2003/08/28 - 2003/09/05
836位(同エリア1981件中)
よしべぃさん
2003年のスイスアルプスを訪ねる旅。
後編は、天候にも恵まれ、ツェルマットを拠点にハイキングを行う。最もポピュラーなゴルナーグラードからの眺望の他、ロープウェイやケーブルカーを使ってシュヴァルツゼー、そしてルートホルンと、さまざまな角度からマッターホルンを眺めながら歩く。
その後、世界遺産のベルンを散策する。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 観光バス
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ツェルマットの街でしばらく待機していると、朝方発生した架線事故はようやく一部区間を除いて復旧したという。早速、登山電車に乗り、数分もするとマッターホルンが車窓によく見えるようになる。
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樹林帯を過ぎ、高度があがるにつれて鉄道の周囲も草原になってくる。森林限界を越えたのだろう。
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電車は、終点のひとつ手前の駅「ローテンボーデン」に到着した。ここでしばし上り線の運転再開を待つこととした。
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ローテンボーデン駅から上は、まだ架線事故が復旧しておらず、電車は停止したままだ。
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駅周辺を散策しながら、上り電車の復旧を待つ。
青空はどんどん広がり、山の頂にかかる雲もだんだんと小さくなっていった。 -
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やがて、30分程すると架線事故も復旧し、ゴルナーグラードまで登山電車が動き始めた。
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標高約3130mのゴルナーグラード展望台からマッターホルンを遠望する。
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展望台からマッターホルンと反対側を見ると、モンテローザ(4634m)、ブライトホルン(4159m)や氷河が間近に迫り、まさに360度の絶景だ。
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しばし、展望台の屋上テラスでビールを飲みながら、この上天気に感謝する。
休憩の後、いよいよハイキングを開始する。 -
マッターホルンに一番近い山に苦労して登頂し、マッターホルンの雄姿を我が物にする!
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という妄想のもと、コース近くの小高い丘に登ってみた。しかし、気分は登山家!
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小道を進むと「逆さマッターホルン」で有名なリッフェルゼー(リッフェル湖)に到着する。
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きれいな逆さホルンを映し出していた。
しかし、この夏はヨーロッパが高温の異常気象であったためか、それとも前回('96年)見たのが7月という季節の違いからか、今回、湖に近付くとリッフェル湖の湖岸には多くの藻が生息していて、前回来た時に較べると透明感が今ひとつだった。残念。 -
このコースは、マッターホルンを前方に見ながらしばらく歩くので、標高2800m級の高地の澄んだ空気とも相まって、実に気分が良い。
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そして前方にヴァイスホルンが見えてくる。なだらかな起伏の向こうに白い雪山が見える景色が続く。
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ハイキング道からすこし距離をおいた草原で、突然マーモットが顔をのぞかせた!
かわいらしいが体長は30cm以上ありそうで、随分大きなネズミの一種だということが顔に表れている。 -
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そしてこのコースの目的地であるリッフェルベルクが前方に見えてくる。
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こうした高地にも教会が建っている。このご夫妻、良い雰囲気。
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今度来る機会があれば、こうしたホテルに泊まってみたい。
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気分晴れ晴れ!
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歩き疲れた身体に、ご褒美のビールが浸み渡る。運動した後なので、ゴルナーグラード展望台で飲むビールよりも何倍も美味しく感じる。
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そしてリッフェルベルク駅から下り電車に乗ってツェルマットの街に戻る。
前回は、この駅のさらに下の駅リフェラルプ駅まで歩いたが、今回は翌日以降の別コースを歩くことを考えて、ここまでとした。
なお、この下に向かうハイキングコースは、しばらく下った辺りから森林地帯に入り、林間コースを歩いてリフェラルプ駅に行くという、上部のコースとは趣が違っており、時間がある場合は歩いてみても面白いと思う。 -
ツェルマットの街中でみた風景。
川沿いにある墓地。ピッケルが埋め込まれた墓石もあり、アルピニスト達が眠っているのだろう。 -
日本の妙高高原との姉妹都市記念碑
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長期間の風雪に耐えた「ログハウス」と、古い家によく見られた典型的な「ねずみ返し」
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ツェルマットのクリーンな街の名物「電気自動車」。荷物の運搬の他、客の送迎タクシーにもなっている。
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緯度が高いこの地方は、夏季期間は夜になっても明るい。人々は店のテラス席で昼間と同様に夕食をたべたり、アルコールを飲んだり。
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2番目のハイキングコースは、ゴンドラに乗ってシュヴァルツゼー(黒い湖)に行ってみた。
マッターホルンが最も近くに見られるという。 -
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シュヴァルツゼーの乗降場からは、マッターホルンに向かう登山道が伸びている。マッターホルンがより近くに見える。
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観光客はほとんどいなかった。静かな空気に囲まれている。
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と、静けさに浸っていたら、バタバタとエンジンの音が聞こえ、間もなくヘリコプターが目の前に現れた。ここのホテルかレストランの建てなおし用の資材を運んでいるようだ。
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その後、マッターホルンの直下に続く道を暫く歩いてみたが、だんだんと本格的な登山道になり、その後も険しくなっていく一方なので、あえなく前進を断念した。
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シュヴァイツゼーから次に向かったのは、クライネマッターホルン。
ゴンドラとロープウェイを乗り継ぎ、ヨーロッパ最高地点という山頂駅に到達した。下のトロッケナーシュテック駅から見上げると、「よくもこんな場所にロープウェイを架けたなぁ!」と感心するようなケーブルの高さだ。 -
クライネマッターホルンは、別名「グレイシャー・パラダイス」というとのこと。
ロープウェイから見る眺めは、眼下に氷河を見降ろし、雪山が幾重にも重なり、スゴイ、としか言葉が出なかった。 -
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標高3883mのこの場所は、ヨーロッパ最高地点の展望台だという。他のポイントから見るマッターホルンとは一味違って、自分の目の高さに頂上がある!
それにしても、大変に寒い。頬と唇が固まってうまく喋れなくなってしまう。体感温度は、志賀高原の真冬のスキー場並みだ。 -
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マッターホルンの逆側をみれば、雪に覆われた丸い山頂のブライトホルン(4164m)が眼前に迫りくる。
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あまりの寒さに、レストハウスに避難し、ここでの何よりのご馳走と思ったホットワインをすする。身体が溶けていくようだった。
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山頂駅のプラットホーム。
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眼下にホテルや登山道を見ながらロープウェイで下っていく。
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だいぶ下ってきて、行きにシュヴァルツゼー方面と別れたフーリの駅が見えてきた。
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ここからは、楽な下り坂なので、村の小道を歩いてきれいに整備された庭等を眺めながらツェルマットに戻った。
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ツェルマットまで約200mの標高差。街の奥の地域まで降りてきた。
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そして、3番目のハイキングコース。ロートホルンに向かう。
途中駅スネガまでは、地中を走るケーブルカーで登る。地下鉄のようなケーブルカーは不思議な体験だ。 -
標高2300mのスネガからは、ゴンドラで中間駅へ。そしてそこからは大型ロープウェイで一気に3103mのロートホルンに登る。
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ロートホルンは、標高がゴルナーグラードとほぼ同じである。この日は晴れてはいるものの、下から湧いて出るように雲やガスが出たり引いたりしていた。
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それにしても、このコースもシュヴァルツゼーと同様に人が少ない。
ほとんどの観光客は、登山鉄道でゴルナーグラードに行くことで満足しているのだろう。
3日間ほど自由に時間が使える私が、だいぶ恵まれているな、と思った。 -
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マッターホルンを“おかず”にサンドイッチとコーヒーは最高! と思い、景色を眺めて、さぁ写真だ。とカメラを構えると、下からガスが湧きあがる。マッターホルンが顔をだすのはほんの10秒くらいだろうか。
これの繰り返しとなった。中央に隠れているのがマッターホルン。 -
そしてお椀のようなブライトホルン。
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しばらくロートホルンで過ごした後、ガスがなかなか取れないので、下リ始めた。ふと振り返ると、ロートホルンの展望台がはるか上部に見えた。
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途中のロープウェイ中間駅付近で、しばし休憩。下り坂とはいえ、勾配の急な坂道を歩いてきたので、休憩となれば筋肉弛緩剤の役割を果たすビールについつい手が伸びる。
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草原には羊が草をはんでいる。のどかな風景が広がる。
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逆さマッターホルン第2弾、ライ湖(ライゼー)に映り込む山。
といきたいところだったが、この日のマッターホルンはその雄姿を雲に隠していて、頭に思い描くような光景にはならなかった。
羊たちはそんな私の心を知ってか知らずか、優雅に地面だけを見ている。 -
スネガを過ぎ、ハイキング道はだんだんと草原地帯から谷の中腹へと様子を変えていく。
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そして小さな集落が見えてくる。フィンデル村だ。
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山腹に張り付くように家々が建ち並ぶ。見るのは美しいが住むのは大変だろう、と思う。
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この村にも、ハイカーたちの休憩所としていくつかのカフェがある。
山と山に囲まれた地形のため、気温は暑いくらいだ。 -
ヤレヤレ・・・
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この村の家々も、ログハウスで基礎は高く積み上げてある。冬場の燃料や食料の貯蔵庫になるのだろうか。
そして道端に建つ十字架。これまでにも街の中や山の教会など、いろいろな場所で十字架を見かけるが、その多くがこのように屋根?を付けてある。これがこの地方の特徴なのだろうか。 -
この日は、夕方になって、やっとマッターホルンの雲がとれてきた。
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街のレストランは、このような山小屋風の内装のところが多い。そうなれば、イメージ的にはチーズ料理と白ワインだろう。
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夕闇せまるマッターホルン。
ツェルマット最終日の夜の帳がおりてゆく。 -
朝の散歩は、街を縦断する川沿いの道を歩くことが短い滞在期間中の日課となった。9月初旬ではあるが身体が引き締まるような冷気が気持ち良い。
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そして、BVZ鉄道でツェルマットを後にしてテーシュまで下る。
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テーシュでバスに乗り込み、古都ベルンを目指す。
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ベルンの旧市街を囲むように流れるアーレ川の橋の上から。
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世界文化遺産の街並み。瓦が美しく並ぶ。
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ベルンの象徴「時計塔」と、道路の中央に何か所もある「噴水」。千年の歴史を持つ古都らしく、街並みも重厚だ。
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こんな半地下構造の建物や店も多い。
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連邦議事堂が建つ大通りには、ファーマーズマーケットが開かれていた。
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いくつもの紋章。連邦ということがわかる。
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アーレ川の流れは意外と速い。
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チューリッヒのホテルの庭に実をつけていた洋ナシの一種だろう。管理人が食べても良いと言うのでかじってみた。
味は、今回の旅の終わりの記念とするには、ちとそぐわないものだった。
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