2010年ツール・ド・モンブラン　トレッキングの記録12(11日目：7/30）

2010/07/18 - 2010/07/31

TMB11日目･2010年7月30日(金)･朝のうち雨⇒晴れ時々曇り

6:00起床⇒8:35:Grand Hotel Des Alpes発⇒ロープウェイでPlanpraz(1999m)⇒9:20ロープウェイでBreven(2525m)着⇒9:30Breven(2525m)発⇒10:30Planpraz(1999m)とla Flegere(1877m)の分岐⇒12:40la Flegere(1877m)着、昼食⇒13:15リフトでI'Index(2385m)へ⇒13:20Index発⇒15:54Lac Blanc(2352m)着⇒17:20la Flegere(1877m)着⇒ロープウェイでles Praz(1056m)⇒バスでシャモニーへ⇒18:00スーパー等で買物した後、観光案内所のベルナデットさんに報告⇒買物⇒19:15ホテルに戻る⇒20:00予約していたHotel Albert Prumierのレストランに行く⇒23:10ホテルに戻る

昼食：la Flegere(1877m)(教会近くのパン屋で買ったサンドイッチ)
宿泊：Grand Hotel Des Alpes(食事なし)、ダブル(352ユーロ/2人で2泊)
最低標高地点：les Praz(1056m)
最高標高地点：Breven(2525m)
歩行距離：約14.0km
歩行時間(休憩込み)：約7時間50分(9:30〜17:20)
撮影写真枚数：224枚
冒頭写真：Breven(2525m)からla Flegere(1877m)に向かう途中。Aiguille du Midi(3842m)：左、ボソン氷河：中央右。モンブラン(4807m)右

朝起きて窓から外を見ると曇り。晴れていれば見えるはずのBreven(2525m)もガスっていて見えずがっかり。しばらく様子を見ていたが、晴れるどころか追い討ちをかけるよう雨まで降り出してきた。当てにならない天気予報に腹が立ったが、どうしようもなく部屋でうだうだ過ごした。なかなか諦め切れず何度も窓を開けては空を見上げていたが、8:00頃になって雨も完全に上がり、ガスが徐々に少なくなってきた。更にBreven(2525m)も姿を現し始めたので、急いで用意しPlanpraz(1999m)へのロープウェイ乗場に向かって出発した。途中、振り返るとシャモニー針峰群の姿が目に飛び込んできたが、昨日雪が降ったらしく薄っすらと雪化粧していた。Breven(2525m)からの景色に期待が膨らみ、ロープウェイ乗場に急いだ。
Planpraz(1999m)からBreven(2525m)へのロープウェイはこれで3本目。マルチパス買っておいて正解だった。ここで九州から来てTMBを回っているという日本人のグループと出合った。あのうるさいおばさんが仕切っているバルム小屋(スイス、フランス国境の)に泊まったと言っていたので、感想を聞いてみたが、小言をならべられ散々な目に合ったようだ。
Breven(2525m)からの眺めは昨日とは打って変わって素晴らしい。昨日雪が降ったせいもあり氷河がより白く輝いていた。
10年前に初めてスキーでシャモニーに行った時、最初に滑ったのがこのBreven。冬の雪景色も素晴らしいが、夏の方が色彩が豊富でより綺麗な気がする。ここからPlanpraz(1999m)、la Flegere(1877m)に向かう道は、イタリア側のTMBルートと同じくらい眺めがいい。しかも、山道脇にブルーベリーが群生していたので、朝食代わりに摘みながら食べ歩いた。
la Flegere(1877m)まであまり高低差はないが、数日前から妻が膝を痛めていて通常よりも歩くペースは遅れ気味である。それでも13:00までにla Flegere(1877m)に着けば、そこで30分休んだ後Lac Blanc(2352m)に行っても17:00には戻って来れるので大丈夫ではないかと思った。la Flegere(1877m)には12:40着き、売店でお気に入りのpagoをGET。持ってきたサンドイッチを食べ、Lac Blanc(2352m)に行くかどうか妻と話し合ったが、なんとか行けそうだということになり、リフトに乗りI'Index(2385m)に向かった。I'Index(2385m)でリフトを下り標識が示すLac Blanc(2352m)方面に歩き出す。雪渓に足跡が残っていたのでそれに従ったのだが、これがいけなかった。そのうち足跡もなくなり険しい岩場に侵入してしまう。なんか怪しいなと思いながらも、後ろから我々の後に付いてくる人が数人いたので、間違っているとは考えず、どんどん進んでしまった。しかも妻は膝の痛みを抱えていて普通に歩けない状況。必死に岩場を下っていると、先ほどはるか後方にいた数人のグループに追いつかれた。Breven(2525m)で出合った九州からTMBに来ているグループだった。その中の１人の方が昔Lac Blanc(2352m)に行ったことがあるようで、今進んでいる道は間違っていないとのこと。それまで大変心細かったのだが、その言葉を聞いてだいぶほっとした。そこからも険しい下りがしばらく続いたが、彼らに助けられながらなんとかLac Blanc(2352m)に辿り着くことが出来た。感謝、感謝。お名前を聞くことは出来なかったがこの場を借りてお礼を申し上げたい。
後から聞いた話では、Lac Blanc(2352m)に行く道は、所々岩に赤い印がペイントされていたようで、これに添って歩かなければいけなかったようだ。雪渓の足跡はそれより北側にあり、岩場でクライミングをするクライマーが残していったものらしい。I'Index(2385m)からLac Blanc(2352m)はガイドブックでは１時間半ほどだが、道を間違え遠回りしてしまったため2時間半もかかってしまった。Lac Blanc(2352m)に辿り着いたものの時間は16時数分前。妻の膝の具合を考慮するとla Flegere(1877m)からはロープウェイが必須だが、ロープウェイの最終は17:15とのこと。全く余裕がないのでゆっくりしたいのを我慢し、数分居ただけでla Flegere(1877m)に向かった。途中、何人かに声を掛け、ロープウェイの最終時間を確認。最終は17:45とのこと。膝の痛みに耐え必死に歩き17:20にla Flegere(1877m)到着。なんとか最終ロープウェイに間に合った。売店でまたpagoを買い乾杯。
帰りに観光案内に寄り、ベルナデットさんに報告。天気が良く無事戻って来れたことを伝えると大変喜んでくれた。買物しながらホテルに戻り、急いで着替えて予約していたHotel Albert Prumierのレストランに向かう。
レストランのあるホテルに入ると、シャモニーの他のホテルとは何だか違う雰囲気。上品な調度と、ピアノの調べをゆったりと聞く人達の間を通り抜け、席に案内される。シャンパンでＴＭＢの無事を乾杯しながら、ゆっくりメニューを楽しむ。と言っても、予算があるので、一番お得なコースをお願いする。せっかくなので、料理に合うワインを選んでもらうことに。ソムリエは、サボワ地方の白ワインを薦めてくれたので、おまかせする。料理は洗練されたフランス料理。今までシャモニーでご馳走といっても郷土料理しか食べたことがなかったので、美しい一皿一皿に感激した。そして、なんと行ってもデザートのワゴンが凄い。ケーキのワゴンとアイスクリーム＆フルーツのワゴンがやって来た。妻は大喜びだがお腹が一杯でケーキ一つをやっと頼んだが、係りの青年が「本当に一つでいいの？」と聞いてくれる。じゃあもうひとがんばりと、ハーブのアイスクリームとフルーツも頼むと皿に絵をかくようにデコレーションしてくれた。私も種類を変えつつ、同じように注文。妻の皿のほうが綺麗に盛り付けられていたような。
食後のコーヒーには、また盛りだくさんなお菓子が付いてきた。これは流石にギブアップだったが、綺麗に箱につめてお土産にしてくれ、素晴らしいサービスに大満足だった。
23:00過ぎてホテルに戻りパッキング等をして1:00頃ようやく就寝。

エリア シャモニー(フランス)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

薄っすらと雪化粧のシャモニー針峰群。

Breven(2525m)より。ガス越しに見えるモンブラン(4807m):中央。Mont-Maudit(4465m)：左。

Breven(2525m)より。Aiguille du Chardonnet(3824m)：中央左。Aiguille d'Argentiere(3902m)：中央。ヴェルト針峰(Aiguille Verte(4122m))：中央右。

Breven(2525m)より。左からMont-Maudit(4465m)、Mont-Blanc(4807m)、Dome du Gouter(4304m)、Aiguille du Gouter(3863m)。

薄っすらと雪化粧のシャモニー針峰群。

Breven(2525m)からの下り。雲の上を歩いてる感じ。

Breven(2525m)からの下り。所々雪渓が残っている。

わずかに残る雪渓。岩との隙間に入ってみた。

この辺りは10年前にスキーで滑ったところ。

Breven(2525m)直下の切り立った岩壁。

変わりやすい天気。晴れたのもつかの間、またガスがかかる。

左からAiguille du Chardonnet(3824m)、Aiguille d'Argentiere(3902m)、ヴェルト針峰(Aiguille Verte(4122m))。

Breven(2525m)からの下り。北側の斜面。

Breven(2525m)からの下り。このような岩があちこちに。

雲間から見えるシャモニー針峰群。

Breven(2525m)〜Planpraz(1999m)間のロープウェイ越しに、左からMont-Maudit(4465m)、Mont-Blanc(4807m)、Dome du Gouter(4304m)。

左からAiguille du Midi(3842m)、Mont-Blanc du Tacul(4248m)、Mont-Maudit(4465m)、Mont-Blanc(4807m)、Dome du Gouter(4304m)、Aiguille du Gouter(3863m)。

ヴェルト針峰(Aiguille Verte(4122m))：中央、右隣がles Drus(3754m)。

TMBのハイカーだけでなく、日帰りハイカーやクライマーの姿もよく見かける。

立ち上がったマーモット。

ヴェルト針峰(Aiguille Verte(4122m))：中央左、右隣がles Drus(3754m)。

Aiguille du Midi(3842m)：中央、Mont-Blanc du Tacul(4248m)：右。

シャモニー針峰群：左、Aiguille du Midi(3842m)：右。

シャモニー針峰群：左、Aiguille du Midi(3842m)：中央右。下に見えるのはシャモニーの街。

左からAiguille du Midi(3842m)、Mont-Blanc du Tacul(4248m)、Mont-Maudit(4465m)、Mont-Blanc(4807m)。右下はボソン氷河(Glacier des Bossons)。

左からシャモニー針峰群、Aiguille du Midi(3842m)、Mont-Blanc du Tacul(4248m)、Mont-Maudit(4465m)。

ブルーベリー。TMBコース中ここが一番多かった。

一面のブルーベリー。

Glacier de Leschauxの奥に見えるPetties Jorasses(3658m)：中央左。右はGrandes Jorasses(4208m)。

落石注意の標識。素早く通過する必要あり。

I'Index(2385m)でリフトを下りるとLac Blanc方面を示す標識。この後道を間違える。

雪渓に足跡がありそれに従って進んだが、その足跡はこの辺りの岩山を登るクライマーのもの。Lac Blancへは岩にペイントされた印に従ってもっと南側を進むべきだった。

膝の痛みに耐えながらLac Blanc(2352m)を目指して雪渓を下るが、この時点では道を間違ったことに気付かなかった。

この辺りに来て不安になるが、後ろから付いて来る人達がいたので進んでしまった。

メール・ドゥ・グラス(Mer du Glace)の奥にGrandes Jorasses(4208m)：中央。

歩ける場所を探しながらガレ場を下る。

この急坂を下りてきた。

なんとか普通に歩けるところまで下りてきた。

1時間近く余計に歩き、ようやく本来のルートに合流。

Lac Blanc(2352m)にやっと到着したものの時間がなく直ぐにla Flegere(1877m)に引き返す。

Lac Blanc(2352m)。雪は殆ど残っていない。

野生のヤギ。

チーズ小屋と思われる建物。閉まっていた。

ロープウェイ乗場までもう少し。Grandes Jorasses(4208m)：中央も見えてきた。

Lac Blanc(2352m)からの帰り道を振り返る。

Planpraz(1999m)。シャモニー行きのバスを待つ。

シャモニーのチーズ屋。ここでお土産にチーズを買う。

Hotel Albert Prumierのレストランで。さすがミシュランの二つ星だけあって、洗練されていて美味しい。

デザートのケーキと果物。