日本最北のプロ野球＆最北端自転車＆鉄道旅

2009/08/08 - 2009/08/09

前回の自転車＆鉄道旅の旅日記が想像以上に皆さんに評価して頂けたので、調子をこいて、またこのシリーズで書こうと思いました。
2009年8月8日、稚内でプロ野球の日本ハム×巨人戦（2軍戦）が開催されました。プロ野球はおろか、高校野球の公式戦でさえ、稚内で見るのは困難ですので、この機会を逃しては、と、和寒町を早起きして見に行きました。2軍戦ならではの試合開始が11時から、という早さのため、当日出発の始発に乗っても試合開始には間に合いませんでしたが、それなりに野球を楽しめたので良かったです。
その後は、せっかく自転車も持ってきたことだし、久しぶりに日本最北端の宗谷岬を目指すことにしました。

エリア 稚内(北海道)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝6：05旭川発稚内行きに和寒駅（6：56発）より乗り込みます。
この列車で、乗り換えなしで稚内まで行けるので（但し、停車時間の長い駅では大概遊びに出ますが…（笑））、私がよく利用する放浪旅列車（？）です。

列車がやって来ました。

牧草ロールが転がる光景は、この時期の道北エリアの名物風景かもしれませんね。

音威子府駅に到着しました。ここでまず20分以上停車します。

音威子府は木の町です。このように駅の出発案内も木製の味わい深いタイプになっています。

天気は快晴で、野球日和になりそうです。わくわくしてきました。

こういうのも音威子府らしいですね。

朝が早かったので、暫く眠りについた後、11時26分南稚内駅に到着です。もう、試合はとっくに始まってしまっている時間です。
少しでも早く着きたく、目的地の球場は稚内駅より南稚内駅からの方が近いようでしたので、こちらで降りて自転車を急いで組み立てます。

ちょっと迷いましたが、何とか正午前に稚内大沼球場に到着します。余談ですが、いつだったか大沼で強毒性の鳥インフルエンザが確認されたことがあって、大騒ぎになりましたが、あの大沼のすぐ脇にある、結構大きな球場です。

試合は4回の表に入っていて、２−０でファイターズがリードしていました。かなりのお客さんが入っていました。

おおっ、目の前にカビーがいるぅ〜。

2年以上前の話なので、試合展開は大分忘れてしまいましたが、確か巨人の先発は現オリックスの木佐貫、日ハムは北照高校出身の植村だったと記憶しています。ファイターズ側（三塁・レフト側）は、ほぼ満員の入りでしたが、

巨人（一塁・ライト側）は、閑散としていました。特にライトスタンドはあっさりとしていました。

日ハムのフランチャイズ移転以降数年が経ちましたが、道内の巨人ファンの激減を痛感した瞬間でもありました。

判定を巡ってトラブル発生…。

結構長引いていたので、内野まで移動してみました。こうした自由なスタンド移動は二軍戦・地方球場ならではかもしれませんね。

うーん、まだもめてる…。
どうせなら、自分が到着する前に、こういうので時間を潰していて欲しかったなぁ〜（笑）。

試合のことは大分忘れましたが、当時の写真を整理していると、い色々な発見がありますね。おっ、こんな所に中田翔がいたんだ…。

巨人側では、おおっ、遠軽出身の西村優希投手も投げていたんですね。うーん、懐かしい。結局2010年に戦力外になってしまい、現在は確か社会人野球のチームに在籍している筈です。

9回の表、巨人側に本塁打が出て、1点差に迫ります。

しかし、結局３−２でファイターズの勝利です。
圧倒的にファイターズファンが多い状況でしたので、観客の皆さんの殆ども満足されたことでしょう。

植村と中田がヒーローインタビューを受けているようですが、面倒くさかったので、移動せずに遠巻きに見ていました。

試合後は出待ちをするファンの方も多数いましたね。
まあ、稚内の方にとっては、年に一回すらも保障されていないプロ野球開催ですので、この思いは十分に解りますね。せめて3年に一回程度でも良いので、定期開催を実現して欲しいものです。特に1軍戦が見られるようになると良いですね。

さて、昼前の試合開始で、試合が途中からしか見られなったことに文句を言っていたものの、宗谷岬を目指すとなると、試合が早く終わってくれたことは逆にありがたかったですね。

天気もびっくりする位の快晴でした。さあ、日本最北のサイクリング旅に出かけます。

稚内の市街地からは近いようで遠い宗谷岬。
かつて来た時は、悪天候で逆風の中を泣きそうになりながら走った思い出があります。しかし、今回は本当に気持ちの良いサイクリングでしたので、距離もさほど長くは感じませんでした。

程なく、最北のコンビニセイコーマート富磯店に到着。
大手コンビニとしては最東端も最北端も制覇しているセイコーマート。うーん、流石北海道発祥のコンビニです。

列車に乗っていた時、霧のためサロベツ原野では見ることの出来なかった利尻富士を初めて確認できました。

間宮林蔵の碑に到着しました。
この写真では見辛いかと思いますが、遠くうっすらとサハリンを望むことが出来ました。

そして終にこの有名な日本最北端碑に到着。
個人的には15年ぶり位にここまでやって来ました。

さて、私はマニアックなので、本当の最北端はどこか、と、敢えて碑の北側の最北端っぽい所まで足を運びます。途中、ちょっと足がふらついて、危うく日本最北端ダイブをしてしまう所でした（大汗）。

こういうのを見ると、いつかは自転車でサハリンを走りたいなぁ〜と思ってしまいます。

せっかくなので、最北端のお店に立ち寄り、最北端到達証明書を購入しました。

そして、自転車漕いだ疲労感から、風呂上りの牛乳の爽快感を思い出してしまい、腰に手を当てて片手で稚内牛乳を一気飲み。

うーん、やることがおっさんだわ…（恥）。

さて、宗谷岬エリアには、最北端碑だけでなく、高台に登ると色々な見所があります。この時は時間があったので（日も長い時期だったし）、ちょっと巡ってみることにしました。

これは宗谷海峡の別名にもなっているラ・ペルーズの碑です。

稚内って、姉妹都市や友好都市が結構多いんですね。
でも、友好都市の定義って何だろう？？？

最北端碑のエリアがきれいに望めました。

旧海軍の望楼まであります。稚内市文化財第１９号に指定されています。

程なくいい香りが漂ってきました。
せっかくなので食べていくことにしました。

あっさりとした出汁のホタテラーメンでした。

そしてこのエリアで忘れてはならない事件が、もう何年経ちましたか、大韓航空機撃墜事件ですね。犠牲者の名が刻まれた慰霊碑が、平和への祈りを捧げています。

美しい形をした碑でしたので、角度を変えてもう一度。

そして日が暮れる前に帰路を急ぎます。
ただ、この時は日が長い時期で、ついこの間、納沙布で真っ暗になってしまった後にこれを書いているので、贅沢に急いでいるなぁ〜、と改めて思いました（笑）。

国道沿いをよく見ていると、随所に、このような稚内市指定文化財の看板を見つけることが出来ました。メグマミズナラ群落って初めて耳にしました。

言われてみれば、こんな潅木状態のミズナラ群生を見るのは初めてな気がしました。落葉広葉樹としてセットで語られることの多いブナの北限が黒松内町（道南）であることを考えると、ミズナラは随分と耐寒性のある品種と言えるのかもしれません。（確か、サハリンにもミズナラはある筈です。）

日が長い時期、とは言っても、流石に20時近くなると、日も暮れてきます。市街地までもう少しの距離です。

声問緑地公園まで戻ってきました。
そう言えば、宗谷岬、ノシャップ岬は有名ですが、その間にある小さな声問岬はかなりマイナーですね。マニアックな方はちょっと地図とにらめっこして探してみて下さいね。

そして、日本最北の百貨店、西條稚内店まで戻ってきました。
ここで夜食を買い込みます。狙いは勿論、値引きシールの貼られた半額弁当などです…（笑）。

因みにこれが稚内のマンホール。

南極犬や利尻富士、そして防波堤ドームが描かれています。

稚内の宿としては、防波堤ドームに決めている節があります。シーズンになると、多くの旅人がここでテントを張っていますので、妙な仲間意識が生まれます。

そして稚内駅へ。
2年前はまだこの駅舎が見られたんですね。
今はこの工事がかなり進んでしまって、当時の面影が消えてしまいました。

これも懐かしい…。

この風情も大分変わりましたので、是非、今の稚内駅を見に行ってみて下さいね。

帰りも音威子府で時間があったので、同駅内にある天北線資料館を見学。懐かしいですねぇ〜。

そして最後に名寄駅で乗り換えます。
名寄の駅弁は数年前に撤退してしまいましたので、代わりに別の駅弁が売られていることがあります。

この時は、留萌の駅弁「にしん親子めし」が売られていました。これも美味しいんですよね〜♪。

そして昼前に和寒に到着してこの旅は終了です。
ご覧下さり、有難うございました。