ほんとの空がある場所【会津若松～福島】 希望という名の光★東北へ‐１

2011/12/09 - 2011/12/10

なにか、忘れてはいけないことがある気がして、東北へ行こうと思った。
あの日から９ヶ月…、福島、宮城、岩手へ。

今、東北に、希望という名の「光」はどれだけあるんだろう？
ひとつでも多く、その「光」を見つけたくて、東北の９つの街を巡る旅に出た。

まずやって来たのは福島県♪
僕にとっては、４年前、一人旅の初期に訪れた思い出の場所。
懐かしい気持ちで、会津若松ではお城へ登ったり、喜多方ではラーメン屋を再訪したり～。
そして旅は福島市へ。
福島には今も、美しいほんとの空はあるだろうか？

「光」を探す東北の旅、福島からスタートです！

エリア 会津若松(福島)

１２月９日。
金曜夜の新宿の街は、たくさんの人で賑わっていた。
煌めくネオンや賑やかな人の波を見ていると、今年日本で大変なことがあったなんて、なんだか嘘のように信じられなくなってくる。
たぶん、あの日のことはすでに過去のこととして、すっかり忘れちゃった人だっているかもしれない。
こうやって少しずつ、忘れられていくのだろうか。
もしかしたら、自分もそのうち？

でもやっぱり、それはよくないな、って。。
だから東北へ行くことにした。
震災から９ヶ月、今の東北の姿を自分の目で見てみたい。
今年、日本で何がおきたのか、しっかりと胸に刻み込むために。
そして、希望の「光」をひとつでも多く見つけられたら。。
今年ラストの旅は、そんな「光」を探す東北の旅…。

…というわけで、今回も夜行バスでスタート！
何度も利用してる新宿駅新南口からだけど、バス乗り場が今年、代々木側に移転したため、ちょっと不便に。。
ここから最初の目的地、会津若松行きのバスに乗車〜。

バスは東北道を北上。
夜行バスは需要があるのか、なんと満席だった。
毎回寝れない夜行バス…、今回はどうにか２時間くらいウトウトできた（笑）。

１２月１０日。
バスは夜明け前の５時過ぎ、会津若松の駅前に到着〜！
お〜、雪が降ってる！！
今回の東北旅は、この会津若松からはじまる。

赤べこがお出迎え♪
僕にとってこの会津若松は思い出深い街。
実は４年前の冬、一人旅を始めたばっかりの頃にやって来たのがこの街だった。
あの頃は、まだ旅の経験もなかったから、緊張しながら旅していたのを思い出す。。
そして、その旅から帰ってきた３日後に、このフォートラに登録してブログを始めたんだった。
だから、僕にとってはひとつの原点ともいえる旅をした街が、この会津若松。
思い出の街を、４年ぶりに訪問〜。

あっ、あかべぇのストラップ！
そうそう、これを４年前の旅ではお土産に買ったんだった♪
これ可愛いので、今も部屋の隅に飾ってる（笑）。

６時半に駅構内の立ち食いそばの店がオープン〜。
ここで朝食。
ニシンの天ぷらそばを頂く！
会津にはいろんなものを天ぷらにして食べる習慣があるらしい。
このニシンの天ぷらもほっこりした食感で美味しい♪

駅前にある白虎隊士の像！
ようやく外が明るくなったので、そろそろ街歩きをはじめよう〜。
今回は４年前の旅の記憶を辿りつつ、街を散策してみることにした。

♪マル・マル・モリ・モリ、みんな食べるよ〜。
芦田愛菜ちゃん、いそうな？？
しかも創業１００年ってのがすごい（笑）。

街を歩くと、神社の鳥居が少し傾いてたり、信号が曲がってたりする。
震災のとき会津若松は震度５強だったけど、これも地震の影響なのかな？
でもなんといっても会津若松にとって一番の被害は原発事故による風評被害だと思う。
修学旅行が多く取り止めになるなど、事故後、会津若松の観光客は大きく減少した。
きっと今年は大変な一年だっただろう〜、と思う会津若松。
そんなことも少し意識しつつ、街を散策。

２０１３年のＮＨＫ大河ドラマは「八重の桜」に決定〜。
綾瀬はるか主演で、新島八重の生涯が描かれる。
会津出身の八重は、戊辰戦争のとき男装して銃を持ち奮戦した、幕末のジャンヌ・ダルクとも呼ばれる女性。
きっとこれから、ドラマの影響で会津若松の街も注目されていくと思う♪

あ〜っ、ここは！
４年前の旅で泊まった、ホテル大阪屋だ〜！
あの頃はホテルにチェックインするだけでもどきどきだったっけ（笑）。

七日町通りを歩く。
そう、４年前もこうして、この道で朝の散歩をしたんだった。
かつては会津一の賑わいだった場所らしく、蔵造りの店や洋館が並ぶ。

幸福の黄色いハンカチ？？
山田洋次監督の作品だけど、どうやらコンビを組んだカメラマンが会津出身という縁があるみたい。
隣の新聞店は「幸せの黄色いかわら版」。

これはＪＲ只見線の線路。
４年前はこの列車に乗って、新潟の方へ抜けたんだった。。
今、只見線は７月の豪雨の影響で一部区間が不通。
日本って災害が多いよなぁ、とつくづく実感。

で、七日町駅！
駅舎も可愛いし、駅の中にカフェがあったりする。
ちょうど列車が来て、通学する高校生達が降りてきたところだった。

駅のすぐ近くには阿弥陀寺がある。
左は御三階という鶴ヶ城から移築された建物で、外から見ると３階だけど、内部は４層、という変わった建物。
境内には戊辰戦争の戦死者や新撰組の斎藤一の墓もある。

七日町通りには会津らしく、絵ろうそくの店も。
他にも酒蔵があったり、漆器店があったり。
ただ朝早すぎて、どの店も開いてなかった…（笑）。

がんばんべえ！
会津若松にはあちこちに赤べこが♪

つづいては、野口英世青春通りへ！
この建物は野口が１５歳のときにやけどをした手の手術を受けた旧会陽医院。
野口は医学の素晴らしさに感動し、この医院の書生となり、医学の基礎を学んだ。

野口英世の銅像。
ここには「忍耐」の二文字が。
忍耐…、今こうして見ると、メッセージ性を感じちゃうなぁ。。

若松栄町教会。
ここは野口英世が洗礼を受けた教会。
小さい教会なんだけど、建物の造りが可愛らしくて素敵な教会♪

会津若松は福島第一原発がある大熊町の住民の集団避難先。
今、この教会は、大熊町の子供達の託児所として利用されている。
きっと子供達も慣れない土地で大変だろうなぁ、って。
浜通りと違って、会津は雪国だし…。
今年のクリスマス、避難している子供達にも笑顔が溢れますように〜、と可愛いリースを見ながら願う★

ここは会津若松市の庁舎なんだけど、大熊町の役場の出張所もここにある。
同じ福島県内に人が普通に立ち入れない場所があるってことが、なんか信じられないな…。

そして、鶴ヶ城へ！
やっぱり会津若松といえば、ここでしょ♪
戊辰戦争での籠城戦で有名な鶴ヶ城。
４年ぶりだ〜、懐かしい、懐かしすぎる…。

今年はこの鶴ヶ城、天守閣の瓦が黒から赤に変わった！
震災がおきた３月、幕末当時の赤瓦へと葺き替えが完了し、リニューアル。
現存するものとしては、全国唯一の赤瓦の天守閣になった♪
印象としては、赤瓦になったことで、柔らかくて暖かい女性的な感じになったかな〜と思う。
せっかくリニューアルしたのに風評被害…って、ぜひたくさんの人に来てほしい〜。

天守閣の中へは前回入ったし、今回はいいかな？と思ったけど、これもちょっとした支援になるかも、と思って今回も入ることに。
大人４００円。
僕が朝一番の観光客だったようで、チケット切るお兄さんが慌てて飛んできてくれた…（笑）。

天守閣の中は展示室になっていて、お城や会津の文化について知ることができる。
おぉ、こっちも赤瓦！

会津の伝統的な郷土料理、こづゆ。
ホタテの貝柱をダシにして、サトイモやニンジン、しらたきが入ってる。
４年前の旅では、このこづゆがどうしても食べたくて、なぜかスナックへ入っちゃったんだった。。
あのママさんとカウンター越し…って、場違いな感じを今も覚えてる（笑）。
でもママさん、最後に「また来てくださいね〜」なんて言ってくれて。
今となってはいい思い出。。

銃を実際に持ってみよう〜。
かなり重い！！
他にも着物を着て撮影とかもできるようで、いろいろ楽しめる天守閣になってる。

絵ろうそく。
鮮やかな色使いが綺麗♪

そして天守閣のてっぺんからは３６０度の眺望が楽しめる〜。
白く雪化粧した街には静寂が漂う…。
この同じ福島県内に世界中から注目を集める原発事故の現場があるなんて、とても思えない。
この街から約１００ｋｍ離れた福島第一原発。
事故の収束宣言まで出ちゃったけど…、でもこの街に避難している大熊町の住民にとってはまだなにも収束していない。。
きっとこれからも、長期的な避難がつづく現実。
この街にも、いろんな人々の思いがそれぞれあるんだろうなぁ…。

それにしても、遠くの山々が美しい。
雪国の空気ってなんか澄み切ってる気がしていいな〜。

あっちが白虎隊自刃の地として知られる飯盛山かな？
城下町が燃えているのを見て城が落ちたものと錯覚し、隊士達が切腹したという、悲劇の山。
今回は時間がないので行かないけど、飯盛山はさざえ堂がなかなか面白いのでオススメ。

土産屋にはあかべぇグッズがいっぱい〜！
この単純でわかりやすい顔が可愛らしい（笑）。
せっかくだし今回もなにか買おう…ということで、あかべぇのハンカチを買ってみた♪

会津若松といえば、サンボマスターの山口隆さんの出身地だけど、なんといっても最近は猪苗代湖ズが有名！
♪Ｉ ｌｏｖｅ ｙｏｕ ｂａｂｙ 野馬追い〜
　Ｉ ｎｅｅｄ ｙｏｕ ｂａｂｙ 赤べこ〜
　Ｉ ｗａｎｔ ｙｏｕ ｂａｂｙ 鶴ヶ城〜
　ふくしまが好き〜！

つづいてやって来たのは、天寧寺にある近藤勇の墓！
別に僕は新撰組ファンとかじゃないんだけど、ここも４年前の旅で訪れた場所。
そのとき、記帳ノートに短いメッセージを書いたのを覚えてる。
もしかしたら、そのノートが今も残ってるかもしれない…と思って、それを見たくて行くことにした。

こんな山道みたいなところを歩いていく〜。
確か４年前はすでに積雪があって、歩くのも大変だった気が…。
中学生達が山道を走っていて、「こんにちは〜」と挨拶してくれた。

着いた〜、ここが近藤勇の墓だ。
何も変わらず、山道の途中にぽつんとあった。
土方歳三が建立させたといわれるお墓。
ここから会津若松の街を見守っているような、そんなふうにも見える。

そしてお墓の横にはたくさんの記帳ノートが！
けれど、残念ながら、僕の記述があるはずの２００８年１月分のノートはなかった。
たぶん、誰かが持って帰っちゃったんだろう〜。
まあ、４年前に寒い中凍える手で書いた自分の字を見るのもなんかこわかったので、よかったけど…（笑）。

ノートにはいろんな人がそれぞれの思いを書いている。
最新の記述が８日前だったから、そんなにたくさんの人が来る場所ではないのかも。
今回も記念に、メッセージを書いていくことに♪
最後に、「福島の復興を願っています」と付け加えておいた。
次にここに来るときには、ノート残ってるかなぁ。

周遊バスのハイカラさんで駅へ戻る〜。
会津ではもうひとつ、行きたい街があった。
それが喜多方♪
喜多方もまた、４年前の旅で訪れた思い出の街。

ＪＲ磐越西線に乗車〜。
ＳＬも走る磐越西線だけど、ローカル線っぽい普通の列車で。

田園風景を見ながら、１５分ほどで喜多方駅に到着！
駅には震災の復興応援ツリーが。
こういうの見ると、福島はひとつなんだなぁと実感。

この応援ツリー、遊び心いっぱいで面白い。
飾り付けはラーメン…（笑）。

ツリーに託された、たくさんの復興への願いやメッセージ。
こういうちょっとしたことでも、地元の人や観光客も笑顔になったり、心が和んだり。
こうやって優しい気持ちがたくさん広がっていくといいな、って思う♪

来年こそダイエット。
…って、復興関係ないじゃん（笑）。
とっても私的なこと？？
まあきっと、こういう大らかさも復興には大切なのだ、うん。

喜多方といえば蔵の街…、だから駅も蔵をイメージした造り。
そろそろ昼食の時間、ここはやっぱラーメンでしょ♪
４年前に行った食堂なまえ、というラーメン屋を再訪することにした。
老夫婦と息子さんでやってる小さなお店で、ラーメンも店の雰囲気も気持ちがホッとするような感じだった。
僕がジャケットを着ないでそのまま出ようとしたら、おじいさんが会津弁で「寒いから着ていきんしゃい」と言ってくれたのを今も覚えてる。
あの老夫婦は元気だろうか？
風評被害で影響は出てないかな？

喜多方には約１２０軒のラーメン屋があって、人口比では日本一ラーメン屋が多い街！といわれる。
食堂なまえは、大通りからはずれた、静かな住宅街の先にある〜。

あった〜、ここが食堂なまえ！
なんと、入りきれずに待ってる人までいた！！
駐車場の車のナンバーを見ると、名古屋とか練馬とか、遠くから来てる人も多い。
なんだか、自分のことのように嬉しかった。
風評被害で客が少なくなってるんじゃ…とか不安だったけど、むしろ４年前に来たときより賑わってた。
ほんと、よかった〜。。

席が空いたので、入店。
４年前と変わらず、おじいさんもおばあさんも息子さんもいた。
おじいさんは奥でラーメンを作っていて、おばあさんは運んだり会計をしたりと忙しそう。
この田舎っぽい素朴な感じがたまらない♪

４年前と同じように、極太手打ちラーメンを頂く！
喜多方ラーメンは麺が太いけど、ここのラーメンはとりわけ太い！！
まるでうどんみたい〜。
味は変わらず絶品だった♪
懐かしさを感じさせる優しい味。

こんな感じで（笑）。
ごちそうさまでした！
忙しそうなおばあさんに５２０円を渡した。
またいつか来たいな。

少し時間があったので、蔵の街並みを散策。
このあたりは菅原町といって、昔から漆塗りの職人が多く住む地域。
今もあちこちに立派な蔵が残っている〜。

ふつうに家の庭に蔵があったり。
前に行った栃木市の街並みにちょっと似てるなぁと思った。

路地裏に入ると、田んぼがあった。
今は福島県産のお米というだけで避けられちゃう時代。
農家の人も大変な思いをしてるんじゃないかな…。
そういう意味では、きっとここも被災地なんだろうって、事故の影響の大きさを実感する。

会津若松へ戻る列車は、可愛いあかべぇの列車♪
車内は帰りの高校生達で賑わってた。

サンタの帽子をかぶったあかべぇ！
顔が赤いからいまいちわかりづらい…（笑）。

会津若松から次に目指すのは仙台。
けれど、途中の福島市に立ち寄って行くことにした。
報道を見ると、県内でも中通りは比較的放射線量が高い値を示していることがわかるけど、そのなかでも福島市はわりと高い値が出る街だ。
僕はこの放射線量がどれほどのものなのかよくは知らないけど、福島市からは自主避難をする人も多いという。
そんな福島の街が今、どんな感じなのか、実際の街の状況を少し見てみたかった。

会津若松から福島までバスで１６００円。
バスは磐越道から東北道へ。
今は福島、宮城、岩手の高速道路は一般車も無料！

中通りには青空が広がっていた。
雲に隠れてるけど、あっちが安達太良山かな？
有名な高村光太郎の「智恵子抄」の一節を思い出す。
福島に生まれた妻・智恵子は、東京に馴染むことができず、故郷を思う。

「智恵子は東京に空がないと言ふ、
　ほんとの空が見たいと言ふ。（中略）
　智恵子は遠くを見ながら言ふ。
　阿多多羅山の上に
　毎日出てゐる青い空が
　智恵子のほんとの空だといふ」

阿多多羅山というのは、現在の安達太良山のこと。
確かに美しく澄み切った、綺麗な青い空だなぁ。

そして福島駅前に到着！
会津若松から１時間半くらいだった。
会津から来るとあったかく感じる〜。

とりあえず福島駅の周りを散策してみた。
福島の街はいたって普通だった。
カップルは楽しそうに語り合い、おばあさん達は世間話をして、子供達は美味しそうにアイスクリームを食べていた。
とくにマスクをしている子が多いとかそういうこともまったくない。
駅ビルのデパートはクリスマスを前にたくさんの人で賑わっていた。
ニュースで見る福島市のイメージと違って、実際の街は平和そのものだった。
とりあえず、なんかちょっとホッとした。。

街のあちこちに「がんばろう！福島」ののぼりがある。
それと、これは歳末たすけあいだからなのか、街角で托鉢をしているお坊さんがやけに多い。
それぞれの交差点ごとに立ってたりする。

駅前のイルミと合わせた、星に願いを…☆キャンペーン。
復興への願いを星のステッカーに込めるもの。
福島の人達の復興への思いが書かれていた〜。

嵐のコンサートに行く。
…って、だから復興関係ないってば（笑）。
いや、でもこれでいいんだ〜と思う。
福島の人だって、いつまでも原発事故のことばっかり考えてるわけにもいかない。
そこにはふつうの日常があって、ふつうの夢や希望がある。
この福島でそういうふつうの夢を追っていくことが大切なんだろう〜。

福島からのメッセージ。
一人一人の願いが、叶いますように…☆

さらに福島の街の今を見てみることにした。
いまだに街にはこんな看板があった。
「公園の利用は、１日あたり、１時間程度としてください」
子供も読めるように振り仮名まで振ってある。
一見するとなんの変哲もない街なんだけど、ところどころに原発事故の影響。

コープがあったので覗いてみた。
さすがに売っている米の多くが福島県産のコシヒカリやひとめぼれだ。
よく売れているのは新潟県魚沼産のコシヒカリ。

野菜も多くが二本松や本宮など、福島県産だ。
ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、ダイコン…。
関東だったらもし福島産のものが買いたくなけば他の産地のものを買えばいいけど、ここだとそういう選択ができない。
やはり福島の人にとって福島で生産された食べ物は身近なもの。。
覗かせてもらったので、福島産のりんごジュースを買って帰った。

近くの新浜公園へ行ってみる。
ここは事故後の４月、国の基準を超える放射線量が検出されて、一時利用制限がおこなわれた公園だ。
今はその制限は解除されてる。
…けれど、子供の姿はなかった。
そのかわり、公園では中学生達が自由に遊んでいた。

福島県庁へ。
停まっているのは自衛隊の災害派遣の車かな？

県庁の隣には紅葉山公園がある。
昔は福島城の二の丸庭園だった場所。
文部科学省のモニタリングポストがある紅葉山局というのは、この辺のことなのかなぁ。。

公園を抜けると、そこは阿武隈川だった。
阿武隈川は太平洋へと注ぐ、東北で２番目に長い川。
夕暮れの川の流れは穏やか〜。

川の向こうは渡利地区だ。
渡利は春に観光客で賑わう花見山公園があることで有名だけど、なんといっても最近は市内でもとくに放射線量が高い地域として大きく報道された。
渡利には、国が定める年間２０ミリシーベルトを大きく上回る放射線量が検出されるホットスポットが多く点在する。
裏に弁天山がある影響なのか、除染しても雨が降るたびに線量が上がっていく、という。
最近も、渡利の米から基準を超える放射性物質が検出されて、出荷が停止されている。
一時、特定避難勧奨地点への指定が検討されたけど、結局見送られることになった。
それにしても、こんなに市街地から近い場所なんだ…。

その渡利を、少し歩いてみた。
渡利はごく普通の住宅街だった。
確かに、除染作業をしたのか、庭の土が大きく掘り返されてる家とかもある。
ただあとは普通の街。
犬の散歩してるおじさんがいたり、美容院では若い女性が髪を切ってもらっていた。
専門学校からは学生の楽しそうな笑い声が聞こえてくる。

少し人通りが少ないかなぁ、という気はするけど、元々そうだったのかもしれないし、これが自主避難してる人が多いからかどうかは断定できない。
どこまで歩いても普通の街…。

帰り道、自転車に乗った２人の小学生の男の子と擦れ違った。
ただ歩いただけでは、他の街と何がどう違うのかわからない…。
とにかくこの街では今も、多くの人が日常の生活を送っている。
でも街の人々の気持ちの中には、僕が気付けなかった不安がたくさんあるんだろうなぁ、って。
自分がもしこの街に住んでいたらどうするだろう？
そしてもし、子供がいたら？
他人事じゃなくて、自分のことに置き換えて考えることが大切なんだ…って実感した。

太陽が安達太良山へと沈んでいく。
４年ぶりに旅した福島。
やっぱり自分にとって福島は思い出の場所だし、今回新しい思い出もできた。
だから、猪苗代湖ズじゃないけど、素直に言える。
ふくしまが好き…♪

空は美しい青に染まっていた。
福島の空は汚れてしまったのだろうか？
僕にはよくわからない。
でも目に映る福島の空は、４年前と同じで、どこまでも美しい、ほんとの空だった。

この旅行記へのコメント （18）

• ぺでぃまるさん 2012/03/20 13:08:44

  いい！

  がりさん、はじめまして。ぺでぃまると申します。
  
  読みやすい文章の中に、がりさんの福島への優しさや想いが伝わってきました。
  がりさんのタイトルからグッと来て、ミスチルのHANABIの歌詞の
  
  決して掴まえることのできない
  花火のような光だとしたって
  もう一回 もう一回
  もう一回 もう一回
  僕はこの手を伸ばしたい
  誰も皆 悲しみを抱いてる
  だけど素敵な明日を願っている
  
  のくだりでジーンとしたのを思い出しました。
  忘れてはいけないあの日から1年が経過しましたが、いつまでも素晴らしい福島であってほしいですね。
  
  　ぺでぃまる

  がりさん からの返信 2012/03/20 22:57:43

  RE: いい！

  ぺでぃまるさん、はじめまして！
  旅行記読んでいただき、ありがとうございます♪
  
  > 読みやすい文章の中に、がりさんの福島への優しさや想いが伝わってきました。
  
  僕にとって、初めて泊まりがけの一人旅をしたのが福島でした。
  なので、すごく思い出深い、大好きな場所なんです。
  あの頃となにも変わらない雪景色や青空がありました。
  震災でいろいろ変わってしまった福島だけど、美しい福島はそのままでした。
  福島はほんとはこんなに美しい場所なんだって、世界の方にも教えたいですね〜。
  
  ぺでぃまるさん、ミスチル好きですか？
  僕は「Ｓｉｇｎ」とか「ＧＩＦＴ」とか好きです。
  最近どちらもＣＭで流れてるので、思わず口ずさんでしまいます♪

  ぺでぃまるさん からの返信 2012/03/21 01:41:16

  RE: RE: いい！

  思い入れのある場所ってありますよね。
  いつか広島や長崎のように復興してほしいですよね。
  
  ミスチル好きですね〜。何より歌詞！
  Signもいいですよね♪住友生命のCMの子どもの無邪気な笑顔を見つつ、後ろに流れる歌を聞くとグッときます。
  子どもを持つ親なんだなと再認識します。
  
  東北のみんなが笑顔になれる日が早く来ますように。
  
  　ぺでぃまる

• Yattokame!さん 2012/01/25 03:05:27

  会津

  がりさん
  
  こんばんは。
  
  会津は、かつてこの土地が経てきた歴史の物語をあれこれ想像させる街並みや文物が残っていて、行ってみたい土地ですね。地震のあった後、一度旅行に行こうと思ったのですが、社内の異動があって忙しくなり週末は体を休ませるばかりになって国内の旅行に出かける機会がなくなって、そのままになってしまっているのが残念です。
  
  がりさんのように希望という名の光を探しに行く旅行に行ってみたいですね。
  
  Yattokame!

  がりさん からの返信 2012/01/26 23:19:28

  RE: 会津

  Yattokame!さん、こんばんは〜。
  東北旅行記、読んでいただき、ありがとうございます！
  
  > 会津は、かつてこの土地が経てきた歴史の物語をあれこれ想像させる街並みや文物が残っていて、行ってみたい土地ですね。
  
  会津若松、いい街ですよね。
  七日町の街並みや鶴ヶ城など、歴史を感じさせる街です。
  なにより会津若松は、街全体が小ぢんまりしていて、見所が集まってるので街歩きが楽しいです♪
  会津へは２度行ってるけど、どちらも冬。
  だから僕の会津のイメージは、いつも雪景色なんです〜。
  寒いの苦手なのですが、たまにふとしたときに、雪景色を見たいなぁと思うこと、ありますね。
  会津の雪景色は山々も綺麗で、見てると気持ちが癒されます。
  
  > がりさんのように希望という名の光を探しに行く旅行に行ってみたいですね。
  
  これから、春の東北もまたいいですね。
  東北へ旅行に行くのって、ほんのちょっとしたことだけど、それも支援につながる…と思うんです。
  お金を落とすという意味もあるし、人が集まることで街に賑わいが生まれる、ということも。
  ぜひ、Yattokame!さんも、東北へ旅行に行かれてみてください！
  
  それにしても、Yattokame!さんはキューバまで行かれたようで、すごいですね。
  ラテンの雰囲気がほんとに楽しそう♪
  去年の世界陸上観戦のときに出会ったジャマイカの人の陽気さに驚きましたが、キューバの人もそんな感じですね。
  旅はやっぱり人間の面白さ…という気がするので、キューバの人の豊かさが描かれたYattokame!さんの旅行記、魅力を感じました。
  中南米もいいなぁ。。

• 白い華さん 2012/01/01 10:35:18

  私も、「　「東北支援！の　旅」ーーー　再び」　に　なりそう〜。

  明けまして　おめでとう御座います。
  がりさん、　今年も　よろしくお願いします。
  
  さて、東北地方・・・は、昨年、「未曾有の　大震災。そして、原発事故」に　見舞われて、今も・・・苦しんでいますよね〜。
  特に、いつ・・・終わるのか〜？　解らない！　福島県・・・は、　心配！になります。
  
  会津若松は、　昨年、春・・・
  私も、「観光　支援」の　つもり・・・で　参りました。
  旅館！の　サービスや　食事！が　値段・・・に　そぐわない！内容・・・で　しばらく、　頭・・・に　きていた！私。　（笑）
  その頃・・・も、旅館には、　大熊町の　皆様！が　滞在して・・・おりました。
  まだ、　続いて・・・帰れない！状況・・・なんですね〜。
  
  若松！　七日町通り・・・、レトロ！な　町並み。　
  いいですよねぇ〜。
  すっかり、会津若松・ファン！に　なっていしまった・・・私です。
  
  そんな・・・会津！も、白雪・・・に　包まれて、
  また、違った！風情・・・が　漂いますね〜。（♪）
  
  そして、喜多方。　福島。と、　北上〜。。。
  宮城　「仙台」・・・に　降り立った！がりさん。
  此処！は、　やっぱり、この　季節！は、　『　光の　ページェント　』　が、華やか！・・・ですよね〜。
  
  オシャレ！な　ホテル・ステイ・・・を　楽しみながら、
  名物料理！　牛タン・・・を　ほおばり、「復興を　遂げつつある！　仙台の　街並み」　を　満喫。
  賑わう！　仙台・・・の　都会。の　顔。に、
  チョット、ホッ！と　いたしますね〜。
  
  実は、我が家！の　旦那様・・・が、
  「せっかく、新車！で　行くんだ〜。と、企んでいる・・・のが、　
  今月、　1月下旬・・・の　東北旅行。
  高速・東北道・・・も、無料。ですし、
  
  チョット、スタッドレス・タイヤも　取り付けた。ので、
  「東北　支援！」　を　兼ねて、考えて・・・いるんです。
  
  ２００７年　１１月・・・、旦那様が　サラリーマンの時、
  仙台に、２，３ヶ月間・・・おりまして、　
  私も、「５日間の　日程！で　仙台方面・・・を　旅しよう」。と、　思っていたの。
  そしたら、　予期せぬ・・・１１月の　大雪。で、仙台入り！が　不可能・・・に〜〜。
  
  よって、５日間・・・を、　
  「お天気　全部！晴れ　確定」の　「伊勢志摩。名古屋。犬山　５日間・・・の　自由旅行！の　女一人旅」に　急遽！変更〜。（♪）
  
  実は、この・・・「伊勢志摩の　旅」・・・。
  主人は、今・・・も　知らない！ンですよ〜。　（笑）
  まさか、奥様！が　ひとり、　の〜んびり！　
  伊勢志摩・・・を　「網羅・・・　旅」　している・・・とは〜〜っ。（♪）
  
  今度、旦那様に、「伊勢志摩」の　旅！　を　誘われたら、
  かなり・・・観光地！は、　回りきってしまい、　「言えない！けど、　テンション・・・は、下がりそう。な　私・・・」（汗）
  
  まぁ〜、冬の　東北・・・。
  まだ、どこを　回る・・・か、考え中。なので、
  いろいろ、がりさんの　旅行記！も　拝見！させて・・・いただきますね。
  　　　　今年も　ヨロシクお願いします。
  

  がりさん からの返信 2012/01/02 01:14:50

  RE: 私も、「　「東北支援！の　旅」ーーー　再び」　に　なりそう〜。

  白い華さん！
  あけましておめでとうございます♪
  どんなお正月をお過ごしでしょうか？
  
  僕は今日は毎年恒例の、明治神宮へ初詣に行ってきました！
  参道を歩きながら、また新しい一年が始まるんだなぁ、と実感。
  そしてこれも恒例の、旅行安全のお守りを購入〜（笑）。
  明治神宮の旅行安全御守、なんだか小さなパスポートみたいなデザインで可愛いんです。
  今年はこのお守りを持って、どこへ行くことになるんだろう？？
  
  先月の東北の旅。
  やはり震災のことや復興のことを意識しながらの旅になりました。
  昨日の紅白も、印象に残ったのは石巻から中継した長渕剛さん。
  照明やカメラワークが本当に美しかったし、長渕さんのメッセージは胸に迫るものだった。
  僕はけっこう紅白好きなのですが、今回の紅白はここ数年では一番良かったのでは〜？と思いましたね。
  投票は紅組に入れときましたけど（笑）。
  
  > 実は、我が家！の　旦那様・・・が、
  > 「せっかく、新車！で　行くんだ〜。と、企んでいる・・・のが、　
  > 今月、　1月下旬・・・の　東北旅行。
  
  白い華さんも東北へ行かれるのですね〜♪
  ３月いっぱいまでの高速無料化は嬉しいですよね。
  僕は今回は宮城や岩手ではあまり観光地っぽい所へは行かなかったかも。。
  沿岸部の街は観光客の受け入れ態勢も様々な感じでした。
  僕が行った街では、塩竈は観光に何も問題ない状況でしたし、気仙沼は少しずつ観光客が戻ってきていますが、陸前高田はとてもそれどころではない状況だと思いました。
  それでも奇跡の一本松を見に訪れる人、けっこういるんですけどね。
  
  でも東北のどこへ行くにしても、旅をしてそれが支援につながる…っていいことだと思うんです。
  忘れ去ってしまうことが一番よくない、って。
  
  白い華さんの東北の旅…、素敵な旅になるといいですね〜。
  あっ、韓国も計画してるんでしょうか？
  僕はまだ次の海外は未定…。
  今日、初詣の帰りに地球の歩き方を何冊か立ち読みしたりして、旅先を迷ってます（笑）。
  
  今年もどうぞ、よろしくお願いします♪

• わんぱく大将さん 2011/12/26 00:44:00

  でたり、入ったりと

  がりさん
  
  このとこと、出たり、入ったり、ご挨拶もせず失礼致しました。
  この旅行記をみていて、スペイン＋日本のさるところの社長さんが、思いきって夏に東北にボランティアにいったと言う話を思い出しました。
  彼女、その手てのプロではないけど、縁の下にはいった土砂を取りだ作業をしたといってましたね。　まだまだ、目途はついていないと。
  でも、後退はしていない、と思います。早く東北にも春がきてほしいですね。
  
  　大将

  がりさん からの返信 2011/12/26 23:04:56

  RE: でたり、入ったりと

  大将さん、こんばんは。
  いつもありがとうございます♪
  いや、こちらこそ、出たり入ったりしてましたよ（笑）。
  
  東北の被災地にとって、ボランティアの助けは本当に大きいと思います。
  津波の被災地では瓦礫の撤去が進み、何もない更地のような光景が広がっていました。
  そしてそこに生える雑草。
  これだけの月日が過ぎたんだなぁ、と実感しましたね。
  
  > でも、後退はしていない、と思います。早く東北にも春がきてほしいですね。
  
  気仙沼では復興の屋台村ができるなど、ほんの少しずつ光が見えてきてるように感じました。
  本当の復興までは長い年月がかかるだろうけど、復興を目指す東北を応援していきたいですね♪
  
  今年の春は震災とともに訪れました。
  来年の春は、穏やかな明るい春であってほしいですね。

  わんぱく大将さん からの返信 2011/12/27 06:37:59

  RE: RE: でたり、入ったりと

  > 大将さん、こんばんは。
  > いつもありがとうございます♪
  > いや、こちらこそ、出たり入ったりしてましたよ（笑）。
  >
  > 東北の被災地にとって、ボランティアの助けは本当に大きいと思います。
  > 津波の被災地では瓦礫の撤去が進み、何もない更地のような光景が広がっていました。
  > そしてそこに生える雑草。
  > これだけの月日が過ぎたんだなぁ、と実感しましたね。
  >
  > > でも、後退はしていない、と思います。早く東北にも春がきてほしいですね。
  >
  > 気仙沼では復興の屋台村ができるなど、ほんの少しずつ光が見えてきてるように感じました。
  > 本当の復興までは長い年月がかかるだろうけど、復興を目指す東北を応援していきたいですね♪
  >
  > 今年の春は震災とともに訪れました。
  > 来年の春は、穏やかな明るい春であってほしいですね。
  
  がりさん
  
  ご丁寧に返信を有難うございました。　　そうですか、沢木氏から。
  沢木さんと言えば、ロンドンで働いてた頃、いくつかの日本語のフリ―ペーパーをもらっていて。で、沢木さんのコラムのコ―ナがありまして、毎回楽しみに読ませていただいておりました。印象に残ってるのが、（ちょっと間違ってるかもしれませんが）スペインで列車に乗られた時に、前に眩しいくらいの足をのばす、
  女性たちが座られ、でも、彼はスペイン語が得意ではなく？、挨拶位の会話で終わったと。　学生の時に、クラブに入るのに、彼の父上の忠告も訊かず、たしか剣道をされたとか。　テニスだったら、年行ってもできると言われたが、そんなことは訊かず、剣道部に（たしか？）　で、大学で語学専攻の時に、スペイン語にしなかったということだったかな？　父親が、将来スペインに行って、素敵なスペイン女性と列車で向い合せになって、スペイン語を習得しといたおかげで話しがはずみ、というふうにいってくれてたら、やっていたかも？だったか、最後は憶えていないですが。。。　　でも、毎回、おもしろかったのは確かです。やあ、いいですね。最高のクリスマス　プレゼントですよ。
  
  　大将

• エンリケさん 2011/12/23 00:21:08

  今までと変わらない福島の青い空

  がりさん
  
  こんばんは。今年最後の東北旅行、拝見しております。
  
  思い出の地でもある雪化粧をした会津若松、人々の平穏な日常がある美しい夕空の福島と、どれも素敵な写真で、原発事故の被害に思いを寄せる美しい文章とともにがりさんの心遣いが伝わってきますね！
  
  実はわたしの友人も被災地の復興支援のためのとある仕事で福島市内で働いているのですが、実際働いている人の雰囲気はテレビで報道されているような深刻なものばかりではないと言っていました。
  
  よく“風評被害”と言いますが、やっぱりメディアの影響は大きいんだなと改めて気付かされましたね。
  
  確かに、目に見えない放射能の影響など心配すればきりがないですが、そこでがんばって働いて暮らしている人のことを考えると、ヘンに周りが騒いだり気にしたりするのもどうかと思いました。
  
  とは言ってもどうしても考えてしまいますけどね・・・。
  早くこうした状態が“空気”みたいになればいいのかもしれませんが、そういうと“無神経だ”と言われたりしてこれまた難しいですね。
  
  これからもいろいろと考えさせられる旅になるのでしょうか。
  続きの宮城、岩手編も楽しみにしています！

  がりさん からの返信 2011/12/24 00:40:34

  RE: 今までと変わらない福島の青い空

  エンリケさん、こんばんは！
  いつもありがとうございます♪
  
  ４年ぶりに行った思い出の福島でしたが、目で見る限り、街は平穏に見えました。
  なんとなく事故後の福島には重く暗いイメージを抱いていたのですが、実際の福島は笑顔があちこちに見られる明るい街でした。
  原発事故があっても、みんなそれぞれに、学校へ行ったり、仕事をしたり、遊んだり、変わらない日常がある。
  だから福島の人にとって原発事故は、誰にでもある日常の中の不安や悩みのひとつに過ぎないのかもしれない…と感じましたね。
  これから放射能の問題はまだまだ続くでしょうが、なんとか少しでもいい方向に進んでほしいですね。。
  
  > よく“風評被害”と言いますが、やっぱりメディアの影響は大きいんだなと改めて気付かされましたね。
  
  メディアはどうしても、わかりやすさを求めるから、偏った報道になりがちですよね。
  たとえばよくニュースで「被災地の気仙沼市では…」とか言いますが、これもちょっと誤解されやすい気がするんです。
  確かに気仙沼は被災地だけれど、気仙沼でも山側の地域は津波の被害がなくて、そういう意味ではそこは被災していない。
  なんとなく街全体が被災したようなイメージをもっていたので、被災しなかった地域も多いというのは、行って初めて気付けたことでした。
  今回の震災では原発事故を含め、メディアをどこまで信用していいのか…と考えることも多かったですね。
  ほんとにいろいろなことを考えさせられた一年だったと思います。
  
  気付けばもう、クリスマスですね〜。
  今年は家族の絆を大切に…、家ナカ派が多いんだとか。
  僕もそんな感じです（笑）。
  
  エンリケさんも、素敵なクリスマスをお過ごしください！

• ニッキーさん 2011/12/21 13:01:38

  福島の空

  がりさん、東北旅行記いよいよ始まりましたね。
  
  震災を忘れないため、自分の目で見てみるための東北への旅、そういう旅もありますね。がりさんの旅行記で私も一緒にしかと見させていただきます。
  
  ところで一部は４年前の自分の足跡をたどってみる旅でもあったんですね。喜多方の、４年前の思い出の食堂が繁盛していて良かった！東北から観光客の足が遠のくんじゃないかと心配な中、遠くからもお客さんが来ているみたいでほっとしますね。４年ぶりの極太ラーメンも温かそうです。
  
  智恵子抄、ずっと昔に読みました。「レモン哀歌」とかいくつかは覚えています。智恵子って福島の出身だったんですね。「智恵子は東京に空がないと言ふ」これも覚えています。そうかぁ、智恵子は福島の空と比べていたんですね。
  
  福島の空はきれいで何も変わっていないのに、日本はあの日を境に大きく変わってしまいました。日常を取り戻したかのように見えても、震災のことは忘れません。あの日の報道で見た恐ろしい光景。その後の放射能の恐怖。すべての番組とコマーシャルが消えて毎日報道一色となったテレビ。店頭から商品が消える。世界中から寄せられた支援。あんなことは金輪際なかったこと。歴史的異常事態が日本で起きたんですもの。一瞬にして消えた多くの命。今なお続く放射能の心配と避難生活。私も決して忘れません。
  
  そしてこんな時には明るさも必要ですよね。ダイエットや嵐のコンサートの願いに吹き出しながらも、そういう元気が大切って思いました。
  
  ニッキー

  がりさん からの返信 2011/12/22 01:33:53

  RE: 福島の空

  ニッキーさん、こんばんは！
  いつもありがとうございます♪
  
  > 震災を忘れないため、自分の目で見てみるための東北への旅、そういう旅もありますね。
  
  今、ＪＴＢとか旅行会社でも奇跡の一本松を見るツアーとか出てきてるんですよね。
  被災地へそういう形で行くことについては、無神経じゃないかとか、たぶんそういう意見もあると思うんです。
  ただ僕としては、最低限のマナーを守った観光であれば、行っていいと思うし、現地の人は歓迎してくれています。
  
  被災地へ行って、広島の原爆ドームを思い出しましたね。
  負の遺産を見て、そこから何かを感じたり学んだりする…というところが共通しています。
  たとえば気仙沼に行くと、海から離れた陸上に大きな漁船が打ち上げられていて…。
  それを保存するか撤去するかは、住民の間でも意見が分かれてるみたいです。
  考えてみれば、原爆ドームも当時は「戦争の記憶を思い出すから」と取り壊しを求める声も多かったんですよね。
  でもそれが今は世界遺産で世界中から観光客が集まる場所になってる、ってすごいです。
  原爆ドームの例をみても、被災地の象徴的な負の遺産は保存するのもいいのかなと思ったのですが、住民感情を考えるとちょっと微妙なところかもしれないですね。
  
  > ところで一部は４年前の自分の足跡をたどってみる旅でもあったんですね。
  
  ４年前、一人旅の初期の頃の旅ですね。
  その頃はほとんど一人旅の経験なんてなかったので、どきどきだったのを思い出します。
  今いちおう、中国縦断の一人旅とかもできるようになったなんて、当時の自分が知ったらびっくりするだろうなぁ（笑）。
  喜多方のラーメン屋は何も変わってなくて、ホッとしました♪
  
  > 福島の空はきれいで何も変わっていないのに、日本はあの日を境に大きく変わってしまいました。
  
  あのときは余震もすごくて、悪化する原発事故に計画停電…、と祈るような気持ちでいたことを思い出します。
  そんな今年もあと１０日。
  なんか早いなぁ…。
  
  日本にとって、来年は明るい一年になるといいなぁと思います！

• 豚のしっぽさん 2011/12/20 07:57:26

  改めて思うこと☆

  そう！
  
  忘れちゃダメですよね！
  
  　
  　　　　　しっぽ

  がりさん からの返信 2011/12/21 00:53:49

  RE: 改めて思うこと☆

  シッポさん、こんばんは！
  いつもありがとうございます♪
  
  まず自分達にできる最低限のことは、忘れないことかなぁ〜と思います。
  たぶん、来年になって、再来年…と、だんだんと震災関連のニュースも少なくなっていくと思うんですよね。
  人はどうしても目新しい新鮮なニュースの方に惹かれちゃうので。
  だから、震災が遠い過去の出来事になっちゃうことが気がかりですね。
  なので、一人一人が忘れないでいること…、が大切なんだなぁ、と。
  
  意見は人それぞれだろうけど、僕は被災地を観光で訪れるのもいいことだと思うんです。
  被災地で実際に見た光景はずっと忘れないだろうし、それが地元の観光復興にもつながっていく。
  本当の復興までは時間かかるだろうけど、観光客もそんな形で復興を支援していけたらいいなぁ…と思います。
  
  シッポさんのＵＳＪのクリスマスツリー、綺麗でした♪
  もう今週末はクリスマスですね〜。
  年に一度だし、クリスマス気分、高めていかないと…。
  シッポさんの旅行記でちょっとクリスマス気分、高まりました（笑）。

• ぽちこさん 2011/12/20 00:52:51

  空はつながっています。

  こんばんは、がりさん(^_^.)
  
  深い！
  今回もいろんな意味でいい旅してますねぇ
  
  あの日から9カ月…そんなにたったんですか…
  まだ焼き付いてますよ〜
  日本人のだれもが傷つき祈った日です。
  忘れることは無いと思います。
  ただ人間はつらいことや悲しいことは風化させますからねぇ
  生きてくために。
  
  福島の空はずっとつながっていますから。
  抜けるような青空を笑顔で見上げる日は必ず来ると。
  
  　ぽち

  がりさん からの返信 2011/12/21 00:28:03

  RE: 空はつながっています。

  ぽちこさん、こんばんは！
  いつもありがとうございます♪
  
  いやいや、ぽちこさんこそ、深いですよ〜。
  そうですよね、福島の空はつながってる…。
  
  ９ヶ月、早いですよね。
  あの日の悲しみとか祈りとか、昨日のことのように覚えてます。
  たぶん多くの人があの日から、変わらない毎日があることに感謝したり、大切な絆に気付いたりするようになったんじゃないかな。
  今回は震災をもう少し身近でおきた出来事として捉えたいなと思って、東北へ行きました。
  
  現地に行って思ったのは、どんな場所にも日常がある、ってことです。
  たとえ震災があっても、人はそれぞれの日常を生きていく。
  福島だって、不安や悲しみだけがあるんじゃなくて、そこにはふつうの笑いもあれば夢もある。
  当たり前のことだけど、そんなことを感じて、東北の被災地も身近に感じるようになりました。
  
  気付けば、今週末はクリスマス♪
  ほんと、早いなぁ…（笑）。