雪の中央ヨーロッパ（２）（ドイツ・マイセン）

2010/12/13 - 2010/12/20

ベルリンに別れを告げ、大雪の中、陶磁器で有名なマイセンに夕刻到着、同地のクリスマス・マーケットは雪により動きが取れないということで断念し、「マイセン焼きの博物館」のみとなる。バスの動きもままならず、博物館到着も閉館時間直前となってしまいました。同館の付近はおよそ４０センチくらいの積雪でした。近くの民家や商店は伝統的な木組みの作りであり、夕闇と雪、素朴なクリスマス電飾に照らされ幽玄な雰囲気を醸していました。予定通りに到着していれば、どこかのお店でコーヒーなどいたしかったところです。
同館で、大急ぎで製造工程のデモンストレーション案内を受けた。博物館側も就業時間を越えて対応していただいた。ミュジアムそのものはオープン延長不可ということで、残念ながら鑑賞できず。
表紙の写真は、ロビーに展示されていた、大きな花の模様の壷。この美しさはもはや、宝石級でした。
以下は同館での、マイセン焼きの工程のデモンストレーション・説明の様子です。

エリア マイセン(ドイツ)

２０１０年１２月１４日
最初のデモ工程は、原材料の磁器用粘土の型作りです。大きな部品から小さな部品まで、作るものの形に合わせたものを作ります。一番小さいものでは、ティー・カップの持手部分などです。ろくろや各種型枠などを駆使してもくもくと作成します。

２０１０年１２月１４日
次の工程は組み立てです。製品の種類ごとの部品を組み立て、接着用粘土材を使って繋ぎ合わせて形を整えます。この後、仮の素焼きを行うそうです。時間の関係で焼きの工程はデモ省略となっております。以降、焼きの工程は当然デモには含まれておりません。焼きを入れるごとに、水分等の離脱により、少し大きさが縮みます。

２０１０年１２月１４日
組み立て、素焼き後の製品サンプルが後方の棚に展示・例示されております。

２０１０年１２月１４日
次は、模様や絵付けです。絵や模様を定着させるための焼入れも行います。

２０１０年１２月１４日
後方の棚に、絵付け行程の終わったサンプルが展示されています。
マイセン・ブルーがすがすがしさを感じさせます。

２０１０年１２月１４日
金色を入れる工程です。金は高価なものであり、染料とは焼きいれの着色の性質が異なるため、他の色付けとは別工程となるとの説明でした。

２０１０年１２月１４日
手前の皿の３ケの短冊状のものは、確か材料の金箔だったような覚えがあります。３種の異なった風合いを出すためのものか、或いは焼きいれによる色の変化を示したものか、今となっては定かではありません。

２０１０年１２月１４日
最後の説明コーナーで日本語ヴィデオによる実際の工房における製造工程の説明映写が行われました。
このコーナーの後ろの壁に工程ごとのマエストロ写真と焼きいれ炉や製品を寝かせておく棚の写真が展示されています。

２０１０年１２月１４日
説明コーナーを抜けたところに、製品が展示されています。
ここは、大小のポットとティーカップ、コーヒーカップの展示です。

２０１０年１２月１４日
よく、王や皇帝の宮殿などで、見かけるような見事な飾り大壷です。
価格は検討もつかないです。

２０１０年１２月１４日
後方奥にさりげなく、クリスマスツリーがおかれた展示テーブル。飾り皿が白く輝いていました。

２０１０年１２月１４日
鍵の掛かったガラスケースに逸品たちが誇らしげにならんでいます。

販売コーナーもあり、特にお値打ち品として、素人には分からない欠陥をもったものが売られておりました。そうはいっても、ティーカップ一つが、安いものでも１００ユーロ程度でした。小生は見るだけで満足でした。

さー、これから今宵の宿泊地ドレスデンに向かいます。