2012/05/14 - 2012/05/16
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akikoさん
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フィレンツェを紹介する言葉で「天井のない美術館」というたとえが使われている。
確かにどこを見ても芸術的なものばかり。
よくこんなに昔のまま街全体を保全できるものかと今さらながら感心する。
フィレンツェには夕方に着き、夕焼けに染まる姿に感動し、夜の散歩にも出かけた。
翌日は美術館を見学したり教会めぐりをして芸術的な建造物や絵画を楽しみ、夜もヴェッキオ橋の夜景を見たくて出かけた。
3日目は午前中鐘楼にのぼり街全体を見て、美しい街の景色を目に焼き付けた。もっと時間をかけてゆっくり味わいたい魅力あふれる街でした。
- 旅行の満足度
- 5.0
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フィレンツェに着いたのは夕方。
フィレンツェの夕景は感動的と聞いたことがある。
夕景を見に、街全体を見下ろせる「ミケランジェロ広場」にやって来ました。 -
丁度、太陽が沈む直前でした。
街全体が茜色に染まっています♪ -
屋根が付いている橋は、ヴェッキオ橋です。
ずっと眺めていたい景色です。 -
陽がかなり沈むと、茜色から紫がかった優しい色に変わり街を染めます。
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ヴェッキオ橋から右のほうに目をやると・・・
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赤レンガ色の屋根のドゥオーモと街の中心部が見えます。
これがフィレンツェの夕景なのですね!
肉眼で見ると本当にきれいです☆☆☆ -
あっという間に太陽が沈み、夜を迎えます。
時間にすると15分くらいでしょうか。間にあって良かったです。 -
ホテルで休んだあと、歩いて数分のところにあるドゥオーモの夜景を見に行きました。
まず、目に入ったのは八角形の「サン・ジョバンニ洗礼堂」です。 -
「ジョットの鐘楼」も見えてきました。白く浮き上がって見える姿は、とっても美しいです。
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ドゥオーモのファサード前に立ち、上を見上げたらこんな風に見えます。
「ふわぁ〜」と思わずため息がもれます。 -
本当に大きく圧倒されます。
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扉上部には、このようなフレスコ画があります。
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さらに上方を見ると、聖人たちの像がずらっとならんでいます。
この大聖堂・洗礼堂。鐘楼を合わせて、正式名は「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」で「花の聖母」の名を持つ聖堂です。 -
「花の聖母」の名前の通り、真ん中は聖母マリアがキリストを抱いている像なのでしょう。
昼間より夜の方が余分なものが見えず集中できて、鑑賞するには適しているかもしれません。 -
正面にはブロンズ装飾の3つの門があり、この入り口の扉にも細かい彫刻が施されています。
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柱もこのように繊細な彫刻がなされています。
大理石に彫刻するのは容易ではないのに、こんなに入念に多くの場所を彫刻するのは気が遠くなるような作業だったんでしょうね。 -
ドゥオーモのまわりをぐるりと回ることにします。
これは左側面の姿です。クーポラが奥上方に見えます。 -
ぐるりとまわり、クーポラの反対側にきました。
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少し距離をおいたところに石像があります。
この大聖堂のクーポラの設計を担当した建築家ブルネレスキの像でした。丁度クーポラを見上げるような格好で設置されています。まるで難航しながら完成したクーポラを満足げにながめているようです。
実際は、工事が完成する前に他界し、完成を自分の目で確かめることができなかったそうですが、その素晴らしい業績は絶大なる賞賛を得たそうです。 -
ジョットの鐘楼を奥に見て・・・
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鐘楼を下から見上げた姿です。ぐぅ〜んと天に向かってそびえています。
昼間の姿も楽しみです! -
朝になりました。昨夜訪れたジョットの鐘楼です。
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側面から見上げたところです。
この鐘楼は、ジョットにより1334年に着工、25年かけて1359年に完成したそうです。ジョットは着工後3年で他界してしまい、1層目だけ担当したのだそうです。2層目、3層目は、ピサーノ、タレンティと2人があとを引き継ぎ、完成にこぎつけたといいます。
高さ84mもあります。 -
鐘楼の外壁に4×4の16体の像が飾られています。
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「ドゥオーモ」のファサード
1296年彫刻家カンビオによって着工されたが、途中中断もあり、1887年に今の姿になったのだとか。中断期間も含めて600年近くも費やされていることになります。
白大理石を基調とし、緑、赤(ピンク)の大理石によって装飾されている。 -
昨晩も見た聖人たちの像です。
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レオナルド・ダ・ヴィンチ像がこんなところに・・・
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下を見下ろしているのもダ・ヴィンチ?でしょうか
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ドゥオーモの正面に立つサン・ジョバンニ洗礼堂
この洗礼堂は、町の守護聖人・聖ジョヴァンニ(洗礼者ヨハネ)に捧げるために11世紀に建てられたのだそうです。 -
この洗礼堂に3つの門があります。一番有名なのが、ギベルティ作の東門です。27年もの歳月をかけて制作されたそうです。
左右2枚ずつ5段で10のレリーフがあり、それぞれの場面は旧約聖書から取られているのだそう。 -
この「天国の門」として有名な扉もレプリカで、本物は大聖堂付属美術館に移されているそうです。
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真ん中あたりに男性の頭部が突き出していますが、この扉の制作者のギベルティの自彫像なのだそうです。
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サンタクローチェ教会にきました。
この教会は、フランシスコ会の世界最大の教会で、1294年カンピオにより設計され90年かけ完成した。ガリレオ・ガリレイやマキャベリーなど多くの偉人たちが埋葬されているそうです。 -
教会前には、詩人ダンテ像が立っています。
ダンテ生誕600年を記念して広場中央に設置されたが、1966年の大洪水のあと教会前の石段に移されたということです。 -
ファサードの見事な木彫りのドアから見上げたところです。
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サンタ・クローチェ教会の正面右手の中庭の奥に、ブルネレスキが建設したパッツィ家礼拝堂があります
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鐘楼と礼拝堂が奥に見えています。
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「シニョーリア広場」に来ました。
かつては、政治活動の場だったといいますが、今は市民の憩いの場になっています。 -
広場には海の神の巨大な大理石像「ネプチューンの噴水」や・・・
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メディチ家出身の初代トスカーナ大公・コジモ1世の騎馬像もあります。
(コジモ1世の37年におよぶ治世の間にフィレンツェは商人の町から華やかな宮廷としに変貌をとげた。町の中心部に見られるモニュメントの多くは、当時一流だった芸術家を総動員して造らせたのだそうです。) -
"人物彫刻の最高傑作"といわれるミケランジェロによる「ダビデ像」(レプリカ)もそのうちの一つで、フィレンツェを代表する芸術品となっています。
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右にはパンディネッリ作の「ヘラクレスとカクスの像」が立っています。
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また、すぐ近くに「ペルセウス」(チェッリーニ作)のブロンズ像があります。
生首を掲げているのが気持ち悪く、異質な感じがします。
どうやらミケランジェロのダビデ像が共和国の象徴だったのに対し、コジモ1世の注文で作られた「ペルセウス」は征服者としてのメジチ家の権力の象徴で、反抗する者への警告だったらしいのです。 -
ダビデ像の後ろにあるのは「ヴェッキオ宮」です。
ベッキオ宮は、彫刻家カンビオによって1299年から15年の歳月をかけ作られました。
当初はフィレンツェ共和国の庁舎として使われていたそうですが、1434年銀行家として成功したコジモ・ディ・メディチ(シニョーリア広場の騎馬像の人物)が宮殿を住まいとしたそうです。 -
ファサ−ドにはフィレンツェ市の9つの紋章が飾られている。
現在は市庁舎となっています。(立派な市庁舎です!) -
ヴェッキオ宮の中に入ると・・・
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すぐ中庭があり、中庭を囲む回廊にヴァザーリのフレスコ画と金箔装飾が施されていて、その豪華さに驚かされます。
コジモ1世の長男とオーストリア皇女との結婚祝典のために、壁にはオーストリア14都市の景観図が描かれたのだそうです。 -
中庭は吹き抜けになっています。
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メディチ家の紋章が飾られています。
メジチ家は13世紀薬品業で栄え、その後銀行業では莫大の財力を抱え、当時市の税金の65%を占めたという。
この紋章の玉は丸薬または貨幣を象徴しているのだとか。 -
中庭にはかわいい天使の噴水があり、水を噴き上げている。
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「イルカと戯れる童子」
手にしているのは、イルカなんだそうです。イルカの口から水が出るようになっています。 -
シニョーリア広場からすぐ近くに「ウッフィッツィ美術館」があります。
この美術館はルネッサンス絵画の黄金期の名作を集めた美術館として有名で、
訪れるのが楽しみでした。 -
ウッフィッツィ美術館の入館券(11ユーロ)です。
セキュリティチェックを受け大きな荷物やリュックなどは預けなければなりません。 -
まずは3階にあがり古代彫刻と13〜18世紀の絵画を鑑賞します。
もともとは1560年にコジモ1世により、建築家のヴァザーリがトスカーナ大公国の行政事務所(ウッフィッツィ=office)として建て、のちに、メディチ家のコレクションを集めて市に寄贈され美術館になったそうです。 -
「ヴィーナスの誕生」「春」ボッティチェリー、「受胎告知」レオナルド・ダ・ビンチ、「ヒワの聖母」ラファエロなど非常に有名な絵を一度に見ることができます。
ただ人(入館者)が多く、ゆっくり見るのは無理かもしれません。 -
ウッフィッツィ美術館2階からヴェッキオ宮とピッティ宮を結ぶ通路のヴァザーリーの回廊〜ヴェッキオ橋まで見ることができます。
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アルノ川側から見たウッフィッツィ美術館の端です。美術館を出て、ここからヴェッキオ橋のほうに歩いて行きます。
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アルノ橋に架かる「ヴェッキオ橋」
中世以前からここに橋が架かっていたけれど、何度かの洪水で流されたそうです。1345年に再建され今に至るのだそうです。 -
再建された当時、肉屋・八百屋・鍛冶屋が軒を連ねていたが、ヴェッキオ宮とピッティ宮をつなぐヴァザーリの回廊が2階を通ることになり、臭いや鍛冶屋の音がうるさいということで、メジチ家3代フェルディナンドが無理やり貴金属を扱う宝飾店変えてしまったのだそうです。
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第2次大戦時、ヒットラーがフィレンツェに攻め入った時、6つあった橋のうち5つを爆破したが、このヴェッキオ橋だけは歴史的価値があるという理由で爆破を免れたそうです。
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橋の中央にフィレンツェの金細工の父と呼ばれる「チェッリーの像」が置かれています。
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ここは「共和国広場」です。
19世紀末に市場やユダヤ人のゲットーを取り壊してできた広場で、古代ローマ時代には街の中心だったということです。町の政治、宗教、経済などの活動がこの広場を中心に営まれていたそうです。 -
「サンタ・マリア・ノベェッラ教会」広場に来ました。
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この教会は、ドミニコ会の修道士が建てた教会で、マザッチョの「三位一体」という絵が有名です。
丸窓が印象的なファサードが美しく、どこかサンタ・クローチェ教会と似ているような気がします。 -
サンタマリアノヴェッラ広場からあるいて数分のところに教会付属の薬局があります。この薬局は1221年ドメニコ派の修道士たちによって始められました。
世界最古の薬局として有名です。 -
薬局とは思えないほど豪華な造りです。元修道院を薬局にしたからなのでしょう。
天井から美しいシャンデリアも吊り下げられています。 -
修道士たちは、自分たちの耕す畑で薬草を栽培し修道院内の医務室で使うための薬・香油・軟膏などの調合をしたのがはじめだったそうです。
この女性像は薬草をすりつぶす機具を手にしています。 -
オーデコロンはここで最初に生まれたそうです。
この写真の容器には可愛い天使が向き合って描かれています。
とてもキュートです!私はここでリップモイスチャライザーを購入しました。
ローズウォーターも人気があるのだとか。 -
夜になりました。
ヴェッキオ橋の夜景(ライトアップ)が見たくてやって来ました。 -
日が沈み、アルノ川も夕焼け色に染まります。
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空はオレンジ色からブルーになり、河岸のライトが灯りはじめました。
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想像していた夜景とは少し違い、結構地味です(>_<)
それでも、河岸には、カップルが肩を寄せ合っていたりして・・・
なかなかロマンチックな雰囲気です。 -
ついでにシニョーリア広場にも立ち寄りました。
ヴェッキオ宮もライトアップされてきれいです。 -
「ネプチューンの噴水」の夜の姿もいけてます。
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街かどの様子
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お店の名前はよく見ると「トラットリア・ポンテヴェッキオ」と書かれています。
イタリアでは、「トラットリア」とは、気取らない家庭料理を出す店で手ごろな料金で、本場イタリア料理を食べることができるそうです。
夜、明かりがともったお店はなかなか素敵です。 -
ダンテの生家&博物館の前も通り、夜の散歩はこれで終わりです。
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翌朝、街全体を眺めてみたくてドゥオーモかジョットの鐘楼も上ることにします。どちらも朝9:30から上ることができます。
どちらにしようかと迷いましたが、ドゥオーモは、「最後の審判」を横に見ながら上ることができるけれど、途中休むところがなく一気に上り切ることが必要で、一方鐘楼のほうは何カ所か途中休むスペースがあると聞き、鐘楼に決定!しました。正面の裏にあたるここが入口になります。 -
並ばなくて済むよう早い目の9時頃に入口前に来ましたが、1番乗りでした。
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このような階段を上っていきます。
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途中、このようなスペースが3カ所あり、外の景色を楽しむことができます。
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洗礼堂が下に見えてきます。
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ファサードの模様も間近に見えます。
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かなり上って来ました。
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開口部からクーポラ方面が顔を出しています。
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鐘楼の鐘が置かれています。
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赤レンガ屋根は、近くで見るとこのように見えます。
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414段の階段を上りやっと見晴らし台に着きました。はぁ〜はぁ〜(笑)
休憩場所があったものの、上ってくるのは大変でした。でも、その甲斐はあります!
クーポラがすぐ横に見えます。 -
クーポラの見晴らし台に小さく人がいるのを確認できます。
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フィレンツェ市内が一望できます!
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ヴェッキオ宮の鐘楼が見えます。
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サンタ・クローチェ教会方面です。
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こちらは、共和国広場方面です。
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鐘楼上でフィレンツェの上からの景色を楽しんだ後、大聖堂の中に入ります。
天井は、リブ・ヴォールトによって設計されたそうで、シンプルであまり豪華な装飾やフレスコ画などはありません。 -
主祭壇の前の風景です
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クーポラ下に吊り下げられているたキリスト像
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ステンドグラスもきれいです。
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これは、ドメニコ・ディ・ミケリーノ作「ダンテの神曲」です。
右手に当時のドゥオモが描かれ、歴史的にも貴重な作品なのだそうです。 -
前に進んで行くと、クーポラに描かれた「最後の審判」が見えてきます。
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1572年からジョルジョ・ヴァザーリによって制作が始まり、その死後を引き継いだフェデリコ・ツッカリにより1579年に完成された作品なのだそうです。7年もの時間が費やされていることになります。
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「最後の審判」
この世の終わりが近づくとイエスが再臨し、蘇った死者を含む全人類が最後の審判を受けるとされている。善人とされたものは天国に入り永遠の命が、そして悪人とされたものは地獄に入り永遠の罰を受けるという。 (新約聖書〜最後の審判、アーティストリアンより) -
じっと眺めていると、いろんな場面が描かれていることがわかります。
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これは、マリアさまとキリストを描いているのでしょうか。
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これは、「裁きのキリスト」の場面だと思います。
神々しい光がキリストを包んでいます。 -
これは、地獄に落とされる場面のようです。
全体を見とれて上をじっと眺めていると、首が痛くなりました。 -
入口部分上部を見ると、時計があります。
これはパオロ・ウッチェッロ作の時計なのだそうです。 -
時計は24時間時計で時計の「I」はミサが行われる日没を表し、針は逆に回りミサまで何時間あるかを示しているそうです。
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大聖堂を見学して、残念ながらフィレンツェを去る時間となりました。
どこを見ても美しく感動の連続でした・・・ -
このイノシシの像は「仔ブタちゃん」の愛称で呼ばれていて市場の近くに置かれています。鼻先をななでれば、再訪できるとの言い伝えがあるそうです。
ぜひ再訪したい素敵な街でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- むんさん 2012/06/09 19:59:30
- 夕日に染まる街並!
- akikoさん、こんにちは。
フィレンツェ旅行記にお邪魔します。
夕焼けに染まるフィレンツェの街並!
とても素敵な光景ですね〜!
写真に見とれてしまいました。
- akikoさん からの返信 2012/06/09 23:57:25
- RE: 夕日に染まる街並!
- むんさん
書き込みありがとうございます。
この日はフィレンツェに夕刻つくことはわかっていたのですが、まさかあんなにタイミングよく夕焼けを見れるとは思ってもいませんでした。
写真では一部分を切り取ってしまいますが、街全体が茜色に染まった様子は本当にきれいでした!
ミケランジェロ広場にいた人たちみんな感動していたようでした。
akiko
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