2010/07/07 - 2010/07/07
203位(同エリア215件中)
まみさん
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2010/07/07水 カウナス(エストニア第二の都市)
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・独立広場と聖ミカエル教会見学
<ここから自転車レンタル>
・悪魔の博物館見学&写真撮影
・チュルリョーニョス美術館見学
・聖ペテロ&パウロ大聖堂見学
・カウナス城(廃墟なので外観のみ)
・サンタコス公園でネリス川とネムナス川が交わる地点まで行く
・ヴィータウタス教会見学
・ペリクーナスの家(外観のみ)
・ネムナス川沿いから駅前まで自転車で散策
・杉原千畝記念館(外観のみ)
【カウナス泊:ホテル・ネリス改め、ホテル・パーク・イン(Park Inn)】
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朝5時前に目が覚めてしまいました。
本日はカウナスへの移動日ですが、ホテルの朝食をとってから出発するので、カウナス行きのバスは8時台のに乗るつもりです。
だから、そんなに早く起きても仕方がないし、出発の朝に朝の散歩としゃれ込むわけにはいきません。
それに、7月上旬のヴィリニュスの朝6時前はかなり寒かったし、サマータイムの6時前はまだ真っ暗です。
なので、6時までベッドでぐたぐだしていました。
6時すぎから、外では雨が降り出しました。
かなり強い雨です。
駅前にある滞在ホテルからバスターミナルまでは徒歩10分ほどですが、スーツケースを持ったフル装備移動です。
片手は空くけれど、それがカサに占領されてしまうのはやっかいです。
朝食中、ずっと窓の外を眺めながら、雨が止んでくれることを願いましたが、出発の時間になってもついに止みませんでした。
ホテルからバスターミナルへは、段差の少ない最短経路を昨日のうちにチェックしておきましたが、道路は水はけが悪く、歩道も車道も軽く河川状態でした。
そんな中を布製のスーツケースを引きずり、布製の運動靴で歩かなくてはなりません。
できるだけ濡れまいとムダな努力をしました。
カウナスでは、見どころが旧市街と新市街に散在しているため、市内の移動手段としてバスやトロリーバスではなく、できれば自転車をレンタルしたいと思っていました。
でも、雨だと自転車はかえってやっかいです。
ヴィリニュスからカウナスへのバス移動は1時間15分。
その間、窓の外の初めて見るリトアニアの都市郊外の景色を楽しむよりは、雨の勢いに一喜一憂してしまいました。
でも、カウナスに到着したら、雨はすっかり止みました、バンザーイ!
曇天なのは残念ですが、これで少なくとも自転車でも市内観光ができます。
自転車レンタルは、Booking.comでホテルを予約したとき、ホテルのサービスの内容にあったので、期待を膨らませるようになったのです。
それまでは海外で自転車に乗るなんてことは、考えたこともありませんでした。
でも、Lonely Planetによると、バルト3国の夏の旅行スタイルとしてレンタルサイクリングは人気があるようです。
ホテルには通常のチェックインタイムよりかなり早く到着しましたが、部屋に案内してもらえました。
早速、いつもの私の観光スタイルを頭から切り離し、どうすれば自転車で回りやすいか考えて荷物を極力減らし、自転車レンタルできることを期待して持参しておいた折り畳みのリュックに入れ替え、防寒のきく上着に着がえ、日よけ帽子はサンバイザーに代えました。
そしてはりきってホテルのレセプションに申し込もうとしら、残念! ホテルでは自転車レンタルをやっていなくて、独立広場に近い自転車レンタル屋さんを紹介されました。
でも、幸いホテルから歩いて10〜15分の距離のところです。
カウナスの自転車レンタル屋では21時まで借りられるとのこと。
そんなに遅くまで借りられるなんてびっくりして、レンタル屋の兄ちゃんに思わず聞き返してしまったほどでした。
さすが、プチ白夜の国!
───といっても、ホンモノの白夜の国と違って、22時をすぎると暗くなってしまいますけどね。
カウナスでは見学したいミュージーアムがいくつもあってとても回りきれません。
そんな中でもどうしても外したくないミュージーアムめぐりを自転車レンタルでつなげたいと思ったのですが、レンタル時間と料金の点でモトがとれるかが問題でした。
でもこれならミュージーアムめぐりをはさみつつも、心置きなく自転車レンタルしていられます。
というわけで、正味14日半のうち7回もレンタルした今年2010年の夏のバルト旅行の自転車レンタル観光は、カウナスが幕開けとなりました。
今回のバルト3国旅行を自転車レンタルの観点でまとめたハイライト旅行記はこちらです。
「2010年バルト3国旅行ハイライトその12:自転車レンタル編」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10488157/
この旅行記では、自転車をレンタルする前に見学した独立広場の聖ミカエル教会と、自転車で向かった旧市街の中心にある大聖堂の写真を収めました。
どちらも内部の撮影が可能でした。
聖ミカエル教会は、これが町の大聖堂では、と思ったくらい、堂々とした壮大な教会でした。
美しいドームが目を引く外観は、帝政ロシア時代にもともとはロシア正教会として建てられたせいでした。
そして大聖堂は、中身はバロック様式ですが、リトアニアではほぼ唯一のバジリカ構造のゴシック建築だそうです。
どちらの教会でも内部撮影に萌えました。
ヴィリニュスでカトリック教会の内部撮影をしていたとき、フレスコぎっしりのカラフルな正教会の方がいいな、などと思っていたのは、一体だれ?
私の期待度が、カトリック教会向けに等身大(?)にリセットされたせいかもしれません。
そうなると、三次元の彫刻の多いカトリック教会は、切り取るアングルや思い切った構図を狙ったりなど、自分なりに独自な写真をめざす余地が、主に二次元世界の正教会よりもずっと多くて楽しめることが分かりました。
つづく。
2010年バルト3国旅行の旅程一覧はこちら。
簡易版「2010年バルト3国旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10481279/
詳細版「2010年バルト3国旅行の詳細旅程(写真付き)」
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2010/07/2010-ccbf.html
「中世の面影を残すリトアニア第二の都市カウナスは、14世紀に最初の記録に登場する古い町。15世紀半ばにハンザ同盟の代表部が設けられ、商業活動の中心地として繁栄した。旧市街にはこの頃のゴシック建築が数多く残っている。
カウナスは両大戦間の22年間、ポーランドに占領されたヴィリニュスに代わってリトアニアの首都となった。そのためか、今も首都ヴィリニュスに大公する意識が強く残っている。」
(「‘09〜’10年版 地球の歩き方 バルトの国々 エストニア・ラトヴィア・リトアニア」より)
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真っ先にやってきた独立広場の聖ミカエル教会
白亜の壁に水色ドームがステキな建物でびっくりです。
バスターミナルからタクシーでホテルに向かう途中、車窓から見たとき、これが大聖堂かと思ってしまったくらいです。
「聖ミコラス(ミカエル)大天使教会
(前略)この白い教会は1891年から1893年にかけてロシア正教の聖堂として建てられたが、旧ソ連時代には美術館として使われている。」
(「バルト三国歴史紀行 リトアニア」(原翔・著/彩流社)より引用)
ホテルでもらったIn Your Pocketのカウナス版(2010年7〜8月号)によると、聖ミカエル教会は1893年にロシア兵士のために建てられたロシア正教会でした。
第二次世界大戦後にリトアニア軍に引き渡されたときに、カトリック教会となりました。
ソ連時代には一時期、アートギャラリーとなりましたが、それを除くと聖ミカエル教会はずっと軍人のための教会だったそうです。 -
聖ミカエル教会の正面
剥げた塗装がちょっと残念ですが、迫力ありました。 -
主廊からドームの天井へ
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ドームの天井とシャンデリア
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側廊を望む
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イチオシ
シンプルなステンドグラスと、花火みたいなシャンデリア
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教会内に飾られていたキリストの十字架への道の絵の1枚
とても味わい深い絵でしたので、何枚かカメラに収めました。
順不同です。
これはシリーズ8番目の絵です。 -
閑静な主祭壇
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悪魔(ドラゴン)を退治する大天使ミカエルの絵と、教会のシンボル
大天使ミカエルは、堕天使ルシファーとの戦いで天使側の指揮者だったので、そのエピソードに由来する絵だと思います。 -
受難の道の途中で転んだキリスト
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十字架の上で血を流すキリスト
「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」=「神よ、どうして私をお見捨てになったのですか」
と問いかけているシーンでしょうか。 -
ドーム天井の窓と装飾に注目
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シンプルで美しい聖母子像
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犠牲者のための十字架
この十字架の前にあった簡単な説明の中に1989年と書かれてあったので(リトアニア語でしたので、数字しか分かりませんでした(涙))、ソ連からの独立がらみでしょうか。 -
美しい壁龕(=くぼみ)
この部分だけこうやってファインダーの中に収めると、まるでイスラム教の礼拝の方向を示すミフラブにも見えてきました。 -
イチオシ
ドームの天井とシャンデリア
このシャンデリアが本当に気に入りました。
ドームの天井の中心には、精霊のハトが見えます。 -
教会にあったファンタジックな絵
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イチオシ
涙を流すキリスト
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その像の全体は……考える人!?
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キリストの十字架への道の絵の一枚、ベロニカのハンカチの奇跡
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赤ん坊のキリストを優しく見守るヨハネとマリア
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キリストの十字架磔刑像
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美しい聖ミカエル教会の全貌
もとロシア正教会といわれて納得できる外観です。 -
旧市街にある聖ペテロ&パウロ大聖堂
独立広場から伸びるライスヴェス通りで自転車をレンタルし、悪魔の博物館とチュルリョーニョス美術館を見学した後です。
自転車で旧市街まで行き、この大聖堂の前に駐輪して見学しました。
「聖ペテロ&パウロ(ペトロ・イル・ポヴィロ)大聖堂
赤レンガの美しい15世紀の大聖堂。壁一面に描かれたフレスコ画と彫刻で飾られた祭壇が非常に印象的。現在リトアニアのカトリックの枢機卿がここを本拠にしている。
ヴィリニアス通り側の外壁には、有名な詩人であり教会の神父でもあったマイロニスの墓が添えられている。」
(「‘09〜’10年版 地球の歩き方 バルトの国々 エストニア・ラトヴィア・リトアニア」より)
マイロニスの墓参りはしそこねました。 -
聖ペテロ&パウロ大聖堂の前にあった説明看板、全体像のスケッチ付
「カウナスの十二使徒・聖パウロと聖ペテロのバジリカ大聖堂
カウナスの大聖堂は、リトアニアにおいて唯一のバジリカ構造のゴシック教会です。リトアニア大公ヴィータウタスが創建者と信じられています。バジリカの記念碑的かつどこか禁欲的な建築を占めるのはゴシックとルネサンス様式であり、そのことは2つの様式の移行期であったことを反映しています。16世紀末から17世紀初頭までさかのぼる、すばらしい祭壇画ピエタ(哀しみの聖母)がとりわけ信者に人気があります。祭壇画の一つに慈悲の母マリアのすばらしい絵がありますが、その絵は受難者聖ゲオルグを祀るベルナルディン教会から移されたものです。バジリカの地下室、聖なる秘蹟の礼拝堂(Blessed Sacrament Chapel)、そして教会の中庭には、サモギディアの司教Motiejus Valancius、大司教Pranciskus KareviciusやJuozas Skvireckas、枢機卿Vincentas Sladkevicius、女性聖職者Jonas Maciulis-MaironisとAleksandras Dambrauskas-Adomas Jakstasなど、リトアニアの著名な聖職者たちの墓がたくさんあります。教皇パウロ2世は1993年9月6日にカウナスの大聖堂を訪れました。」
(看板の英語版の説明の私訳) -
入口の方へ回る
大聖堂前が十分広くないので、建物の全貌の写真が撮れませんでした。 -
まず見えた側廊の方
おお、全体的な桃色の印象@
バロック教会にときどきある内装どおりです。 -
主廊から主祭壇まで見渡す
外観から想像つかないバロック様式です。 -
主祭壇とシャンデリアにぐっと迫る
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どこかプレラファエロ風の絵の主祭壇のピエタ
ピエタ=十字架から下ろされたキリストを抱いて嘆く聖母の図。 -
主祭壇の上の方は聖人らしき像がずらり
特撮のなんとか戦隊!───みたいに勢揃い!? -
主祭壇のさらに上の方
バロック様式らしく動きのある彫刻です。
ウシのそばにいるのは聖ルカ、ライオンのそばは聖マルコ。4人の福音著者(エヴァンゲリスト)のうちの2人でしょう。
真ん中はキリストで、その左右はこの教会の名前に由来の聖パウロと聖ペテロだと思います。
向かって右の剣を持っている聖人が聖ペテロかな。
聖ペテロには、キリストがローマ兵に捕らえられそうになったとき、助けようとして剣を抜いて、ローマ兵の耳を切った、というエピソードがあるから。 -
パイプオルガンとシャンデリア
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バロック様式にしては、一見、すっきりと美しい天井
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イチオシ
説教台のライオン
聖マルコのシンボルのライオンでしょう。 -
主祭壇の方を見て、向かって左の礼拝堂の祭壇
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ブルーに金の装飾の美しい祭壇
祭壇画はマリアの被昇天(下)と聖母の戴冠(上)。 -
古めかしくて味のある聖母子画
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さきほどの聖母子画のある側廊の柱のそばから主廊を望む
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福音著者の4つのシンボルがある説教台
さきほどのライオンの像はここにありました。
さきほどのブルーの祭壇画はあの奥にあります。
「2010年バルト3国旅行第4日目(2)カウナス:ユニークな悪魔の博物館(1)画家ジムイジナヴィチウスのコレクション」へとつづく。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10527469
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