ちょっと秋の金沢へ【４】都市景観には心遣いが見られる金沢だが住民にはどうだろうか

2011/10/15 - 2011/10/15

2011年10月15日（土）


金沢らしく、しぐれ模様の道を、散歩する。

十間町から殿町にかけて、私の子供時代を過ごした街は、あまり変化していない。


ゴロベスのマリが飛び込んで、よく貰いに行った日本放送協会（ＮＨＫ）も、同じ場所に陣取っている。

ゴロベスとは、転がしたゴムマリを手で打つ、野球の一種である。

掌を下にして、手の側面でスナップを利かせながら打てば長打が出て、そのマリがＮＨＫの窓に飛び込んだ。


ただ変化したのは、道に遊ぶ子供が、見当たらないことだ。

大人の通行人も、非常に少ない。

あちこちに空地や空き家も見え、街全体に衰えつつある寂しさが、潜んでいる。


大手濠沿い、白鳥路、大手前の中町など、修景が進んでいて、見違えるばかり美しくなった地点もある。

しかし車社会の到来、市電の廃止、人口のドーナツ化などの結果、街の中心部全体が寂れてしまった。


社会の高齢化が進むに従い、住み難さが目立つのではなかろうか。

大学の郊外移設による学生の都市離れも、かつての四高の存在が金沢文化に占めた大きさを想うとき、今後の検討課題と考える。


私が一か月前に滞在したイタリアのパドヴァは、金沢の半分の人口なのに、四年前から市電が走り、大学が町の中心にデンと構えている。

パドヴァ大学の学生数は６万人。


金沢大学の８千人に比べ一桁大きい大学だが、町における大学の存在感の差は、それ以上に大きい。

そして、町の賑わいは、金沢をはるかに凌駕する感じだった。


これからの高齢化新時代の都市計画には、心したい。

橋場町には、古いビルが残っていて、素晴らしい。


今回の金沢行きの第一目的だった「一泉同窓会総会」は、金沢駅前の「ＡＮＡ　クラウン　プラザ」で挙行される。

小雨なのでタクシーに乗ったのだが、渋滞もあってメーターが1000円を超えたことには驚いた。


タクシーの運転士さんは、客の減少を不景気のためとしていたが、料金のためもあろうかと思う。


写真は「ソフィさんの旅行記」http://4travel.jp/traveler/katase/をご覧ください。


（2011.11.01　片瀬貴文）

エリア 金沢(石川)

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JR特急 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

私の氏神だった
久保市乙剣宮
森がなくなり
裸になった

尾張町の
立派な商家

大手門に近い
今町

ホテルの５階から見た
周辺の山