ウズベキスタン単身潜入記その7～旅の終わりと新たな旅の序章～

2011/08/10 - 2011/08/17

8月17日

予定どおり、4時に起き…られず二度寝を繰り返して30分ぐらいグダグダしていたが、またトイレに行きたくなったのでベッドから出た。お腹の調子は戻る気配がないが、2日ぶりになんとなく空腹を感じるようになっていた。

5時20分にお迎えの車を手配していたので、10分前にロビーに降りた。チェックアウトを済ませ、「ええと…」と言い淀んでいると「滞在登録？」とすぐにわかってくれた。無事に登録証をコンプリート。「朝ごはん、食べてく？」と聞かれたが時間がなかった。こんな早朝でも用意してくれるのね。元気だったら掻き込んででも食べたかったが。

ロビーには同じ便で帰ると思われる日本人が3人いた。うち2人は、あっ、初日にヒヴァのチャイハナで見かけたカップルだ。この期間に会った日本人、みんな同じコースを辿ってたんじゃないだろうか。やがてホテルにオッチャンが入ってきて私の名前を呼んだ。事前に手配しておいたタクシーは15ドルとかなりぼったくりだけど、体調が優れない今、結果的には良かったと思う。

エリア タシケント(ウズベキスタン)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: タクシー
• 航空会社: ウズベキスタン航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

運ちゃんが英語で何やら言ったがなまりが強くてよくわからない。「サマルカンド？ヌクス？」ああ、飛行機の行き先か。「東京です」「そうか、帰るのか」10分ほどで車は空港に到着した。「混んでるな」早朝にも関わらず、たくさんの車が停まっていた。

運ちゃんは車を停め、「国際線はあそこから入って右のビルの2階だ」と案内して去っていった。

運ちゃんに教えられた入り口は国際線ターミナルに向かって左端、初日に国内線に入る前に宿代の受け渡しをした辺り。あの日から1週間、巡り巡って戻ってきたなあ。あの時は深夜に空港の外で数時間待って、H君に会い、トルクメニスタンツアーの女性陣に会い、警備員のイサンさんに会い、ザファルさん他親切なガイドさんにも会い、ここから色んな出会いが始まったんだ。初めて独りで海外に来たけど、この国にいる間、本当に孤独だったことは一度もなかったと思う。

外の階段で2階に上がると、入口はパスポートチェックの行列が出来ていた。こんな早朝から出国する人たくさんいるんだなあ。入って早々チェックインを済ませると、周りのテーブルでみんな競うように何かを書いている。なんだなんだ？初日の空港で見かけて以来何度か顔を合わせたカップル＆おじさんのツアー組がいたので、近くにいた彼氏さんに「何か必要なんですか？」と聞いてみる。「税関申告書をもう一回書くみたいですよ」なるほど。行きに2枚書いて1枚を保管していた申告書を帰りにもう一度書き提出するみたい。行きより帰りの方が所持金が多かったり、申告より多く持ってたりすると没収されたりするわけね。

税関申告書を2枚とも渡し、全ての手荷物をベルトコンベアに乗せる。女性の係員に口頭でも所持金額を尋ねられた。「ええと…250ドルと、6000スムと、2000円くらい…」ああ、思わぬ不調で買い物する暇がなかったせいでドルがかなり余ったよ。日本円がかなりピンチだがこの円高のご時世に戻したくないしなあ。

搭乗口にて列の最後尾に並ぶと前にいた日本人ぽい男性に英語で話しかけられて驚いてしまった。

「東京行き？日本人？日本人と話すのは初めてだよ！僕はカザフスタン出身だよ。」

カザフ人キタ――――！！！ってよく見たらこの兄さんわかりやすくカザフカラーでKAZって書いたTシャツ着てるよ！この時ばかりは食い付いたね(笑)

「カザフ人！？私カザフスタン興味あります！来年行きたいんです。」

この兄さんは普段アルマティでテコンドーのコーチをしていて、マレーシアの試合に出場した帰りなんだそう。「アルマティ、ぜひおいでよ。大きな山の麓で良いとこだよそして兄さんはメールアドレスと電話番号をくれた。名前はマルグランさんというらしい。「決勝で負けたんだよ！」と悔しそうだったがマレーシアの大会で獲得した銀メダルを見せてくれた。案外世界的な選手なんだろうか、この人。

搭乗カウンターを抜けたところで他の人が撮っていたのでドサクサに紛れて飛行機の写真を撮っていると、係員に「撮影禁止だよ」と怒られてしまった。

飛行機に乗ると、席は運良く通路側。荷物を仕舞った時に気付いた、あれ、上着がまた無い…。うあああたぶん手荷物検査の時に取り忘れたんだ！これで2枚目だよどんだけ学習能力ないのよ！上着は手で持っちゃダメです、本当に。

お腹が空いていたので最初に出されたおやつのピーナッツを完食。

ヒマなので座席にあった観光ガイドをペラペラ。

ってこの写真に写ってるの、ヒヴァでお茶をいただいた音楽一家だ！眉毛つながったママとか美人の娘さんとか懐かしい！

お腹の調子も上向きなんじゃないの？と思ったが甘かった。機内食のメニューはパン(持ち帰り決定)、粉チーズのかかったサラダ、フルーツにメインのホットミールは…プロフだー！せっかく最後のウズベク料理なのに全く手が出ない。サラダとフルーツは少し食べたが、暫くするとまた気持ち悪くなってしまいトイレに駆け込んだ。調子も良くなったなんて勘違いだった。下痢も嘔吐も止まらないじゃないか…。

その後は8時間、席とトイレの往復。周りの人もアイツよく席立つなあと思ったことだろう。2回目の軽食でサンドイッチが出されたがこちらは完全スルー。持ち帰って冷凍してやる。

日本時間19時半、定刻通りに成田へ到着。人の流れに沿って歩いていたが、健康相談所を見つけたので一応寄ってみることにした。特に深刻な様子でもなく、症状がこれから2〜3日続くようでしたら病院で診て貰って下さいとのこと。

トラブルなく入国し、荷物を待つ。お腹の調子とは裏腹に気持ちだけは食べたい願望があり、今すごくお茶漬けが食べたい。4階のショッピングエリアに店があることは知ってたんだが、荷物が出てくるのが遅く受け取った時には21時近く。電車は暫くないみたいだし、今帰っても最寄り駅に着くのは23時半。不便だなあ、成田…。

とにかく遊んできたのに体調崩して仕事を休むなんて社会人としてありえなすぎるので、明日は死んでも行かなければ。一刻も早く帰りたい。ああ、たぶん今回は痩せただろうな…帰って体重を計ることを唯一の楽しみに、帰路についたのだった。来年のカザフスタンに向けて、明日から一生懸命働きます。

この旅行記へのコメント （2）

• よーやんさん 2011/10/10 12:35:02

  思い出してきました！！

  姉さんの日記を読んでたらウズベキスタンの日々を思い出してきました！！
  
  それにしても姉さんのモテぶりは本当に半端なかったすね。
  
  
  わたし付き人気分でしたよ　笑
  
  

  erifddさん からの返信 2011/10/10 23:48:26

  RE: 思い出してきました！！

  おお！書き込みありがとう！
  なんかね〜ウズベキスタン限定でモテましたわ(笑)日本に帰ってきてからぜんぜんモテないからまたウズベク行こうかな〜とか思ったりw
  
  今度飲み誘うわ！