2010/07/07 - 2010/07/07
203位(同エリア215件中)
まみさん
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2010/07/07水 カウナス(エストニア第二の都市)
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・独立広場と聖ミカエル教会見学
<ここから自転車レンタル>
・悪魔の博物館見学&写真撮影
・チュルリョーニョス美術館見学
・聖ペテロ&パウロ大聖堂見学
・カウナス城(廃墟なので外観のみ)
・サンタコス公園でネリス川とネムナス川が交わる地点まで行く
・ヴィータウタス教会見学
・ペリクーナスの家(外観のみ)
・ネムナス川沿いから駅前まで自転車で散策
・杉原千畝記念館(外観のみ)
【カウナス泊:ホテル・ネリス改め、ホテル・パーク・イン(Park Inn)】
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カウナスで最も楽しみにしていたユニークな悪魔の博物館。
そのもととなるコレクションは、リトアニアの画家ジムイジナヴィチウスが集めた260体の悪魔です。
画家でもあり、教授でもあり、社会活動家でもあったというジムイジナヴィチウスには、23種類ものコレクションが残されています。
その一つとして悪魔をコレクションすることにした彼のセンスに脱帽です。
それらははじめすべて別のジムイジナヴィチウス博物館に収められていました。
その中で1番人気のある悪魔コレクションが独立して、悪魔の博物館となりました。
そして、ジムイジナヴィチウスの手を離れてもなお、悪魔の博物館は成長し続けています。
リトアニア国内だけでなく世界中から、悪魔のコレクションがこの博物館に寄贈され、今やその数は3,000点を超えるそうです。
おそらく、この悪魔の博物館を訪れてファンになった人だけでなく、訪れる機会はなくてもその存在を知って興味をもった人々が、自分のコレクションをその中に加える栄誉に預りたいと思ったからに違いありません。
それらの寄贈品は、もとの持ち主のもとで、たった一つのものとして大事にされるのもいいですが、悪魔の博物館の、これだけの豊かなコレクションであれば、その中に加わることで、その存在感は埋もれるどころか、他の悪魔たちと関連づけれられて、さらに生き生きと引き立てられたに違いありません。
2階には、そんなリトアニア中から集められた悪魔たちが待ち構えていました。
ここでも撮影の手を緩めることは許されない気分でした。
それに、哀しいことに人間に身近な存在である悪魔は、民族性がとてもよく反映されたフォークアートともいえます。
3階には世界中の悪魔たちのコレクションがあって、それはそれでとても興味深かったのですが、それ以上に、まだまだなじみのないリトアニアのフォークアートということでも、2階のコレクションは興味が尽きませんでした。
つづく。
2010年バルト3国旅行の旅程一覧はこちら。
簡易版「2010年バルト3国旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10481279/
詳細版「2010年バルト3国旅行の詳細旅程(写真付き)」
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2010/07/2010-ccbf.html
「2階には、リトアニアの制作者たち───プロのアーティストも民芸品作りの名人ともども───によって作られた悪魔と仮面があります。これらの展示品は、悪魔コレクションを始めたジムイジナヴィチウスの死後に博物館にやって来ました。
“ヴェルニアス(velnias)”(=悪魔)は、とりわけ民間伝承、フォークアートや習わし、信仰において、もっとも登場する神話上の存在です。悪魔はまた、プロの芸術(文学、美術、映画)にも登場します。“ウェルヌヴォス(welnuwos)”という言葉は、1547年にMartynas Mazvydasによって、カテキズム(カトリックの教理問答)において初めて使われ、それは悪霊を意味しました。“ヴェルニアス(velnias)”という言葉は、日常会話で使われています。“ヴェルニアス(velnias)”にちなんだ名前は、一部の地方や地形、植物や動物、自然現象や地質学上の物にもあります。悪魔についてのリトアニアの神話やおとぎ話の数は5,000にも及び、格言、ことわざ、なぞなぞ、信仰にも何千とあります。表現上の動詞、形容詞、副詞の多くにもこの言葉をルーツとするものがあります。悪魔はリトアニアのカーニバルであるShrovetideにおいても、重要な存在です。」
(悪魔の博物館の展示室2階入口にあった展示の説明を私訳)
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風車小屋で手伝いをする悪魔たち
背景に展示室の様子を取り込んでみました。 -
迷える羊に化けた悪魔!?
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独特な味のある悪魔
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木彫りの悪魔群像
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耳をすませる悪魔?
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歯を見せてニヤリと笑う悪魔の仮面
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悪魔たちの足元にたくさんの骸骨
「私のリトアニア、Kostas Dreskevicius作、1975年
この作品の歴史的な意味は、1939〜1941年、リトアニアと他の東欧諸国がソ連に併合された出来事を指しています。歴史人物のスターリンとヒットラーは、何百億もの人々を苦しめ、命の危険にさらした悪魔に扮されています。」
(展示の悪魔解説を私訳) -
魔法のほうきを持った魔法使いのおばあさん
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ベロだしチョンマ
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おとぎ話に出てきそうな魔法使いや魔女たち
キリスト教からみると、悪魔にくくられてしまうのでしょう。
そういえばヨーロッパの暗い歴史に魔女狩りがありました。 -
ねずみ男のような服を着たおばあさん? おじいさん?
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こてんぱんにやっつけられた悪魔!?
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知恵比べ?
こういうのってきっと小さい方が勝つんだと思います。 -
背負っているのは、おじいさんかと思ったけど、おばあさん?
「頑固者を背負う悪魔、Adomas Kvasas作、1924年
怒っている女性とおしゃべりな女性は、悪魔よりも上回ります。あるおとぎ話では、聖ペテロが女性の頭と悪魔を組み合わせ、悪魔、すなわち女性は悪魔の頭を持つようになったと語っています。悪魔自身も、女性のおしゃべりにそそのかされることがあります。」
(展示の悪魔解説を私訳) -
女性を抱えてでれっとする悪魔!?
「若い女性が納屋の干し草置き場で寝ていました。悪魔が彼女をダンスに誘いました。女性は亜麻について話し始めました。どのように種がまかれるか、どのように土の中で眠るか、どのように芽が出て、成長するか、そしてどのように引き抜かれ、打たれ、くしがかけられ、そして編まれるか。彼女はニワトリが鳴くまで話して話して話し続け、悪魔は退散しました。
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悪魔の甘言は、しばしば女性にとって致命的です。甘言に負けた女性は死に、勝った女性は生き残ります。多くの場合、悪魔には、たとえば川を干上がらせるといった、耐えがたい仕事が与えられます。時に、夫が口論好きの妻を悪魔に引き渡すことがありますが、悪魔ですら彼女をおとなしくさせることはできません。」
(展示の悪魔解説を私訳) -
ユーモラスな悪魔の仮面
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イチオシ
「なんか文句ある!?」
オノレ・ドーミエの風刺画を連想しました。
うーん、でもここまでひどくなかったかな。 -
なんともいえない顔の悪魔
みにくいというか、ユーモラスというか、愉快というか。 -
ゴブリン?
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あまり見慣れぬこういう悪魔像はリトアニアらしいのかしら
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イチオシ
小鳥を手でつつむ悪魔
動物に好かれる優しい悪魔像もあると思います。
日本の昔話の泣いた赤鬼の赤鬼・青鬼や、ギリシャ神話のパンなどを連想しました。
パンは牧神ですけどね。 -
悪魔の絵のある織物
しっぽのところがワンポイント@ -
悪魔のメダル
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イチオシ
こりゃ可愛い@
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鎌を熱する悪魔?
カウナスの悪魔の博物館と書かれてあります。 -
これもカウナスの悪魔の博物館の記念メダルかも
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ごはんの準備!?
ではなくて、地獄の窯かもしれませんけどね。 -
イチオシ
イヌっころっぽくて、どこか可愛い悪魔@
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風車小屋で風車を回す悪魔・その1
悪魔のイメージとしてリトアニアでポピュラーなものの一つのようです。
「悪魔は風車の羽や石臼を動かして粉屋を助けると信じられていました。なぜなら粉屋は金持ちだからです。音楽会社『悪魔の花嫁』(K. Borutaによる『バルタラギスの風車』という短編(作曲家V. Ganelin)にちなむ名前)がリトアニアの映画スタジオを建てた1974年以降、その話はとても有名になりました。1979年と2003年には、ミュージカル「悪魔の花嫁」が制作されました。」
(展示の悪魔解説を私訳) -
風車小屋で風車を回す悪魔・その2
「『おれはなにをすればいいんだい?』悪魔はまるで夜に疲れたことがないようにそわそわしました。
『粉にしなければならない穀物がたくさんあるんだ』とバルタラギスは答えました。『でも、風がない。風に代わって風車の羽根を回してくれ』
『オーライ!』とピンチュカス(悪魔)は承諾し、たちまち風のように風車の羽根の上に座りました。
製粉機が次第に力強く動き始めました。バルタラギスが自分の召使いを支えていなければならないほどでした。ピンチュカスは風車の羽根を回すのがとても気に入ったので、彼は前の晩のいたずらをすべて忘れました。荒れ野に縮こまって座って綿を採るよりもずっと気持ちよく感じました。ピンチュカスは、なぜもっと早くにこのことに気付かず、バルタラギスに手を貸さなかったのかと不思議に思いました。」
(展示の悪魔解説を私訳) -
イチオシ
酒瓶を手にご機嫌!?
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どんと腰を下ろし、歯を見せてニカッと笑う悪魔
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「うまーいっ!」
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悪魔のデュエット@
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リフト成功、お見事!
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ジャーンプ!
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アコーディオンを弾く悪魔
背景の絵は風車小屋と悪魔たちかしら。 -
ギョロ目の白ひげじいさんの仮面
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2人組みの小悪党!?
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丸っこいワシ鼻と髪の毛が特徴的な仮面
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悪魔と落雷?
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たぶん、大晦日か、場所によっては新年の悪魔祓いの祭りに使われる悪魔役の人形
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子供が扮している悪魔かな
「マレ・レドニチェの悪魔たち
スロヴァキアには、小さな悪魔と天使を従えた聖ニコラウスが、聖ニコラウスの日、すなわち12月5日に子供たちに贈り物をする習慣があります。聖ニコラウスは善人で、小さな悪魔は子供たちを怖がらせ、天使は子供たちをなだめて子供たちを幸せにします。
この村では、標準的な民間の習わしに比べてもっと奇妙なものがあります。聖ニコラウスが従えているのは一人の悪魔ではなく、13ダースの悪魔なのです。驚くべきことに、村には500人しか住人がいません。一方、小さな悪魔は羊かウサギの毛皮でできた長い仮面をかぶっています。仮面は大麦と小麦の茎で織り合わされています。悪魔たちは年老いた農夫の皮ジャケットか、羊かウサギの未処理の毛皮でできたジャケットを着ています。ベルトには、合金か錫のカウベルがぶらさがっています。小さな悪魔がたくさんいればいるほど、鐘は激しく鳴ります。」
(展示の悪魔解説を私訳)
ちなみに、ホテルでもらったIn Your Pocketのカウナス版(2010年7〜8月号)によると、レーニンを悪魔に見立てた作品もあったようです。ソ連時代のもののようです。全然気付きませんでした。
In Your Pocketには小さく写真も載っていましたが、ニタリと笑っている像でした。確かによく見ると、レーニンでしたが、そう思ってみないと気付かないと思います。
悪魔の博物館の写真は、あともう少し続きます。
「2010年バルト3国旅行第4日目(4)カウナス:ユニークな悪魔の博物館(3)世界の悪魔コレクション&チュルリョーニス美術館」へとつづく。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10527471/
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