2008/06/28 - 2008/06/28
8720位(同エリア17021件中)
さんしぇさん
今回の、“国立美術館無料開放にありがたく乗っかる企画”、
本日のクリュニー中世美術館とエクアン・ルネッサンス美術館を
以って有終の美を飾ります。
後編
10日目メニュー
・クリュニー中世美術館(パリ5区)
・ルネサンス美術館(エクアン)
・オペラ座ガルニエ、バレエ“椿姫”
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
-
クリュニー中世美術館。
いにしえの1,2世紀の頃造られた浴場跡地に、時代
下った15世紀にはクリュニー会の修道院へ、やがて
中世美術館へと変遷を見せ、今もその敷地の一角には
浴場遺構を留めています。
そのかつてのお風呂のあったとおぼしい、高さのある
石造りの中、点々と据えてあるのが、こうした柱の
上部を飾るレリーフ。
どう言った経緯か、教会にあったパーツをここに移した
模様です。
因みに11世紀、パリ、サン・ジュヌヴィエーヴ教会
(現サン・テチエンヌ・モン教会)の石柱。
グレープフルーツと葡萄の絵柄。 -
ここでは、美しいステンドグラスを目の高さで見る事の
できる一画があります。
その昔、多くは文盲であった庶民の為に、聖書を目で
理解できる形に発展したのがステンドグラスだそう
ですが、いかんせん門外漢には理解が及びません。 -
聖女、12世紀。
木をそれほど細工せずに素朴な仕上がり、手のひらを
こちらに見せた特異なかたち。
マリアが受胎告知を受けた際、告知した大天使ガブリ
エルに向かって「承知しました。」と受諾した場面に、
こうした形が見られると聞いた事がありますが、さて。 -
キリスト 12世紀 オーヴェルニュ地方。
-
サバ(シバ)の女王、1100年頃。
サン-ドニ修道院の正面扉の彫像部分。
昨日ギメで見たシバ神はインド・ヒンドゥーの
最高神、こなたはサバ(シバ)国の女王様。 -
由来不詳。
-
サント・シャペルの聖人3体。
-
象牙の聖母 1800年
暗い画像が続き失礼します。 -
モン・サン・ミッシェルの巡礼符。
その昔、モン・サン・ミッシェルをお参りし、
このお札(バッジ)を買い求め帰途に着いたとか。 -
ロンシャン修道院の聖母
-
他にもクリュニーと言えば一角獣という位、見事な
このタペスリーなど、中世の美術品の一切がここに。
そして、今から訪れるエクアンのルネサンス美術館
には時代下ったルネサンス期のもの、と分けて収蔵
するのもフランスならではでしょう。 -
さて、そのエクアンへ。
パリ北駅からERE D線に乗って、パリから15km、
エクアン城の最寄駅、Garges Sarcelles駅に到着。
更に駅前から269番のバスに乗り継ぎ、郊外の城へと
向かいます。
街並みは、パリとは大きく異なり、低層の規格集合
住宅や、個建ても多く並ぶものの、どこか長屋のようで、
街全体に少々荒んだ風情を感じます。
このバスの利用客層は、ほぼ半数が黒人や浅黒いいわ
ゆる有色人種で、こちらもパリの街中のバスの車中が
整然と静かなのに比べ、見知った者同士が賑やかで、
どこか傍若無人な親しさに満ちています。
いつしか、日本でもお馴染みの郊外の車道沿いの雰囲気
に様変わりし、更に行く事意外や40分ほども掛かり、
いい加減遠いなあと退屈した頃、前方左手にこんもり
した森が現れ、集落に向かう辺りでようやくシャトー・
エクアン停。
道を戻る形でやがて。 -
お城正門。
存外こじんまり、ちょっとしたお屋敷な感じ。 -
お花咲き乱れるロータリーを経て、右へ更に行きます。
-
駐車場にやって来たなと思ったら、前方でなんだか
人だかり。
すると人垣の中から、今しがたお式を挙げたばかりと
思しいカップル。
花婿は軍人さんでしょうか、どこのお国かは参列者に
伺ってもさっぱり聴き取れず。
この日、6月も最終週末、駆け込み“ジューン・ブラ
イド”なのか、フランスにもいわゆる大安吉日がある
のかさだかではありませんが、パリ市でまたこのお城
敷地でも挙式カップルを複数見かけました。 -
-
やがてお屋敷どころでない、堂々たるお城が。
-
ここがかつてのアンヌ・ド・モンモランシー(フラン
ソワ一世の時代の大元帥)の城であり今は仏内のルネ
サンス美術・工芸の結集したその名も国立ルネサンス
美術館。
午前中に見た中世美術館の時代が、キリスト教の絶対
的価値観の世界とすれば、そこから解放されて再び
古代の芸術の価値を見出したのが、ル(再)ネサンス
(生)の時代の人々であったとのこと。
ここでは合わせて科学の発達を示す、時計や羅針盤の
コレクションもあるそうです。 -
入り口ではジオラマがお出迎え。
-
すぐがチャペル、今日土曜日はオルガンの奏楽がある
との事、それまで1時間余り見て回りましょう。 -
“節制”と題された浮き彫りも美しいほうろう引き
陶器のメダイヨン(円形装飾)。 -
ダフネ 16世紀
ルネサンスとは、イタリアで花開いた文化ですが、
装飾美術が新たな性格を持った時代でもあったと。
それまで王侯貴族は安全のためもあり、領土の視察を
兼ねて各地を移動しながら生活するのが常でした。
よって家具調度品も、主に櫃形のものなど、持ち運び
のしやすいものが多く見られたのが、ルネサンス期に
なると、居城に腰を落ち着ける、という風潮が生まれ、
そのために室内をより快適にするための装飾芸術が
発達して行きます。 -
この城が、ロワールの城やフォンテーヌブローとは
大きく違うのが、当時の様子を再現したと言うよりは、
ルネサンス期の暮らしの美学を展示した点だと。
伊仏は勿論、トルコの陶器や、琺瑯(ほうろう)細工、
タピスリと、あらゆる形態の工芸品を鑑賞できます。
こちらはイタリア製の床用タイル、城主モンモラン
シーの命により焼かれたもの。 -
イズニック(オスマントルコ帝国下の技術、赤の発色が
特徴(・・の筈が赤はどこ?)の皿群。 -
フランソワ一世のあぶみ。
モンモランシーとフランソワ一世、幼少期から共に
教育を受け、長じてフ一世及び息子のアンリ二世を
軍事、政治そして文化的側面から支えました。
文芸庇護者としてのモンモランシーの卓見がこの
城の建築面からも見られます。 -
最後に、この美術館の誇る傑作を。
「ダヴィデ王とバテシバ」(大きさ、暗さからサイトより
借用)
旧約聖書に書かれた物語をタピスリ(タペストリー)
に織り上げました。
ユダヤの王ダヴィデが、部下の妻バテシバを横恋慕し
一計を案じた王、バテシバの夫を危険な戦場へ送り
まんまと戦死させてしまい、彼女を自分の妻にした、
という逸話。
この作品の作者は定かではないものの、まず製作は
当時タピスリー制作がさかんであったブリュッセル。
依頼者は、カトリックで禁止されている離婚問題で
法王と対立していた、イングランドのヘンリー8世、
自身の姿をダヴィデ王に重ね、世間に離婚を認め
させるために注文した、と推定されているそうです。 -
パイプオルガンの演奏に合わせチャペルに戻って
来ました。
上を見れば、城主アンヌ・ド・モンモランシーと、
妻マドレーヌ・ド・サヴォワのイニシャルが。 -
ゴシック様式の天井、こちらには城主と夫人の紋章が
見られます。 -
ポジティフオルガンと言われるこれは持ち運び自在な
オルガンだそうで、据え置きと違い足鍵盤が無い為、
この様に立ったままの演奏が可能なのでしょう。
その昔は、ふいごで風を送る職人が居たそうですが、
現代はモーターでその役を果たしています。
それでもこの楽器が“風=空気”の力で発音する事が、
その素朴な味わい深い音色でよく理解できました。 -
来た道を戻ると、またもや。
結婚式の長い車列が延々行くのを、見送るのも楽しい。 -
列席のご一家。
お子さん方、あまりに可愛らしいので素顔
お許しを。 -
パリに戻りやがて19hもまわり、バス停に向かいます。
さすがに20hからの催しに腰を上げるのはなんだか
新鮮、この感覚は日本の普段の田舎暮らしからは、まず
味わう事が無いでしょう。
そして、この季節の日の長さはよく判ってはいても、
手元の時計と明るい屋外とのギャップを感じるのは
こう言う時です。
さて、まっすぐオペラ座前、今日も大階段の辺り、
思い思いに腰を降ろす人々で華やいだ雰囲気です。
そして、チケットをもいで貰い入場、中央階段を行く。 -
2階から上は、舞台の上手下手左右に分かれ孤を描く
階段のどちらかを更に行きます。
そうしながら刻一刻気持ちが高まっていき、やがて
私のボックスは今日は6番のこちら。
ボックスも3階(日本式)サイド席前方ともなると
30ユーロもせずに入手できます。
安い席には深〜い訳があるのをやがて実感する事と
なるのですが・・。 -
部屋の中、チケットをお譲りしたYさんが既に座って
おられるのが、窓ガラスから覗えました。
Yさんに中から扉を開けてもらっても良かったのですが、
折りよく現れた係りのマダムに開錠して頂き、首尾良く
入室できました。
同室のお客さんのいらっしゃらない内に、連写。
コート掛けや反対側には鏡があって身嗜みも万全。^^ -
6名定員のボックス、結局この日は同室のお客さんが
来られず、我々二人占め。 -
ステージを見下ろせば、開演前に既に幕が上がって
こんなしつらえがされています。
今日の「椿姫」の初っ端がこのシーン。
ヒロイン椿姫が亡くなり、屋敷の調度などが競売に
付される、その場に我々観客も巻き込もうと言う
演出でしょう。 -
お約束のシャガール。
3階のこのボックス、さすがに天井に近い。^^
今日土曜日のソワレは、イタリア・ミラノ座からの客演、
ロベルト・ボッレ氏のアルマン、若い彼を迎えるのは
オペラ座バレエ団の今や円熟のエトワール、ルテステュ
椿姫。
他にも多数のエトワールを潤沢に投入、水も漏らさぬ
布陣です。 -
これは二幕、田舎の別荘の場。
マルグリット(椿姫)とアルマンの束の間の幸せを、
白いコスチュームが象徴するような刹那な場面です。
お部屋によそ様が居られないのをいい事に、反則撮影、
ゴメンナサイ。
この右手の影、これはボックスの柱。
つまり身を乗り出しても、右上手際で展開するシーンは
全く見られません。
後日、TV放映されて初めて見ることの出来たあれこれが
如何に多かった事か。
と、事ほど左様に安い席には訳があったのであります。 -
こうしてみると、男性陣の充実振りはさすがオペラ座
バレエ団でしょうか。
ブラヴォーの止まぬ中、一期一会のステージに居合わ
せた幸せをかみ締めました。 -
暮れなずむオペラ座前、Yさんは明日帰国との事、
帰路のご無事を祈りながら、後日のメールを約束し、
メトロへバスへとそれぞれお別れしたのでした。
いよいよ最終日の明日はパリの東60kmの
モレ・シュル・ロワンへ。(未掲)
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