2011/11/06 - 2011/11/06
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みにくまさん
アンヴァリッドにある軍事博物館の様子、その②です。
前旅行記は↓
【欧州旅行23日目】 フランスの戦争の歴史を、膨大なコレクションとともに振り返る 「アンヴァリッド・軍事博物館①」
http://4travel.jp/traveler/minikuma/album/10678088/
■■□□■■ ヨーロッパ旅行 2011 ~ダイジェスト版~ ■■□□■■
http://4travel.jp/traveler/minikuma/album/10611562/
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アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ルイ13世の部屋
非常に広大な軍事博物館の内部は、いくつかのテーマに沿って部屋が分けられています。
ここからはルイ13世に関する所蔵品を見ていきます。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ルイ13世の部屋
パッと見ただけでもかなりの広さの部屋。
全ての展示品をゆっくり見ていたら、時間がいくらあっても足りません。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ルイ13世の部屋
ルイ13世( Louis XIII、1601年9月27日 - 1643年5月14日)は、ブルボン朝第2代のフランス国王(在位:1610年5月14日 - 1643年5月14日)。初代アンリ4世の子。母はマリー・ド・メディシス。ブルボン朝創成期の王である。
父王の暗殺により幼くして即位した。母后マリーが摂政を務めるが、成年すると母后を排除している。リュイヌ公シャルル、次いで有能なリシュリュー枢機卿を重用してユグノー(プロテスタント)などの国内の抵抗勢力を制圧し、国外では三十年戦争でハプスブルク家と戦い、国政を整備して最初期の絶対君主の一人となった。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ルイ13世の部屋 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ルイ13世の部屋 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ルイ13世の部屋 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ フィールド・アーマー
フィールドアーマーは、可動部でもある関節部分も含めて全ての部分を金属で覆った鎧です。
フィールドアーマーは騎乗用で、徒下の兵士が使用するものはフット・コンバット・アーマーと呼ばれました。
しかし実際にはトーナメントで用いられたものであるため、この鎧も騎士のための鎧であったことには変わりありません。
鎧としての効果は、それまでの鎧の中で最高峰の部類に入ると言えます。関節部分に至るまで、金属の板に覆われたこの鎧は、徹底的な防御効果の向上を目指したものでした。
こちらの展示品は子供用ではないかと思われます。
また胴体から下の部分は欠落しています。
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アンヴァリッド・軍事博物館
◎ フィールド・アーマー
上記アーマーの胸の部分に書かれていた紋章。
擦れてほとんど判別できませんが、王家の紋章が装飾されていたのでしょう。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ フィールド・アーマー
こちらは大人用のアーマー。
馬には鉄製の馬鎧が装着されています。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ゴーントレット(ガントレット) Gauntlet -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ フィールド・アーマー
足の部分の名称:サバトン Sabbaton
脛の部分の名称:グリーブ Greave -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ マスケット銃
初期のマスケットは点火機構がマッチロック式(火縄式)だった。ヨーロッパ史における初実戦はフス戦争であるといわれる。日本では火縄銃がマスケットに含まれないかのような説明がなされることがあるが、上述の通り、これは間違いである。
続いてホイールロック式のマスケットが作られたが、高価な割りに信頼性が低く、この方式はあまり広まらなかった。しかし、17世紀後半にフリントロック式の点火機構が発明されると、コスト低下や信頼性向上などの理由でこれが主流となった。
さらに紙薬莢の発明で銃の射撃間隔は短くなり、フランスで銃剣が発明されて槍の機能も兼ねるようになり、射撃時以外の防御力の高まったマスケットは軍隊の中心となった。その後、19世紀中期には点火方式がより簡便確実なパーカッションロックとなった。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ マスケット銃 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ マスケット銃 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ マスケット銃
銃口のところに斧が装着されており、接近戦でも使えるようになっています。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ マスケット銃
銃口がとても大きい銃。
こんなのは初めて見ました。
もしかしたら、これは火器というよりも、大きな音を出すための号砲と言った方がいいのかもしれません。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ マスケット銃 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ジスチャージ Zischagge
神聖ローマ帝国の重騎兵や北欧諸国で用いられました。
丸みを帯びた外観に、鉄板をエビの尻尾のようなネックガードを追加してあります。
このことから、ロブスター・テイル・ポット Lobster tailed pot というあだ名を持ちました。
ヨーロッパ全土に広まるのは17世紀になってからで、30年戦争において、ほぼ騎兵部隊の兜として定着しました。17世紀中頃に勃発するイギリス市民戦争でさらに発展し、イングリッシュ・ポットと呼ばれる、より簡素化した兜が登場しました。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ジスチャージ Zischagge -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ アーメット Armet
アーメットは15世紀から16世紀に全盛した兜で、頭部を完全に覆うことができます。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
かなり特異な形状をした兜で、名称は分かりません。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor
戦場での機動性を高めるために、下半身や可動部分をできるだけ排除した鎧です。防御効果は胴・上腕部・腿・そして手の甲くらいしかありません。
銃器が発達した近世において主流となった西欧最後の甲冑で、その防御効果は胸部にしかありません。
この鎧は、ライフルが登場するまで、火器に対して有効な働きをしました。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ポールアックス Poleaxe
ドイツではハルベルトと言われます。
斧のような刃と、その反対側に尖った刃、突くための切先を備えた鉾槍類、柄には鍔もあります。
西欧の長柄を持った斧としての武器の総称ともいえます。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ポールアックス Poleaxe
イギリスでは最もポピュラーだった武器として知られ、シンプルな形状から複雑な形状までさまざまの種類がありますが、王族を警護する宮廷警護兵にも持たされるほどに一般的で、その威力を買われる武器でもありました。
頭部は30〜40cm程度で、柄を含めると2〜2.5m程度のものでした。
重量は2〜3kgといったところです。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ポールアックス Poleaxe -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor
腕の関節のところに装着するコウター(cowter)という部品が欠落しているように見えます。
もしこれが欠落しているのでない場合、キュイラッサー・アーマーをさらに簡略化したカラビニエール・アーマーと呼んだ方がいいのかもしれません。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ カラビニエール・アーマー Carabineer Armor
キュイラッサー・アーマーをさらに軽量・簡略化したもので、17世紀に登場しました。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ カラビニエール・アーマー Carabineer Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 刀剣類
刀剣とは長い剣身(ブレイド blade)を持ち、斬ることを目的とした最も代表的な武器として知られ、日本においては片刃のものを「刀」、両刃のものを「剣」と呼ぶのが一般的です。
西洋刀剣の大半は、切れ味よりもその重さによって相手を叩きのめすものが多かったと言えます。
写真にはソード(Sword)、バスタードソード(Bastard Sword)、レイピア(Rapier)などが映っています。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ソード Sword
剣身(ブレイド)の長さによってロングソードとショートソードの呼び名が変わります。
ロングソードの全長は80cm〜90cm程度で、正確には95cmを超えないことが条件となります。ショートソードは、70〜80cmとされています。
主に騎士たちが馬上で用いた刀剣であったため、直身で切先が鋭く、両刃を備えています。
重さは1.5kg〜2kg弱といったところでしょう。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ レイピア Rapier
16世紀を代表する刀剣として知られるレイピアは、刺突先方を専用とした細身の刀剣です。
全長は80〜90cm程度、身幅は2〜3cm、重量は1.5〜2kg程度です。
レイピアの剣身は、まっすぐ鋭い切先と刃先を備えています。しかし相手を断ち切るよりは、突き刺すことを専門としています。
よく、プレイト・アーマー等の金属製鎧のつなぎの部分を攻撃するためのものと思われがちですが、レイピアの全盛した時代の兵士は重装備よりは軽装備に移行していた時代でした。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ポールアックス Poleaxe -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ コルセスカ Corsesca
コルセスカは刃の両側に小さな刃が2枚ついているというウィングドスピアーから発展したもので、三角形の両刃の外側に小さな2枚の刃が追加されたものとして知られます。
外側の2枚のウイングは、相手の攻撃から使用者の手を保護するということと、真ん中の刃が抜けなくなってしまうほど深く突き刺さるのを防止すること、馬に乗った敵を馬上から引きずりおろすことという3種類の目的を持っていました。
全長は2.2m〜2.5m、重量は2.2kg〜2.5kgでした。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ アーメット Armet -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ アーメット Armet -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ チェインメイル Chain mail
恐らく、古代ヨーロッパに居住したケルト人が作りだしたと思われるこの鎧は、初期のものは動物の革に、鉄で作られた1〜3cm程度の金属の輪を縫い込んだものでした。
その後、その輪を鎖のようにつなぎ合わせて、ちょうどシャツのようにしたものが登場しました。これが最もオーソドックスなチェインメイルですが、裾や袖の長短によってさまざまなバリエーションがあり、その作りにもいくつかの特徴があります。
騎士の時代と呼ばれた10〜15世紀頃まで、多くの騎士はこの全身を覆うことのできるチェインメイルを身に着け、その上にサ―コートを着込み、頭にはオームやヘルムを被って戦場に赴きました。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ チェインメイル Chain mail -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ シシャーク Shishak
シシャークは、イスラム圏固有の水滴型の兜で、13世紀初頭にアナトリア地方からイスラム圏に持ち込まれました。水滴型の形と、穂先状の可動式ネーザルが特徴と言えます。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ジスチャージ Zischagge -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 刀剣類
ソード・レイピアがほとんどですが、一番左に曲刀が一本確認できます。
これはサーベル Saber と呼ぶのが良いでしょう。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 刀剣類
右下にある短いものは、刀剣類のショートソードではなく、短剣類にあたるものです。
短剣類にも非常に多くの種類があるので、分類が難しいのですが、その形状からしてバゼラード Baselard ではないかと思われます。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 兜
中央にあるものはモリオン Morionと言います。
16世紀に登場した軽騎兵用と歩兵用に登場した兜です。この帽子(hat)のような外見は、非常に簡易化されたものであり、西欧ルネサンス期を代表する兜でもあります。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ カラビニエール・アーマー Carabineer Armor
マスケット銃から身を守るために、胸部の装甲を厚くした鎧。
一方、胸部以外はどんどん簡略化していったために、このような形となりました。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 刀剣類
柄の長いものはツゥ・ハンド・ソード Two hand sword といい、両手で扱うようにできています。
長さは180cmを超える大剣で、ドイツではこれをツバイハンダー Zweihander といいます。
その大きさを考えると、腰に吊るすことはできず、背負ったりただ持ち歩いたりしました。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ カラビニエール・アーマー Carabineer Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 大砲 榴弾砲・カノン砲
おおまかに大砲と言ってしまえばそれまでですが、実際には口径やらなんやらで、様々に分類されています。
が、難しいし知識もないので、ここでは小口径のものを榴弾砲、大口径のものをカノン砲と呼ぶこととします。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 大砲 榴弾砲・カノン砲
大砲に描かれたサラマンダーと王冠のレリーフから、フランソワ1世のものだと考えられます。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ アーマー -
アンヴァリッド・軍事博物館
ここからは少し展示の様子が変わっています。
通路上には大砲がズラッと並んでおり、右手の部屋は立ち入りできませんが、博物館の所蔵品が保管してあり、窓から見学することができるようになっています。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 大砲 榴弾砲・カノン砲 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 大砲 榴弾砲・カノン砲 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫 -
イチオシ
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫
★ トップ写真 ★
これほどの中世の甲冑コレクションは、他ではまず見られないと思います。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫 -
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◎ 大砲 榴弾砲・カノン砲 -
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◎ 大砲 榴弾砲・カノン砲 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 大砲 榴弾砲・カノン砲 -
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◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫
中央には馬用の鎧も展示されています。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫
馬鎧、頭部のパーツはチャンフロン Chanfron と言います。 -
イチオシ
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 甲冑・マスケット銃・刀剣類などの保管庫 -
アンヴァリッド・軍事博物館
ここまでの流れから、そろそろこの博物館の展示スペースも終わりかなと思ったのですが、ここから新たな部屋が始まりました。
いったいどれだけの部屋があるんだろう?と話していたのを思い出します。
部屋の入口には、”SALLE DES LICES”と書かれていたのですが、何のことだか分かりません。
とにかく、これまでに見たものは、この博物館の展示品のごく一部だったということです。。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
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アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 刀剣類
ショートソード・ロングソード・レイピア・短剣類・マスケット銃など。
特にここには短剣類が多く展示してありました。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
小型のナイフ入れか? -
アンヴァリッド・軍事博物館
こちらもナイフ入れのように見えます。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
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アンヴァリッド・軍事博物館
何かの武器に彫られていた獅子の像。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ クロスボウ Crossbow
クロスボウは、それまでの訓練を必要としたロングボウと違って、発射機の操作を覚えるだけで、威力のある矢をより遠くへ射出できる武器として中世ヨーロッパに広まった射程兵器です。
特徴は、矢をつがえる溝と弓と、弦を固定し発射する引金がついた柄状のもので、弦を引いた状態のままで固定できるようになっています。
強力な矢を発射するために手では引けないような強い弓を搭載しており、矢をつがえるのに専用の器具を使うこともありました。
全長は0.6m〜1m、横幅は0.5〜0.7m程度で、重量は3〜10kgほどありました。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ クロスボウ Crossbow -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ クロスボウ Crossbow -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ クロスボウ・マスケット銃 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ マスケット銃
銃に描かれていたのは、クマの兵隊みたいです。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 刀剣類 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 口薬(火薬)入れ
日本の口薬入れは見たことありましたが、西洋のものは初めてです。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 口薬(火薬)入れ -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 口薬(火薬)入れ
素材やデザインは、千差万別。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ フット・コンバット・アーマー Foot combat armor
フィールド・アーマーが騎乗用で、フット・コンバット・アーマーは徒歩用です。
鎧の表面がつるつるで、丸みを帯びているのが特徴。
幾重にも分割された可動部分は、完全に隙間を埋めつくしています。
股の部分にある球形の突起は、コド・ピース(cod piece:たらこ)というやや大げさな防具です。
騎乗用に作られたものではないため、右わきに常設されているはずのランス・レストがありません。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ トーナメント・アーマー Tournament armor
その名の通り、西欧の騎士たちが行った腕試しともいえるトーナメント競技において用いられた鎧です。
根本的に戦場で用いられるものではなく、戦争のない平和時に用いられました。そのため、初期のものをのぞいて、ほとんど実用性(戦場での)はありません。
この鎧の防御効果は打撃に対するものだけで、そのために非常に厚い装甲を必要とし、当然、重量はとても重いものでした。
この種の鎧の特徴は、全面が非常に厚い装甲になっていること、特に左側面は、より完全な防護を施していることです。
その重量は30〜40kgと凄まじい重さで、これを着て歩くことは不可能と言われました。
頭部にはグレイト・ヘルム Great helm と呼ばれる、これまた重く頑丈な兜を装着しています。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ トーナメント・アーマー Tournament armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ トーナメント・アーマー Tournament armor
グレイト・ヘルム Great helm -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ トーナメント・アーマー Tournament armor
ランス・レスト -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ トーナメント・アーマー Tournament armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ トーナメント・アーマー Tournament armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ クロス・ヘルム Close helmet
クロス・ヘルムは、16世紀から17世紀中頃まで全盛した兜で、外見上はアーメットによく似ていますが、それを原型としたわけではなくて、サーリットの強化として追加されたバイザーを持った兜です。
バイザー(visor)は、日よけ用の帽子、もしくは西洋兜の目を覆う部分の事。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ サーリット Sallet
サーリットは、15世紀中頃から15世紀の終わりによく見られた兜で、イタリアで生まれたものです。
形にはいろいろなバリエーションがありますが、基本的には丸みを帯びたスカルとスカート状のネックガードを持ち、バイザーを下ろすと、ちょうど鼻の上くらいまで覆うことができます。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 馬鎧など -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ 馬鎧 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ プレート・アーマー Plato armor
プレートアーマーは、金属の板どうしをリベットなどで複合して作られた鎧です。
これまで一体化されなかった胴回りや腕・脚部分を蝶番・尾錠・掛金等によって止められるようになったものです。
ただ、関節部分にはチェイン・メイルを用いていました。
プレート・アーマーの登場によって、それまでの鎧は全く騎士達に用いられることは無くなりました。なぜなら、これ以上の防御効果を得る鎧は存在し得ないところまで到達したからです。
プレート・アーマーの平均的な重量は、18kg〜25kgといったところで、時代や国・様式によってもさまざまなものが存在しています。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ キュイラッサー・アーマー Cuirassir Armor -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ ジスチャージ Zischagge
非常に豪華な装飾が施された兜。
かなり高位の人が使っていたのではないでしょうか。 -
アンヴァリッド・軍事博物館
◎ アーマー類
この博物館の所蔵品の量は、とにかくとんでもない数です。
ここまでで半分ちょっと紹介しましたが、まだまだ写真が残っています。
この続きは次の旅行記で
◎ つづく
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