イタリアの田舎：ドライブ旅行記 -17- ～ピエトラペルトーザ編～

2009/08/12 - 2009/08/12

なんという懐の深さ… こんな村まであったの？

標高1000mを漂う ｢イタリアで最も美しい村｣
ピエトラペルトーザ（Pietrapertosa）

一押しは、2007年春開業のエキサイティング・
アクティビティー Volo dell'Angelo
英名：Flight of the Angel

その美しい名前とは裏腹に、時速120kmで人が飛ぶ！
その様は天使と言うより、まるで「誘導ミサイル」

隣村、カステルメッツァーノへの最速最短ルート

お笑い系番組が知れば、罰ゲーム採用は必至
飛べない“ダチョウ”には、幸か不幸か。

エリア イタリア

情報量の少なさ故に、驚きと感動の連続だった
カラーブリア州

ガイドブックに載る観光地より、どれ程素晴らし
かったことか！　ありがとう♪

Campo tenseから高速に乗り、途中shortcut
を繰り返し、Potenzaで降りる。

ヘアピンを抜けると見えてきた砂岩の岩山

次なる目的地、バジリカータ州ピエトラペルトーザ
(Pietrapertosa)はそこに。

ドロミテ・ルカーノ公園

カステルメッツァーノからピエトラペルトーザまで
大地と砂岩がダイナミックな景色を織り成す。

近郊の景観を代表する砂岩のピナクルズ

パース近郊のピナクルズに似てるし、
シドニー近郊のブルーマウンテンにも似る。

さしずめこちらはファイブシスターズ

村一番の話題は、2007年春開業のアクティビティー
Volo dell'Angelo (英名：Flight of the Angel)

標高1019mのカステルメッツァーノ側から
標高888mのピエトラペルトーザ側まで、
深い谷がハイテンション・ケーブルで結ばれる。

ペスキエーラ線(Linea Paschiere)1452m

これをわずか1分で人が飛ぶ！

標高888mのピエトラペルトーザ側着弾ポイント

10分おきに次々と誘導ミサイルが飛来する。

見ているだけでもエキサイティングで楽しい。

一般的に Zip-line, Zip-wire, Flying fox
などと呼ばれるこのアクティビティ
中には“death slide”なんて呼び名も

密かに世界中に広がっている。

日本でも斑尾高原、那須高原、湯沢高原などに
登場している。

しかし距離は短く、低速・低空飛行の三拍子

やはり Flight of the Angel だな。

最高速度は、120km/h
陸上最速のチータより速い。

一度発射されると、目標に着弾するまで
決して止まることはない。

イェーィ！　ナイスガイ

見た目よりも恐くないらしく、殆どの
チャレンジャーが余裕の表情

誘導ミサイル、人間魚雷。
ターザン、スーパーマン…

爽快な空のアクティビティー

兄弟のようなカステルメッツァーノ村と
ピエトラペルトーザ村

そして急峻な谷を隔てた特異なロケーション

ワイヤーで結んでみたら？
とある村人の発想は、大当たり！

誘導ミサイルが発射された瞬間は、まだ遠すぎて
姿が見えない。

しかしワイヤーを擦るプーリーの金属音が谷間に響く。
それは、まるでジェット戦闘機

隣村までの最短最速
究極のエコロジック・キャリアー

これぞこそが LCC！

戦時中には、｢回天｣なる人間魚雷があった。
命をかけて特攻した魚雷

今ではスリルを楽しむ人間魚雷
平和であることは、幸せなことだ。

専用ハーネスに身を包み、フックにかける。

利用条件は16歳以上
体重35kg〜120kg

往復30ユーロ

120kgで120km/h！ 恐るべき慣性

世界最速、最高ポイントの一つ
だから迫力が違う。

2007年春開業したて。盛況ぶりに、
近隣村からは羨ましーの声

コスタリカや中国奥地には、通勤・通学のため
生活の足として利用されているところもある。

人生とはスリルの連続

さて、お次は？

どーやら今度はオネーさんのよう♪

｢恐くないと言えばウソになるといっても
過言ではないような気がしないでもない｣

もはや漫画の世界

スーパー・ウーマンになった気分?
スリル満点のアトラクション

それはファンタスティックな冒険

ハイテンション・ワイヤーケーブルにプーリー
ハーネスで釣り下げられた人間

ロック・クライミングの技術をフル活用

おー、かわゆい。
こんなオネーさんも飛ぶんだ！

なるほどね。Flight of the Angel♪

このアクティビティでは、両村を往復
することになる。

近くまでシャトルバスが運んでくれるが
発射ポイントへは、自分での歩き

20分以上の山登り。夏場は結構大変。

絶叫アクティビティにも関わらず、
着弾回収人のオネーサンは退屈そう。

これだけ飛来すると飽きるよね。

ヘルメット搭載のビデオカメラは、
レンタル可能

すぐにDVD化→話の種に欲しくなる→
購入可能→たくましいぞ、商魂！

存分にスリルを味わった後は、
一挙にリラックス

そしてラブラブ・モード♪

さっきのオネーさん。

おー、やっぱりかわゆい。
お疲れ様でした。

雄大な山のパノラマビューは、
それだけで訪れる価値あり。

周辺の景色は緑豊かで美しい。

標高1,100m付近に造られた村は、
バジリカータ州でも最高峰

古くから自然の要塞として、谷側
からの侵略に備えていた。

上空の鳥に、ピエトラペルトーザの村は、巨岩に
ピアシングしたように見える。

村名Pietra perciata(Pertosa)とは｢穿孔した岩｣
の意味

巨岩と大空に挟まれた村“Pietrapertosa”

大地と岩と空に挟まれた村
まるで絵画のように美しい。

スローライフとスリルを感じて生きる。

例え古くても、美しい街の景観をそのまま
残そうとする村人の願い。　

人口は1100人まで激減。
頑張れバジリカータの玉石！

ここにも聖ピオ神父の銅像　

日本ではあまり知られないがヨーロッパでは、
ローマ教皇に匹敵する偉大な人物

後にサン・ジョバニ・ロトンドで本格登場

ここもまた｢イタリアで最も美しい村｣
に登録されている。

統一された古い屋根のオレンジと森の緑

清楚な山の空気、心地良い風

小さな村のインフォメーション

漢字でさらっと署名すると、彼らの目が釘付けに。

｢開運招福｣、｢家内安全｣
毛筆で書かれた金閣寺の御守護をプレゼントすると
悲鳴をあげて喜んでくれた。

こっちも嬉しいじゃないか。

この旅行記へのコメント （18）

• しにあの旅人さん 2018/07/15 12:22:13

  飛んでみろといわれませんでしたか

  わたしならとびません。これ、途中で止まったらどうなるんでしょう。

  ももであさん からの返信 2018/07/15 20:21:03

  RE: 飛んでみろといわれませんでしたか

  
  時速120キロなのでさすがに止まることはなさそうでしたが、誰一人怖がっているようには見えませんでした。
  日本のTV局が知ったら、絶対にお笑い芸人の罰ゲームに使うことでしょう!

• フルリーナさん 2011/12/06 22:53:16

  ううっ・・ううつ・・・

  ここも、すてきすぎます・・。
  
  ドロミテの紫の塔みたいな峰もあって
  アラゴンのリグロスみたいな岩壁もあって・・・
  
  もう、魅力にクラクラです。
  海外で運転できるようになりたいです・・・。
  
  ここも、あこがれの地リストに登録です〜。
  ももであさんの、この旅、なぞっていきたいです・・。

  ももであさん からの返信 2011/12/07 19:39:52

  RE: ううっ・・ううつ・・・

  ピエトラペルトーザなら、カステルメッツアーノのセットで是非。
  “Flight of the Angel”を使えば、両村間はわずか1分の快適な
  空の旅がお楽しみいただけます!?
  
  リグロス。そうですね。そしてメテオラのようでもあり。
  
  もしも運転免許をお持ちであれば、諦めないでくださいね。
  誰もが最初は初心者なのですから。
  
  イタリアは良いですね。ぼくの中では暫定１位の国です♪

• korotamaさん 2011/03/02 10:15:39

  金閣寺のお守り(◎o◎)！

  ももであさん、おはようございます。korotamaです。
  
  Volo dell'Angelo
  イタリアらしからぬ？ アクティヴィティだなぁ、と思いつつ拝見して、この最後の一枚。
  爆笑させていただきましたぁ。
  お守りにもそういう使い方があったかっ！
  恐れ入りましたー。
  
  足底筋膜炎？ 猫にゃんの足の裏にも筋肉さんがあるんですね〜(^^ゞ
  ぷにゅぷにゅの肉球が硬直？
  なんて冗談はさておき、もうよくなりましたかー？
  お大事になさってくださいねー。

  ももであさん からの返信 2011/03/03 21:37:56

  トホホな似たもの同士

  korotamaさまぁ〜、こんばんは♪
  
  抜き足、差し足。。
  泥棒猫のようにそぉぉっと歩いても、ひぃぃっ！
  硬直した肉球が、まだしくしくと痛むのです。
  
  走るのをサボるには、丁度良い言い訳になるので、もう少し
  ゴロにゃんしときます。みゃぁ♪　
  
  金閣寺御守護。なかなか悪知恵が働くでしょ。
  30枚程コピーして持って行き、人に出会う度にばらまきました。
  タダ同然の物に、みんな喜んでくれました〜♪
  
  ぴょんぴょん兎のkorotamaさまも膝をお痛めになられたかとか。
  跳ねるのがお仕事の兎さんが、膝を痛める。ぷっε
  
  それってもしかして、腸脛靭帯炎？
  ならばスクワットで筋力アップが一番ですよ〜
  
  抜き足、差し足が出来ない猫、跳べない兎
  相変わらず、トホホな似たもの同士ですねー
  
  ももであ

• tabinakanotaekoさん 2010/11/27 20:01:49

  オモシロいもの見つける天才！！

  ももであ　さん、
  　Flight of the Angel。 初めて観ました。アナタは飛ばずに
  撮影専門でしたか？私、どうやら想像力の欠如らしくて柵のない
  つり橋だって自転車で走れると思うほど高所不感症です。
  夫は２メートルも歩くと止めとくわ　と言って後戻りします。
  バンジージャンプは無理ですが、Flight of th Angel は
  出来そうな気がするんですよ。景色が楽しみたいからゆっくり版
  というのはなかったですか。
  
  　　　　　　　　　　　　tabinakanotaeko

  ももであさん からの返信 2010/11/28 09:56:57

  猫の本領発揮！

  tabinakanotaekoさん
  
  高所不感症とは頼もしいですね♪
  
  ぼくも高いところは全然平気な部類です。
  そりゃ猫ですから。
  
  黒部ダムの下廊下を延々キャットウォークしたり、
  オーストラリア南西部のダイヤモンド・ツリーを
  50m以上の最上部までよじ登ったり。
  こういうの好きですね〜♪
  
  “Flight of the Angel”やりたかったのですが、
  往復すると半日以上かかるアクティビティ。
  ここはカメラマンに徹しました。でもみな余裕の
  表情で楽しそうでしたよ。
  
  人生にちょっとした刺激はつきものですよね♪
  
  ももであ

• 真@tokyoさん 2010/11/06 08:54:19

  目玉が飛び出ました

  ももであさん
  こんにちは
  
  聞いたこともない知名なのでぶらっとよりました。
  途中の道も大変だけれど、ミサイルは何ですか。
  よくもこんなこと考えましたね。
  
  林業では材木を麓に下ろすのに使っているけれど、まさか人間を・・・
  
  臨場感あふれる写真　ありがとうございました。
  
  大拍手、一票です。
  
  
  

  ももであさん からの返信 2010/11/07 09:52:54

  RE: 目玉が飛び出ました

  真@tokyoさん
  おはようございます。
  
  zip lineというこのアクティビティ、知らないうちに
  世界のあちこちに広がっていました。
  でも日本のものは｢池の上の短距離を時速60キロ｣程度で、
  全然迫力が違うようです。
  
  真@tokyoさんは、東京やニューヨークがお好きですか？
  
  ぼくも田舎巡りが好きな一方で、こういう大都会も
  とても好きです。食べ物に好き嫌いが無いのと同じで、
  得な性格です。
  
  メッセージありがとうございました。
  ではそろそろ、飛び出た目玉を元に戻して下さい。
  
  ももであ

• ぷじょきちさん 2010/10/26 01:40:19

  チャレンジしたい！

  ももであさま
  
  最初の写真で、何を映しているのかよく理解できませんでした。
  これは、本当にすごいアクティビティですね。
  
  必ずチャンレンジしに行きます。
  
  

  ももであさん からの返信 2010/10/26 20:13:54

  RE: チャレンジしたい！

  ぷじょきちさん
  
  やっぱりそうか。分かりにくかったですね。
  
  ぷじょきちさんに選んで貰った写真を表紙に
  持ってくることにします。
  
  ご指摘ありがとうございます。
  
  アクティビティはさておき、ここは素晴らしい
  ところです。是非、訪問してみて下さい。
  
  ももであ

  ぷじょきちさん からの返信 2010/10/26 22:56:52

  RE: チャレンジしたい！

  ももであさま
  
  写真、変更しなくても良かったのに。
  なんだろ〜、と思って、写真を進めてみると、なんとなんと、
  世にも興味深いアクティビティーがそこに！
  
  ももであさんは、こんなに心惹かれるものを残して、
  より新たな世界に旅立つあたり、普通の旅人と違うなあ、と
  いつも関心します。
  
  思い立ったら、、、この瞬間をのがしたら、、、などと、
  いつも欲深い私とは大違い。。
  
  時々欲深さを反省するのですが、性分でなかなかあふれ出す欲望を抑えられません。。
  
  
  ももであさん、立派です。人間が出来てるのですね。
  大人の旅です。
  
  

  ももであさん からの返信 2010/10/30 10:11:43

  RE: チャレンジしたい！

  ぷじょきちさん
  
  実は元の写真にするか、今の写真にするかで
  ぼくも迷っていたのです。
  
  同行者は、とてもハードなぼくの旅に一言も
  文句を言ったことがありません。
  
  だからぼくも少しでも同行者を待たせたり、
  退屈させないように心がけています。
  
  欲張りな旅だから、ペース配分も重要
  潮時にはサッと身を引き、敢えて心残りを作る。
  
  いつかまた行くことを夢見ます。
  
  ももであ

• さすらいの食いしんぼうさん 2010/10/24 12:37:02

  やりてぇ〜！！！！

  やりたい！やりたい！ぜひボクも！やりた〜い！
  （この書き込み、ご返答無用）
  さすらい

  ももであさん からの返信 2010/10/24 22:02:31

  RE: やりてぇ〜！！！！

  そうですよねー
  
  ピエトラペルトーザまで来てFlight of the Angelを
  やらないなんて。。
  
  まるで、｢クリープを入れないコーヒー…｣　
  
  は美味しいですね。
  
  ももであ

• Rockyさん 2010/10/23 19:34:03

  人生とはスリルの連続

  ももであさん、こんばんわ
  
  イァヤ！！驚き！...谷越えとは！！！
  正にスリル満点！
  ももであさんはこれ経験しましたか？
  
  実にイタリアには、色んな魅力有るもんですね。
  人生とはスリルの連続...この表現がピッタリにドッキリです！Rocky

  ももであさん からの返信 2010/10/24 21:57:46

  RE: 人生とはスリルの連続

  Rockyさん、こんばんは。
  
  Zip-lineは、今や世界中に広がっているようですが、
  この２つの村を結ぶアクティビティは、高さ、速さ、
  美しさの三拍子揃い！
  
  往復２つのラインをひっきりなしに人が飛んでました。
  
  今回は、全然時間が足りなくて、すぐに次の村に移動
  しましたが、こういうの好きなんで残念です。
  
  コメント＆投票ありがとうございます。
  
  ももであ