2012/01/19 - 2012/01/28
3291位(同エリア4045件中)
PK_PKさん
- PK_PKさんTOP
- 旅行記7冊
- クチコミ20件
- Q&A回答39件
- 47,535アクセス
- フォロワー0人
ヘルシンキ着は日本出発と同じ1月19日。コペンハーゲンで時差8時間だったが、ヘルシンキでは日本との時差が7時間なので、時計の変更が重なる。夜の9時頃の到着で、すぐにFINAIRのCITY CENTER行きバスに乗る。コペンハーゲンでは、以前と違って空港にも雪が無く、アレレと思ったが、ヘルシンキにはちゃんと雪があったし、かつ小雪が降っていた。空港はヘルシンキの中心部から北の方にあるので、基本は南に進む。そのうちに、オリンピック競技場らしい雰囲気が有ったり、オペラ劇場前のトラムの駅らしい交差点があったりするが、はじめてのところで夜だし、小雪だしでさっぱりわからない。20分強で終点。ヘルシンキ中央駅の極く近くだ。ホテルの場所を聞くと2ブロック離れているだけなので、雪の中を歩いて行った。コペンハーゲンからの飛行機でも夕食(パスタ)が出たので、夕食の必要もなく部屋へ入るのみ。建物の外は寒そうだが、室内は20℃程度で快適である。
ヘルシンキ2日目の最大の目的は夜7時からのオペラ。ヘンデルの大曲「ジュリオ・チェーザレ」でしかも、この日はプレミアである。通常と違ってプレミアに日は着飾った人たちも多い。まあ、このために夫婦とも正装の人達の中に入っても、そうおかしいとは思われないような服装を持ってきている。これ以前の朝から夕方までは市内観光だ。”Lonely Planet”の”FINLAND”で、ヘルシンキを歩くコースを見る。そう時間はかからないように書いてあるが、外は雪が積もっていて、まだ降雪もある。重い雪靴ではそうも歩けまいと、要所を絞る。中央駅の”Information”でもルートを聞く。そうも廻れないので、ヘルシンキカード等は買わずに徒歩を中心にする。中央駅近くのホテルから、港の側の「マーケット広場」までも南東へ歩いて10~15分だろうか。暖かい頃なら店も多いのだろうが、雪の中では広場は閑散としている。広場の西に目立つ2階建てのビルがあり、これが「オールド・マーケット屋内市場」で、なんともおいしそうなヘルシンキの味その他が販売されている。朝食後でまだ昼食には時間があったので、たくさんの店舗をながめただけだったが、昼食時に来て、おいしそうなものを買って、市場内数か所にある椅子・テーブル付きの場所で食事すれば、美味しくてかつ安価だろうと感じた。なお、マーケット広場への途中で、道に面して柵がしてある建物があり、中に衛兵のようなのがいた。そう大きくはないが立派そうな建物の先端部には、フィンランドの国旗が出ている。これが、「大統領官邸」だった。まあ飾らないところだなと思う。フィンランド大統領と言えば、あとでロヴァニエミで知ったが、22日が大統領選挙の投票日だったそうだ。日本でなら、選挙の追い込みとばかり、町中でスピーカーで騒音をまき散らし、その時だけの笑顔の候補者が、我こそは市民の味方のような演説をしているが、フィンランドの首都のヘルシンキでは、雪のためかもしれないが、その種の選挙運動には一切お目にかからなかった。
あと、ロシア正教の「ウスペンスキー寺院」に雪道を気を付けながら登る。紹介の簡単な書物を買おうと思ったが、英語もドイツ語も売り切れ、ロシア語とフィンランド語のものが残っているだけだった。ちなみに、フィンランドでもスウェーデンでも、日本の観光客は多いけれど、日本語は目立たない。ここから「元老院広場」、そしてヘルシンキの代表的な寺院である「ヘルシンキ大聖堂」へまわる。まだ昼前だったので、ついでのことにヘルシンキで有名なもう一つの教会「テンペリアウキオ教会」へ行く。岩石をくりぬいた教会だが、中央駅近くへ戻り、さらに北進。フィンランディアホールと道路を挟んだ「フィンランド国立博物館」近くから左折する。案外道が複雑で、途中で入口を尋ねたりしてやっとたどりつく。たしかに、なかなか変わった教会だ。このあと、「フィンランディア・ホール」に行くことにする。雪はひどくなっているし、昼時なので、この中を見学して昼食などもという意図である。雪のために、このホールの全景をゆっくり眺める事が出来なかったのは残念だが、このホールは後述するフィンランドを代表する建築家のアアルトの代表作の一つである。軽食はホール内のいうなら喫茶でとる。食器のマークが気になったが、フォンランドで著名な(日本でも有名らしい)イッタラ(littala)のデザイン。そういえば、フィンランドに限らないが、北欧の家具や食器等々は、けばけばしくはないものの、うまく家や自然と調和していることを強く感じる。このホールでは、内容は不明だが、しかるべき社会的地位の人達が集まって昼食会を催すらしく、多くの紳士淑女が集まっていた。後で考えると、大統領選挙の直前なので、日本流にいえば選挙応援の打ち上げパーティーのようなものかなとも思ったりする。参加者は車で来ても大変なようで、ホールの入り口にはコートは当然として、大きなカバンや雪用のブーツの預かり所も一杯だった。皆さん、ここで昼食会用の服装に着替えるようで、それだけでも大変だなと思う。ただし、ここから夜のオペラのプレミアには、会場用の靴をかばんに入れ、ちゃんとした服装と雪靴で行って、会場のクロークで靴等を交換すればいいやと思った。このあとは、雪の中を歩いてホテルへ戻る。戻り道に、メディアアートなどの「キアズマ国立現代美術館」へ寄る。現代美術はなかなかよくわからない。理解しようと思うからいけないのだとも言われるが、やはりクラシックな美術とは違っているのだろう。日本人の作品もショップで販売されていたが、フン族の歴史を持ち出すだけでなく、案外、日本人とフィンランド人は似た感覚があるのかもしれない。ついでのことにと、ホテルを通り越してすぐのところの「アテネウム美術館」にも入ってみる。こちらは通常の美術館で、フィンランドの色々の画家の絵画が中心である。この雪の中をこれだけ歩けば上々。トラムには一度も乗らずにホテルに舞い戻った。午後4時頃だ。何度もうろついたので、ホテル近辺の地理もだいたい理解できた。
昨日は、国際線を飛んだので、長い長い一日だったし、今日も朝から歩いていたので、夜に疲れが出ないか少し心配。早めの夕食をホテルのレストランで食べる。魚(ニシンやサーモン)が悪くない味ではあった。このあと、はじめてトラムに乗ってオペラ劇場へ。雪なので、当然大きな雪ブーツだが、カバンの中には通常の紳士靴・婦人靴を入れていく。劇場には、コート預かりがあるが、雪靴用の大きなビニール袋も用意されている。さすがに、プレミアで、男性の大半は黒っぽい服装で、ネクタイ着用。女性も立派そうなドレス。おそらく昼にフィンランディア・ホールにいた人達も混じっているのだろう。こちらも、まあきちんとしてきて良かったなという感じで、ゆったりロビーにもいることができた。午後7時開演だが、このオペラ「ジュリオ・チェーザレ」は、家のDVDでは、オペラだけで3時間半かかる。しかも3幕ものだから、休憩が入ると終演は何時になるのだろうと気にはなった。ただ、開演されると、その新奇な演出にびっくり。ネクタイ姿のシーザーやストリップショーまがいのクレオパトラ、…と次々に新手の演出。ただし、シーザー役のカウンター・テナーであるFranco Fagioli、クレオパトラ訳のソプラノのClaire Meghnagi 以下の歌唱が素晴らしく、疲れも時間も気にならず、ただ舞台に注目していた。もちろん、指揮のHoward Armanやフィンランド国立歌劇場管弦楽団の演奏も素晴らしかった。こういうオペラのしかもプレミアの最高のA席を€99×2(2人分で2万円程度)で購入し楽しめるのだから、オペラは外国で楽しむに限る。何度も耳にしていた音楽が流れ(舞台の上に小ぶりな字幕がフィンランド語、スウェーデン語、英語で出るが)、休憩は1回で(30分程度)、結局10時半頃に終演で、その後のカーテンコールの繰り返しが終了したのも11時前。まだトラムが運転していたのでホテルに戻った。
ヘルシンキ最終日は、またFINAIRのバスで空港へ行くのみ。ムーミンの土産物など多々あったので、これをながめたり、スカンジナビア航空のラウンジでゆったりすごしたりして、ロヴァニエミ行きの飛行機(フィンエアー)を待つ。この間に、日本では見たこともない光景を見た。乗降口のタラップを離れて出発しかけの飛行機がタラップを外して静止。そこへ長いノズルから茶色の液体を振りかける作業員。別の作業員が緑の液体もかけている。これで機体は真っ白から少し茶色がかった部分や緑色がかった部分が出るが、液体なので徐々に下の方に垂れている。これは、不凍液で北国ならではだ。ヘルシンキを正午過ぎに出発するこちらの乗機もタラップを離れてから静止すると頭の上の方で不凍液をかけているジャージャーという音が聞こえ、しばらくして窓の外を茶色い液体が流れ落ちていった。面白いものだ。航空路は、ヘルシンキから北に進んで、「森と湖に囲まれた」フィンランドを窓から楽しむことを期待したが、残念ながら雲の上だった。これからは、夜のオーロラ鑑賞が基本になる。毎日が寝れなければいいが、その分疲れるだろうなといらぬ気をもむ。雪のヘルシンキも面白かったが、一つ気になったことがある。ヘルシンキ(おそらく次に訪れるロヴァニエミもだが)では、どうやら屋内は禁煙のようで、煙草の煙は屋内では見られない。ところが、ホテル等の建物の玄関の外には沢山の喫煙者が煙草を吸っている。その建物に入るためには、臭い煙草の匂いに喉を刺激されながら入らなければならない。これは、その建物への印象をひどく害する。たしかに、喫煙は洋の東西を問わず、「悪」や「罪」以外の何物でもない。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- スカンジナビア航空
- 旅行の手配内容
- その他
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
PK_PKさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
ヘルシンキ(フィンランド) の人気ホテル
フィンランドで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
フィンランド最安
478円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
0
3