2012/02/07 - 2012/02/07
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mas98765さん
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ピサ大聖堂を見ます。
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前の旅行記から続きます。
斜塔の次は大聖堂に行こうと思います。確か斜塔以外は荷物を持って入れると思いましたが自信がないので、先ほどかばんを預けた場所に戻り、Posso entrare nel duomo con la mia bolsa?(アクセント記号省略、以下同様)と尋ねるとSiという返答だったのでPosso avere la mia bolsa?と言ってロッカーの電子錠を渡すと、係の人が操作してかばんを返してくれました。先ほど斜塔のチケットしか買っていなかったので再びチケット売場に行きました。「TICKETS」と書かれた案内があります。 -
この説明をよく見てみると、まず大聖堂は無料です。それから1ヶ所券、2ヶ所券、4ヶ所券の説明があって「〜から〇ヶ所選んで入場」という説明がイタリア語、フランス語、英語、スペイン語、ドイツ語、日本語で並んでいて、選ぶ対象は右側に絵で描かれています。わたしは趣味で色々な言葉をかじっているので、よく読めばどの説明もだいたい分かるのですが、とっさの判断力が著しく欠けているため、横文字で並んでいる選択肢の中から選んで入場なんだという突拍子もない解釈をしてしまって、どれが大聖堂かも分からず慌てふためきます。仕方なく他の人に順番を譲ってガイドブックを見ると、大聖堂も選択の対象だという誤った情報が書かれていて(時期によるのかもしれません)、他に洗礼堂と納骨堂も見たかったので4ヶ所券を頼みました。すると、16時半で終わりだと言われ、なかなか売ってくれません。現在15時半頃です。ここで、もしや1時間前に入場ストップなのではという突拍子もない解釈をまたしてしまって、長い問答になった挙句、16時半ぎりぎりでも入れることを確認し、I'll try all of themといって強引に8ユーロの4ヶ所券を売ってもらいました。でも大聖堂の他は洗礼堂と納骨堂しか行きませんでしたから、なるほど2ヶ所券でよかったんですね。
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これが4ヶ所券です。右の4ヶ所に全て×印がついていて、写真の整理をしているときに、あれ、こちらが斜塔のチケットだったかなと思ったのですが、値段が8ユーロと書かれていて時間も後なのでこちらがそうです。
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大聖堂の表玄関は斜塔の反対側(西側)にあります。都市国家のピサがパレルモ(シチリアのあたり)沖の海戦でサラセン艦隊(イスラムの勢力)を破ったことを記念して聖母マリアのための大聖堂を建て始めました。1595年に火災に遭って、多くの部分が建てかえられました。
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意識して写真を撮らなかったのでこれ以上拡大できないのですが、てっぺんには子供を抱いた金色の聖母マリア像が立っています。子供はキリストでしょう。ここと下の階の両端にも彫像が立っています。これは福音書記者(Evangelista)の像のようです。福音書記者はマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4人ですね。
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門は3つあります。これらも火災後に新たに作られたものです。一番左の門の上にはこのような絵が描かれていて
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一番左の門です。この門にはキリストの生涯が描かれているようです。
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中央の門の上にはこのような聖母マリアの絵があります。
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中央の門です。この門だけはマリアの生涯が描かれているようです。
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一番右の門の上にはこのような絵があって
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一番右の門です。この門にはキリストの生涯が描かれているようです。半分開いています。この門から中に入ります。
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中はこのようになっています。たくさんの円柱が並んでいますが、これらはパレルモのモスクから戦利品として運んできたものらしいです。
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左側と
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右側を向くとこんな感じです。柱はかなりたくさんあって、壁には絵が並び、ところどころに彫像もあります。
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上を向くと
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このような金色の格子天井があって、細かく装飾されています。これは火災後に作られたものです。
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上側の左手を眺めるとこんな感じです。大きなアーチのある一階の上に小さなアーチが並ぶ2階がある構造で、更にその上に明かり取りの窓が並んでいます。2階部分は女性用の席だったようです。赤白(白黒かもしれません)の縞模様のアーチがあって、以前スペインのコルドバに行ったときに見たメスキータを思い出し、何となくイスラム的な感じがします。専門的なことはよく分かりませんが、内装はビザンチン様式のところもあるそうです。
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上側の右手はこんな感じです。
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前方を見てみます。正面左手に
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このようなものがあります。これはGiovanni Pisano(1250-1315)という人が作った説教壇(Pulpito)で、火災を免れました。いくつかの柱で支えている構造ですが、
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ライオン像の背中からのびている柱もあります。
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上の部分には新約聖書の場面のレリーフがあります。
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前方中央にはこのようなランプも見えています。
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下まで行って見上げてみるとこんな感じで、ガリレオのランプと呼ばれています。ガリレオがこのランプが揺れているのを見て振り子の等時性(往復する時間は揺れ幅によらず一定だということ)を発見したと言われているからですが、ランプはもっと後につけられたようです。
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大聖堂の十字の中心の真上の丸い天井には、聖母マリアの被昇天(Assunzione della Vergine)のモザイクが描かれています。
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この奥は後陣と呼ばれる部分です。
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ここの丸い天井には14世紀初めに描かれた「玉座のキリスト(Cristo in Maesta)」のモザイクがあります。これも火災を免れました。左には聖母マリアが、右には福音者ヨハネが立っています。
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後陣の部分です。意識して写真を撮らなかったのでうまく写っていませんが、ブロンズの十字架と天使の燭台があって、ジャン・ボローニャという人の作品です。
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向かって左手を向きます。十字の左腕の部分です。この大聖堂の左右の腕の部分は個別の礼拝堂のようになっています。インターネットで検索したところ、この部分をハインリヒ7世の墓あるいはハインリヒ7世の霊廟と呼んでいる情報が多かったので、以後ハインリヒ7世の霊廟と呼びます。でも、後でお話するように別の場所に墓のレプリカのようなものがありました。ハインリヒ7世の墓は教会内を転々として、現在オリジナルは大聖堂付属博物館にあるようです。ハインリヒ7世(Heinrich VII 1275-1313)はルクセンブルク出身の神聖ローマ皇帝で、ナポリ遠征に出かけた途中で亡くなりました。人望の厚い名君だったと伝えられていて、この大聖堂に葬られました。
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上を見上げるとこんな感じで
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このような天使の絵があります。
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説教檀の階段を眺めながら反対方向に移動し、
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後陣に向かって右手の部分を眺めます。十字の右腕の部分です。ここは聖ラニエリの霊廟です。ラニエリはピサの守護聖人です。
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上にはこのようなモザイクがあって
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正面には透明なケースに入れられて
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ラニエリの姿を常に見ることができます。こうした聖遺骸や聖遺物の習慣はあちこちにあって、これによって教会の名声が高まったんですね。
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ラニエリの霊廟の内部で左を向くとこのようになっています。つまり、ラニエリの聖遺骸のすぐ左の部分なのですが、向こう側に見えている
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これは、Wikipediaなどでハインリヒ7世を調べると写真がのっているハインリヒ7世の墓とそっくりなので、たぶんこれがそのレプリカだと思います。横たわるハインリヒ7世の像の下に12使徒が彫られているデザインです。上には2人の天使の絵があります。
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右を向くとこのようになっています。
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反対側のハインリヒ7世の霊廟の方向を眺めます。手前に椅子が並んでいます。柵がしてあって、観光客はこの椅子の部分に入ることができません。
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出口に向かって左側の壁の部分をざっと見ていきます。このような絵が並んでいて、
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その向こうはこのようになっていて、
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その向こうはこのような絵があって、
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その向こうにはこのような絵があります。反対側の壁も見たかったのですが、時間がありません。外に出ることにします。
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ファサード中央の門のあたりはこのようになっていて、
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ここで上を見上げるとこんな感じです。
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外に出ました。続いて大聖堂を時計回りに一周してみます(写真は大聖堂を出た直後ではなく後に撮ったものです)。
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斜め左(つまり北西側)から見るとこんな感じで
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北側には、十字の左腕にあたるハインリヒ7世の霊廟の部分のでっぱりがあります。
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東側の後陣の方に回ります。ピサの斜塔が見えてきました。ここからだと、斜塔がかなり傾いているように見えます。
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この位置の背中側がチケット売場です。向こう側に回ります。
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十字の右腕にあたる聖ラニエリの霊廟の方に回ってきました。左手にのびているのがそうです。この写真で見えている扉は聖ラニエリの扉といって、信者の方々はこの扉を通してしか中に入らないそうです。ボナンノ・ピサーノによって作られたオリジナルの扉で火災を免れました。
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南側から見るとこんな感じです。手前に聖ラニエリの霊廟の出っ張りがあります。
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南西側から見るとこんな感じで、
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これで一周しました。次は洗礼堂と納骨堂を見ます。次の旅行記に続きます。なお、旅行記の索引はこちら。
http://mas98765.yokinihakarae.com/index.html
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