2008/08/11 - 2008/08/15
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haoziさん
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今回の旅行のハイライト、客家土楼の見学。
あの独特の、何か神秘的な感じさえ覚えさせる土楼には、以前から興味があった。
ある時偶然見かけたCCTVの《走遍中国――土楼探奇》という番組では、600年も昔に造られ、傾いてはいるが決して倒れない“裕昌楼”や、沼地の上に建てられた“和貴楼”などを紹介していて、その不思議な世界に思わず引きつけられた。
土楼は皆、山奥に造られているので、そこまで行くのが少々困難。今回行ったのは、アモイからバスで3時間ほどの所。これでも、最近道路が整備されて、以前に比べれば、ずっとアクセスが便利になったそうだ。遠い道のりもなんのその、期待に胸をふくらませて、わくわくしながら出かけた。
2008年、客家土楼の世界遺産登録が決まったばかりの時であった。
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ツアーパンフレットには「南靖の円楼と方楼を見学」と記されていたので、てっきりこの「田螺坑土楼群」に行くのだと思っていたら、無名のところに行くことが当日わかった。
ショック…勝手に思い込みをしていた自分が悪い? -
[シ章zhang1]州市南靖県船場鎮の土楼へ。
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“参観土楼車輌由此進”
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バスを降りて、山中の小道を少し歩くと、この土楼が現れた。
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春美楼
春緑楊柳万千条
美満神州尽舜堯
(毛沢東1958年作《送瘟神》
…春風楊柳万千条,六億神州尽舜堯…) -
土楼を目の前にして興奮していたら、足元にはこんなかわいい鳥の雛が。
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中に入ると、広い中庭。
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子供がたくさん、ガチョウもたくさん。
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この男の子は昼食の準備中?
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こちらのお婆さんは野菜の下ごしらえ中?
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井戸
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かまど
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一つの土楼には同族の人が暮らし、
一世帯が上下に、1階は厨房、2階は倉庫、3階は居間として使用するそうだ。 -
3階まで上がってみる。
中は木造建築。
山が見えて気持ちいい。 -
洗濯物にパラボラアンテナ。
現代人の生活。 -
簡素な祖堂。
玉盞通明数神霊
百年佳偶今朝合
龍鳳呈祥結良縁
最近結婚式があったのかな。 -
和気到人間
新婚さんのお部屋? -
窓によじ登って遊ぶ女の子
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外側から。
版築の技法で、土を突き固めてできた壁。
下の方ほど分厚く、厚い所は1.5メートルほどの厚さがあるとのこと。
立派な要塞建築だ。 -
伝声洞?
大門を閉めてしまうと、家人が帰ってきてもわからないので、声を伝えるための「伝声洞」を設けている土楼があると聞いた。(二宜楼など)
これが「伝声洞」か、ただの通気口かは不明。 -
なんとか全体をカメラに収めることができた。
この土楼は規模は大きい方ではない。
大きいのだと、4〜5階建てで、7〜800人住める土楼もあるそうだ。
地面に干されているのは、仙草。
私の好きな「仙草蜜」の原料。初めて見た。 -
土楼の外側には、弧状の建物が同心円状に建てられている。
一族の人数が増えて建て増ししたものか? -
こちらは、もはや防御機能はないが、1階が厨房、上の階が居住スペースという使い方は同じ模様。
扉ごとに貼られた赤い対聯がかわいい。 -
喜んでかまど等の写真を撮っていたら、同じツアーの年配者は、自分も昔はこんな生活をしていた、と特に珍しくもない様子だった。
そんなものなのだろうか。 -
ブタ小屋
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土楼の住人は、お年寄り、女性、子供のみ。働き盛りの男性は、皆外地に出稼ぎに行っている。
しかし、大家族のように、皆で分け隔てなく子育てをしているような光景がいいなと思った。これなら、家を空けている男性も安心だろう。 -
続いて、方楼の見学へ。
10分ほどバスに乗る。 -
バス下車後、のどかな田舎道を歩く。
遠くに点在する家も土楼建築の一種。 -
土楼は川の近くに造られる。
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また、ブタ小屋
ブタ昼寝中。
その後ろが、これから見学する方楼。 -
方楼と言っても、角は丸みを帯びている。
星マーク、色あせてはいるものの、少し目立ち過ぎ。 -
名前は「福美楼」とのこと。
(ガイドに聞いた。裏付けはなし) -
中へ入る。
やはり3階建てだが、先ほどの円楼より大分小さい。 -
こじんまりとしている。
あまり活気は感じられない。 -
おばさん、立ち食い中。
“毛沢東思想…”“中国共産党万歳”の文字は、40年近く放置されたままなのか。きっともう、おばさんの目には入っていないのだろう。 -
角の構造に注目。
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2階
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雑然とした物置き
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この土楼はいつ頃建てられたものなのだろう?
民国期くらいかなあ、100年近い歴史はあるかなあ、と想像する。 -
3階の祖堂
ちょっと質素すぎやしないか? -
一つの部屋の扉が開いていて、ふいにこれまでとは異質の、きれいな飾りつけが目に飛び込んできた。
中では、中学生くらいの女の子が静かに本を読んでいるところだった。
土楼の中で、部屋を自分の好みで飾り、読書にふける。少し羨ましくなった。
しかし、家でくつろいでいたら、観光客がやってきて、写真をバチバチ撮っていかれるなんて、迷惑千万な話。お嬢さん、ごめんなさい。 -
窓からの眺め。
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いつの間にか犬が繋がれている。
偉大的導師 偉大的領袖
偉大的統帥 偉大的舵手
毛主席万歳
今なお鮮明な文字。ここは、まるで文革の頃のまま、時が止まっているかのよう。 -
今回見学した二つの土楼は、有名どころではなかったが、観光地化されていなくて、普通にそこで生活する人たちの姿を見ることができた。却ってよかったと思うことにしよう。
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道端に置かれていたタケノコ。
この地方の特産。 -
昼食時の真空パックの食器セット。
タケノコ料理や“塩水鴨”などの田舎料理を賞味。
ちなみに、福建で最もメジャーなビールは雪津ビール。
福建周遊(4)[シ章]州――バナナ園と南山寺 に続く。
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