央駅まで20分そこそこで、極めて便利になった。英、独、仏などヨーロッパ主要国と肩を並べた、といっても過言ではない。

ポーランド鉄道の旅No.1:ノスタルジックなコンパートメント客車でワルシャワ・クラクフ間を行く

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2012/06/12 - 2012/06/12

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ハンク

ハンクさん

ポーランド鉄道の旅、というと思い出されるのは1976年の「カサンドラ・クロス」、ジュネーヴ発ストックホルム行きの国際列車は、テロリスト達によって感染性の強い病原菌に感染された。スキャンダルの発覚・感染の拡大を恐れたマッケンジー・アメリカ陸軍大佐は、犯人の逃げ込んだ列車をニュルンベルクで丸ごと密封し、1948年で廃線となったポーランドのカサンドラ・クロス橋梁へ列車を誘導して崩壊転落させ事件を抹殺しようと企む。たまたま列車に乗り合わせていた神経外科医のチェンバレンはそれを察知し、阻止すべく行動を起こす。また、乗客の一人はユダヤ人で、家族がアウシュヴィッツで虐殺されており、ポーランドへ向う、と聞いて気も狂わんばかりに怯えだす。

命令とは言え、運転手が老朽化した橋梁に突っ込むはずがない、など荒唐無稽なストーリーではあるが、鉄道ファンには当時のヨーロッパの国際列車の雰囲気がよく出ていて、懐かしいのではないだろうか。昔ユーレイルパスを携えてヨーロッパをめぐったころは、ほとんどの客車がこのコンパートメントだった。6人がけのコンパートメントは国際色豊かで、たいがいはすぐに打ち解けて、会話が弾んだ。しかし最近のヨーロッパの特急列車はTGVしかり、ICEしかり、イタリアやスペインのどの新型列車も乗車効率のよい新幹線タイプの電車になってしまった。高性能な新型列車に乗ることは、それはそれで楽しいのであるが、若干の寂しさを感じるのは私だけではないだろう。

今回ポーランドでワルシャワ・クラクフ間を往復した列車は、昔懐かしい旧式のコンパートメントタイプの客車を、電気機関車が牽引する。機関車自体は見た目新しく、速度も150〜180km/hくらいは出ていると思う。日本の在来線よりははるかに安定して早い。

コンパートメントではクラクフの大学で学ぶポーランド人の学生2人とフィンランド人の母娘の2人旅と乗り合わせた。私がロシアから来た、と言うと驚いていたが、日本贔屓の両国だけに日本についての質問が相次いだ。概してポーランド、フィンランド、トルコ、ハンガリーなどロシアに支配を受けた国は日本贔屓だ。強国ロシアを破った唯一のアジアの国、という歴史的事実と、勤勉な技術立国である日本は、日本人が想像する以上に尊敬を受けている。

ポーランドやフィンランドの経済や就職難など、スペインやギリシャの経済不安やヨーロッパ統合の将来、またユーロ導入(ポーランドは未だ未定)の是非など、非常に興味深い会話を交わしたりした。これも6人が向い合わせに座るコンパートメントならではのことである。

ついでにいくつかポーランドの列車の写真を撮った。広軌のフィンランドとはレールの幅が違うのだが、同じ型の車両がいくつか見られた。また、ポーランドの窓口、フレデリック・ショパン国際空港のアクセス鉄道は、6月1日に開通したばかりの真紅が鮮やかなピカピカの電車であった。ワルシャワ中央駅まで20分そこそこで、極めて便利になった。英、独、仏などヨーロッパ主要国と肩を並べた、といっても過言ではない。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
ホテル
4.5
グルメ
4.0
ショッピング
4.0
交通
5.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
10万円 - 15万円
交通手段
鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
航空会社
LOTポーランド航空
旅行の手配内容
個別手配
  • ポーランドの窓口、フレデリック・ショパン、ワルシャワ国際空港のアクセス鉄道は、6月1日に開通したばかりの真紅が鮮やかなピカピカの電車

    イチオシ

    ポーランドの窓口、フレデリック・ショパン、ワルシャワ国際空港のアクセス鉄道は、6月1日に開通したばかりの真紅が鮮やかなピカピカの電車

  • ポーランドの窓口、フレデリック・ショパン国際空港のアクセス駅

    ポーランドの窓口、フレデリック・ショパン国際空港のアクセス駅

  • フレデリック・ショパン、ワルシャワ国際空港のアクセス電車の連結部

    フレデリック・ショパン、ワルシャワ国際空港のアクセス電車の連結部

  • ワルシャワ国際空港のアクセス鉄道の車内

    ワルシャワ国際空港のアクセス鉄道の車内

  • ワルシャワ市内の最新鋭の低床トラム

    ワルシャワ市内の最新鋭の低床トラム

  • ワルシャワ中央駅の近代的な駅舎

    ワルシャワ中央駅の近代的な駅舎

  • ワルシャワ中央駅のコンコース、ホームは地下にある

    ワルシャワ中央駅のコンコース、ホームは地下にある

  • ワルシャワ中央駅の地下ホームに停車する急行列車

    ワルシャワ中央駅の地下ホームに停車する急行列車

  • コンパートメントタイプの客車

    コンパートメントタイプの客車

  • コンパートメントタイプの客車、6人掛け

    コンパートメントタイプの客車、6人掛け

  • クラクフ駅に到着した急行列車

    クラクフ駅に到着した急行列車

  • クラクフ中央駅のファサード

    クラクフ中央駅のファサード

  • クラクフのトラム

    クラクフのトラム

  • クラクフの旧型ローカル電車

    クラクフの旧型ローカル電車

  • クラクフの新鋭ローカル電車

    クラクフの新鋭ローカル電車

  • クラクフ駅に停車する急行列車

    イチオシ

    クラクフ駅に停車する急行列車

  • クラクフ駅に停車する急行列車の最後尾

    クラクフ駅に停車する急行列車の最後尾

  • 急行列車の最後尾からの眺め

    急行列車の最後尾からの眺め

  • 客車の内部

    客車の内部

  • ワルシャワのローカル電車

    ワルシャワのローカル電車

  • ワルシャワのローカル電車、フィンランドで同型を見た

    ワルシャワのローカル電車、フィンランドで同型を見た

  • 電気機関車、車体は新しい

    電気機関車、車体は新しい

  • ワルシャワ東駅から中心部の眺め

    ワルシャワ東駅から中心部の眺め

  • ワルシャワ国際空港の近代的なターミナル

    ワルシャワ国際空港の近代的なターミナル

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