日本百名山第７４座「美ヶ原」（３）霧の中の王ヶ頭ホテル。

2011/07/07 - 2011/07/07

美ヶ原は学生の頃一度来たことはあると思うが、その頃の記憶は殆ど無い。ただだだっ広い高原状の道を歩いた記憶が薄らと頭のどこかに残っている程度だ。だから今こうして五里霧中に近い形の霧の中を歩き、周辺の景色など全く見えない状況の中では、猶更記憶を辿ろうとしても無理である。

牧場用のダート道は緩やかではあるが上り傾斜になっていて、先の「美しの塔」からほぼ３０分、２キロも歩くかどうかの頃、前方の霧の中に巨大な建物が浮かび上がってくる。こんな山中に随分大きな建物で、霧の中では軍の要塞の感もしたが、近づいて分かったことは山頂に立つホテルだった。

勿論４０数年前にはこんな建物など全くなく、大体このような幅広のダート道などではなくて、人が２−３人で歩ける程度の遊歩道しかなかったが、今は近代化の波で、この山頂も観光の山と化している。

最初遠くで霧の中から人の声がすると思って近付くと、それは巨大なホテルで、更に近づいて分かったのは、今日は小学生の課外活動なのか、大勢の親子がこのホテルに宿泊していて、これからお昼ご飯を食べるところだった。

母子連れでの平和な日本。何の屈託もない子供達。この平和はいつまでも後世に残さなくては。

エリア 美ヶ原温泉(長野)

山道の途中にはこの山の高山植物の見本票なども石板パネルになっている。

花は最初から苦手意識があり、名前を何回聞いても直ぐ忘れてしまう。

スイスの高山に見えるエーデルワイスのようにも見えるが・・

これは間違いなくトリカブトではなくシオガマだろう・・。

前方に人の声が聞こえてきたと思ったら、巨大な建物が見えてきた。

巨大なアンテナなども霧の中に浮かんでいる。

近付いて分かったのは山頂に立つ王ヶ頭ホテルだった。

人の声はこのホテルに泊まっている宿泊者の聲だった。

子供達が一杯いるが、昨夜はこのホテルに泊まったのか。恵まれている。

現在地の表示。ここが美しが原の最高地点になっている。