訪問しておいてよかったリビア旅行（８）トリポリ～サブラタ～トリポリ

2006/11/18 - 2006/11/28

１１月２６日（日）
午前、トリポリの西に位置するローマ時代のサブラタ都市遺跡へ。始めに６世紀、この地を治めたビザンチン帝国のユステイニアス帝治政治に作られたモザイクを見る。博物館内に展示されたクジャクモチーフもオリーブ模様のモザイクも教会の床に描かれていたものである。

まず少し高い位置から地中海沿岸に広がる遺跡の全体とフェニキア時代の塔を一望し、ビザンチン時代の城壁外に残るローマの住居跡を抜けフェニキアの塔へ。

エジプトの影響もあってカベス神やヘラクレスなどのモチーフが施された塔の背後には、フェニキア時代の墓が発見されている。城壁内に入り南のフォーラム神殿からアントニヌス帝を神格化した神殿、向かいのユピテルのバジリカを通り、ジュピター（ゼウス）ジュノー（ヘラ）ミネルバ（アテナ）の三神を祀ったカピトーリウムの丘へ。

ユステイニアス帝のバジリカにはオリジナルの大理石の説教台が残り、ここからあのモザイクが発見されたのです。

サブラタの守護神は酒と演劇の神バッカス（デオニソス）であり、サブラタ一高い列柱を伴った神殿リーベルパテルの神殿が建てれらたのです。

ローマ浴場跡を抜け、ほぼ完ぺきな姿で残るローマ劇場へ。紀元１８０年に建造され、５，０００人を収容したと言う劇場は、今なお現役で、サマーコンサートなどに利用されているのだとか。舞台に施された神々や俳優、ミュージシャン達のレリーフはオリジナルだと。

背景であるスケーネもステージも観客席も、とても１，８００年以上も前に造られた“遺跡”とはとても思われないほどの素晴らしいものであった。

この舞台の背後にはすぐ近くに地中海が迫っているのである。

この場にると時間の経つのも忘れてしますほどであったが、帰国のためサブラタを後にしたのだった。

しかしながら・・・途中バスのトラブルで空港到着が遅れただけでなく、何とトリポリ発のエミレーツ航空７４７便が大幅に遅れることになってしまった。急ぎ運を天に任せてチュニス経由ドバイへ向かった。

エリア その他の都市(リビア)

ビザンチン帝国のユステイニアス帝時代に作られたモザイク模様が展示されている

クジャクのモチーフ

すぐ脇が地中海

ローマ劇場

５，０００人も収容できたと言う、今でも現役でコンサートなどが開かれるのだとのこと

裏側には地中海が広がっている

この旅行記へのコメント （1）

• とらぶらあさん 2016/01/10 11:02:05

  同じ年にリビア旅行していました

  cypresscanadaさま
  初めまして。
  バルセロナでのひったくり未遂の体験記を拝見したところから
  リビア旅行記にたどり着きました。
  私は無精者で旅行記をなかなかＵＰできず、４とらも皆さんの写真を楽しんで
  いるだけで、リビアでの経験も十分には掲載できていません。
  私の目的は「サハラ砂漠でキャンプする」でしたので日程的にベンガジまでは
  行けず、ローマ遺跡はサブラダとレプテイス・マグナだけでした。
  cypresscanadaさまもコメントされているように、旅行者にはカダフィー政権下での人々が貧困や圧制に苦しんでいるようには見えなかったのですが、実際はどうだったのでしょう？
  あの旅行でお世話になったドライバー、キャンプのガイドやコック、同行のポリス
  等皆さんが無事であったのかとても気になっています。
  cypresscanadaさまは個人手配でディープな旅を楽しんでいらっしゃるご様子ですね。
  私ども昨年（やっと）超高齢の母を見送ったのでこれから楽しみたいと思っています。