2010/04/25 - 2010/05/10
738位(同エリア895件中)
ちゃおさん
Uruluの奥深く、谷と谷が重なり合うようにして折り畳まれた山ひだにひっそりと水を湛える「神秘の泉」を後にして、我々一行が次に向かったのは、この巨大な岩山「Urulu」が日没の西日に真っ赤に燃えるさまを真正面から眺められる絶好の場所、「夕日の見える丘」だった。
この場所は今回ツアーの目玉の一つであり、ここでは大草原に沈む夕日を眺めながらのDinner Lunchon も提供され、美味しいワインも飲めることになっている。
一行はこの今日のツアー、Uruluを去るに当たって、駐車場までの長い道のり、何回も振り返り、記念の写真を撮り、名残り惜しい風情であった。
神秘の山「Urulu」。
草木が1本もなく、岩石だけでできている岩山の、その岩肌から水が染み出るようにして滴り落ち、尚且つ泉まで作っている。アボリジニがこの地に住みついて数千年、一度足りと水を涸らしたこともなく、彼等の生活の場であり、且つ、崇めの場所でもあった。しかしここには日本のような古式豊かな岩屋や祠などは全くなく、あるのはPrimiteveなHyerographyだけであり、日本のような宗教色は全くない。それが彼等にとって自然のことだったのだろう。だからここには王もいなければ神もいなかった。
「Gondowana」、嘗て古代人はこの岩山を指してそう名付けていたに違いない。神秘であり且つ彼等の理想郷でもあった。
そう、山を見ていると彼等の静かなざわめき、ブーメランの風を切る音、或いは祭りの時の原始的な音楽、四季もなく農耕もなかったから、多分大きな獲物を獲得した時の村人総出のお祝い、飛んだり跳ねたり抱き合ったり、感情の赴くまま嘘もなく、皆裸で飾りもなく、少しの腕輪、少しの首輪が唯一の装飾、小単位での家族生活、大学も無ければ会社もないから競争もなく、勿論人殺しなどは無く、傷つけあうこともなく、人が生まれ30で死ぬか、長生きして50歳まで生きるかして、この地にへばりつき、周囲10キロの土地が彼等の世界で、そうして一生を終えていったに違いない。
こうした動物に近い生活を数千年に亘って続けてきた彼等の「Gondowana」の夢は、或る日突然白人の進出によって打ち破られたものだった。
- 旅行の満足度
- 5.0
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