パリ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
高級住宅地の一角にオノレ・ド・バルザック(Honore de Balzac)の隠れ家とも言えるべき家が残っています。<br /><br />バルザックは 作品集、「人間喜劇」をはじめとして、数々の名作を生み出した、フランスを代表する小説家の一人です。「考える人」で有名な彫刻家、ロダンですらバルザックの作品に惚れ込んで、バルザックの銅像をつくりました。(ラスパイユ通り)<br /><br />売れっ子作家だったバルザックは、執筆をしていない時以外は 社交界に顔を出し、贅沢三昧の日々を過ごしてしたのだとか。おいしいご馳走を 好きなだけ食べて、贅沢をしすぎていたせいで、バルザックは 莫大な借金を抱えていたそうです。その借金取りたちの目をくらませるために 偽名を使って住んでいたのが このパリの家。しかも、その借金は 自分で清算することなく、晩年に結婚した、ハンスカ伯爵夫人(Ewelina Hanska)の財産で支払われたんだとか!(まったく ろくでなしの夫ですね・・・)<br /><br />現在は 「バルザック記念館」(La Maison de Balzac)としてパリの美術館になっています。しかも入場無料!<br /><br />住所と地図を頼りに家を目指すけど、地図が読めない私は、大分遠回りをしてバルザックの家に到着。このあたりは パリの中でも高級住宅地と呼ばれている16区。エッフェル塔も眺めることができます。<br /><br />散々贅沢していたというわりには「邸宅」というよりは 普通の「家」って感じでした。お庭にはバラの花や緑がいっぱいで、個人的には これぐらいの庭の広さがある家に住みたいです。<br />ベンチも置いてあって、庭が 小さな公園みたい。ちなみに 庭の一角には バルザック本人の彫像がありました。<br /><br />玄関から家に入ると、受付の人が「無料」と書かれた入場券をくれました。部屋の中は絵が飾ってあったり、彫刻がおいてあったり。でも、1番の目玉は バルザックが執筆していた書斎と、何度も推敲された 小説の原稿。偉大な小説家だと思っていたバルザックが、実は「(自業自得の)借金まみれだった」ということに衝撃を受けて、その印象だけが強く残っていたんだけど、ちゃんと仕事もしていたんだなぁ、と改めて思う。<br /><br />私生活が どうであれ、人に「素晴らしい」と思える小説を書いた バルザックは やっぱり凄いと思う。

偉大な小説家 バルザックの隠れ家

3いいね!

2010/08/28 - 2010/08/28

11763位(同エリア16423件中)

0

13

Mika

Mikaさん

高級住宅地の一角にオノレ・ド・バルザック(Honore de Balzac)の隠れ家とも言えるべき家が残っています。

バルザックは 作品集、「人間喜劇」をはじめとして、数々の名作を生み出した、フランスを代表する小説家の一人です。「考える人」で有名な彫刻家、ロダンですらバルザックの作品に惚れ込んで、バルザックの銅像をつくりました。(ラスパイユ通り)

売れっ子作家だったバルザックは、執筆をしていない時以外は 社交界に顔を出し、贅沢三昧の日々を過ごしてしたのだとか。おいしいご馳走を 好きなだけ食べて、贅沢をしすぎていたせいで、バルザックは 莫大な借金を抱えていたそうです。その借金取りたちの目をくらませるために 偽名を使って住んでいたのが このパリの家。しかも、その借金は 自分で清算することなく、晩年に結婚した、ハンスカ伯爵夫人(Ewelina Hanska)の財産で支払われたんだとか!(まったく ろくでなしの夫ですね・・・)

現在は 「バルザック記念館」(La Maison de Balzac)としてパリの美術館になっています。しかも入場無料!

住所と地図を頼りに家を目指すけど、地図が読めない私は、大分遠回りをしてバルザックの家に到着。このあたりは パリの中でも高級住宅地と呼ばれている16区。エッフェル塔も眺めることができます。

散々贅沢していたというわりには「邸宅」というよりは 普通の「家」って感じでした。お庭にはバラの花や緑がいっぱいで、個人的には これぐらいの庭の広さがある家に住みたいです。
ベンチも置いてあって、庭が 小さな公園みたい。ちなみに 庭の一角には バルザック本人の彫像がありました。

玄関から家に入ると、受付の人が「無料」と書かれた入場券をくれました。部屋の中は絵が飾ってあったり、彫刻がおいてあったり。でも、1番の目玉は バルザックが執筆していた書斎と、何度も推敲された 小説の原稿。偉大な小説家だと思っていたバルザックが、実は「(自業自得の)借金まみれだった」ということに衝撃を受けて、その印象だけが強く残っていたんだけど、ちゃんと仕事もしていたんだなぁ、と改めて思う。

私生活が どうであれ、人に「素晴らしい」と思える小説を書いた バルザックは やっぱり凄いと思う。

旅行の満足度
2.0
観光
2.5
ショッピング
1.0
交通
1.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
鉄道

PR

  • 思ったより 小さな門のバルザックの家への入り口。<br /><br />ここから入って、階段を降りたところに 家がある。

    思ったより 小さな門のバルザックの家への入り口。

    ここから入って、階段を降りたところに 家がある。

  • バルザック記念館<br />(MAISON DE BALZAC)<br /><br />今はパリ市の美術館の1つになっています。<br /><br />住所:47, rue Raynouard<br />75016 Paris<br /><br />TEL:01 55 74 41 80<br /><br />地下鉄:6番線 Passy 又は 9番線 La Muette<br /><br />休館日:月曜と祝日<br /><br />入場無料

    バルザック記念館
    (MAISON DE BALZAC)

    今はパリ市の美術館の1つになっています。

    住所:47, rue Raynouard
    75016 Paris

    TEL:01 55 74 41 80

    地下鉄:6番線 Passy 又は 9番線 La Muette

    休館日:月曜と祝日

    入場無料

  • 今まで パリの一角に こんなところがあるなんて知らなかった。<br /><br />かわいい家は 高級住宅地のアパートの間に挟まれるようにしてありました。<br /><br />18世紀後半に建てられました。<br /><br />バルザックは「ブルニョル氏(M. de Breugnol)」という偽名を使って、1840年から1847年の7年間 この家に住んでいました。彼はこの家が住み心地が良くて 気に入っていたそうです。

    今まで パリの一角に こんなところがあるなんて知らなかった。

    かわいい家は 高級住宅地のアパートの間に挟まれるようにしてありました。

    18世紀後半に建てられました。

    バルザックは「ブルニョル氏(M. de Breugnol)」という偽名を使って、1840年から1847年の7年間 この家に住んでいました。彼はこの家が住み心地が良くて 気に入っていたそうです。

  • お庭からは エッフェル塔も見えました。<br /><br />ピンクや白の薔薇がまだ咲いていて、ハチがとびかっていましたが、草木は わりとボーボーに伸び放題。(もうちょっと手入れすればいいのに。。。)

    お庭からは エッフェル塔も見えました。

    ピンクや白の薔薇がまだ咲いていて、ハチがとびかっていましたが、草木は わりとボーボーに伸び放題。(もうちょっと手入れすればいいのに。。。)

  • オノレ・ド・バルザック (Honore de Balzac)<br /><br />おいしいご馳走を たらふく食べて、ちょっぴり(?)ふくよかな顔のバルザック。(大食いが 仇になって 晩年、腹膜炎をおこした)<br /><br />wikiによれば、オノレ・ド・バルザックという名前の「ド」は 貴族を気取った自称だそうです。<br /><br />小さい頃に家庭環境に恵まれなかったバルザックは 高貴な家に 憧れたのかしら・・・

    オノレ・ド・バルザック (Honore de Balzac)

    おいしいご馳走を たらふく食べて、ちょっぴり(?)ふくよかな顔のバルザック。(大食いが 仇になって 晩年、腹膜炎をおこした)

    wikiによれば、オノレ・ド・バルザックという名前の「ド」は 貴族を気取った自称だそうです。

    小さい頃に家庭環境に恵まれなかったバルザックは 高貴な家に 憧れたのかしら・・・

  • 家のすぐ横に こんな空間があったらいいなぁ。<br /><br />静かな この庭はバルザックのお気に入りで 晩年に結婚したハンスカ夫人のために 花を摘み取ってあげたりしたそうです。

    家のすぐ横に こんな空間があったらいいなぁ。

    静かな この庭はバルザックのお気に入りで 晩年に結婚したハンスカ夫人のために 花を摘み取ってあげたりしたそうです。

  • 5部屋あるバルザックの家の中は 絵画や展示品が 飾られていました。<br /><br /><br />左の肖像画は ルイ・フィリップ(Louis-Philippe)

    5部屋あるバルザックの家の中は 絵画や展示品が 飾られていました。


    左の肖像画は ルイ・フィリップ(Louis-Philippe)

  • ハンスカ夫人<br />(Eve de Balzac)<br /><br />ポーランドの貴族女性、本名 Ewelina Hanskaは 1832年に バルザックと出会って、文通を続けていたが、ついに1850年に結婚しました。しかし、たった5ヶ月で未亡人となってしまいました。

    ハンスカ夫人
    (Eve de Balzac)

    ポーランドの貴族女性、本名 Ewelina Hanskaは 1832年に バルザックと出会って、文通を続けていたが、ついに1850年に結婚しました。しかし、たった5ヶ月で未亡人となってしまいました。

  • 執筆部屋 (Cabinet de travail)<br /><br />バルザックは 主に夜に 長時間にわたって 推敲を繰り返しつつ 執筆していたそうです。<br /><br />

    執筆部屋 (Cabinet de travail)

    バルザックは 主に夜に 長時間にわたって 推敲を繰り返しつつ 執筆していたそうです。

  • テーブルの上に 何度も 推敲された原稿がありました。<br /><br />「昨日は、19時間も働いた。今日は20〜22時間だ。1日に16〜20ページは書いて、推敲もしなくては。まだ机の前から離れられないな」1830年10月30日(金)のバルザックは こんなことを言っていたそうです。

    テーブルの上に 何度も 推敲された原稿がありました。

    「昨日は、19時間も働いた。今日は20〜22時間だ。1日に16〜20ページは書いて、推敲もしなくては。まだ机の前から離れられないな」1830年10月30日(金)のバルザックは こんなことを言っていたそうです。

  • 彫像の置いてある部屋。<br /><br />頭だけで ちょっと不気味なものもありましたが・・・

    彫像の置いてある部屋。

    頭だけで ちょっと不気味なものもありましたが・・・

  • 何度も何度も 推敲された原稿がずらり。<br /><br />借金に追われていたなんて なんとも人間らしい一面を持つバルザックだけど、小説を書かせれば天才的。<br /><br />「レ・ミゼラブル」で知られる ヴィクター・ユーゴー(Victor-Marie Hugo)とも仲が良かったらしい。

    何度も何度も 推敲された原稿がずらり。

    借金に追われていたなんて なんとも人間らしい一面を持つバルザックだけど、小説を書かせれば天才的。

    「レ・ミゼラブル」で知られる ヴィクター・ユーゴー(Victor-Marie Hugo)とも仲が良かったらしい。

  • La Comtesse Honorie de Bauvan et Maurice de L&#39;Hostal<br /><br />バルザックの世界を絵にして彫ってあるものが たくさん展示してあった。<br /><br />伯爵夫人。

    La Comtesse Honorie de Bauvan et Maurice de L'Hostal

    バルザックの世界を絵にして彫ってあるものが たくさん展示してあった。

    伯爵夫人。

この旅行記のタグ

3いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

フランスで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
フランス最安 88円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

フランスの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP