2010/09/25 - 2010/09/25
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riverwillさん
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2010年9月17日~9月27日の11日間、北米グランドサークル(メインはTHE WAVE)とメキシコ・グアテマラをひとりぶらり旅したお気楽記録です。ハードなスケジュールで体力勝負の毎日でしたが、短い期間で出会いあり、ハプニングあり、感動ありの濃厚な旅でした。こちらへ旅行を計画されている方の参考になれば嬉しいです。
今回は、9日目、メキシコが誇るマヤ遺跡の一つ、チチェン・イツァーを訪問した記録です。枚数が多いので①です。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 観光バス 飛行機
- 航空会社
- アメリカン航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
メリダのバスターミナルに早朝4時過ぎに到着。
当然、まだまだ夜明け前であたりは真っ暗。
ターミナル内に人はまばらで、
閑散としているものの、
さすがに広い待合ロビー。
チケットカウンターは24時間みたいだったので、
すぐにチチェン・イツァー行きのチケットと、
ついでに、
チチェン・イツァーからカンクンまでのチケットもダブル購入。
■メリダ⇒チチェン・イツァー(ADO社)100ペソ
チチェン・イツァー⇒カンクン(ADO社) 170ペソ
合計 270ペソ(=約1840円)←安いっ!!
※ガイドブックよりもずいぶん高くなっているのでご注意を。
ここではカードが使えたので良かった…
カードで支払った方が、
海外ではレートがいい場合が多いので
旅では出来る限り活用する方向にシフトしています。
(いちいち両替レートの良し悪しを考える煩わしさからも解放されたいし)
バスの出発は6時半、
まだまだ2時間程度あるので、
お手洗い(有料:2ペソか5ペソ、確かワンコイン)で
顔を洗ったり歯を磨いたり、身支度を整える。
待合ロビーでしばし仮眠して、
売店で簡単な朝食を調達して、
あっというまに出発時間。
6時半はまだ夜が明ける直前ぐらいで
あたりは暗い。
チチェン・イツァーまで約2時間半のバス旅。
一応、なけなしの電池でGPSを稼動させて、
ルートを記録。
そろそろ、チチェン・イツァーに近づいたなぁと思う頃、
ピステという小さなまちを通過。
人がやたらとにぎわってはいるものの、
まだまだ未発展の、小さな小さな田舎町。
ほどなく、
整備された巨大な遺跡入口に到着。
到着は8時45頃だったろうか。
思ったよりも早めに着いて、
疲れた体にムチ売って、
重い荷物をしょって、遺跡エントランスへ。
やっぱり、
ガイドブックに記載されていた入場料よりも
はね上がっている。
大人1名 166ペソ。(約1,130円)
(入場料115ペソ+自然保護区税?51ペソ)
ドル安に合わせての引き上げなのか
わからんですが、
持ち合わせの現金が乏しくなってきた観光客にとっては
ドカッと出て行くのはなかなかの痛手。
ひとまず、
チケットを購入して、
荷物預かり所(ロッカー)をウロウロ探す。
朝が早すぎたのか、
係の人がまだおらず、
扉が締め切られていた。
仕方ないので、
お手洗いに行っている間に
係の人が出勤されていて、
荷物を預けたいと言うと、
「フリー(無料)だよ」と言ってすぐに預かってくれた。
(ラッキー♪)
身軽になって、
さて、出陣。 -
入口でチケットにパンチで穴をあけられ、
これが再入場可の目安にもなるらしい。
しばらく進むと、
ユネスコ世界遺産に登録された
めでたい記念碑がお出迎え。
そうして、
開けた敷地内には、
テレビやガイドブックなどで、
何度も目にしてきた光景、
「エル・カスティージョ(El Castillo)」がっ! -
沿岸に近づくにつれてか、
朝昼晩の気温差が激しく、
外気の湿気がすさまじい。
ムワァッて覆われる感じ。
カメラはモロに打撃を受けて、
レンズが内部から曇ってしまった(焦)
ソフトフィルターをはめたかのような
ふんわりぼやけた画像になってしまい、
正直、かなり焦りました。
カメラをあっためたり
しばらく放置していたら、
ようやくレンズの曇りが自然にとれ始め
まともな写真が撮影するように復活しました。
本当に焦りました。
精密機器にとっては、
寒さと砂塵と水が怖いですが、
湿気も、かなり要注意ですね。
(シロウトに毛が生えた程度のカメラ知識なのでまだまだ無知でスイマセン。)
そんなわけで、
この写真を撮るまでに、
20分ぐらい悪戦苦闘しました。 -
まだ、開園して間もないこともあって、
観光客は、思うほど多くない感じ。
なので、エル・カスティージョの周辺も
人がまばら。
でもさすがにメキシコ最大の
メジャー観光地の一つなだけあり、
日本人を結構見かけました。
異国の地で日本語が耳に入ってくるのは、
やっぱり心のどこかで、ホッとしますね。
(話しかけたりはあまりしないですが) -
これは、
有名な北側階段の蛇頭ククルカン(羽毛の蛇)を
しつらえたピラミッドの階段。
年に2回、
春分と秋分の日だけ、
陽の光が階段にあたって影を作り、
それが蛇の頭にぴったりとはまって、
ククルカン(羽毛のある蛇神)降臨のようになる、
っていう、
マヤ一級の天文学と建築技術の粋を合わせた最高傑作。
本来であれば、
今年の秋分の日は23日。
でも、天文学的距離から離れた太陽が、
1日2日ずれたからといって
その天体ショーが見れなくなるわけはなく、
その現象ククルカンは
春分・秋分の前後1週間は見れるという情報を入手し、
そんなわけで、25日に訪れました。 -
エル・カスティージョとは、
スペイン語で「城」あるいは「城塞」などを意味します。
9世紀初頭に完成したといわれる神殿は、
高さ25m、9層の基壇を持ち、
4面のピラミッドになっています。
遺跡ギリギリまで近寄れますが、
今はもう、登ることは出来ません。 -
最上段の外壁に掘られていた、
マヤの人面彫刻。
何を意味しているのでしょう。神?王?
4面のピラミッドが、
巨大なカレンダーを為しているのは
世界遺産マニアには有名な話。
四方の階段は各91段ずつあり、
それに頂上の1段を加えると、
あら見事に365段=365日@1年となる。
昔の人は、
モノが豊かでない分、知恵で勝負した、
ホンモノの頭のよさで生き抜いていたんですね。
感心。 -
今の暦とはまた別に、
このエル・カスティージョは、
1年が18ヶ月に分けられていた農耕用のハアブ暦(でも1年365日計算)と、
祭事用のツオルキン暦(1年260日)の二つが重なる暦の周期を
見事に正確に表しているそうです。
何だか分からないけれど、
とにかく、昔の人はすごい、と。 -
神殿の内部には小さな神殿が内包されているらしく、
翡翠の目を持つ赤いジャガー像と
生贄の心臓を置いたとされるチャック・モール像があるらしい。
チャック・モールは、
死んだ戦士を象徴するもので、
神への生贄など供物を供えるときに
使われたようです。
今は見学できないその神殿内部。
ザンネンです。
しかし、
よくここまできれいに修復したなぁと感心します。
おそらく、これも
注目される前までは、
ティカル遺跡のように崩れた、
あるいは埋もれた遺跡だったのではないでしょうかね。 -
「ジャガーと鷹の台座」だったかな。
ここでも、
園内パンフレットをもらえなかったので、
手元のガイドブックで園内を回る。 -
あっちにもこっちにも、
マヤ文字が刻まれた石碑や台座が。
さすがに、
ここ数日何度も見ていると、
だんだんありがたみやものめずらしさが麻痺してきて、
写真を撮るのも少し適当になってしまう。
こういうとき、
ガイドさんがいて、
遺跡の由来や歴史を聞きながら見ると
きっと面白いんでしょうね。 -
こんなところにもチャックモールの像が。
運ばれたのか、
ここで発掘されたのか、
チャックモールの像は、
「戦士の神殿」特有のものかと思っていたら
案外あちこちにあるようです。
ちなみに、
ここだけでなく、
マヤの遺跡にはたいていチャック・モール像があるそうです。
ということは、
当たり前のように生贄の儀式が行われていたったことか。
怖っ -
再びエル・カスティージョに戻る。
さすがにここは撮影スポットで
ククルカンの像の前から
人がひっきりなしに撮影のために動かず、
人がなかなかはけなかった。 -
戦士の神殿につながる
西側の「千本柱の神殿」について。
だったと思う。
こんなたくさんのスペイン語は、
当然読めまセン。 -
これが「千本柱の神殿」。
先を急いでいて、
つい、見過ごしました。
実は、戦士の浮き彫りが施されているそうですね。 -
「戦士の神殿」を説明したプレート。
「戦士の神殿」の上段入口には、
チャックモールが横臥していて、
虚空を見つめている、とか。
こちらも立ち入りは禁止。
遠くから何となく見えるぐらい。 -
「戦士の神殿」の全容。
戦士のレリーフが刻まれた
石柱に囲まれています。
西側からずーっと、石柱に囲まれています。
ホントに千本もあるか
数えるほど余裕はアリマセンでした。 -
上の方に、かすかにチャックモール像が見えますね。
こういうとき、
もっとズーム力のあるレンズが欲しいなぁと思います。
神殿内部にはもう一つの神殿があって、
鮮やかな色彩がが残っているそうです。
今は残念ながら非公開ですが。 -
なけなしのズームで頑張ってみる。
うーん、それでもかすか。
仮に、登って近寄って見ることができても、
かつてはここで生贄が血を流して
お供えされていたかと想像すると、
その血生臭ささに、
鳥肌が立ちますね。 -
Templo de las Grandes Mesas
大台座の神殿、というように訳せますが、
正式和訳は不明。 -
Templo de las Grandes Mesas。
ここは紐で柵が張られていますね。
修復が追いつかない遺跡は、
正面はきれいでも裏側側面は崩れていることが多かったです。
何百年もの風雪で脆くなっているのかもしれないですね。 -
聖なる泉「セノテ」へ向かう一本道。
両脇の沿道には、
お土産物屋が我も我もと場所取りしていますが、
すでにOPENしてから2時間以上経っている。
やる気あるのか?おい。
と思わず突っ込みを入れたくなるぐらい、
テンポ緩やかに店を開ける。
ラテンのテンポなのかしら。 -
ちゃんとOPENに合わせて設置した
えらいお店。
しかし、
民芸品としてユニークだけれど、
おみやげ物としては決して喜ばれない、
あるいは喜ばれにくい、
マヤ由来のお面。
家に飾っても、
怖いもんなぁ、こんな不気味なお面。 -
こちらは、
メキシコの民族衣装?
それとも、
今メキシコで流行っているワンピース?
お洒落なようで、
やっぱり(日本人感覚で)ダサイ。
子どもサイズならまだかわいい。
大の大人が着ると、
着こなしによほどの自信がないと、
ハズす覚悟必至のアイテム。 -
Cenote Sagrado
いわゆる、「聖なる泉セノーテ」。 -
鬱蒼と生い茂る木々の中に、
突如現れる沼地。
柵もあって、
見下ろすのも一苦労。
ユカタン半島で最大のセノテらしい。
「セノテ」とは、
石灰岩質の土壌に、
気の遠くなるような年月をかけて大地に染み込んだ
雨水が地中に流れ込み、
地下水となって溜まる空洞ができて、
脆くなった地面が陥没して現れた泉。
中米にはあちこちにあるようですね。 -
一見するとただの緑の沼地。
でも、ここは宗教儀式に用いられた聖域。
旱魃や疫病が発生すると、
若い処女が人身御供として投げ込まれたそうです。
脇には、
少女らを投下した祭壇跡が生々しく残っています。
(柵が張られていて進入禁止)
明るいうちはいいですが、
日が暮れてからは訪れたくない、
不気味さが漂います。 -
生贄の少女とともに当時の財宝も投げ込まれたと言うこのセノテ。
実際に水底を調査した結果、
21体の子どもと100体ほどの大人の骨、
さまざまな貴金属類もみつかったとのこと。
今ではメリダのユカタン人類学博物館にて
展示されているそうです。
そんなにたくさんの尊い命が犠牲に…
宗教の力って、恐ろしい。
人の命と引き換えに旱魃や疫病を収まらせる神、
チャックモールといい、
マヤの神様はどこまでもギブアンドテイクか… -
遺跡内のあちこちに
小さな苗木が植樹されていました。
地球環境を配慮してでしょうか。
いい取り組みですね。 -
ここにもチャックモール像。
いったい何体いるのよ。
あちこちで寝そべっています。 -
「ツォンパントリ」の台座かな。
蛇のレリーフがあった。
龍ではなく、蛇なのですね。 -
これはチチェン・イツァーの最大の見所の一つ、
「ツォンパントリ」。
こちらにも血なまぐさい
おどろおどろしい歴史が。
ツォンパントリとは、「頭蓋骨の城」と言う意味。
よく見ると、
ひとつひとつ微妙に表情が違う。
隣にある球戯場で、ゲームに勝利し、
なのに、生贄として斬首された戦士の首が
この台座にさらされた、と。 -
一様に横顔の骸骨。
それも不気味だけれど、
この骸骨の数ほどの生贄が
この血にさらされた、という事実の方がコワイ。
ここは柵がないので触れることが可能。
でも、
不気味すぎて近寄れなかった。
首をさらす風習は、
かつての日本にもあった事実だけれど、
負けた武将の首をさらす日本と違い、
勝利した戦士の首をさらすマヤ教。
180度違う価値観の差って、すごいなぁ。 -
ツォンパントリの近くに咲いていた、
かわいらしいすみれ色したお花。
おどろおどろしいムードの中、
つかの間、心が和みますね。 -
ツォンパントリの角。
角だけ正面の骸骨。
表現がリアルで怖い。
名誉ある死で誇らしいのか、
とはいえ、やはり無念なのか、
何を訴えているのかミステリアスです。 -
ツォンパントリで羽休めの小鳥。
こちらも和む風景。
ここらではよくイグアナが見かけられるようですが、
わたしは残念ながら見つけられませんでした。
小雨も振り出してきたからかなぁ。
さぁ、
今度は球戯場に天文台です。
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