東北日本海沿岸・2011夏（その４／５）★月山・弥陀ヶ原の高山植物と出羽三社を歩く

2011/07/22 - 2011/07/24

恒例の職場のメンバーでの夏競馬旅行。今年は北海道の予定だったのですが、少しでも支援につながれば…との思いから、東北地方を旅して新潟競馬に行くことにしました。
２日目は宿泊地・湯野浜温泉から標高１７００ｍの月山・弥陀ヶ原を散策し、出羽三社を合祀した羽黒山に参拝しました。

エリア 羽黒・余目(山形)

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: レンタカー JALグループ

鶴岡市街地を抜けて羽黒山方面に向かいます。その途中には県道を跨いだ大きな鳥居が建っていて、パワースポットのエリアに入っていくのがわかります。

羽黒山を通過し、月山八合目・弥陀ヶ原まで登山道を上がっていきます。弥陀ヶ原は月山山麓に広がる標高1,500ｍの高原地帯で、登山客用の観光バスなど駐車場に多くの車がとまっています。

月山山頂までへの登山は３時間ほど。弥陀ヶ原を周回する散策道も整備されており、１時間程度で巡ることができるので、ここを歩いていきます。

湿原地帯を散策用の木道が続いています。

時期的にニッコウキスゲの鮮やかな黄色の花が咲き誇っています。

緩やかな登り坂が続きます。中高年を中心とした多くのハイカーが訪れています。

ニッコウキスゲとくっきりと姿をあらわした月山の山頂。

弥陀ヶ原は、寒冷地帯にある月山の森林限界を越えた湿原地帯となっており、小さな池も点在しています。

ニッコウキスゲと池糖が植生する弥陀ヶ原の池。

庄内平野を挟み、北側にそびえる鳥海山の姿を望めます。

ニッコウキスゲと雲に隠れる鳥海山。

鮮やかに咲き誇るニッコウキスゲ。美ヶ原のように数は多くありませんが、緑が広がる風景にアクセントを与えてくれます。

月山は火山で標高1,984mを誇ります。湯殿山・羽黒山とともに出羽三山のひとつに数えられ、修験者の山岳信仰の山として知られています。庄内平野から見える鳥海山と並ぶ大きな山容です。

山頂には月山神社が鎮座し、登山道の途中には木製鳥居の立つ中の宮があります。

月山の縁年は卯年とされており、卯年に参拝するとご利益が上がるといわれています。うん？…今年はまさにその卯年ではないか…これは御利益アップは間違いなし！ということで真剣に参拝します。当然お守りもゲット！

月山中の宮からなだらかに広がる弥陀ヶ原を遠望します。

高山地帯の短い夏に咲き誇る花々。

散策を終え、駐車場まで戻ってきたときには、雲が晴れてきて鳥海山の雄姿がきれいに見えてきました。

登山道を車で下る途中で撮影した鳥海山。独立峰なので実際の標高よりも随分高く見えます。出羽富士の名にふさわしい山容です。

同じく鳥海山。万年雪が残っているのが見えます。

登山道から見たなだらかな庄内平野と日本海。家が密集しているのが鶴岡の市街地です。この登山道、道幅は１.５車線ほどですが、観光バスも結構通るので、すれ違いに時間がかかります。

登山道を下ってきて、さきほど通過した羽黒山に立ち寄ります。
山形県内にある月山・羽黒山・湯殿山の３つの山は「出羽三山」といい、歴史ある山岳信仰の霊場となっています。出羽三山は生まれ変り思想を理念とした信仰で知られ、一番標高が低い羽黒山に三山の神を合祀した祭殿があります。

というのも月山・湯殿山は、標高が高いので、冬は大雪のため参拝できないことから、羽黒山に三神を祀ったありがたい場所が羽黒山には設けられています。

まずは手水場で手や口を清めてから参拝します。

境内にある鏡池。ここの池の底から信仰のために沈められた銅鏡が多く出てきたことから、その名がつけられています。

羽黒山三神合祭殿。社殿は江戸・文政年間に建造されたもので、日本最大級のかやぶき屋根を持つ建物です。国の重要文化財にも指定されいます。

右から羽黒山・月山・湯殿山の三神が祀ってあります。霊場・出羽三山の中心的存在であるパワースポットで、厳かなオーラが漂っています。

祭殿の屋根を支える梁を見てみると、何かの仏像？でしょうか…が参拝者ににらみをきかせています。羽黒山は、出羽三山の生まれ変り思想の中では、現世での幸せを与えられる場所とされています。

多くの風車が並べられた境内。現世の幸せを感じ、名残を惜しむように風を感じてまわっています。

羽黒山には、東照宮をはじめ多くの神社の祠が建てられています。出羽三山には、山岳信仰に基づく独特の歴史と文化が息づいていることがわかります。

羽黒山の登山道を車で下って来ると、門前町・手向に到着します。手向は羽黒山の表玄関となる場所で、宿坊が残っています。羽黒山山頂に徒歩で向かう参道があり、その入口に門が建っています。

羽黒山への参道には、樹齢1000年を超える巨大な杉が立ち並んでいます。

石畳の参道が続いています。

神域への表玄関となる門をくぐり、階段を降り、石畳を10分ほど歩いて行くと大きな杉に囲まれてそびえたつ五重塔があります。

羽黒山の五重塔は室町時代中期に建立され、国宝にも指定されている立派で重厚感のある建造物です。

この後、さきほど車で向かった羽黒山まで2000段以上の石段が続きます。

まるで先の見えない人生の苦難の階段を登っていくように見える同行者２人。この２人、結構な艱難辛苦なのです…。

羽黒山を後に、鶴岡市街地に戻っていく途中にあった羽黒のそば蔵・金沢屋で遅めの昼食をとることにしました。

鶴岡の名物「麦きり」を注文。
麦きりはうどんとほぼ同じもので、塩加減や打ち方はうどんと同じですが、うどんよりも細く切るものとされています。麦きりの名前は小麦粉をこねてのばし包丁で切る、という作り方に由来していると言われています。

コシのある歯ごたえのある麺を醤油つゆと生姜・ねぎなどの薬味を添えていただきました。

この旅行記へのコメント （5）

• norinoriさん 2011/09/20 22:14:30

  凄い出会いに感謝！

  ころっつさん、こんばんは。
  
  “青池”にご訪問、ポチッ！、有難うございました。
  
  こちらの“五重塔”、なんと表現したらいいのか、、。
  深い木立の中にひっそりと、そして凛と佇む五重塔。
  このお写真が私の心をわしづかみにしました。
  月山、鳥海山の霊気を纏っているかのようにも感じます。
  是非、対面せねばなりませんね。
  
  では、また。
  
  norinori
  

  ころっつさん からの返信 2011/09/26 06:32:46

  RE: 凄い出会いに感謝！

  norinoriさん、おはようございます。
  お返事遅くなり申し訳ありません。
  
  羽黒山の五重塔は、樹齢が古い木々が立ち並ぶ森の中に突然現れます。
  こんなところに五重塔があるなんて…という場所に建っています。
  
  norinoriさんが言われるように、何とも言えない霊気が漂っているように思いますす。ぜひ一度対面して、その霊気を全身で感じ取ってみてください。

• はなかみno王子さん 2011/09/01 22:27:12

  羽黒山の五重塔

  ころっつさま
  
  こんばんは。。
  この五重塔、前から行きたかったんです・￥・・
  周囲の自然とマッチしてたいへん美しいですね。。
  
  山形・月山は、３０年以上前に春スキーに行った
  記憶があります。
  
  王子

  ころっつさん からの返信 2011/09/13 00:01:06

  RE: 羽黒山の五重塔

  はなかみno王子さん、こんばんは。
  お返事が大変遅くなり申し訳ありませんでした…。
  
  １週間前の台風で紀伊半島ほどではないものの、私の住む町でも床上浸水の被害が百軒以上発生しました。夜中に職場から呼び出しを受け、その後も災害対応で何かと忙しい１週間でした。
  
  この五重塔の訪問は２度目でしたが、羽黒山の麓に静かにたたずんでおり
  パワースポットのオーラが存分に漂っていました。
  
  月山は高山植物が咲き誇るいい季節でした。

  はなかみno王子さん からの返信 2011/09/13 00:12:45

  RE: RE: 羽黒山の五重塔

  こんばんは。。
  
  天災と掲示板の返事は忘れた頃にやってくる。。。
  すみません悪い冗談です〜。。
  
  大雨の被害に会われた方にお見舞い申し上げます。
  普段から気をつけましょう。。
  
  羽黒山の麓に静かにたたずんでおり
  > パワースポットのオーラが存分に漂っていました。
  > 月山は高山植物が咲き誇るいい季節でした。
  
  イメージぴったしですね。
  是非その頃、是非訪れたいです。。
  
  先週末、北条に行ってきました。。。
  
  王子。。