2010/12/24 - 2011/01/08
670位(同エリア832件中)
ちゃおさん
今ではもう殆ど、学者以外に読める人もいなくなったが、ついこの前の第2次世界大戦が終わるまでのこの国の公用語、いや、公文書・記録類はすべて漢字で記載されていた。本国中国では既に清の時代が終わるとともに無くなった科挙の制度が、この国では阮王朝が崩壊した戦後まで残されていた。政治、文化、外交、その他、中国抜きでは語れないこの国の歴史である。
それはこの王宮の中に太和殿があることによって象徴されている。太和殿と言ったら北京紫禁城の中のそれが最も有名で、本家本元であるが、このフエの阮朝王宮の中にも規模は小さいとは言え、同じ造りの宮殿と玉座があった。映画、「Last Emperor」に出て来るような華麗なものでもなく、どこかにコオロギが潜んでいる、というものではなかったが、映画と同じように、阮朝国王がこの椅子に座し、裁可をしていたかと思うと、歴史を感ずるものである。丁度日本人が天皇の玉璽、ご宸筆を見るようなものかも知れない。
共産国ベトナムの現代人に過去の連綿とした歴史に対する憧憬があるかどうかは知らないが、この故宮を訪れる観光客はごく少ない。国の教育として、市民平等でない王権主義を否定しているのだろう。しかし人々が裕福になり、生活に余裕も出来て、観光などに時間を割けることができるようになれば、中国の歴史景観区に大勢の人が押し掛けるように、この故宮も大勢のベトナム人で賑わうことだろう。
奈良に平城京、大極殿が復元されるまでに計画段階から30年近くの月日が経ったが、今ここでもモデルプランが展示されていて、いつの日かこの場所もベトナムの一大観光地に変わっているかも知れない。ベトナムには力があり、エネルギーがあり、前向きであるから、日本のように30年もかからないかも知れない。
王宮の中には厩もあれば、象の飼育場もある。これ等の飼育員も王朝時代から代々引き継がれて来たに違いないが、今もって舎人がいる訳ではないので、彼等も皆国家公務員の資格で、数百年続く象の飼育に当たっているのだろう。政治体制が変わり、世の中の制度が変わったとしても、底辺の、こうした文化なり、伝統なりは一朝一夕には廃れない、とのやや驚きの目をもって、象の訓練を眺めたものだった。
- 旅行の満足度
- 4.0
-
このベトナムの王宮にも紫禁城と同じような太和殿がある。
-
中国風の大鉢と盆栽。
-
紫禁城と似たような太和殿。
-
紫禁城の玉座は薄暗いところにあってよく分からなかったが、形など随分と似ているか。
-
室内の柱なども中国風。王様はひょっとして中国人?
-
何年かけて復元するか知らないが、数年後には立派な王宮が出来上がっているだろう。
-
王宮内にはオペラハウスと言うか、演説館と言うか、立派な建物もある。
-
内部は金箔を施した華麗なものだった。
-
屋根の上の装飾も華麗だ。
-
あれれ、厩などもある。王政は無くなった筈なのに・・
-
ありゃー、象も飼育している。これは驚きだ。象は外交上の重要な献上物だったが・・。今のベトナム政府も何かの為に飼育している?
-
さてそろそろこの王宮を後にする。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ちゃおさんの関連旅行記
フエ(ベトナム) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
12