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6月5日(金)<br />本日のメニュー<br />・オーヴェル・シュル・オワーズ<br />・オペラ座バレエ

アパルトマンの窓から ’09初夏 8日目 オーヴェル再び

11いいね!

2009/05/29 - 2009/06/08

16位(同エリア25件中)

2

54

さんしぇ

さんしぇさん

6月5日(金)
本日のメニュー
・オーヴェル・シュル・オワーズ
・オペラ座バレエ

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
交通
3.5
同行者
一人旅
交通手段
鉄道 高速・路線バス
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • ゴッホ終焉の地は、パリ北駅から乗り継ぎつつ、<br />約1時間半のzone5にあります。<br /><br />夏季は直通の電車が日に数本あるそうですが<br />今日は乗り継ぎです。<br /><br />利用した電車はSNCFのローカル線、なかなか<br />きれいな車両です。<br />シートの色目や、緑だオレンジだをアトランダムに<br />置いていく流儀がとってもフランス。<br /><br />

    ゴッホ終焉の地は、パリ北駅から乗り継ぎつつ、
    約1時間半のzone5にあります。

    夏季は直通の電車が日に数本あるそうですが
    今日は乗り継ぎです。

    利用した電車はSNCFのローカル線、なかなか
    きれいな車両です。
    シートの色目や、緑だオレンジだをアトランダムに
    置いていく流儀がとってもフランス。

  • こちらのムッシュは無く子も黙る検札官。<br />1車両、扉の数以上の人数で徒党を組み、<br />一気呵成にお仕事をする彼らに掛かると、<br />どなたも逃れることは成りませず。<br />私の周りでも違反切符を切られる方が居りました。<br /><br />で、そんなに込み合う時間帯でもなく、その<br />車両での確認は終え、手持ち無沙汰かと見て取り、<br />お願いして画像に収まって頂いたのですが、<br />こうして見ると、これまた色目がフランス、赤い<br />タイにえんじのシャツ、バッグには何気に紫を配し。<br /><br />こんな制服、どこの国が真似できますかって。<br /><br />さて、乗り継ぎ駅の案内や、欲しかったイル・ド・<br />フランス全域路線図の入手など、このムッシュが<br />親身になってお世話下さったのですが、その路線図を<br />眺めながら、降りる予定のオーヴェル駅を一つ過ごした<br />シャポンヴァル駅からさかさに辿ってみるのも面白いかと<br />一計を講じました。

    こちらのムッシュは無く子も黙る検札官。
    1車両、扉の数以上の人数で徒党を組み、
    一気呵成にお仕事をする彼らに掛かると、
    どなたも逃れることは成りませず。
    私の周りでも違反切符を切られる方が居りました。

    で、そんなに込み合う時間帯でもなく、その
    車両での確認は終え、手持ち無沙汰かと見て取り、
    お願いして画像に収まって頂いたのですが、
    こうして見ると、これまた色目がフランス、赤い
    タイにえんじのシャツ、バッグには何気に紫を配し。

    こんな制服、どこの国が真似できますかって。

    さて、乗り継ぎ駅の案内や、欲しかったイル・ド・
    フランス全域路線図の入手など、このムッシュが
    親身になってお世話下さったのですが、その路線図を
    眺めながら、降りる予定のオーヴェル駅を一つ過ごした
    シャポンヴァル駅からさかさに辿ってみるのも面白いかと
    一計を講じました。

  • 実は3年前に1度やって来ていて、その時に、<br />オーヴェル基点で歩いて行くとやがて、シャポン<br />ヴァル近くまで達してしまう事が判っていました。<br /><br />で、迷わずシャポンヴァル降車決行。<br /><br />線路と平行している車道伝いに戻れば間違いなく<br />オーヴェル駅へつながっているのですが、ここは<br />1本北に上がった、村の逍遥道がこれがすばらしいのです。<br /><br />どこかから北に行きたいけど、と探すほどでもなく<br />見つけた小道、向こうからやって来る黒い影。<br />

    実は3年前に1度やって来ていて、その時に、
    オーヴェル基点で歩いて行くとやがて、シャポン
    ヴァル近くまで達してしまう事が判っていました。

    で、迷わずシャポンヴァル降車決行。

    線路と平行している車道伝いに戻れば間違いなく
    オーヴェル駅へつながっているのですが、ここは
    1本北に上がった、村の逍遥道がこれがすばらしいのです。

    どこかから北に行きたいけど、と探すほどでもなく
    見つけた小道、向こうからやって来る黒い影。

  • パリでは見られない放し飼いの猫、この子が<br />ごろごろ言いながら、纏わり付いてくれただけで、<br />来た甲斐あり、しばらくの間付かず離れず、とても<br />癒して貰いました。<br /><br />やがて、自分ちなのか門柱の根元にすとんと寝そべり、<br />そして、とあるお宅の門前に腰を据えると、気が済んだ<br />のか、そこからは動く事無く、遠ざかる私を見送るかの<br />よう。<br /><br />思えば、3年前初めてオーヴェルにやって来た時も、<br />猫が現れ、しばらくの間行く道を前後してお供して<br />くれました。

    パリでは見られない放し飼いの猫、この子が
    ごろごろ言いながら、纏わり付いてくれただけで、
    来た甲斐あり、しばらくの間付かず離れず、とても
    癒して貰いました。

    やがて、自分ちなのか門柱の根元にすとんと寝そべり、
    そして、とあるお宅の門前に腰を据えると、気が済んだ
    のか、そこからは動く事無く、遠ざかる私を見送るかの
    よう。

    思えば、3年前初めてオーヴェルにやって来た時も、
    猫が現れ、しばらくの間行く道を前後してお供して
    くれました。

  • 既視感に似た、奇妙な感覚と共に行く手の<br />村道を彩る美しい花々とで、幸福感一杯。<br /><br />快晴の空の下、行き交う人は疎ら、<br />そよぐ風にはバラの薫りが混じり、<br />くっきり冴え渡る野鳥のさえずり。

    既視感に似た、奇妙な感覚と共に行く手の
    村道を彩る美しい花々とで、幸福感一杯。

    快晴の空の下、行き交う人は疎ら、
    そよぐ風にはバラの薫りが混じり、
    くっきり冴え渡る野鳥のさえずり。

  • とある角に張り紙。<br />“わが街の庭”<br />有志の奉仕活動に拠る、言わば花一杯運動。<br />彼らの志を汲み取って、むやみに手折らないで、<br />と記されています。<br />

    とある角に張り紙。
    “わが街の庭”
    有志の奉仕活動に拠る、言わば花一杯運動。
    彼らの志を汲み取って、むやみに手折らないで、
    と記されています。

  • 花壇として狭い一角を区切るのでなしに<br />道沿いに、自然な形で植え込んでいく。<br /><br />実にまわりに溶け込んで美しい、いつまでも<br />歩き続けたい道が実現しました。<br />

    花壇として狭い一角を区切るのでなしに
    道沿いに、自然な形で植え込んでいく。

    実にまわりに溶け込んで美しい、いつまでも
    歩き続けたい道が実現しました。

  • 心地よさの中、視界に入ってきたのは、<br />これぞ、ギマールの設計した家、<br />“Le Castel Val”谷の館、意訳で地方の館。<br /><br />アールヌーヴォなパーツがそれぞれに美しい。<br />

    心地よさの中、視界に入ってきたのは、
    これぞ、ギマールの設計した家、
    “Le Castel Val”谷の館、意訳で地方の館。

    アールヌーヴォなパーツがそれぞれに美しい。

  • もっとも、建物としては、周りとの不調和と言う<br />意味で先回と言い今回も又、私の中で、引っ掻く<br />ような齟齬感を覚えたのでしたが。<br />

    もっとも、建物としては、周りとの不調和と言う
    意味で先回と言い今回も又、私の中で、引っ掻く
    ような齟齬感を覚えたのでしたが。

  • この先点在する、絵画表示板を頼りに<br />絵画の街を辿ります。<br />

    この先点在する、絵画表示板を頼りに
    絵画の街を辿ります。

  • セザンヌ“首吊りの家”<br />収蔵先のオルセー美術館から画像拝借。<br /><br />セザンヌが、自身の作風を完成する前、<br />ピサロとカンバスを並べ、戸外で移ろう<br />日の光を表現する印象派手法を伝授された<br />のが、ここオーヴェル。<br /><br />早速、印象派展の第1回に出展したのですから<br />しかと、手応えを覚えてのことでしょう。<br /><br />首吊り、とは穏やかでないタイトル。<br />由来は判らない様なのですが、<br />首吊り=絞首刑=正義、の発想から<br />それを目にするのは幸運である、と言う<br />諺がフランスにはあるとか。<br />はたして。

    セザンヌ“首吊りの家”
    収蔵先のオルセー美術館から画像拝借。

    セザンヌが、自身の作風を完成する前、
    ピサロとカンバスを並べ、戸外で移ろう
    日の光を表現する印象派手法を伝授された
    のが、ここオーヴェル。

    早速、印象派展の第1回に出展したのですから
    しかと、手応えを覚えてのことでしょう。

    首吊り、とは穏やかでないタイトル。
    由来は判らない様なのですが、
    首吊り=絞首刑=正義、の発想から
    それを目にするのは幸運である、と言う
    諺がフランスにはあるとか。
    はたして。

  • ゴッホ“オーヴェルの家”<br />

    ゴッホ“オーヴェルの家”

  • セザンヌ“オーヴェル村の道”<br /><br />描かれた1870年代からはるか、<br />車が在ったり、改築などで変わった<br />ものの道そのものはそのまま、面影が<br />辿れるのはさすがのオーヴェル。<br /><br />色と言い形と言い筆使いと言い、<br />荒ぶる魂をぶつけた様なゴッホと、<br />穏やかなオーヴェルそのものを<br />描き出したセザンヌと。<br /><br />画家のオリジナリティを考えさせられた<br />ひととき、いつか、村の西に在ると言う<br />ピサロとセザンヌの描いた作画ポイントを<br />歩いてみたいと思いました。

    セザンヌ“オーヴェル村の道”

    描かれた1870年代からはるか、
    車が在ったり、改築などで変わった
    ものの道そのものはそのまま、面影が
    辿れるのはさすがのオーヴェル。

    色と言い形と言い筆使いと言い、
    荒ぶる魂をぶつけた様なゴッホと、
    穏やかなオーヴェルそのものを
    描き出したセザンヌと。

    画家のオリジナリティを考えさせられた
    ひととき、いつか、村の西に在ると言う
    ピサロとセザンヌの描いた作画ポイントを
    歩いてみたいと思いました。

  • ゴッホ“ガシェ博士の肖像”<br />

    ゴッホ“ガシェ博士の肖像”

  • ガシェ氏宅。<br />自然の起伏を利用した瀟洒なお宅ごと、<br />資料館になっています。<br /><br />ゴッホをして、師とも兄とも仰いだと言う<br />ガシェ医師。<br /><br />オーヴェルに滞在した多くの画家も同様に<br />氏を慕い、一種のサロンだったかもしれません。<br />今回はスルーです。<br /><br />

    ガシェ氏宅。
    自然の起伏を利用した瀟洒なお宅ごと、
    資料館になっています。

    ゴッホをして、師とも兄とも仰いだと言う
    ガシェ医師。

    オーヴェルに滞在した多くの画家も同様に
    氏を慕い、一種のサロンだったかもしれません。
    今回はスルーです。

  • ガシェ氏の名前を冠した通り。<br />

    ガシェ氏の名前を冠した通り。

  • さて、お昼にしようと思ったら、<br />オーヴェル駅の付近はレストランには<br />事欠かないのですが、そこまで行くには<br />ひとしきり。<br /><br />途中のオーーヴェル城でピクニック<br />しようと思い立ち、サンドイッチでも<br />仕入れる事にしました。<br /><br />一旦、街のメインストリートまで下り、<br />パン屋さんを、探すも見渡す限り見当たらない。<br /><br />それどころか、商店そのものが全くない。<br />試しにと黙々と300m、向こうにようやく<br />それらしい一群。<br />

    さて、お昼にしようと思ったら、
    オーヴェル駅の付近はレストランには
    事欠かないのですが、そこまで行くには
    ひとしきり。

    途中のオーーヴェル城でピクニック
    しようと思い立ち、サンドイッチでも
    仕入れる事にしました。

    一旦、街のメインストリートまで下り、
    パン屋さんを、探すも見渡す限り見当たらない。

    それどころか、商店そのものが全くない。
    試しにと黙々と300m、向こうにようやく
    それらしい一群。

  • 口に入れられるものと言えば、<br />このパン屋兼お菓子屋さん1軒です。<br /><br />時はお昼前、地元民でなかなか盛況。<br />見る限りサンドイッチの類が見当たらず、<br />一旦、お菓子パンでもと思ったのですが<br />試しに、サンドイッチを尋ねてよかった。<br /><br />「何がいいですか?」とマダム。<br />ハムに、ツナに、ソーセージに・・、と<br />口頭でできるものをおっしゃる。<br />店先には特に書いてなかったと思うのですが、<br />どうやら、注文に応じてその都度作るようです。<br /><br />「ソーセージにお野菜でお願いします。」<br />日本なら野菜と特に言わなくても<br />バランス良い取り合わせを考えてあるので安心。<br /><br />ところが、こちらはどうかすると<br />ハムにチーズとか、チーズだけとか<br />野菜の姿かたちが見当たらなかったりも<br />結構あって、油断なりません。<br /><br />すると、レタスでいいですね、とにっこり。<br />そこにあるバゲットを1本持ってそのまま奥に。<br />どうやらマダム自らが、これからこしらえる模様。<br /><br />店先は、刻々人がやって来て、でも慣れっこ<br />なのか皆さん鷹揚に、ただ待っている。<br /><br />やがて5分もせず、サンドイッチを手に<br />戻ったマダム。<br />3ユーロにも満たないお代がありがたい上に、<br />大判の紙ナプキンと共に、寄越しながら<br />良い一日を、と声を掛けて下さる。<br />また、最後尾のお客さんが扉を開けて下さったり。<br /><br />あったかい気持ちになりながら、向かうは<br />ピクニック会場(?)のオーヴェル城です。

    口に入れられるものと言えば、
    このパン屋兼お菓子屋さん1軒です。

    時はお昼前、地元民でなかなか盛況。
    見る限りサンドイッチの類が見当たらず、
    一旦、お菓子パンでもと思ったのですが
    試しに、サンドイッチを尋ねてよかった。

    「何がいいですか?」とマダム。
    ハムに、ツナに、ソーセージに・・、と
    口頭でできるものをおっしゃる。
    店先には特に書いてなかったと思うのですが、
    どうやら、注文に応じてその都度作るようです。

    「ソーセージにお野菜でお願いします。」
    日本なら野菜と特に言わなくても
    バランス良い取り合わせを考えてあるので安心。

    ところが、こちらはどうかすると
    ハムにチーズとか、チーズだけとか
    野菜の姿かたちが見当たらなかったりも
    結構あって、油断なりません。

    すると、レタスでいいですね、とにっこり。
    そこにあるバゲットを1本持ってそのまま奥に。
    どうやらマダム自らが、これからこしらえる模様。

    店先は、刻々人がやって来て、でも慣れっこ
    なのか皆さん鷹揚に、ただ待っている。

    やがて5分もせず、サンドイッチを手に
    戻ったマダム。
    3ユーロにも満たないお代がありがたい上に、
    大判の紙ナプキンと共に、寄越しながら
    良い一日を、と声を掛けて下さる。
    また、最後尾のお客さんが扉を開けて下さったり。

    あったかい気持ちになりながら、向かうは
    ピクニック会場(?)のオーヴェル城です。

  • かつては市長の館だったとか。<br />中は印象派博物館。<br />映像を駆使して、オスマン改造から後の<br />パリを起点に印象派の台頭、発展を判り易く<br />面白く見せてくれます。<br /><br />何でも、裏庭はゴッホ自害の場とか。<br />

    かつては市長の館だったとか。
    中は印象派博物館。
    映像を駆使して、オスマン改造から後の
    パリを起点に印象派の台頭、発展を判り易く
    面白く見せてくれます。

    何でも、裏庭はゴッホ自害の場とか。

  • こちら、表の庭園。<br />高みから見下ろすオーヴェルのひとむらも<br />美しい。<br />平日の為か人影無く、庭園を独り占めです。<br /><br />片隅に腰を降ろし、嬉しいランチ。<br />ソーセージではなく、大きな口径のサラミと<br />言うか。<br />脂肪が多く、くどいかと思いきや風味が良くて<br />何の事はないレタスとのバランスの妙、<br />するするお腹に収まってしまいました。<br /><br />エネルギー充填の後はゴッホのお墓にお参り。<br />その後、ドービニーのアトリエに向かいます。<br />

    こちら、表の庭園。
    高みから見下ろすオーヴェルのひとむらも
    美しい。
    平日の為か人影無く、庭園を独り占めです。

    片隅に腰を降ろし、嬉しいランチ。
    ソーセージではなく、大きな口径のサラミと
    言うか。
    脂肪が多く、くどいかと思いきや風味が良くて
    何の事はないレタスとのバランスの妙、
    するするお腹に収まってしまいました。

    エネルギー充填の後はゴッホのお墓にお参り。
    その後、ドービニーのアトリエに向かいます。

  • 一端、オーヴェル駅辺りまでやって来ました。<br />この辺りはゴッホに因んだあれこれがぎゅっと<br />集約されています。<br /><br />ゴッホが2階に下宿していたと言う、<br />居酒屋ラヴー亭。<br />ゴッホの部屋の見学は出来ますが、<br />実は内部は、当時の面影そっくりに<br />後から作られたものです。<br /><br />その割に5ユーロと言う少々高い入館料は、<br />施設の維持費と共に、この街に1点たりと<br />残っていないゴッホ作品を買い戻す費用に<br />充てたいと。<br /><br />アルルもここと並んで、ゴッホが多くを描いた<br />町ですが、同じく作品が街に無いと聞きました。<br />

    一端、オーヴェル駅辺りまでやって来ました。
    この辺りはゴッホに因んだあれこれがぎゅっと
    集約されています。

    ゴッホが2階に下宿していたと言う、
    居酒屋ラヴー亭。
    ゴッホの部屋の見学は出来ますが、
    実は内部は、当時の面影そっくりに
    後から作られたものです。

    その割に5ユーロと言う少々高い入館料は、
    施設の維持費と共に、この街に1点たりと
    残っていないゴッホ作品を買い戻す費用に
    充てたいと。

    アルルもここと並んで、ゴッホが多くを描いた
    町ですが、同じく作品が街に無いと聞きました。

  • 地内に新たに出来たレストラン。<br />煮込みが名物とか。<br />

    地内に新たに出来たレストラン。
    煮込みが名物とか。

  • はす向かいに、村役場。<br />

    はす向かいに、村役場。

  • すぐお隣のゴッホ公園には、ザ ッキン作のゴッホ像。<br />

    すぐお隣のゴッホ公園には、ザ ッキン作のゴッホ像。

  • 高台の道に戻りしばらく行くと、これは、何とも残念・・。<br />

    高台の道に戻りしばらく行くと、これは、何とも残念・・。

  • “オーヴェルの教会”

    “オーヴェルの教会”

  • 麦畑の中、1本伸びた道をお墓へ向かいます。

    麦畑の中、1本伸びた道をお墓へ向かいます。

  • 絵画板には“雨”とだけ。<br /><br />雨を黒い斜線で表現、なるほど<br />これが浮世絵からの影響でしょうか。<br /><br />360度見渡しても誰もいない麦畑。<br />どこまでも平和で、どこか茫洋として。<br /><br />

    絵画板には“雨”とだけ。

    雨を黒い斜線で表現、なるほど
    これが浮世絵からの影響でしょうか。

    360度見渡しても誰もいない麦畑。
    どこまでも平和で、どこか茫洋として。

  • さて、“人里離れた”と言うほどではないまでも<br />村外れの畑の只中、一むれの墓地にやって来ました。<br /><br />地内、確か壁沿い、と探していると、<br />居合わせたムッシュが、<br />「ゴーグ(ゴッホ)?」と声を掛けて下さる。<br />北側壁際に案内下さりながら<br />「彼らの墓にはお花が無いんだよ。」と。<br /><br />なるほど・・。<br />壁に這う季節のバラが恰好のお供え。<br />北側の壁沿いに弟テオと並んで語り合うよう。<br /><br />黙祷。<br /><br />

    さて、“人里離れた”と言うほどではないまでも
    村外れの畑の只中、一むれの墓地にやって来ました。

    地内、確か壁沿い、と探していると、
    居合わせたムッシュが、
    「ゴーグ(ゴッホ)?」と声を掛けて下さる。
    北側壁際に案内下さりながら
    「彼らの墓にはお花が無いんだよ。」と。

    なるほど・・。
    壁に這う季節のバラが恰好のお供え。
    北側の壁沿いに弟テオと並んで語り合うよう。

    黙祷。

  • “画家達の村”の住所(墓地)見取り図。<br /><br />北側を出たところに掲示されてます。<br />まるで画家達が、泉下の住まいで今も<br />絵画談義に花を咲かせているようです。<br /><br />

    “画家達の村”の住所(墓地)見取り図。

    北側を出たところに掲示されてます。
    まるで画家達が、泉下の住まいで今も
    絵画談義に花を咲かせているようです。

  • 来た道と直角に交わるもう1本の道、<br />こちらからも街中に戻れ、しかも<br />ドービニーのアトリエ近くに出られる<br />ようです。<br /><br />前にも後にも人が居らず、少々不安になり<br />ながらも、どうやら向こうの方に絵画表示板、<br />それ目指し、畑の真中を黙々行きます。<br />

    来た道と直角に交わるもう1本の道、
    こちらからも街中に戻れ、しかも
    ドービニーのアトリエ近くに出られる
    ようです。

    前にも後にも人が居らず、少々不安になり
    ながらも、どうやら向こうの方に絵画表示板、
    それ目指し、畑の真中を黙々行きます。

  • “黒い鳥のいる麦畑”<br />表示板には“からす”とありますが<br />ゴッホの遺族は“黒い鳥”を<br />タイトルに認めているそうです。<br /><br />映画などでも取り上げられたゴッホ、<br />どうかすると脚色、歪曲されたものが<br />定説になりかかっているのだとか。<br /><br />不吉さの象徴と言う、からすに、麦。<br />何かの終焉を語るに、お誂え向きの道具立て、<br />と言うところでしょうか。<br /><br />しかし、ゴッホが、ここで自殺をしたのも、<br />この絵が絶筆というのも間違いとの事です。

    “黒い鳥のいる麦畑”
    表示板には“からす”とありますが
    ゴッホの遺族は“黒い鳥”を
    タイトルに認めているそうです。

    映画などでも取り上げられたゴッホ、
    どうかすると脚色、歪曲されたものが
    定説になりかかっているのだとか。

    不吉さの象徴と言う、からすに、麦。
    何かの終焉を語るに、お誂え向きの道具立て、
    と言うところでしょうか。

    しかし、ゴッホが、ここで自殺をしたのも、
    この絵が絶筆というのも間違いとの事です。

  • そこには、確かにドービニーのアトリエ。

    そこには、確かにドービニーのアトリエ。

  • 開館の14hに行くと、扉はまだ閉まったまま。<br />フランス式の大らかさかと、更に10分待った<br />のですが、開錠する気配がありません。<br /><br />ブザーを押して訪いを告げると、「今行きます。」<br />待つほどもなく年配のマダムが現れました。<br /><br />隣接して、縁続きの方が住んでおられると<br />聞いていましたが、このマダムのご主人が<br />ドービニーの血筋にあたるとか。<br />

    開館の14hに行くと、扉はまだ閉まったまま。
    フランス式の大らかさかと、更に10分待った
    のですが、開錠する気配がありません。

    ブザーを押して訪いを告げると、「今行きます。」
    待つほどもなく年配のマダムが現れました。

    隣接して、縁続きの方が住んでおられると
    聞いていましたが、このマダムのご主人が
    ドービニーの血筋にあたるとか。

  • 撮影不可なので、資料から。<br />お嬢さんのセシルが描いたと言う部屋の絵。<br /><br />

    撮影不可なので、資料から。
    お嬢さんのセシルが描いたと言う部屋の絵。

  • 食堂。<br />こちらはドービニーの手に拠る<br />これまた愛らしい壁絵。<br />

    食堂。
    こちらはドービニーの手に拠る
    これまた愛らしい壁絵。

  • アトリエ。<br /><br />ドービニーは、ミレーやコローと並び<br />“バルビゾン派七星”の一角。<br /><br />バルビゾン派と言うのは、それまでの、<br />聖書や神話など宗教的で制約の多い画題、<br />屋内アトリエでの理想化された風景画、よりも、<br />仏国内の田園風景を画題、戸外の自然な風景を<br />カンバスに写す、自然主義的な発想から興った<br />そうです。<br /><br />そもそも、パリなど都市部の環境悪化し、<br />パリ⇔リヨンの電車開通してバルビゾン方面へ、<br />後にパリ⇔ノルマンディーの電車開通、オーヴェル<br />方面への足が拡がる。<br /><br />などの下地があって、その時代の画家の目を<br />地方田園へ誘う結果となったそうです。<br /><br />バルビゾンからやがてオーヴェルへと<br />居を移したドービニー、“ボタン号”なる<br />アトリエ兼用の舟で戸外での製作を精力的に<br />こなします。<br /><br />また、片方で印象派のモネやピサロの評価や画商<br />への紹介など世に出るのを援助したり、オーヴェルで<br />出遭ったセザンヌの才能を高くかったり、若い画家<br />たちの後押しを行います。<br /><br />作品は、オーヴェル観光局の2階ギャラリーが、<br />展示場所を提供しています。

    アトリエ。

    ドービニーは、ミレーやコローと並び
    “バルビゾン派七星”の一角。

    バルビゾン派と言うのは、それまでの、
    聖書や神話など宗教的で制約の多い画題、
    屋内アトリエでの理想化された風景画、よりも、
    仏国内の田園風景を画題、戸外の自然な風景を
    カンバスに写す、自然主義的な発想から興った
    そうです。

    そもそも、パリなど都市部の環境悪化し、
    パリ⇔リヨンの電車開通してバルビゾン方面へ、
    後にパリ⇔ノルマンディーの電車開通、オーヴェル
    方面への足が拡がる。

    などの下地があって、その時代の画家の目を
    地方田園へ誘う結果となったそうです。

    バルビゾンからやがてオーヴェルへと
    居を移したドービニー、“ボタン号”なる
    アトリエ兼用の舟で戸外での製作を精力的に
    こなします。

    また、片方で印象派のモネやピサロの評価や画商
    への紹介など世に出るのを援助したり、オーヴェルで
    出遭ったセザンヌの才能を高くかったり、若い画家
    たちの後押しを行います。

    作品は、オーヴェル観光局の2階ギャラリーが、
    展示場所を提供しています。

  • ちなみにこちら、駅近くにある<br />「ドービニーの庭」<br /><br />あいにく見学はできません。<br />

    ちなみにこちら、駅近くにある
    「ドービニーの庭」

    あいにく見学はできません。

  • こちら、ゴッホ描く“ドービニーの庭”<br />実のところ、この絵でドービニーの名を<br />知る事になったのです。<br /><br />しかも、ここで描かれている庭とは<br />勿論、このアトリエの庭には在らず。<br /><br />ドービニー作品を敬愛していたゴッホが<br />(オーヴェルにゴッホが滞在したのは<br />ドービニーの死後です。)<br />村内に複数あるドービニーの別宅を<br />住んでいた家と間違えて描いたらしい、<br />と言うのが真相とか。<br /><br />もう一つ、描かれた日時から、この絵こそが、<br />絶筆の可能性があるそうです。<br /><br />

    こちら、ゴッホ描く“ドービニーの庭”
    実のところ、この絵でドービニーの名を
    知る事になったのです。

    しかも、ここで描かれている庭とは
    勿論、このアトリエの庭には在らず。

    ドービニー作品を敬愛していたゴッホが
    (オーヴェルにゴッホが滞在したのは
    ドービニーの死後です。)
    村内に複数あるドービニーの別宅を
    住んでいた家と間違えて描いたらしい、
    と言うのが真相とか。

    もう一つ、描かれた日時から、この絵こそが、
    絶筆の可能性があるそうです。

  • こちら、アトリエ前に広がる、<br />正真正銘(?)ドービニーの庭。<br /><br />

    こちら、アトリエ前に広がる、
    正真正銘(?)ドービニーの庭。

  • 手入れの行き届いた、何とも親密で<br />しっとりした佇まい。<br />一隅に腰を降ろせば、招かれた客のように<br />いつまでも寛いでしまいそうです。<br />

    手入れの行き届いた、何とも親密で
    しっとりした佇まい。
    一隅に腰を降ろせば、招かれた客のように
    いつまでも寛いでしまいそうです。

  • アトリエ沿いのこの通りを、ドービニー通りと<br />画家を顕彰しての命名でしょう。

    アトリエ沿いのこの通りを、ドービニー通りと
    画家を顕彰しての命名でしょう。

  • この扉の絵のように美しい事と言ったら・・。<br /><br />彩るは、あちこちのバラ園で何度も見かけた、<br />名花、ピエール・ロンサール。<br />こうして、生活の場にしっくり溶け込むのは<br />また格別です。<br />

    この扉の絵のように美しい事と言ったら・・。

    彩るは、あちこちのバラ園で何度も見かけた、
    名花、ピエール・ロンサール。
    こうして、生活の場にしっくり溶け込むのは
    また格別です。

  • 手入れの行き届いている事といい、<br />蕾から開花した花まで、取り取りに揃い<br />成ろうことなら、今旅行中の<br />バラの最高賞を差し上げたい気分でした。<br /><br />さて、美しいオーヴェルともそろそろ<br />お別れの時刻です。

    手入れの行き届いている事といい、
    蕾から開花した花まで、取り取りに揃い
    成ろうことなら、今旅行中の
    バラの最高賞を差し上げたい気分でした。

    さて、美しいオーヴェルともそろそろ
    お別れの時刻です。

  • ドービニーを後に駅近く、観光局オフィス<br />(左、ピンクの扉内)の辺りに戻ってきました。<br />この構図は実は、ゴッホのこの絵、<br />“オーヴェルの階段(5人の人々と共に)”<br />

    ドービニーを後に駅近く、観光局オフィス
    (左、ピンクの扉内)の辺りに戻ってきました。
    この構図は実は、ゴッホのこの絵、
    “オーヴェルの階段(5人の人々と共に)”

  • ここを最後に、オーヴェルの街に暇乞いです。<br /><br />お花の季節のオーヴェルの街、<br />ゴッホ巡りに訪れた事がきっかけながら、<br />街そのものが何と美しいこと。<br /><br />ゴッホに因んだあれこれがコンパクトに<br />見られるのは勿論ですが、<br /><br />1.印象派が好んだ街並みや風光を五感で感じ、<br />2、更に、印象派博物館(オーヴェル城、今回は<br />スルー)の視覚機器を駆使した展示で、大掴みに<br />把握する。<br /><br />などなど、印象派絵画について直に感じる事が<br />できる点もお勧めしたいと思いました。

    ここを最後に、オーヴェルの街に暇乞いです。

    お花の季節のオーヴェルの街、
    ゴッホ巡りに訪れた事がきっかけながら、
    街そのものが何と美しいこと。

    ゴッホに因んだあれこれがコンパクトに
    見られるのは勿論ですが、

    1.印象派が好んだ街並みや風光を五感で感じ、
    2、更に、印象派博物館(オーヴェル城、今回は
    スルー)の視覚機器を駆使した展示で、大掴みに
    把握する。

    などなど、印象派絵画について直に感じる事が
    できる点もお勧めしたいと思いました。

  • さて、かつて印象派画家の面々が<br />競って降り立ったオーヴェルの駅も<br />こうしてみると、何の変哲も無い<br />田舎駅です。<br />されど、向こうのホームに行くのに<br />線路を潜ろうとすると。<br />

    さて、かつて印象派画家の面々が
    競って降り立ったオーヴェルの駅も
    こうしてみると、何の変哲も無い
    田舎駅です。
    されど、向こうのホームに行くのに
    線路を潜ろうとすると。

  • この駅に降り立てば、自然と、<br />「ようこそオーヴェルへ。」の文字と共に<br />愛らしい壁画のお出迎えに遭えます。<br /><br />これから行く人は勿論、帰る人も、<br />双方実にほっこり。<br />

    この駅に降り立てば、自然と、
    「ようこそオーヴェルへ。」の文字と共に
    愛らしい壁画のお出迎えに遭えます。

    これから行く人は勿論、帰る人も、
    双方実にほっこり。

  • 補足情報を。<br />私は、乗り継ぎして行き来しましたが、2008年から4月〜10月は往復1便づつ/土・日・祝<br />のみの直通便があります。<br /><br />パリ北駅発9:56→オーヴェル駅着10:28<br />オーヴェル駅発18:15→パリ北駅着18:48<br /><br />詳細はその都度ご確認下さい。<br />また、月・火曜日及び、11月〜2月はお休みのスポットが多いのでご注意を。<br /><br />地図がありましたので、ご参考まで。1.Manoir des Colombieres qui accueille l’Office de Tourisme et<br />  le Musee Daubigny<br />  観光局 2階にドービニー美術館<br />2.Eglise Notre Dame d’Auvers<br />  オーヴェルのノートルダム教会<br />3.Cimetiere<br />  墓<br />4.Buste de Daubigny<br />  ドービニーの半身像(知りませんでした。)<br />5.Parc Van Gogh et statue de Van Gogh<br />  ゴッホ公園とゴッホ像<br />6.Mairie<br />  役場<br />7.Auberge Ravoux - Maison de Van Gogh<br />  ラヴー亭 −ゴッホの家<br />8.Chateau de Lery<br />  レリイ城(オーヴェル城 印象派博物館)<br />9.Maison-atelier de Daubigny<br />  ドービニーのアトリエ<br />10.Musee de l’absinthe<br />   アブサン美術館<br />11.Maison du Docteur Gachet<br />   ドクター・ガシェの家<br />12.Galerie d&#39;Art contemporain<br />   現代芸術ギャラリー <br /><br />

    補足情報を。
    私は、乗り継ぎして行き来しましたが、2008年から4月〜10月は往復1便づつ/土・日・祝
    のみの直通便があります。

    パリ北駅発9:56→オーヴェル駅着10:28
    オーヴェル駅発18:15→パリ北駅着18:48

    詳細はその都度ご確認下さい。
    また、月・火曜日及び、11月〜2月はお休みのスポットが多いのでご注意を。

    地図がありましたので、ご参考まで。1.Manoir des Colombieres qui accueille l’Office de Tourisme et
      le Musee Daubigny
      観光局 2階にドービニー美術館
    2.Eglise Notre Dame d’Auvers
      オーヴェルのノートルダム教会
    3.Cimetiere
      墓
    4.Buste de Daubigny
      ドービニーの半身像(知りませんでした。)
    5.Parc Van Gogh et statue de Van Gogh
      ゴッホ公園とゴッホ像
    6.Mairie
      役場
    7.Auberge Ravoux - Maison de Van Gogh
      ラヴー亭 −ゴッホの家
    8.Chateau de Lery
      レリイ城(オーヴェル城 印象派博物館)
    9.Maison-atelier de Daubigny
      ドービニーのアトリエ
    10.Musee de l’absinthe
       アブサン美術館
    11.Maison du Docteur Gachet
       ドクター・ガシェの家
    12.Galerie d'Art contemporain
       現代芸術ギャラリー 

  • 19h30からのバレエ公演へ<br />オペラ座ガルニエにやって来ました。<br /><br />大階段を上がり、ベニョワールへ。<br />このサイドボックス席は、いわゆる<br />平土間のぐるりサイドのみ、つまり<br />和式1階のみがベニョワールと称して<br />やや安価な席です。<br /><br />ひざ下一望の位置に平土間オルケストラ席。<br />いわゆるオーケストラ(管弦楽団)の<br />名前の語源だそうです。<br /><br />つまり、平土間=オルケストル(ギリシア語)<br />いつしか同じ平土間で演奏した楽団を<br />指すようになったと。<br /><br />そもそもギリシア演劇の伴奏であった<br />平土間の楽団。<br />いつしか、伴奏の位置付けから<br />オーケストラだけ独立したコンサートを<br />催すまでになり、それと共にポジションも<br />ステージの上に。<br />知られざる大躍進の歴史があったのですね。<br /><br />さて、案内のマダムの後ろを行くと、<br />入り口が2部屋分共同で一つなのも<br />簡便で面白い。<br /><br />入室してみれば、同室の方々は既に着席。<br />鏡前で身なりを整え、お詫びしつつ<br />最前列へ着席します。<br /><br />ベニョワールは前後列に高低差がないので、<br />2列目以降の方は、視界に限りがあってか<br />身を乗り出したりして、難儀しておられるよう。<br />これも今後の参考に。<br /><br />幕間に、2階のバルコンでプログラム難読中、<br />スペインからのムッシュが、プログラムを<br />指しながら、あれこれ解説しようとして下さるも、<br />古のバレリーナの話などで、今一つ理解できず<br />申し訳なし。<br /><br />プルーストの“失われた時を求めて”からの<br />オムニバス的な二幕。<br />ヴィジュアルの美しさに救われて、<br />存外楽しめました。<br /><br /><br />明日はパリの東、ヴォ-・ル・ヴィコント城へ。

    19h30からのバレエ公演へ
    オペラ座ガルニエにやって来ました。

    大階段を上がり、ベニョワールへ。
    このサイドボックス席は、いわゆる
    平土間のぐるりサイドのみ、つまり
    和式1階のみがベニョワールと称して
    やや安価な席です。

    ひざ下一望の位置に平土間オルケストラ席。
    いわゆるオーケストラ(管弦楽団)の
    名前の語源だそうです。

    つまり、平土間=オルケストル(ギリシア語)
    いつしか同じ平土間で演奏した楽団を
    指すようになったと。

    そもそもギリシア演劇の伴奏であった
    平土間の楽団。
    いつしか、伴奏の位置付けから
    オーケストラだけ独立したコンサートを
    催すまでになり、それと共にポジションも
    ステージの上に。
    知られざる大躍進の歴史があったのですね。

    さて、案内のマダムの後ろを行くと、
    入り口が2部屋分共同で一つなのも
    簡便で面白い。

    入室してみれば、同室の方々は既に着席。
    鏡前で身なりを整え、お詫びしつつ
    最前列へ着席します。

    ベニョワールは前後列に高低差がないので、
    2列目以降の方は、視界に限りがあってか
    身を乗り出したりして、難儀しておられるよう。
    これも今後の参考に。

    幕間に、2階のバルコンでプログラム難読中、
    スペインからのムッシュが、プログラムを
    指しながら、あれこれ解説しようとして下さるも、
    古のバレリーナの話などで、今一つ理解できず
    申し訳なし。

    プルーストの“失われた時を求めて”からの
    オムニバス的な二幕。
    ヴィジュアルの美しさに救われて、
    存外楽しめました。


    明日はパリの東、ヴォ-・ル・ヴィコント城へ。

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  • コクリコさん 2014/07/25 14:12:16
    シャポンヴァル〜オーヴエル・シュル・オワーズへ
    こんにちは!

    フランス行きが迫っているのでいつものことながらあわてて旅程のチェックです。
    妹たちは前半の7泊9日だけ動向しますが、パリから日帰りはゴッホ終焉の地。
    2005年にも行ったのですが、ゴッホ好きの妹のためと私も今回はシャポンヴァルから歩いてみたいので再度オーヴェルに行きます。
    北駅からポントワーズ乗り換えですが、妹たちと一緒なのでポントワーズは乗り換えだけでパリ観光(多分またモンマルトル^^;)。

    さんしぇさんの旅行記じっくり拝見しましたが、シャポンヴァルからオーヴェルへの道はすぐにわかりますよね?
    線路沿いではなく、一段上がった道を歩けば良いのですね?
    さんしぇさんが歩いた5月と違い暑そうですがね雨が降らなければそう長い道のりではなさそうなので歩いてみます。

    東京の新国立美術館で「オルセー美術館展」が始まりました。
    先週行ってきましたがまだ思っていたよりは混んでいなくて、盛りだくさんの画家たちの作品を見られて良かったです。
    シスレーの「ルーヴシエンヌの雪」「雪 マルリー=ル=ロワの農家の庭」「ルーヴシエンヌの道」「洪水の中の小舟 ポール=マルリー」なんてとってもとっても懐かしかった!
    ピサロの赤い屋根もあったし、そうそう、セザンヌのオーヴェルの首吊りの家の絵を始めとして今度の旅にピッタリの絵も何点かあって楽しめました。

    さんしぇ

    さんしぇさん からの返信 2014/07/26 22:32:04
    シャポンヴァルから
    コクリコさん、こんばんは〜。
    オーヴェルへのお立ち寄りご投票ありがとうございました。

    > 2005年にも行ったのですが、ゴッホ好きの妹のためと私も今回はシャポンヴァルから歩いてみたいので再度オーヴェルに行きます。

    コクリコ姉さまと言う水先案内がお有りで、ゴッホお好きな妹さんには特上の実りある旅になりそうですね。


    > さんしぇさんの旅行記じっくり拝見しましたが、シャポンヴァルからオーヴェルへの道はすぐにわかりますよね?
    > 線路沿いではなく、一段上がった道を歩けば良いのですね?
    > さんしぇさんが歩いた5月と違い暑そうですがね雨が降らなければそう長い道のりではなさそうなので歩いてみます。

    そうです“上の道”をいらしてくださいね。
    ストリートビューにはフォローがないんですね、この道。

    当日時間がおありでしたら、電車を降りられて後、シャポンヴァル通りを北側の“Meulieres ムリエール通り”に行く前に反対の南側のオワーズ河畔まで下りてみてください。
    印象派の画家ではありませんが、さる(ナイショではないので、必要とあらばお知らせします♪)絵画案内板に会えますよ。^^
    ついでにオワーズの川面を眺めるのも乙かもしれません。


    あ、そうか〜、オルセー所蔵のシスレーの数々、東京に行っちゃってたんですね。
    「ルーヴシエンヌの雪」探しましたよ。ま、よくあることですね。^^;


    > ピサロの赤い屋根もあったし、そうそう、セザンヌのオーヴェルの首吊りの家の絵を始めとして今度の旅にピッタリの絵も何点かあって楽しめました。
    シャポンヴァルからですと、すぐですねセザンヌなど。

    後は、お天気に恵まれるといいですね。
                                   さんしぇ

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